空気清浄機は本当に効果がある?
空中に漂う細かな粒子を除去してくれる「空気清浄機」。ホコリやニオイ、花粉やPM2.5なども除去し、部屋の空気をキレイにしてくれます。快適な室内環境を保つなら、空気清浄機はリビングと玄関に設置するのが効果的です。
リビングでは窓の反対側に設置
花粉やPM2.5といった微粒子は窓から家の中に入ってきます。
窓際とは反対側に置くことで、空気清浄機は窓から入ってくる空気(風)の流れを利用して微粒子を集じんできます。
小型タイプは玄関に置く
外から帰ってくると、花粉をはじめとしたたくさんの微粒子が衣服に付着しているので、室内に入る前に玄関でとることが重要です。
また、玄関のドアを開け閉めするときに侵入する微粒子を捕獲できます。
しかし、空気清浄機をいざ購入しようと思っても、さまざまなメーカーから多くの商品が発売されていて、どれを選べばいいのか悩んでしまいますよね。
そこで、雑誌『MONOQLO』では、玄関向けの小型空気清浄機を比較。安くて集じん力の高いおすすめを探しました。
小型空気清浄機の選び方は?
おすすめ商品を紹介する前に、まずは小型空気清浄機の選び方のポイントをお伝えします。
選び方1:適応床面積で選ぶ
空気清浄機を選ぶ際にまずチェックしたいのが「適用畳数」。
これは30分で空気をキレイにできる部屋の広さを表す目安なのですが、より効果を実感したいなら実際の部屋の広さの2倍程度の適用畳数がある製品を選ぶのが良いんです。
例えば10畳のリビングなら、20畳以上の適用畳数を持つ製品がおすすめです。
一般的に、適用畳数が大きいほど価格は高くなりますが、今回ご紹介する製品はすべて16畳以上の適用畳数があるので、玄関や一人暮らしの部屋に置くには十分な性能です。
選び方2:吸引力で選ぶ
空気清浄機は製品によってフィルターの種類や大きさ、枚数が違っています。集じん力を重視する人はHEPAフィルター搭載のモデルをチェックしましょう。
花粉やハウスダスト、カビといったアレル物質、ウイルス、PM2.5など空気中に浮遊している細かい粒子を除去してくれます。
選び方3:センサー感度で選ぶ
効率的に吸引するにはセンサー感度も大切です。センサー感度が高い製品なら、空気がどれくらいキレイかによって、風量モードが自動で切り替わります。
それにより、モード変更操作の手間がなくなりますし、電気代や騒音を気にせず、放ったらかしで空気がきれいな状態を維持できます。
選び方4:設置性で選ぶ
玄関やリビング以外にも、寝室や書斎のデスク周り、トイレなどさまざまな空間で使うことを考えると持ち運びのしやすさも大切なポイント。
サッと持ち運べる軽さはもちろん、本体サイズがコンパクトなものだと場所を選ばず卓上にも設置できるので便利です。
選び方5:静音性で選ぶ
空気清浄機は、部屋の空気を吸い込み、清浄されてキレイになった空気を吐き出すため、稼働中は運転音がします。
音が大きすぎると仕事中や睡眠時に気になり使いにくくなる可能性も。静音設計のあるモデルなど、動作音は小さめのものがおすすめです。
選び方6:お手入れやコスパで選ぶ
小型空気清浄機は、定期的に手入れする必要があります。搭載されている集塵フィルターの交換時期や、交換用フィルターの価格もチェックしておきましょう。
選び方7:そのほかの機能もチェック
タバコやペットなど、部屋のニオイ対策をしたいという人は、消臭機能や脱臭フィルターが搭載されている製品を選びましょう。ニオイセンサーが搭載されているモデルだと、ニオイを自動的に検知して自動で部屋の空気をキレイにしてくれます。
乾燥対策をしたいという人は、加湿機能が備わった加湿空気清浄機をチェックしてみてください。
また、スマホと連携して電源のON・OFFや運転モードを操作できたり、タイマー機能などが付いていたりすると便利。
小さなお子様がいるなら、チャイルドロック機能が採用されたものが安心でしょう。
小型空気清浄機の人気商品を比較
今回、雑誌『MONOQLO』はAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどネット通販で購入できる人気の小型空気清浄機をピックアップ。
16〜22畳用をピックアップし、以下の項目でテストしました。
センサー感度や脱臭力などをメインに検証しました。
空気清浄機の見た目が大きいほど吸引力が強い印象を受けました。
テスト1:吸引力
適用畳数の広さで評価。部屋の大きさに見合うか確認しました。
参考テストとして最大風量運転時の擬似花粉の吸引状況も確認しました。
テスト2:センサー感度
自動モードで運転した状態で一定距離から赤土・芳香スプレー・擬似花粉を噴霧。遠距離で感知する製品ほど高評価としました。
テスト3:脱臭力
悪臭を消せるかをチェックしました。
日本電機工業会の試験基準に基づき、一定時間運転後の「アンモニア」「アセトアルデヒド」「酢酸」の除去率で評価しました。
テスト4:静かさ
稼働音がうるさくないかをジャッジ。
日本電機工業会の試験基準に基づき、一定距離に複数配置した騒音計で各モード(強、中、弱)の騒音値を測定し、静音性を評価しました。
テスト5:お手入れのラクさ
取扱説明書のお手入れ手順などを参照し、清掃の手間が少ない製品ほど高評価としました。
テスト6:占有スペース
本体が小さく、また設置する際に壁の近くにおけるものほど高評価としました。
テスト7:電気代
各モードの出力を計測。1日(24時間)に「強モードで2時間、中モードで2時間、弱モードで20時間」実働すると仮定したうえで年間の消費電力を算出。
電気代は1kWhあたり31円とし、年間電気代が安い製品ほど高評価としました。
テスト8:操作しやすさ
操作ボタンの押しやすさ・反応しやすさ・印字のわかりやすさなどで評価しました。
テスト9:多機能性
吸引力のモード数とオフタイマー、チャイルドロックといった付加価値の数で評価しました。
テスト10:フィルター交換代
フィルターの価格と交換頻度から、フィルターの年間費用を算出しました。
それでは、評価の高かった順におすすめの小型空気清浄機を紹介します。
小型空気清浄機のおすすめは?
実際に使ってみてわかった、小型空気清浄機のおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | おすすめポイント | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
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LevoitVital 100S 空気清浄機
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|
機能が充実していて操作しやすい/センサー感度と吸引力が高レベル/稼働音が小さめ |
32.1cm |
16.0cm |
40.6cm |
3.9kg(約) |
21畳(35㎡) |
||
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シャープFU-T40
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|
電気代が安い/脱臭力が高い/コースも充実で使いやすい |
23.5cm |
23.5cm |
37.2cm |
3.9kg(約) |
18畳(30㎡) |
||
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アイリスオーヤマ空気清浄機 16畳 KAP-S302
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|
41cm |
3.4kg(約) |
16畳(26㎡)※強使用時、50Hz の場合 |
23.8cm |
||||
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ブルーエアBlue Max 3250i
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|
48.1cm |
3.4kg(約) |
22畳(37㎡) |
26.9cm |
||||
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シャオミXiaomi スマート空気清浄機 4 Compact
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|
35.5cm |
2.2kg(約) |
16.5畳(27㎡) |
22.0cm |
【1位】Levoit「Vital 100S 空気清浄機」
- LevoitVital 100S 空気清浄機
- 実勢価格: ¥15,380〜
- 空気清浄(吸引力)
- 空気清浄(センサー感度)
- 空気清浄(脱臭力)
- コスト(電気代)
- コスト(フィルター交換代)
- 使い勝手(お手入れのラクさ)
- 使い勝手(占有スペース)
- 使い勝手(操作しやすさ)
- 使い勝手(多機能)
- 静かさ
- おすすめポイント
-
- 機能が充実していて操作しやすい
- センサー感度と吸引力が高レベル
- 稼働音が小さめ
- がっかりポイント
-
- 壁の間近には設置できない
- 幅
- 32.1cm
- 奥行
- 16.0cm
- 高さ
- 40.6cm
- 重量
- 3.9kg(約)
- 適用畳数
- 21畳(35㎡)
- 型番
- Vital 100S
【空気清浄】センサー感度と吸引力のどちらも高レベル
吸引力は高く、10畳以下の部屋だとより効果を実感できます。
試験の結果、赤土と花粉は本体から1m、ニオイは2mの距離でセンサーが反応し、風量が自動で上がりました。
細かな粒子が部屋中に広がる前に除去できて助かります!
【操作しやすさ】全5種類の運転モード&モニターが見やすい
タッチパネルの表示は記号ですが、感度は良好。スリープモードやロックもワンボタンで操作できます。
また空気質モニターは円形かつ大きくて、見やすいです。
【占有スペース】壁からの距離がそこそこ必要で場所を取る
上方と四方(前後左右)から38cm以上離す必要があります。狭い玄関では、置くと少し邪魔かもしれません。
【静かさ】稼働音が小さめなのでストレスなく使える
弱モード | 強モード | |
本製品 | 38.3db | 54.1db |
他製品 | 38.2db | 58.7db |
稼働音はかなり小さめ。特にスリープモードは体感だとほぼ無音なレベルです。テレワークでも快適に使えます!
機能が充実! 操作もしやすい
機能や使い勝手が良くお値段以上の製品です。空気のキレイさがアプリでもわかります。
脱臭性能も高評価。3種のガス成分の除去率を測定したところ、平均80.0%と高い数値でした。
【2位】シャープ「FU-T40」
- シャープFU-T40
- 実勢価格: ¥31,800〜
- 空気清浄(吸引力)
- 空気清浄(センサー感度)
- 空気清浄(脱臭力)
- コスト(電気代)
- コスト(フィルター交換代)
- 使い勝手(お手入れのラクさ)
- 使い勝手(占有スペース)
- 使い勝手(操作しやすさ)
- 使い勝手(多機能)
- 静かさ
- おすすめポイント
-
- 電気代が安い
- 脱臭力が高い
- コースも充実で使いやすい
- がっかりポイント
-
- センサー性能は気になる
- 幅
- 23.5cm
- 奥行
- 23.5cm
- 高さ
- 37.2cm
- 重量
- 3.9kg(約)
- 適用畳数
- 18畳(30㎡)
- 型番
- FU-T40-W
【脱臭力】イヤなニオイに強く普段使いでも心強い
成分 | 初期値 | 15分後濃度 | 除去率 |
アンモニア | 37ppm | 0ppm | 100% |
アセトアルデヒド | 10ppm | 0ppm | 100% |
酢酸 | 8ppm | 0ppm | 100% |
テストの結果、なんと3種とも完全に除去! 日常使いの一台としても活用できそうです。
【電気代】電気代が安く低コストで使える
- 本製品:1147.3円/年
- 他製品:2862.7円/年
今回比較した製品の年間電気代は、2000円ほど。一方で本製品は、約1147円とコスパ抜群です!
電気代が高い昨今で、低コストなのは魅力。長く使うほどメリットを感じられる一台です。
【3位】アイリスオーヤマ「空気清浄機 16畳 KAP-S302」
- アイリスオーヤマ空気清浄機 16畳 KAP-S302
- 実勢価格: ¥18,649〜
- 空気清浄(吸引力)
- 空気清浄(センサー感度)
- 空気清浄(脱臭力)
- コスト(電気代)
- コスト(フィルター交換代)
- 使い勝手(お手入れのラクさ)
- 使い勝手(占有スペース)
- 使い勝手(操作しやすさ)
- 使い勝手(多機能)
- 静かさ
- 直径
- 23.8cm
- 高さ
- 41cm
- 重量
- 3.4kg(約)
- 適用畳数
- 16畳(26㎡)※強使用時、50Hz の場合
- 型番
- KAP-S302-W
【センサー感度】比較製品中でトップの高性能
花粉・赤土・ニオイ、いずれも3mの距離から感知し、リビング用も含めた全製品中トップに。
早めに汚れを検知してくれるので心強いです。
8畳以下の部屋では、より効果を実感できるでしょう。
【4位】ブルーエア「Blue Max 3250i」
- ブルーエアBlue Max 3250i
- 実勢価格: ¥19,055〜
- 空気清浄(吸引力)
- 空気清浄(センサー感度)
- 空気清浄(脱臭力)
- コスト(電気代)
- コスト(フィルター交換代)
- 使い勝手(お手入れのラクさ)
- 使い勝手(占有スペース)
- 使い勝手(操作しやすさ)
- 使い勝手(多機能)
- 静かさ
- 直径
- 26.9cm
- 高さ
- 48.1cm
- 重量
- 3.4kg(約)
- 適用畳数
- 22畳(37㎡)
- 型番
- 110157
【静かさ】ナイトモードが超静か
- 弱モード:38.0dB
- 強モード:52.1dB
ナイトモード時の稼働音は比較製品中で一番静か。
強いモード(スピード3)だとさすがに睡眠中は厳しいですが、日中使う分には大きな問題はありません。
【5位】シャオミ「Xiaomi スマート空気清浄機 4 Compact」
- シャオミXiaomi スマート空気清浄機 4 Compact
- 実勢価格: ¥9,580〜
- 空気清浄(吸引力)
- 空気清浄(センサー感度)
- 空気清浄(脱臭力)
- コスト(電気代)
- コスト(フィルター交換代)
- 使い勝手(お手入れのラクさ)
- 使い勝手(占有スペース)
- 使い勝手(操作しやすさ)
- 使い勝手(多機能)
- 静かさ
- 直径
- 22.0cm
- 高さ
- 35.5cm
- 重量
- 2.2kg(約)
- 適用畳数
- 16.5畳(27㎡)
- 型番
- BHR975JP
【コスト】毎日使っても電気代が安い!
- 電気代:1253.7円/年
電気代は比較した中で2番目に安いです。一方、フィルターの交換代が割高で、交換頻度を守ると半年〜1年で約3780円(検証時)もかかる計算に……。
電気代がかなり安いだけにフィルター代のコストがやや気になるところです。
小型空気清浄機のおすすめ まとめ
以上、小型空気清浄機のおすすめランキングでした。
今回は、玄関向けの小型空気清浄機5製品を10項目で徹底比較テストしました。総評としては、静音性についてはどれも優秀で、運転音はほとんど気にならない製品が多いです。
ただし、設置場所に関しては、多くの製品で壁から一定の距離を空ける必要があり、中には30cm以上離さなければならないものもあったため、「占有スペース」の評価はイマイチでした。
空気清浄に特に重要なのは「吸引力」と「センサー感度」です。
「吸引力」が高いと、一度に大量の空気をキレイにでき、「センサー感度」が高いと効率的に空気をキレイにできます。
今回のテストでは、Levoitの「Vital 100S 空気清浄機」がこの2つの項目で特に優れており、見事ベストバイに輝きました!
ぜひ、本ランキングを参考にお気に入りの一台を探してみてください。
小型空気清浄機のおすすめ
Levoit
Vital 100S
空気清浄機
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空気清浄機は低い位置に設置するのがおすすめです。