ニッチにも思える「USB Type-C - HDMI変換アダプタ」とは?
USB Type-C - HDMI変換アダプタはその名の通り、USB Type-C端子をHDMI端子に変換する機器です。
これを使えばモニターに映像入力用のUSB Type-C端子がなくても、パソコン、スマホやタブレットからUSB Type-C経由で映像を出力できるようになります。
つまり、映像を出力する機器側にHDMI端子がなく、かつモニター側にUSB Type-C端子がない場合に必要になる変換アダプタです。
以下にその使い道を解説します。
このように、パソコンとモニターが備える端子の種類によってはUSB Type-C - HDMI変換アダプタは不要な場合も。購入を検討する前に、まず自分の持っている機器の入出力端子を確認しましょう。
なお、USB Type-C - HDMI変換アダプタによく似た製品に「USB Type-C - HDMI変換ケーブル」があります。
前者は別途HDMIケーブルが必要ですが、必要な長さのHDMIケーブルを選択して使えます。後者は別途HDMIケーブルを用意する必要はありませんが、ケーブルの長さは変えられません。
6月発売のミヨシ「USA-PHA1」の実力は?
ミヨシ「USA-PHA1」
- ミヨシUSB PD対応 USB Type-C – USB A/HDMI変換アダプタ
- 実勢価格: ¥3,878〜
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今回検証する「USB PD対応 USB Type-C – USB A/HDMI変換アダプタ USA-PHA1」(以下、USA-PHA1)は、「独自の企画を提案し続ける、ニッチなケーブルメーカー」を自称する「ミヨシ」が2023年6月に発売したUSB Type-C - HDMI変換アダプタです。
スタンダードな変換アダプタと比べてやや大き目ですが、どんな機能を搭載しているのでしょう。
ということで今回は、PC&周辺機器に詳しいベテラン編集者の佐久間氏と『家電批評』編集部がユーザー目線で真剣にテストしました!
それでは、気になるテスト結果を見ていきましょう!
テスト1:サイズや筐体をチェック
結果:高級感があり、ケーブルの長さがちょうどいい!
本体は金属製で汚れや手脂が目立たないマット仕上げ。各端子も頻繁な抜き差しに耐えそうなしっかりした作りです。
サイズはUSB Type-C - HDMI変換アダプタとしては少し大きいですが、多機能なUSBハブと比べればかなり小型。
インジケータLEDはデザインに馴染むように配置されており、動作状態がひと目でわかるようになっています。LEDの色は悪目立ちしない白色なのも好印象です。
ケーブルの長さは15cmで、長すぎず短すぎず、大抵はちょうどいい塩梅と言えます。
安価な海外メーカーの場合、安っぽいプラ製の筐体が多いですが、USA-PHA1は剛性の高い金属製です。
テスト2:インタフェースをチェック
結果:給電しながら使えるUSB PDと便利なUSB-Aを搭載!
「USA-PHA1」の最大の特徴は、HDMI端子の他に給電用のUSB PDとUSB-Aを備えている点です。しかもUSB PDは100Wに対応しており、映像出力に使用している機器を充電・給電しつつ使用できます。
USB Type-Cがひとつしかない機器の場合、変換アダプタに使ってしまうと充電できなくなるので、これは非常に便利な機能です。
また、機器側のUSB端子を使い切ってしまっても、本機にはUSB-Aがあるので端子不足を補えます。
USB Type-C - HDMI変換アダプタに給電とUSB端子が付いたことで利便性が爆上がり。長時間の作業でもバッテリー残量を気にせずに使えます。
テスト3:使い勝手をチェック
結果:4K環境で使うならUSB-Aはオマケ?
安価なUSB Type-C - HDMI変換アダプタには4K出力のリフレッシュレートが30Hz(描写回数が1秒間に30コマ)の製品も多いですが、「USA-PHA1」は4K60Hzでの描写が可能です。
一般的なモニターのリフレッシュレートは60Hzなので、4Kモニターで違和感なく作業するには60Hz対応は必須事項といえます。
「USA-PHA1」で4Kモニターに映像を出力した状態。HDMIケーブルを接続しただけで、すぐに映りました。
パソコン以外にDisplayPort Alternate Mode対応のスマホやタブレット、USB Type-C仕様のiPadに対応しており、大画面に映像を写せます。
カタログスペックには記載されていませんが、Nintendo Switchにも対応しており、手軽に携帯できるドックとしても活用できます。
ただし、注意点としてUSB-Aとの同時使用があります。USA-PHA1で4K映像を出力している際にUSB-Aを使用すると、リフレッシュレートは30Hzに落ちてしまいます。よって、USB-AはUSB端子が足りないときだけ、緊急処置として使うのがいいでしょう。
なお、フルHDモニターに接続する場合は、USB-Aと同時使用しても60Hzで出力できます。
Nintendo Switchを持ち歩く人は「USA-PHA1」を一緒に持っておくと、出先でもモニターに出力できて便利です。
ミヨシ「USA-PHA1」のテスト結果まとめ
結論:「変換ケーブル以上、ハブ未満」のニーズに刺さる人に大アリ!
ミヨシ「USA-PHA1」
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- サイズ感
- 機能性
- インターフェース
- コスパ
以上「USA-PHA1」の正直レビューでした。
変換アダプタとハブのスキ間という、まさに「ニッチなケーブルメーカー」のミヨシらしい製品でした。
本機は給電とUSB-Aを備えた変換アダプタというよりも、HDMI出力を備えたUSB Type-Cハブに近い製品です。ただし、ハブに比べると端子の種類や数が少なく、ハブ的な使い方はあまり期待できません。
「ハブまでの端子数は必要ないけど、給電しながらHDMI出力したい」という、やや狭目のニーズに応える「ちょっと便利な変換アダプタ」と評価できました。その使い方にハマりそうなら大いに検討をおすすめできます。
うちの子どもたちがゲームをする際に、まさに必要な機器。このように自宅の環境を確認してみると、けっこう必要としてる人がいるジャンルの製品です。