「Pixel 9 Pro Fold 」と「Galaxy Z Fold 6」を比較
Google「PIxel 9 Pro Fold」は、Googleにとっては二世代目の折りたたみスマートフォン。
しかし、第6世代まで成熟を重ねたサムスン「Galaxy Z Fold6」という強力なライバルが存在しています。
そこで今回は、要所要所でサムスン「Galaxy Z Fold6」とも比較しながら「Pixel 9 Pro Fold」をレビューしていきます!
Google「PIxel 9 Pro Fold」
- GooglePIxel 9 Pro Fold
- 実勢価格: ¥201,000〜
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モデル・価格
- 256GB:¥257500(検証時)
- 512GB:¥277500(検証時)
サムスン「Galaxy Z Fold 6」
- サムスンGalaxy Z Fold 6
- 実勢価格: ¥267,800〜
モデル・価格
- 256GB:¥249800(検証時)
- 512GB:¥267800(検証時)
- 1TB:¥303800(検証時)
基本スペックの違いは?
製品名 | サムスン「Galaxy Z Fold 6」 | Google「PIxel 9 Pro Fold」 |
価格 (ストレージ容量別) |
256GB:24万9800円 512GB:26万7800円 1TB:30万3800円 |
256GB:25万7500円 512GB:27万7500 |
ディスプレイ | 7.6インチ 2160×1856 OLED | 8インチ 2076×2152px OLED |
サブディスプレイ | 6.3インチ 968×2376 OLED | 6.3インチ 1080×2424px OLED |
SoC | Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy (最高3.39GHz) |
Google Tensor G4 (最高3.1GHz) |
OS | Android 13 (最大7年間のアップデート) |
Android 14 (最大7年間のアップデート) |
AI | Galaxy AI | Gemini |
重量 | 239g | 257g |
それでは、Google「PIxel 9 Pro Fold」とサムスン「Galaxy Z Fold 6」を比較した検証レビューを見ていきましょう。
Check1:Pixelのほうが薄型で大画面
開くとサムスン「Galaxy Z Fold 6」は縦長、Google「PIxel 9 Pro Fold」は正方形に近い縦横比です。
Google「PIxel 9 Pro Fold」の前作「Pixel Fold」は開くと横長になり、タブレットとして使いやすくなる縦横比でした。
しかし、今回は閉じると縦横比が一般的なスマホに近づくことを重視して、縦横比が変更されています。
サムスン「Galaxy Z Fold 6」のサイズ
開いたときの幅【132.6mm】
閉じたときの幅【68.1mm】
奥行き/高さ【12.1mm/153.5mm】
Google「PIxel 9 Pro Fold」のサイズ
開いたときの幅【150.2mm】
閉じたときの幅【77.1mm】
閉じたときの背面はこんな感じです。
奥行き/高さ【10.5mm/155.2mm】
Check2:基本機能や性能面はPixelが劣勢です
画面が多い分、お値段もプロ級のGoogle「PIxel 9 Pro Fold」。ハイエンド機ともなると、やはり機能・性能も突き詰めてほしくなります。
しかし、サムスン「Galaxy Z Fold 6」にあるスタイラスペンや外部モニターとつないでパソコンとして使用できる機能(Samsung Dex)などはGoogle「PIxel 9 Pro Fold」には用意されていません。
別売ですがサムスン「Galaxy Z Fold 6」はペンが使えます。Google「PIxel 9 Pro Fold」にも欲しいですよね。
性能はGalaxyにボロ負け
サムスン「Galaxy Z Fold 6」に搭載のSnapdragonは九州進出でも話題のTSMC製、Google「PIxel 9 Pro Fold」のTensorはサムスン製です。
ベンチマークをとると製造企業の違いでハイエンド同士とは思えないほど大差がつきました。ゲームなど高負荷な使い方をするならサムスン「Galaxy Z Fold 6」です。
Check3:「コンテンツをみる」ならGalaxy、マルチタスクはPixelが快適です
写真左:サムスン「Galaxy Z Fold 6」、写真右:Google「PIxel 9 Pro Fold」。
動画の再生面積はほぼ同じ。Google「PIxel 9 Pro Fold」のほうが黒帯は太く、サムスン「Galaxy Z Fold 6」のほうが没入感があるともいえます。
スピーカーはサムスン「Galaxy Z Fold 6」のほうが広がり感とメリハリがありました。
また、Google「PIxel 9 Pro Fold」はキンドルやDマガジンで固定レイアウトの作品(雑誌や漫画)を読むと、縦で単ページ・横で見開きという当たり前の動作に不具合が生じます。
サムスン「Galaxy Z Fold 6」で画面を回転
サムスン「Galaxy Z Fold 6」で画面を回転させると見開きになります。
Google「PIxel 9 Pro Fold」で画面を回転
Google「PIxel 9 Pro Fold」で画面を回転させても見開きになりません。
Google「PIxel 9 Pro Fold」のマルチタスク
Google「PIxel 9 Pro Fold」は画面を分割しても一般的なスマホ同様の横幅が保てるので、マルチタスクはとても快適です。
閉じても使いやすいGoogle「PIxel 9 Pro Fold」
Google「PIxel 9 Pro Fold」はその縦横比ゆえに閉じても操作がしやすいです。というより、あまりにも違和感がなく「開かなくてもいいかな」と感じるシーンが多々ありました。
Check4:カメラはGalaxyのほうが画質が安定していた
サムスン「Galaxy Z Fold 6」の画質
ポートレートのボケでは背景をぼかすための輪郭抽出がPixelより高精度です。また、夜景ではPixelより該当や電飾の白飛びが抑えられていました。
Google「PIxel 9 Pro Fold」の画質
ポートレートでは髪の毛のディテールが甘めでした。
なお望遠撮影は、サムスン「Galaxy Z Fold 6」が光学3倍で、Google「PIxel 9 Pro Fold」が光学5倍と、Pixelのほうが有利です。
結論:性能も機能ももっと高みを目指せたはず
数日間、サムスン「Galaxy Z Fold 6」とGoogle「PIxel 9 Pro Fold」の折りたたみスマホを使い込んだ実感としては、「画面を広げたくなる=閉じると使いにくいギャラクシー」に対して、「基本は閉じて使い、動画視聴やマルチタスクなど、必要なときに開くピクセル」という印象です。
ユーザー体験は似ているのですが、サムスンとグーグルで設計思想に大きな差を感じました。
現時点では機能や性能に大きな差があること、折りたたみスマホの大きな用途であるエンタメ用途には現状サムスン「Galaxy Z Fold 6」のほうが適していることから、「折りたたみスマホ」のベストバイとしてはサムスン「Galaxy Z Fold 6」のほうが不満が少ないというのが本誌の結論です。
カメラはどちらもスマホカメラとしては十分に高画質ですが、画質の安定感はサムスン「Galaxy Z Fold 6」に軍配。
Google「PIxel 9 Pro Fold」は手ブレ補正や色域の設定により4K60Pで撮影できなくなるなど動画周りの制約が多いことも課題です。
Google「PIxel 9 Pro Fold」は背面カメラで自撮りできるのは便利でした。
とはいえ“ピクセルならではのよさ”も感じています。例えば、性能が低い分、高負荷をかけても性能が落ちづらく、長時間の動画収録でも動作が安定していました。
また、Google「PIxel 9 Pro Fold」は文字をタイプすると振動によるフィードバックがあるのですが、この振動が上品なことも印象的。
YouTubeの表示もGoogle「PIxel 9 Pro Fold」のほうがタブレット的。YouTubeはGoogle「PIxel 9 Pro Fold」が3列、サムスン「Galaxy Z Fold 6」が2列表示です。
このように、細かいユーザー体験ではGoogle「PIxel 9 Pro Fold」が勝る面もあったため、Google「PIxel 9 Pro Fold」のほうが使いやすいと感じる人も絶対いるはず。用途に合わせて選びましょう。
サムスン「Galaxy Z Fold 6」
- サムスンGalaxy Z Fold 6
- 実勢価格: ¥267,800〜
- 総合
- おすすめポイント
-
- 高性能
- スタイラスペンで書き込みができる
- 日本語で使えるAI機能が充実
- がっかりポイント
-
- 閉じた状態では画面が狭く窮屈で操作しづらい
- ややPixel 9 Pro Foldより持ちづらい
- 重量
- 239g(約)
- 取り扱い
- au、NTTドコモ、SIMフリー
- 型番
- SM-F956QZSESJP
Google「PIxel 9 Pro Fold」
- GooglePIxel 9 Pro Fold
- 実勢価格: ¥201,000〜
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- 総合
- おすすめポイント
-
- 閉じるとGalaxy Z Fold6より使いやすい
- キーボードの触覚フィードバックが快適
- 望遠撮影に強い
- がっかりポイント
-
- ペンが使えない
- アプリの最適化が不十分
- 基本性能がGalaxy Z Fold 6に大きく劣る
- 重量
- 257g
- バッテリー容量
- 4650mAh
- 広角カメラ
- 4800万画素(1/2インチ)
- ウルトラワイドカメラ・望遠カメラ
- 1080万画素(1/3.2インチ)
- 認証
- 指紋認証・顔認証
- センサー
- 近接・周囲光・加速度・ジャイロ・磁力・磁気・気圧
- ディスプレイ
- 8インチ(2076×2152px) OLED
- サブディスプレイ
- 6.3インチ(1080×2424px) OLED
- SoC
- Google Tensor G4(最高3.1Ghz)
- OS
- Android 14(最大7年間のアップデート)
今回の検証では、性能の低さや電子書籍周りの不安定な挙動から、今買うならサムスン「Galaxy Z Fold 6」のほうという結果になりました。
ぜひ今回の記事を参考に、お気に入りのスマートフォンを見つけてください。