パソコンポータブルSSD選びは
実際の速度が重要

ポータブルSSD(外付けSSD)選びで確認すべきは、とにかく「速度」です。

ポータブルSSDの「速度」は製品によって異なり、おおよその速度は公称値で確認できます。しかし、実際に使用すると公称値の速度に及ばないものがほとんど。使用者のレビューがなければ、本当に速い製品を見抜くことができないのです。

そこで、本記事では人気のポータブルSSD7製品を実際に使用して速度をテスト。おすすめランキングを作成しました。

パソコン外付けも高速SSDの時代!
外付けポータブルSSDの基本

テストに入る前に、ポータブルSSDの基本をおさらいしておきましょう。

■「ポータブル(外付け)SSD」
(メリット)
・転送・書込速度が非常に速い
・無音で動作し、振動も一切発生しない

(デメリット)
・ポータブルHDDと比較するとやや高価
・性能を発揮するにはUSB3.1のポートが必要

■「ポータブル(外付け)HDD(ハードディスク)」
(メリット)
・1GBあたりの単価はやや安価
・製品が多く選択肢の幅が広い

(デメリット)
・転送・書込速度はポータブルSSDよりも遅い
・本体から振動、騒音が発生する。衝撃にも弱い


USBのバスパワーのみで駆動するポータブルSSDの特徴は、何と言ってもその転送速度の速さ。接続インターフェイスも従来のUSB3.0だけでなく、最大10Gbpsの転送速度を持つ高速なUSB3.1(Gen2)に対応している製品も増えています

一方、従来から親しまれてきたHDDのメリットは何と言っても価格の安さですが、大容量モデルが安価で入手できる反面、SSDと比べると転送速度に物足りなさを感じます。プラッター回転による振動や騒音の発生といった面でやや不利です。

また現在、容量が小さく転送速度が遅いが低価格なUSBメモリ(USBフラッシュメモリ)を使っている人も少なくないでしょう。しかし、画像や動画ファイルなど持ち歩くデータの容量が増えると、紛失・情報漏えいにも気を使う必要があります

大容量、高速、セキュリティを重視するなら、USBメモリはむしろ割高な傾向。これからは、用途に応じて低価格のUSBメモリと「大容量、高速、安全」のポータブルSSDで棲み分けるといいでしょう

パソコン主流になりつつあるUSB3.1 Gen2は
USB2.0より20倍以上高速です

一般的なポータブルHDDは、重量が200g前後で転送速度が120MB/s程度である一方、ポータブルSSDは軽いもので30g前後、400MB/s以上の転送速度を謳う製品も少なくありません。

これは、転送速度500MB/s前後のSATA SSDが内蔵されており、小型、軽量化の為に2.5インチではなく、mSATAやM.2のSSDが採用されている場合が多いためです。もちろん、この速度を体感するには対応したUSBポートに接続する必要があります。

USBポートはUSB3.0以上を選ぶ

もちろん互換性はありますが、3.0対応なのに、USB2.0を使ってしまっては宝の持ち腐れ。

性能を引き出すならUSB3.1以上を利用したいところ。なお、USB3.0とUSB3.1 Gen1はほぼ同じ速度です。400MB/s出ていれば十分。

また最近は高速なNVMe SSDを使って、Thunderbolt3(40Gbps)に対応するポータブルSSDも出現しています。その進化からますます目が離せません。(本ページの最後で解説します。)

パソコン持ち歩くからこそポータブルSSDは
セキュリティと互換性を重視すべき

持ち歩く機会が多いポータブルSSDだからこそ、万が一の紛失や盗難といった緊急事態に備えてセキュリティにも気を配っておきたいところです。現在発売中のポータブルSSDではデータの保護機能を搭載したものが多数ラインナップされています。

その多くは、データを暗号化したうえであらかじめ指定したパスワードを使ってアクセスするといったシステムが一般的です。個人情報を含む重要データなどを持ち歩く場合は、暗号化などのセキュリティ対策が施された製品を選択したほうがいいでしょう。

セキュリティ機能のあるものなら、万が一落としてもデータを読まれにくいです。機能の有無については製品の公式サイトやパッケージなどで調べることができます。

また最近は、防塵・防滴や耐衝撃性の高さをアピールする丈夫なモデルも増えています。キャンプや登山などアウトドア活動との相性がいいだけでなく、急な大雨などにも強いので、普段の持ち運びにも安心です。

パソコン実際の速度と機能の有無で
ポータブルSSDを比較

以上を踏まえ、テストを行いました。

今回の検証はSSDの性能をフルに引き出せるようにCore i9搭載のハイエンドノートPCを使用。このマシンで、
①読書速度
②大量ファイルのコピー速度
③大容量ファイルのコピー速度

を計り、最後に ④暗号化機能の有無 を加えてランキングを作成しました。

検証環境

ASUS
ZenBook Pro 15( UX580GE )
実勢価格:32万9740円

サイズ・重量:W365×H18.9×D242mm・2.01kg
CPU:Core i9-8950HK
メモリ:16GB
ビデオチップ:GeForce GTX 1050Ti・Intel UHD Graphics 630
端子:USB3.1 Gen2×2、USB Type-C、Thunderbolt3兼用×2
OS:Windows 10 Pro 64bit

①読書速度(30点満点)
読書速度の測定には定番ベンチマークソフト「CrystalDisk Mark」を使いました。テスト回数は5回で「Seq Q32T1」の数値を実測値として採用しています。

なお、SSDの容量は960GB~1TBクラスのものを選択しています。

②大量ファイルのコピー速度(30点満点)
大量のファイルをコピーする速度を検証するため、画像ファイル500枚(1.5GB)と1000枚(3GB)のコピー時間をFastCopyで測定しました

③大容量ファイルのコピー速度(30点満点)
大容量ファイルのコピー速度を検証するため、5GBと10GBのファイルをコピーするのにかかった時間をそれぞれFastCopyで測定しました

④暗号化機能の有無(10点満点)
持ち運んで使うポータブルSSDは、セキュリティも重要。暗号化機能のある製品には10ポイント加点しています

記事1位BEST【1位】処理速度だけでなく
コンパクトさも大きな魅力

バッファロー
SSD-PH1.0U3-BA
実勢価格:2万7395円

サイズ・重量:W103×H9.8×D31.5mm・約40g
容量:1TB
インターフェース:USB3.1(Gen2)
端子:USB Type-C
公称値:READ・1000MB/s WRITE・1000MB/s

評価はこちら!

  • 処理速度: 22/30pt
  • 大量コピー: 24/30pt
  • 大容量コピー: 24/30pt
  • 暗号化: 10/10pt
  • 合計: 80/100pt

読み/書きテスト結果

テスト詳細

処理速度は公称値の「1000MB/s」には及びませんでしたが、実測値はプリンストンと僅差の2位。大量コピーや大容量コピーの速度もほぼ同じです。そのうえでこちらは暗号化にも対応しており、総合評価としてベストバイを獲得しました。

ちなみに、本体は40gでカバンに入れてラクラク持ち運べるサイズ。耐衝撃・耐振動なので、USBメモリ感覚で使えます。

パスワードとパターン方式が選べる暗号化ソフトが付属。パターン方式はタッチ対応端末で非常に便利です。加えて、わずか40gと軽量でコンパクト。米国規格MIL-STD準拠の耐衝撃・耐振動なので、持ち運び性能も高いです。

記事2位BEST【2位】速度を第一に考えるなら
これがベストです

プリンストン
ULTRA PLUS
PHD-GS960GU
実勢価格:2万9254円

サイズ・重量:W103×H10.6×D32mm・約45g
容量:960GB
インターフェース:USB3.1(Gen2)
端子:USB Type-C
公称値:READ・1000MB/s WRITE・900MB/s

▼テスト結果

  • 処理速度: 23/30pt
  • 大量コピー: 25/30pt
  • 大容量コピー: 24/30pt
  • 暗号化: 0/10pt
  • 合計: 72/100pt

今回の検証で最も速かったのはプリンストンです。バッファローより高額ですが、速度は間違いなく上。特に書き込み速度で差が顕著でした。暗号化機能は付属しないので持ち運ぶならバッファローがおすすめですが、デスクトップPCやPS4などに接続して使用するならコチラが有利です。

Type-C to AとType-C to Cの2ケーブルが付属しています。なお、検証ではType-C to Cケーブルを使用したほうが速度はわずかに向上しました。

記事3位BEST【3位】公称値通りの速度を実現
耐久性重視ならこちら!

SanDisk
エクストリーム
SDSSDE60-1T00-J25
実勢価格:2万2321円

サイズ・重量:W49.55×H96.2×D8.85mm・38.9g
容量:1TB
インターフェース:USB3.1(Gen2)
端子:USB Type-C
公称値:READ・550MB/s WRITE・非公開

評価はこちら!

  • 処理速度: 15/30pt
  • 大量コピー: 22/30pt
  • 大容量コピー: 21/30pt
  • 暗号化: 10/10pt
  • 合計: 68/100pt

読み/書きテスト結果

テスト詳細

公称値550MB/sだけあって公称値1000MB/sのバッファロー、プリンストンと比べて処理速度は劣ります。しかし、公称値通りの速度が出ており、価格も1万円以上安いのもうれしいところ。何より過酷な環境での使用にも耐えられるように設計されているのが魅力です。

防塵・防滴、耐衝撃など過酷な環境でも耐えられるタフネスモデル。フックを通して持ち運べるのでキャンプや登山などのアウトドア活動と相性が○

4位: 【4位】3位の機種に
速度が届きませんでした

サムスン
T5 MU-PA1T0B/IT
実勢価格:2万4220円

サイズ・重量:W74 ×H57.3 ×D10.5 mm・51g
容量:1TB
インターフェース:USB3.1(Gen2)
公称値:READ・540MB/s WRITE・非公開

公称値は3位のSanDiskと同程度となっていますが、今回のテストでは実測値は劣る形となっています。

5位: 【5位】今選ぶなら
1位の後継がおすすめ

バッファロー
SSD-PGC960U3-BA
実勢価格:1万5988円

サイズ・重量:W75 ×H11.5 ×D117 mm・110g
容量:960GB
インターフェース:USB3.1(Gen1)
公称値:READ・340MB/s WRITE・非公開

1位のバッファローの前モデル。価格は安いですが、実測読み込み速度は284MB/sで1位の半分以下でした。

6位: 【6位】特徴的な形が
少しかさばります

IO DATA
SSPH-UT960K
実勢価格:1万2980円

サイズ・重量:W71 ×H9.2 ×D53.2 mm・30g
容量:1TB
インターフェース:USB 3.1 (Gen1)
公称値:READ・340MB/s WRITE・300MB/s

読み込み速度は317MB/sで5位のバッファローより速いですが、大きめで携帯性が低かったです。

7位: 【7位】価格はお手頃ですが
速度はあまり出ませんでした

ウェスタンデジタル
My Passport Go
WDBMCG0010BBT-ESN
実勢価格:1万4800円

サイズ・重量:W95 ×H67 ×D10 mm・55g
容量:1TB
インターフェース:USB3.0(ケーブル内蔵)
公称値:READ・400MB/s WRITE・非公表

今回検証した製品の中でダントツの低速。特に書き込み速度が110MB/sと残念な結果でした。

以上、ポータブルSSDの比較結果でした。やはり実際に使用してみると、公称値と実測値は大きく異なることがよくわかります。

パソコン【番外編】最速を追究する
TB対応ポータブルSSD

価格と性能(特に速度)はおおよそ比例しており、金に糸目をつけないなら速度はさらに高めることが可能です。価格帯が異なりすぎて今回のランキングからは除外としましたが、最後に最速を追求するハイエンドSSDもオマケで紹介しておきます。

サムスン
X5 MU-PB1T0B/IT
実勢価格:7万498円

サイズ・重量:W20 ×H62 ×D119 mm・150g
容量:1TB
インターフェース:Thunderbolt3
端子:Thunderbolt 3 (40 Gbps) USB-Cケーブル
公称値:READ・最大2800MB/s WRITE・最大2300MB/s

読み/書きテスト結果

テスト詳細

Thunderbolt 3接続で、公称値2800MB/sという桁違いに高速なポータブルSSD。今回の検証でもっとも速かったプリンストンと比較しても、読み込み速度は約3倍、書き込み速度は約2倍という驚異的な結果が出ました。

今後はUSBだけでなく、Thunderbolt 3接続のポータブルSSDにも注目ですね。