マンダムから最新ヘアドライヤーが登場
マンダムは、メンズ用ヘアワックスをはじめ男性向け製品を数多く手がけています。
同社ならではの、「男性の髪に関する知見」と「長年にわたるヘアスタイリングトレンドの把握」に基づく、“ツボ”を押さえたモノ作りをしているのが特徴。
そんなマンダムから2月に発売したのが、最新ヘアドライヤー「IUM-HD-K」です。
その特徴は、好みに合わせて冷風+温風4段(40℃、60℃、80℃、100℃)の5段階で温度調節が可能。
「髪にダメージを与えないように乾かしたい」だけでなく、「髪を乾かしながら根元を立ち上げたい」「風量を調節して、パーマ感を残したい」といった、ベーススタイリングまで、さまざまなニーズに応えられる1台とうたっています。
リファレンス機としてピックアップしたのは、パナソニックの「イオニティ EH-NE7L」。
速乾性や仕上がりのよさ、スタイリングのしやすさ、使い勝手など、ほぼ弱点がなく、『家電批評』でも評価の高い1台です。
テスト方法は?
今回は、「IUM-HD-K」の実力を検証するべく、美容師の福島康介さんに2製品を比べて評価してもらいました。
採点項目は以下の通りです。
・速乾性:ぬらしたマネキンを乾かし、乾くまでの時間を測定。
・仕上がり・ツヤ:マネキンを使って仕上がりやツヤをチェック。
・熱分布・最高温度:適正な温度か・また風の当たる範囲を実際に使用して評価。また、評価には入れてませんが、参考として一定距離でマネキンに風を当て、熱分布と送風範囲をサーモで確認しました。
・使い勝手:ボタンの操作感や手に持ったときの重さ、収納のしやすさを評価しました。
では、テスト結果を発表していきます!
1万円前後のメンズドライヤーのおすすめは?
さまざなな用途に使いたいならマンダム「IUM-HD-K」
- 速乾性
- 髪の仕上がり・ツヤ
- 熱分布・最高温度
- 使い勝手
- 静音性
多くの用途に使える守備範囲の広さが魅力
「IUM-HD-K」は、「イオニティ EH-NE7L」にも引けを取らない実力を発揮し、高評価を獲得しました。
100℃設定時は速乾性は申し分ないものの、髪の表面温度が高くなり過ぎる傾向。60℃設定にしても、乾かしている時間は100℃設定時と変わらないので、頭皮へのダメージを考慮すると、60℃での使用がおすすめです。
60℃設定では仕上がりがよく、ツヤとまとまりもありました。毛先の広がりも抑えられているうえ、毛量の多い人やクセ毛の人でも使いやすいです。
使い勝手も良好。「イオニティ EH-NE7L」と比べるとやや重い印象があるものの、その差は約50gほど。片手で弱風~強風まで自由に調節できるホイールスイッチは、回転が止まらないので操作に多少の慣れは必要ですが、直感的な操作ができます。
短時間で髪を乾かせるのはもちろん、高温から低温、そして冷風へと切り替えると、センターパートなどといったスタイリングもしやすいのがメリットです。
- おすすめポイント
-
- 1. 短時間で髪を乾かせる速乾性
- 2. ツヤとまとまりのある仕上がり
- 3. 高温・低温・冷風を切り替えられ幅広い用途に使える
- がっかりポイント
-
- 1. 100℃設定だと髪の表面温度が高温に
- 2. ホイールスイッチの操作は慣れが必要
- 重量
- 約600g(本体のみ)
- コード長さ
- 約1.8m
- 幅
- 20.5cm
- 奥行き
- 65cm
- 高さ
- 17.2cm
速乾性:良好
最大風速が18.9m/sで、温度を100℃に設定した場合が2分18秒、60℃に設定した場合は3分13秒かかりました。
「イオニティ EH-NE7L」にはわずかに及びませんでしたが、大きな差はありません。
仕上がり:良好
仕上がりはサラサラな傾向。
60℃で乾かすと髪の広がりが抑えらました。髪の毛の水分を飛ばし過ぎず、毛先までまとまっています。
なお、マイナスイオン放出機能も搭載。
100℃ではやや広がり気味だった毛先なども、60℃だとしっとりまとまります。
熱分布・送風範囲:合格
100℃設定だと髪の表面温度は最高で65.8℃。
60℃設定にすると表面温度を48℃に抑えられています。しかしその分、速乾性はやや遅くなりました。
使い勝手:良好
本体には弱風~強風まで自由に調節できるホイールスイッチを搭載。しかしスイッチの回転操作には慣れが必要な印象。
とはいえ、本体を折り畳んで持ち運べるなど、持ち運びも想定した作り込みもしています。
ホイールスイッチはクルクルと回転させて風量を調節します。慣れると簡単です。
仕上がりのよさはやっぱりパナソニック「イオニティ EH-NE7L」
- パナソニックヘアードライヤー イオニティ EH-NE7L
- 実勢価格: ¥7,875〜
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- 速乾性
- 髪の仕上がり・ツヤ
- 熱分布・最高温度
- 使い勝手
- 静音性
髪のまとまりのよさはさすが
「イオニティ EH-NE7L」は定番モデルだけあって、全体的にバランスがよく、A評価。
速乾性テストでは「IUM-HD-K」(100℃設定)をしのぐ結果となり、送風技術はパナソニックが一歩リードしていました。
特筆すべきは、何と言っても仕上がりのよさ。髪の保湿力が高く、水分を残したままなめらかに仕上がり「さすが」の一言です。
もちろん、水分を飛ばし過ぎない点は、髪や頭皮へのやさしさにも寄与するほか、使い勝手も合格レベル。ただし、風温を細かい調整はできないため、スタイリングのしやすさについては「IUM-HD-K」に軍配が上がります。
価格も、性能も、選んで間違いのなしの1台です。
- おすすめポイント
-
- 1. 高温過ぎないのに速乾性が優秀
- 2. しっとりまとまりのある仕上がり
- 3. 髪へのダメージの少なさ
- 4. シンプルな操作
- がっかりポイント
-
- 1. 細かい風温調節機能は非搭載
- 2. 外観のチープさ
- 重量
- 550g(約)
- 風量調節
- 強弱
- 風温調節
- 3段階
- 幅
- 18.4cm
- 奥行
- 21.8cm
- 高さ
- 8.5cm
- 型番
- EH-NE7L-P
速乾性:優秀
最大風速は15.3m/sで、2分13秒で髪が完全に乾きました。
2分台前半で乾かせる速乾性の高さはさすがです。
仕上がり:優秀
仕上がりの傾向はサラサラ。髪全体はツヤもありまとまっているうえ、指通りのいいなめらかさがあります。
頭頂部のツヤ感は一目でわかりますし、毛先のまとまりも申し分ありません。
熱分布・送風範囲:微妙
送風範囲が広く、毛先まで風は届いていますが、中央部の表面温度はやや高過ぎな傾向。一点に集中しないように温風を当てたいところ。
使い勝手:合格
本体重量の差はわずか50gですが、「IUM-HD-K」よりも軽く、取り回しのよい印象。
シンプルでわかりやすい操作ボタンや、本体を折り畳んで持ち運べる点は便利です。
奇をてらわない、シンプルでわかりやすい操作スイッチ。迷わず使えます。
ツヤやまとまりなど、仕上がりのよさを重視するなら「イオニティ EH-NE7L」を選んで間違いはありません。
マルチに使えるマンダムと、仕上がりのパナソニック
今回の検証を通して、2製品の用途の違いが明らかになりました。
風温を調節でき、ドライに加えてスタイリングもしやすい「IUM-HD-K」と、仕上がり重視の「イオニティ EH-NE7L」。
「ヘアドライヤー」に求めるものは何なのか、何に重きを置くか、自身のニーズに合わせて選ぶのがおすすめです。
単に髪を乾かすだけでなく、スタイリングをはじめ、さまざまな用途で使いたい人は、「イオニティ EH-NE7L」よりも「IUM-HD-K」のほうが高い満足感が得られそうです。