PCメーカーから空気清浄機が発売!?
空気中に浮遊するホコリなどを吸い取り、フィルターを使って空気をキレイにする空気清浄機は、各家電メーカーからさまざまな製品が発売されています。
そんな中、ノートPCや液晶モニターなどを発売している日本エイサーからも空気清浄機が発売されているのをご存知でしょうか。
実は「Acerpure(エイサーピュア)」ブランドとして、「AP551-50W」が2021年10月21日に、「AP352-10W」が2023年6月26日に、 「AP552-10W」が2023年6月27月に発売されています。
ですが、この3製品、見た目やサイズがほぼ同じ。一体何が違うのか、今回はこの3機種を同時に検証し、おすすめの製品を選びました。
Acerpureブランドの空気清浄機3製品の実力は?
Acerpure Pro「AP551-50W」
- エイサー空気清浄機 Acerpure pro
- 実勢価格: ¥28,046〜
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2021年10月21日に発売されたAcerpure Pro「AP551-50W」は、Amazonや量販店などの専売モデル。360°全方位から風を取り込む円柱型デザインで、付属のリモコンやスマホアプリでも操作が可能なことが特徴です。
Acerpure Pro Classic「AP352-10W」
- エイサー空気清浄機 Acerpure Pro Classic
- 実勢価格: ¥24,800〜
2021年10月21日に発売されたAcerpure Pro Classic「AP352-10W」は、Amazon専売モデル。リモコンは付属しておらず、アプリでの操作もできません。
Acerpure Pro Classic「AP552-10W」
2023年6月27日に発売されたAcerpure Pro Classic「AP552-10W」は、価格.com限定モデル。3機種の中では最もリーズナブルで、リモコンは付属しておらず、アプリでの操作もできません。「AP551-50W」と同じ4 in 1 HEPA フィルター(プリフィルター、HEPA 13メインフィルター、活性炭フィルター、抗ウィルス & 抗菌 コーティング)を採用しています。
以上のAcerpureブランドの空気清浄機3製品を実際に使用して、その実力を徹底検証しました。
テストは、晋遊舎の専門テスト機関である「LAB.360」、「家電批評」にて空気清浄機などの家電ライターを務めてきたライターの平岡祐輔さんが担当しています。
吸引力、脱臭性能、センサー感度、消費電力、静音性、花粉吸引力、使い勝手について徹底検証。点数を付けて、最も性能が高く使い勝手が良い製品をランキング化しました!
テスト1:吸引力は?
結果:いずれの機種も吸引力は高め!
参考テストとして、各製品を最大風量で運転させてから、擬似花粉を吸い込み口から一定の位置から散布・落下。直下のシャーレに落下した花粉数をカウントしました。吸引力の評価は適用床面積から算出しています。
空気清浄機を稼働せずに花粉がシャーレに沈殿した状態はこちら。
上から、AP551-50W、AP352-10W、AP552-10Wの稼働後の花粉量の写真。いずれもかなり少なくなっていますが、差はほとんどありませんでした。
▼吸引力のテスト結果(配点10点)
製品 | 除去率 | 評価 |
AP551-50W | 88.8% | 8点/10点中 |
AP352-10W | 76.4% | 8点/10点中 |
AP552-10W | 76.4% | 8点/10点中 |
※花粉吸引試験はあくまで参考テストです。評価は適用床面積から算出しています
3機種の適用床面積はどれも「30畳」とまずまずのスペックです。
テスト2:脱臭性能は?
結果:除去率はAP352-10Wが最も高かった
タバコ煙を充満させたアクリルボックス内で一定時間各製品を運転させ、アンモニア、アセトアルデヒド、酢酸の除去率を調べました。
脱臭性能が最も良かったのはAP352-10Wで、特に酢酸は100%除去していました。2位はAP551-50Wで、アンモニアの除去率は3機種中トップでした。3位はAP552-10Wで、いずれの数値も他2機種より低い除去率でした。
▼脱臭性能のテスト結果(配点10点)
製品名 | 項目 | アンモニア | アセトアルデヒド | 酢酸 | 平均除去率 | 評価 |
AP551-50W | 各除去率(%) | 77.8 | 37.5 | 66.7 | 54.9% | 5点/10点中 |
AP352-10W | 各除去率(%) | 75.0 | 50.0 | 100.0 | 68.8% | 6点/10点中 |
AP552-10W | 各除去率(%) | 22.2 | 12.5 | 60.0 | 26.8% | 2点/10点中 |
これまで家電批評で検証してきた空気清浄機と比べると、3製品ともあまり高くない除去率でした。
テスト3:センサー感度は?
結果:AP551-50Wが最も感度が良かった
自動モードで稼働させ、一定距離で粉じん(赤土)、ニオイ(スプレー)、花粉を発生。センサーが反応して運転モードが切り替わる距離や時間などを測定しました。
センサー感度が最も良かったのはAP551-50Wで、3m離れた場所でも粉じんやニオイに反応。2位は同点でAP352-10WとAP552-10W。ニオイに反応する距離がAP551-50Wより近かったです。
▼センサー感度のテスト結果(配点15点)
製品名 | 粉じん | ニオイ | 花粉 | 総合評価 | ||||||
反応距離(m) | 反応時間(秒) | 評価 | 反応距離(m) | 反応時間(秒) | 評価 | 反応距離(m) | 反応時間(秒) | 評価 | ||
AP551-50W | 3 | 60 | 5点/10点中 | 3 | 45 | 5点/10点中 | 反応せず | ー | 1点/10点中 | 11点/15点中 |
AP352-10W | 3 | 45 | 5点/10点中 | 2 | 70 | 3点/10点中 | 反応せず | ー | 1点/10点中 | 9点/15点中 |
AP552-10W | 3 | 39 | 5点/10点中 | 2 | 43 | 3点/10点中 | 反応せず | ー | 1点/10点中 | 9点/15点中 |
3機種とも、花粉は1mまで近づいても反応しませんでした。
テスト4:消費電力は?
結果:AP551-10Wが最も消費電力が少なかった
電源プラグとコンセントの間にワットモニターを設置し、一定時間の消費電力量を記録しました。その数値から1時間あたりの電気代、年間電気代予測を1kWhあたり31円で計算しました。
消費電力が最も低かったのはAP551-10Wで、年間電気代予測は4828円。2位はAP551-50Wですが差はわずか。3位はAP552-10Wでした。
過去「家電批評」にて検証した空気清浄機の中には、年間電気代予測が最低で約1000円、最高で約4500円という機種もあり、そこから評価点数を検討するとやや低めの点数となりました。
▼消費電力のテスト結果(配点5点)
製品名 | 消費電力 | 1時間あたりの電気代(円) | 年間電気代予測(円) | 評価 | |
ワットモニター表示値(kWh) | 1時間あたりの消費電力(kWh) | ||||
AP551-50W | 0.28 | 0.0178 | 0.55 | 4828 | 2点/5点中 |
AP352-10W | 0.28 | 0.0177 | 0.55 | 4818 | 2点/5点中 |
AP552-10W | 0.29 | 0.0184 | 0.57 | 4990 | 1.5点/5点中 |
※測定はモード(風量)「3」で実施。24時間365日運転した場合
テスト5:稼働時の音は静か?
結果:うるさすぎないが、3製品で差はほとんどなし
製品から1m離れた4カ所(正面、右側、左側、真上)の位置に騒音計を設置。最大モード時と最小モード時の騒音値を計測しました。
騒音値は、いずれの機種も差はほとんどなし。最大モード時の65dB前後は、周囲の声が聞き取れるレベル。最小モード時の46dB前後は、寝る時でもあまり気にならないレベルです。過去「家電批評」で検証した製品と比較すると、最大モード時で55.1dBの製品もあるため、この点数となりました。
▼静音性のテスト結果(配点10点)
製品名 | 最大モード時 | 最小モード時 | 総合評価 | ||
平均(dB) | 評価 | 平均(dB) | 評価 | ||
AP551-50W | 65.8 | 2 | 46.2 | 5 | 7点/10点中 |
AP352-10W | 66.0 | 2 | 46.3 | 5 | 7点/10点中 |
AP552-10W | 67.0 | 2 | 46.1 | 5 | 7点/10点中 |
テスト6:使い勝手、付加機能は?
結果:AP551-50Wはいろいろな操作ができる!
機能の数は、価格が最も高いAP551-50Wが豊富。シンプル操作で構わないなら、価格が最も安いAP552-10Wもアリです。スイッチ操作やフィルター交換などの使い勝手は、いずれも同じくらい使いやすいです。
AP551-50Wはリモコンやアプリ操作も可能!
「AP551-50W」は天面の液晶ディスプレイに空気のキレイさを数値と色で表示。今の状況がわかりやすいです。
リモコンが付属しているので、離れた場所からも操作することができます。
スマホに専用アプリをインストールすれば、空気のキレイさを手元で知ることができます。本体の操作も可能です。
1、2、4、8、12時間のタイマー付き。就寝時などに役立ちます。
風量はスマート、1、2、3、ターボの5段階切り替え。液晶ディスプレイに大きく表示されるのでわかりやすいです。
スイッチ部分は凹凸がなくスタイリッシュなデザイン。指を付けたときの反応もいいです。
4 in 1 HEPA フィルター(プリフィルター、HEPA 13メインフィルター、活性炭フィルター、抗ウィルス & 抗菌 コーティング)を採用。推奨交換時期の目安は使用開始から約1年間で、交換も簡単にできます。交換用フィルターの実勢価格は5980円です。
AP352-10Wは空気の状態がわかりやすい
「AP352-10W」は天面の操作パネルのLEDリングが空気の汚れの程度に応じて緑、黄、赤の3色に変化。空気の状態がひと目でわかります。
指でタッチしたときの反応もいいです。
3 in 1 HEPA フィルター(プリフィルター、抗ホルムアルデヒドコーティング、HEPA 11 メインフィルター、活性炭フィルター)を採用。推奨交換時期の目安は使用開始から9000時間で、交換も簡単にできます。
AP552-10Wも空気の状態がわかりやすい
「AP552-10W」の操作パネルは、「AP352-10W」と同じ。LEDリングが空気の汚れの程度に応じて緑、黄、赤の3色に変化するので、空気の状態がひと目でわかります。
フィルターは「AP551-50W」と同じで、4 in 1 HEPA フィルター(プリフィルター、HEPA 13メインフィルター、活性炭フィルター、抗ウィルス & 抗菌 コーティング)を採用。推奨交換時期の目安は使用開始から約1年間で、交換も簡単にできます。交換用フィルターの実勢価格は5980円です。
▼使い勝手、付加機能のテスト結果(配点10点)
製品 | PM2.5値の表示 | タイマーモード | リモコン | スマホアプリ | フィルター | 評価 |
AP551-50W | あり | あり | あり | あり | 4 in 1 HEPA フィルター | 10点/10点中 |
AP352-10W | なし | なし | なし | なし | 3 in 1 HEPA フィルター | 7点/10点中 |
AP552-10W | なし | なし | なし | なし | 4 in 1 HEPA フィルター | 8点/10点中 |
AP551-50Wは操作ロックができるので、子どもやペットがいる家に向いています。
Acerpureブランドの空気清浄機3製品のテスト結果まとめ
以上、Acerpureブランドの空気清浄機3製品の検証結果でした。テスト結果は以下となります。
▼テスト結果
製品 | 吸引力(10点満点) | 脱臭性能(10点満点) | センサー感度(15点満点) | 消費電力(5点満点) | 静音性(10点満点) | 使い勝手、付加機能(10点満点) | 総合評価 |
AP551-50W | 8点 | 5点 | 11点 | 2点 | 7点 | 10点 | 43点/60点中 |
AP352-10W | 8点 | 6点 | 9点 | 2点 | 7点 | 7点 | 39点/60点中 |
AP552-10W | 8点 | 2点 | 9点 | 1.5点 | 7点 | 8点 | 35.5点/60点中 |
空気清浄機3製品の中では「AP551-50W」がベストバイ!
- エイサー空気清浄機 Acerpure pro
- 実勢価格: ¥28,046〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥28,046〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥31,583〜
- 吸引力
- 脱臭性能
- センサー感度
- 消費電力
- 静音性
- 使い勝手・付加機能
「AP551-50W」は6項目中5項目でトップ。特にセンサー感度や付加機能で他2機種と差を付けました。ただリモコンやスマホアプリが不要なら「AP352-10」も機能面で負けておらず、1万8000円ほど安いのでコスパがいいです。
「AP552-10W」はさらに1700円ほど安いのですが、脱臭性能がもう一つなのが気になりました。
これまで検証してきた5万円以上の製品と比べても、健闘した検証結果となりました。
「AP551-50W」は、期間限定セールで1万円も安く買えることがあるので狙い目です。
3製品の外見はとてもよく似ており、遠目からはどの機種かわからないほどです。