スマートフォン最新iPhoneは4モデルがラインナップ

最新iPhoneは4モデルがラインナップ イメージ

ついに全世界で販売が始まった最新iPhone。2022年も2021年同様、2シリーズ4モデルが発表されました

14シリーズが「iPhone 14」とサイズ違いの「iPhone 14 Plus」。そして広角カメラの画素数が飛躍的に上がった「iPhone 14 Pro」とサイズ違いの「iPhone 14 Pro MAX」です。日本で好評だった「iPhone mini」は、2022年は販売されず。

14シリーズは13と同様の「A15 Bionic」を引き続き搭載していますが、14 Proシリーズが新しく「A16 Bionic」を搭載。性能の向上が期待されます。

今回、雑誌『家電批評』では、ベンチマークやバッテリー、さらに注目度の高いカメラ性能などを発売直後に入手した実機(未発売のPlusを除く)でテスト。注目機能「ダイナミックアイランド」も試しています。

さらに、実際に現地発表会に行ったスマホジャーナリストの石川温さんにもインタビュー。専門家の意見をじっくり聞きました。

スマートフォンAppleの最新iPhone4製品は?

Apple「iPhone 14」

Apple「iPhone 14」 イメージ

Apple
iPhone 14
[実勢価格]
128GB:11万9800円~
256GB:13万4800円~
512GB:16万4800円~

サイズ・重量:W71.5×H146.7×7.80mm・172g
ディスプレイ:6.1インチ(対角)オールスクリーンOLEDディスプレイ
チップ:A15 Bionic
ストレージ:128GB、256GB、512GB

Apple「iPhone 14 Plus」

Apple「iPhone 14 Plus」 イメージ

Apple
iPhone 14 Plus
[実勢価格]
128GB:13万4800円~
256GB:14万9800円~
512GB:17万9800円~

サイズ・重量:W78.1×H160.8×7.80mm・203g
ディスプレイ:6.7インチ(対角)オールスクリーンOLEDディスプレ
チップ:A15 Bionic
ストレージ:128GB、256GB、512GB

Apple「iPhone 14 Pro」

Apple「iPhone 14 Pro」 イメージ

Apple
iPhone 14 Pro
[実勢価格]
128GB:14万9800円~
256GB:16万4800円~
512GB:19万4800円~
1TB:22万4800円~

サイズ・重量:W71.5×H147.5×7.85mm・206g
ディスプレイ:6.1インチ(対角)オールスクリーンOLEDディスプレイ
チップ:A16 Bionic
ストレージ:128GB、256GB、512GB、1TB

Apple「iPhone 14 Pro Max」

Apple「iPhone 14 Pro Max」 イメージ

Apple
iPhone 14 Pro Max
[実勢価格]
128GB:16万4800円~
256GB:17万9800円~
512GB:20万9800円~
1TB:23万9800円~

サイズ・重量:W77.6×H160.7×D7.85mm・240g
ディスプレイ:6.7インチ(対角)オールスクリーンOLEDディスプレイ
チップ:A16 Bionic
ストレージ:128GB、256GB、512GB、1TB

それでは、最新iPhoneの新機能を紹介すると同時に、2022年10月発売の「iPhone 14 Plus」を除いた3モデル、「iPhone 14」「iPhone 14 Pro」「iPhone 14Pro Max」を実際に使ってわかった良かった部分やイマイチな部分を検証した結果を紹介します。

なお、「iPhone 14 Pro Max」は基本的に「iPhone 14 Pro」と同一性能なので、一部検証を除き「14 Proシリーズ」として統一しています。

スマートフォンiPhone14の新機能&良かった点と悪かった点は?

検証1:新カメラ

最新iPhoneで話題なのが、4800万画素に大幅アップしたiPhone 14 Proシリーズの広角カメラ

従来の1200万画素の4倍ですが、RAWフォーマット以外では4つのピクセルを1ピクセルと見なすことで、より高画質な1200万画素の写真になる仕組み。最終的に同じ4032×3024ピクセルの写真になるとはいえ、やはり写真の精細さに差が出ます。

iPhone 14 Proシリーズのカメラは過去に雑誌『家電批評』でテストした機種の中でも最高レベル。iPhone 14シリーズのカメラもかなりハイレベルですが、暗所でのメリハリやHDRの反応など、iPhone 14 Proシリーズは別格です。

検証1:新カメラ イメージ

【評価:優秀】

iOS 16で手前ボケも可能です。

文田信基 氏
フォトグラファー
文田信基 氏 のコメント

背景をボカすのは一般化されつつありますが、手前をボカせるのはスゴい!

夜景

▼iPhone 14【評価:良好】

夜景 イメージ

明るくはしてくれますがやや平面的です。

▼iPhone 14 Proシリーズ【評価:優秀】

夜景 イメージ2

ただ明るくするだけでなくメリハリも残しています。

風景

▼iPhone 14【評価:良好】

風景 イメージ

14 Proシリーズと比べて木やビルの細部描写が弱く広角も足りません。

▼iPhone 14 Pro【評価:優秀】

風景 イメージ2

広角が広く細部表現もバッチリです。

検証2:Dynamic island

iPhone 14 Proシリーズに新たに採用されたのが、画面上部のノッチに代わる「Dynamic Island」です。

検証2:Dynamic island イメージ

従来のノッチではなく、カメラやセンサー部分が角丸長方形の島となり、表示エリアが広がっています。

検証2:Dynamic island イメージ2
検証2:Dynamic island イメージ3
検証2:Dynamic island イメージ4

しかもこの島、固定のパンチホールではなく、表示内容やアプリによってサイズが変わります。ヌルッとした動きが意外とクセになります。

中山壮太
家電批評編集部
中山壮太 のコメント

実際には固定のパンチホールに合わせて可変する島を表示していますが、パンチホールをデッドエリアで済ませない発想がスゴい!

検証3:ベンチマーク

▼iPhone 14 Pro【評価:優秀】

検証3:ベンチマーク イメージ

▼iPhone 14【評価:良好】

検証3:ベンチマーク イメージ2

iPhone 14 Proシリーズが最新の「A16 Bionic」チップを搭載しているのに対し、iPhone 14シリーズは前モデルと同じ「A15 Bionic」チップのまま。

検証3:ベンチマーク イメージ3

しかし、ベンチマークアプリ「Geekbench 5」で計測したところ、思ったほどの性能差はありませんでした。なお、iPhone 14シリーズは2021年に計測した13シリーズとほぼ同スコアでした。

検証4:衝突検出

検証4:衝突検出 イメージ

Apple Watchには以前より「転倒検出」機能が搭載されていましたが、新型iPhoneには新たに「衝突検出」機能が搭載されました。

これは自動車事故を想定した機能で、衝撃やエアバック作動時の気圧変化、衝突音などから交通事故を検出し、自動で緊急通報してくれるというもの。スマホを操作しにくい状況でも安心です。

緊急SOS機能とは?

転倒や衝突を検出すると緊急通報画面が表示され、キャンセルされない場合は自動通報する機能です。

石川温 氏
スマホジャーナリスト
石川温 氏 のコメント

日本のように緊急通報の電話番号が複数ある国や地域では、自分で設定した緊急連絡先にだけ自動通報されます。

検証5:バッテリー

▼バッテリーの計測結果

  • iPhone 14 Pro Max:10時間42分
  • iPhone 14 Pro:6時間15分
  • iPhone 14:9時間39分
  • iPhone 13:11時間43分

Wi-Fi接続でYouTube動画を連続再生、True Toneや明るさ自動調節はオフにして輝度MAXの状態でバッテリー稼働時間を計測しました。

公称では、iPhone 14シリーズはiPhone 13シリーズより1時間長く、iPhone 14 Proシリーズは前モデルと同等となっています。

しかし、実測した結果、iPhone 14シリーズは2021年に計測した13シリーズより2時間ほど短く、iPhone 14 Proシリーズは輝度が上がったせいか、それぞれ前モデルよりも4時間ほど短い結果となりました。バッテリーのもちは思ったより短めです。

常時表示も可能

常時表示も可能 イメージ

【評価:良好】

iPhone 14 Proシリーズでは画面の描画を毎秒1回まで落とし、バッテリーを節約しつつ常時表示しておけます。

検証6:実勢価格

▼iPhone 14シリーズ

  128GB 256GB 512GB
iPhone 14 11万9800円 13万4800円 16万4800円
iPhone 14 Plus 13万4800円 14万9800円 17万9800円

▼iPhone 14 Proシリーズ

  128GB 256GB 512GB
iPhone 14 Pro 14万9800円 16万4800円 19万4800円
iPhone 14 Pro Max 16万4800円 17万9800円 20万9800円

▼旧モデル(価格改定後)

  64GB 128GB 256GB 512GB
iPhone 13 - 10万7800円 12万2800円 15万2800円
iPhone 12 9万2800円 9万9800円 11万4800円 -

新型iPhoneは高くなることが予想されていましたが、実売価格は全モデルとも3〜4万円前後の価格アップ。正直なところ、かなり高く感じます。

中山壮太
家電批評編集部
中山壮太 のコメント

海外と比べれば日本の値上げ幅は小さいとの話ですが、値下げした旧モデルと大差です。

検証7:衛星通信

検証7:衛星通信 イメージ

新型iPhoneでは圏外からでも衛星と直接通信して緊急通報が可能。とはいえ、可能なのはテキストによる緊急通報で、日本での対応はまだ未定です(今後対応する可能性はアリ)。

選択式で通報を時短できる

2022年11月より米国とカナダでサービスが開始。短時間で済むよう、選択方式で通報できます。

検証8:本体

▼iPhone 14

検証8:本体 イメージ

▼iPhone 14 Pro

検証8:本体 イメージ2

iPhone 14 Proシリーズは前モデルと同じ2サイズですが、iPhone 14シリーズは「iPhone mini」が廃止され、新たに「iPhone 14 Pro Max」と同じサイズの「iPhone 14 Plus」が登場しました。

また、iPhone 14シリーズにはブルーとパープルの2色が、iPhone 14 Proシリーズにはディープパープルの新色が追加。ディープパープルは特に人気が出そうです。

検証9:動画撮影

検証9:動画撮影 イメージ

動画撮影時には新しい「アクションモード」が利用できます。

画面上のアイコンをタップするだけで利用でき、手ブレを抑えてヌルヌルと動く映像が撮影可能。まるで、手ブレに強いアクションカメラで撮影したような映像です。ブランコ上でも手ブレなしで撮れました。

▼アクションモード オンでの撮影

【評価:優秀】

検証9:動画撮影 イメージ2
検証9:動画撮影 イメージ3
検証9:動画撮影 イメージ4
検証9:動画撮影 イメージ5

トリミングしているのか画角は狭まりますが手ぶれはナシ。スムーズな映像です。

▼アクションモード オフでの撮影

検証9:動画撮影 イメージ6
検証9:動画撮影 イメージ7
検証9:動画撮影 イメージ8
検証9:動画撮影 イメージ9

アクションモードがオフだとガクガクした映像に。手ぶれがひどく構図がブレまくりです。

プロの見解は?

アクションモードでは被写体を中心にトリミングしているようです。14でも使えますが、4800万画素ある14 Proシリーズ向けの機能といえます。

文田信基 氏
フォトグラファー
文田信基 氏 のコメント

大きく動きつつ風景を撮っても、全然ブレず。快適に撮影できます!

検証10:動画撮影

人の動きに合わせてフォーカスを自動で切り変える「シネマティックモード」は前モデルから搭載された機能ですが、新型iPhoneでは4K・秒間30フレームでも利用可能になりました。

【評価:優秀】

検証10:動画撮影 イメージ
検証10:動画撮影 イメージ2

振り返るとすぐにフォーカスが移り、顔の検出精度も上がっていると感じました。

でも以前の課題はまだ残ったまま……

でも以前の課題はまだ残ったまま…… イメージ
でも以前の課題はまだ残ったまま…… イメージ2

振り返った方向ではなく、逆方向の人にフォーカスが移ってしまいます。

でも以前の課題はまだ残ったまま…… イメージ3
でも以前の課題はまだ残ったまま…… イメージ4

振り返るとうしろの人にフォーカスが移りますが、無人だと反応しません。

アクションモードと同時利用は不可能

アクションモードと同時利用は不可能 イメージ

ビデオ撮影モードでは画面上にアクションモードのアイコンが表示され、タップするだけで機能をオンにできます。しかし、シネマティックモードではアクションモードのアイコンは表示されず、手ブレ補正は利用できません。

検証11:Bluetooth

検証11:Bluetooth イメージ

新型iPhoneはBluetooth 5.3対応なので、次世代ワイヤレスオーディオの本命「LE Audio」が利用可能。より少ないデータ量で高音質が期待でき、消費電力も抑えられます。新型AirPods ProもBluetooth 5.3に対応しています。

▼Bluetooth 5.3のメリット

  • 次世代規格「LE Audio」に対応
  • 音楽再生時のバッテリーのもちが向上
  • より少ないデータ転送でも音質が向上
  • 2組以上のイヤホンを同時接続可能
  • 複数の音源に同時接続が可能

検証12:USB-C・Touch ID

新型iPhoneに期待されていたTouch IDの復活とポートのUSB-C対応ですが、どちらも結局非対応のまま。現実味があっただけに、残念でなりません。

Touch IDは搭載されずFace IDのみ

Touch IDは搭載されずFace IDのみ イメージ

Touch ID内蔵のディスプレイや電源ボタンの噂はありましたが、どちらも実現しませんでした

接続端子もLightningが継続

接続端子もLightningが継続 イメージ

さすがにそろそろ……と期待されたUSB-Cポートも実現せず。Lightningのままでした。

以上、最新iPhoneの新機能とスペックの検証レビューでした。

スマートフォン結論:おすすめは6.1インチ「14 Pro」 劇的な変化が少ない「14」は待ち!

結論:おすすめは6.1インチ「14 Pro」 劇的な変化が少ない「14」は待ち! イメージ

Apple
iPhone14 Pro
実勢価格:14万9800円〜

2022年の大本命は、最新チップ搭載でカメラの画素数もアップしたiPhone 14 Proシリーズです。

ただし、価格も上がっているので、おすすめは6.1インチの「iPhone 14 Pro」。最新チップ搭載でカメラ性能も大幅アップ。新機能のDynamic Islandも体感できて「iPhone 14 Pro Max」より安いのでおすすめ。GPS精度も14 Proシリーズの方が上です。

結論:おすすめは6.1インチ「14 Pro」 劇的な変化が少ない「14」は待ち! イメージ2

Apple
iPhone 14 Pro Max
実勢価格:16万4800円〜

動画やゲームがメイン用途なら、6.7インチの大画面を搭載した「iPhone 14 Pro Max」もアリですが、とにかく高価なのが難点です。

結論:おすすめは6.1インチ「14 Pro」 劇的な変化が少ない「14」は待ち! イメージ3

Apple
iPhone 14 Plus
実勢価格:13万4800円〜

最新チップやカメラ性能にあまりこだわらないなら、より安い「iPhone 14 Plus」の方がおすすめ。iPhone 14シリーズでもベンチマーク性能はiPhone 14 Proシリーズと大きな差はなく、カメラ性能も十分高レベルでした。

しかし、「iPhone 14」だけは“ちょっと待った”。あまりにも進化が少なすぎます。

iPhone14は「ちょっと待った」のワケ

iPhone14は「ちょっと待った」のワケ イメージ

Apple
iPhone 14
実勢価格:11万9800円~

待ちの理由1:前モデルからの進化点が少ない

GPUコアが1つ増えましたが、チップはA15 Bionicのまま。カメラは明るくなりましたが、画素数は1200万画素のまま。Dynamic Islandではなく、引き続きノッチ付きのディスプレイで常時表示は使えず。

アクションモードと衝突検出は使えますが、その進化だけで発売時点の「iPhone 13」より2万円以上も値上がりしています。このため、近年のモデルのユーザーには、目新しさが乏しいと言えます。

待ちの理由2:新モデルの「iPhone 14 Plus」が遅れて発売

同じiPhone 14シリーズですが、「iPhone 14 Pro Max」と同サイズの「iPhone 14 Plus」がやや遅れて2022年10月に発売となります。

「iPhone 14」を買うよりは画面が大きい「iPhone 14 Plus」を買うほうが目新しさはアリ。価格もまだ納得感があります。

iPhone14を選ぶなら13という選択も

iPhone14を選ぶなら13という選択も イメージ

Apple
iPhone 13
実勢価格;10万7800円〜

「iPhone 14」は前モデルと同じチップを搭載し、カメラの画素数も一緒。ノッチも健在なので、前モデルとの差が微妙です。ならば、価格が下がった「iPhone 13」をあえて選ぶのもひとつの手です。

iPhone14シリーズ対応の最新アクセサリーは?

新型iPhoneの発売に合わせ、アクセサリーも続々と登場しています。

特にiPhone 14 Proシリーズは30Wの急速充電に対応しているようなので、30Wの充電器は欲しいところです。また、本体サイズもわずかに変わっています。以前のケースを付けることは可能ですが、せっかくならジャストフィットする製品を選びましょう。

おすすめの最新アクセサリーはこちら

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PITAKA
MagEZ Case 3
iPhone 14用
実勢価格:7699円

PITAKA「MagEZ Case 3 iPhone 14用」はMagSafe対応のケースで、薄型・軽量化によりワイヤレス充電の効率も上がっています。

おすすめの最新アクセサリーはこちら イメージ2

アンカー
511 Charger
(Nano 3 30W)
実勢価格:3490円

アンカー「511 Charger(Nano 3 30W)」は30W対応なので、iPhone 14 Proシリーズをより早く充電できます。iPhone 14シリーズにもピッタリです。

決して安いとは言えない最新iPhone。気になっていたという人は、ぜひ今回の記事を参考に選んでみてくださいね。

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