スマートフォンBALMUDAから登場したスマホの実力は?

BALMUDAから登場したスマホの実力は? イメージ

おしゃれ家電メーカー、バルミューダによるスマホとして話題を集めた、バルミューダ「BALMUDA Phone」。しかし、ネットの評判などは総じて低めで言われ放題、本当のところはどうなのでしょうか。

そこで、テストするモノ批評誌『MONOQLO』は、「BALMUDA Phone」にまつわる噂の真偽を確かめてみました

スマートフォンバルミューダ「BALMUDA Phone」

バルミューダ「BALMUDA Phone」 イメージ

バルミューダ
BALMUDA Phone
実勢価格:10万4800円

●SPEC
ディスプレイ:4.9インチ
解像度:1920×1080
CPU:Snapdragon 765
メモリ:6GB
ストレージ128GB
バッテリー:2500mAh
メインカメラ:約4800万画素/F1.8
他カメラ:なし
インカメラ:約800万画素/F2.0
生体認証:指紋認証
防水:IP44
無線充電:○
デュアルSIM:×
おサイフケータイ:○
重量:約138g

バルミューダから登場した「BALMUDA Phone」。端末の大型化が進むなかでのコンパクトなサイズ感や独自アプリなど、独自性の強さがウリです。

今回は、その実力を確かめるべく、実際に普段使いしてみました。スペックや使いやすさ、カメラなどの検証レビューをご覧ください。

スマートフォン検証1:値段が高いけどその価値はあるの?

▼「BALMUDA Phone」と「oppo Reno5 A」のスペックの比較結果

検証1:値段が高いけどその価値はあるの? イメージ

「BALMUDA Phone」を、同程度のCPUを搭載した「oppo Reno5 A」とスペックで比較。すると、バッテリーやカメラ性能、生体認証など多くの項目でBALMUDA Phoneが下回っていました

とくにバッテリー容量が2500mAhと、現在のスマホの標準的な容量である4000mAhの6割ほどの容量しかなく、使い方によっては充電頻度が高まります。

実勢価格が10万円を超えるBALMUDA Phoneが5万円以下の端末よりも低スペックなのは、バルミューダというブランド力を差し引いてもコスパが悪すぎます

スマートフォン検証2:ホーム画面や自社開発アプリの操作性は?

ホーム画面の操作【評価:△】

ホーム画面の操作【評価:△】 イメージ

ホーム画面はカスタマイズできますが、画面上部に日時や天気、ショートカット、検索スペースなどが表示される影響で、ホーム画面に配置できるアプリの数が15個と少ないのが難点です。

ホーム画面の操作【評価:△】 イメージ2

また、アプリ一覧ページまでの移動に2回フリックが必要なのも面倒。カスタマイズの独自性はいいですが、一覧性はありません

「オシャレ」ショートカットがホーム画面を圧迫している

「オシャレ」ショートカットがホーム画面を圧迫している イメージ

ホーム画面の斜めのラインはショートカットになっていて、グレーと黄色それぞれに機能やアプリを登録して使えます。たしかにオシャレですが、このためにホーム画面の上部にアプリアイコンを配置できず、スペースが無駄に感じられます。

自社開発アプリの操作性【評価:◎】

自社開発アプリの操作性【評価:◎】 イメージ

表示文字は大きさを選択できるため、読みづらい場合は大きく設定することで視認性を確保できます。カレンダーや電卓、ファイラーなどの自社開発アプリは小さな画面でも見やすさや操作感が損なわれていないので、快適に使うことができます。

スマートフォン検証3:電源ボタンの場所は使いにくい

検証3:電源ボタンの場所は使いにくい イメージ

電源ボタンは本体背面に搭載されています。

検証3:電源ボタンの場所は使いにくい イメージ2

ボタン位置が凹んでいるため誤操作は少ないですが、スリープからの復帰はこのボタンでしか行えないため、スリープまでの時間を短く設定するといちいち電源ボタンを押さねばならず、ストレスになります。

置いて使うことが全く想定されていないのが残念

置いて使うことが全く想定されていないのが残念 イメージ

画面タップや音量調節ボタンでもスリープからの復帰をすることができません。別の作業をしながらスマホを置いたまま操作することがありますが、この操作が想定されていないため、いちいち端末を持ち上げてスリープを解除しなくてはならないのが不便です。

スマートフォン検証4:カメラの不具合問題は改善されていた

1:料理モード

1:料理モード イメージ

カメラモードでは人物や料理、夜景などを選べ、それぞれ内部的にフィルターをかけてくれます。特に料理モードにおいて画像が青っぽくなる不具合などがありましたがアップデートにより、テストでは正常に撮影できていました。

しかし、全体的に色味が明るくなる傾向にあり、特に「赤み」が強すぎる点が気になるところです。お肉などは生々しく写ります。

2:人物モード

2:人物モード イメージ

動く被写体の場合、オートフォーカスが迷いがちになり、特に室内の暗所などでは頻発する傾向があります。

3:夜景モード

3:夜景モード イメージ

夜景モードでも赤みが強く出てきますが、比較的良好。倍率をあげるとやや画面が荒れますが、一枚の写真として見る分には十分といったところです。後ろのビル群のような暗所の表現は好みが分かれるところですが、ハッキリと写る感じではありません。

4:ムービーモード

4:ムービーモード イメージ

ムービーモードでは、階段の上り下りの手振れはしっかり抑えていました。

4:ムービーモード イメージ2

ただ、暗所での撮影はかなり不得意で、特に暗い室内などでの撮影は向いていません。

スマートフォン結論:10万円超えならほかにもっといいスマホがある

以上、「BALMUDA Phone」の検証レビューでした。

値段を忘れて使っている分には「面白いスマホ」というのが率直な感想でした。ただ、これが約10万円することを思い出すと「やっぱり高すぎる」と我に返り、その繰り返しです。

10万円出せば、動画撮影やゲーミングに特化したものなど、「普通じゃない」スマホはいろいろあるなか、デザイン性の一点突破はスマホという機械において「機能面のワクワク感」が薄いという点でツライと感じました。

「BALMUDA Phone」は、スペックなどが価格には不釣り合いなので、性能で選ぶなら選択肢に入らない端末でしょう。また、技術適合証明の問題が囁かれるなど(2022年1月8日現在)暗雲が垂れ込めています。

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