注目機種を深ボリ!最新スマホはどれを選べばいい?
毎月のように新製品が登場しているAndroid(アンドロイド)スマホ。いざ買い換えようと思っても、機能や画質など気になることだらけ。特徴も様々で選びきれないですよね。
そこで、本音の家電ガイド『家電批評』が、最新のAndroidスマホを調査。注目機種の画質や性能、使い勝手などを専門家と一緒に深ボリしました。
なお、処理性能・使い勝手の検証はITライターの古作光徳さん、カメラ・ディスプレイ検証にはプロカメラマンの文田信基さんにご協力いただきました。
「シャオミ」と「オッポ」の大人気モデルはどこが違う?
最近では、性能がそこそこで価格もお手頃なミドルレンジモデルのスマホが人気です。そんなミドルレンジモデルの日本シェアを競い合っているのが中華メーカーの「OPPO(オッポ)」と「Xiaomi(シャオミ)」。
オッポは日本のスマホ市場で4位のシェアを誇り、シャオミも世界のスマホ市場でAppleを抑えシェア第2位になるなど絶好調なんです。
そこで今回は、「オッポ」と「シャオミ」が2021年夏に登場させた大人気モデル2機種を徹底比較しました。
性能や実際の使い勝手など、使い倒してわかった2機種の差を紹介します。
日本市場に特化した高コスパ機「OPPO Reno5 A」
オウガ・ジャパン
OPPO Reno5 A
実勢価格:3万9420円(SIMフリー)、4万2980円(楽天モバイル)
サイズ・重量:W74.6×D8.2×H162mm・約182g
ディスプレイ:約6.5インチ TFT液晶ディスプレイ
カラー:シルバーブラック・アイスブルー
オウガ・ジャパン「OPPO Reno5 A」は、日本市場に特化したミドルレンジスマホ「Reno A」シリーズの新モデル。5G対応で、高い防水・防塵性能に、おサイフケータイ搭載と、日本で需要の高い機能をしっかり押さえています。
Renoをガチで意識した対抗モデル「Mi 11 Lite 5G」
シャオミ
Mi 11 Lite 5G
実勢価格:4万1080円(SIMフリー)
サイズ・重量:W75.73×D6.81×H160.53mm・約159g
ディスプレイ:6.55インチ アクティブマトリクス式有機EL
カラー:トリュフブラック・シトラスイエロー・ミントグリーン
シャオミ「Mi 11 Lite 5G」は、日本市場を意識し、おサイフ機能を新搭載。有機ELにSnapdragon 780Gと、4万円強とは思えない破格の性能が魅力です。
それでは、オッポとシャオミの処理性能や使い勝手を比較した結果をご覧ください。
比較1:処理性能
▼「OPPO Reno5 A」
- : 基本性能
- ディスプレイ: 約6.5インチ・液晶・2400×1080ピクセル
- リフレッシュレート: 最大90Hz
- CPU: Qualcomm Snapdragon 765G
- RAM・ストレージ: 6GB・128GB
- eSIM: ○
- Wi-Fi 6: ×
- カメラ: メイン(約6400万画素)超広角(約800万画素)モノクロ(約200万画素)マクロ(約200万画素)インカメラ(約1600万画素)
- 動画撮影: 最大4K(30fps)
- 防水・防塵: IP68
- バッテリー: 4000mAh
- 急速充電: 18W
- 外部メモリ: microSDXC
- サイズ・重量: 約W74.6×H162×D8.2mm・約182g
▼「Mi 11 Lite 5G」
- : 基本性能
- ディスプレイ: 6.55インチ・有機EL・2400×1080ピクセル
- リフレッシュレート: 最大90Hz
- CPU: Qualcomm Snapdragon 780G
- RAM・ストレージ: 6GB・128GB
- eSIM: ×
- Wi-Fi 6: ○
- カメラ: メイン(約6400万画素)超広角(約800万画素)テレマクロカメラ(500万画素)インカメラ(約2000万画素)
- 動画撮影: 最大4K(30fps)
- 防水・防塵: IP53
- バッテリー: 4250mAh
- 急速充電: 33W
- 外部メモリ: microSD
- サイズ・重量: W75.73×H160.53×D6.81mm・約159g
オッポは液晶なのに対し、シャオミは有機ELを採用。搭載CPUもシャオミのほうが高性能で、バッテリーも有利。オッポも需要が増えているeSIMに対応していたり、IP68の防水・防塵だったりと勝っている面もありますが、基本性能はシャオミに軍配が上がります。
ベンチマークも新チップのシャオミが優勢
▼ベンチマークの比較図
シャオミはSnapdragon 765Gの後継チップである780Gを搭載しているため、ベンチマークはかなりの差が出ました。
比較2:使い勝手
1:OS
どちらもAndroidをベースとしたカスタムOSを採用しており、どちらかというとiOSに近い感じで不便さは感じません。ジェスチャー操作など、直感的な操作がしやすかったのはオッポです。
2:指紋認証
シャオミは側面の電源ボタンが指紋認証も兼ねているため、使いたいときにサッと解除できるのが便利です。
オッポの指紋認証は背面に搭載。表にして机に置いた状態では指紋認証できず使いづらいです。
3:持ちやすさ
オッポは厚みと背面の丸みで持ちやすく、手にフィットしやすいです。シャオミはフラットで若干手になじみにくいですが、重量はオッポよりも20gほど軽くなっています。
4:カメラ
▼Mi 11 Lite 5G・アウトカメラで撮影
アウトカメラは2機種とも同じ画素数ですが、より高性能なチップを搭載しているシャオミのほうが色再現の精度が高く、鮮やかな印象。
▼OPPO Reno5 A・インカメラで撮影
一方インカメラは、オッポのほうが被写体の肌が明るく写り、より美しい仕上がりでした。
5:VOD視聴
現時点ではDRM(デジタル著作権管理)による制限でシャオミでFHD画質での視聴ができず。有機ELなのに残念です。
6:ゲーム性能
シャオミは、性能的には問題ないゲームでもプレイするとカクツキや遅延がひどい場合があります。なかにはフリーズするアプリも……。
7:バッテリー
▼連続再生時間と急速充電時間の比較図
動画の連続再生テストでは、シャオミのほうが約5時間も長く再生し続け、かなりの差が出ました。また、急速充電はオッポが18Wなのに対し、シャオミは33W対応で充電速度が段違いです。
8:ディスプレイ
黒のコントラストが足りないオッポに対し、シャオミの有機ELの実力は本物で黒が断然しまって見えます。
また、シャオミの映像表現はiPhone 12 Pro Maxと比べても遜色ないレベルどころか、ピーク輝度は高く感じるほど。さらに、内蔵スピーカーも音の広がりがよく、かなりコスパが高いです。
9:eSIM
▼取扱い店の一例
SIMフリー端末が販売されているものの、オッポは楽天モバイルやワイモバイルなどの大手でセット購入できるのがメリット。端末割引で安く購入できます。
さらに、オッポはeSIM(ワイモバイルやマイネオはnanoSIMのみ)にも対応。デュアルSIMを利用しつつ、空いたスロットでmicroSDとの併用が可能です。
【まとめ】使い勝手なら断然オッポ! 性能重視ならシャオミ
以上、「OPPO Reno5 A」と「Mi 11 Lite 5G」の比較結果でした。
やはりオッポは日本限定モデルだけあり、細部まで作り込まれた機能性はさすがの一言。カスタムOSはAndroidのアクセス性の悪さが完全に解消されていて、使い勝手のよさはバツグンでした。
一方、シャオミはグローバルモデルにただフェリカを搭載しただけの感が否めず、ポテンシャルとのチグハグさが気になりました。
有機ELの映像表現と内蔵スピーカーの音質は文句なしですが、肝心のVODで画質制限がかかってしまい、ゲームにいたってはまともにプレイするのが難しいレベルのものも……。
今回2機種を比較してみて、使い勝手で選ぶなら断然オッポでしたが、性能を重視するという人はシャオミがおすすめという結論になりました。
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