最近よく耳にする「PD充電器」の 失敗しない選び方、教えます
「USB PD」とは「USB Power Delivery」の略で、USBを利用した急速充電の規格のひとつ。USB Type-Cを利用しており、最大100Wまで電力を供給することができます。
これまでのUSB Type-Aは10W程度しか給電できませんでしたが、それと比べてより短時間で充電を完了できます。また、接続した機器を自動判別するのが大きな特徴で、それぞれの機器に適切な電力に調整して給電できます。
ちなみに、Appleの最新スマホ「iPhone 11 Pro/11 Pro Max」には、高速充電に対応した18Wの充電器が付属しています。実はこれも「USB PD」を採用しており、ほかにも「iPad Pro」や「MacBook Pro」にもそれぞれ、18Wと61WのUSB PD対応充電器が付属しています。
アップル(Apple)
18W USB-C 電源アダプタ A1720
実勢価格:3080円
USB PD出力:最大18W(DC 5V/3A・9V/2A)
高速充電規:PD 2.0
USB PD対応充電器を買う前に 知っておきたい10のコト
充電が短時間で済むのは有り難いのですが、もともと専門的な表記だらけでわかりずらかった充電器のスペックが、PD対応でさらに難解になっています。安いと思って買ってみたけど、全然速くない……なんてことになる前に、まずはキホンや選び方をマスターしておきましょう。
なお、電気の単位である「V(ボルト)」「A(アンペア)」「W(ワット)」ですが、「V(ボルト)」は「電圧」を表します。電気を押し出す力のことで、一般家庭では最大100Vとなります。
「A(アンペア)」は「電流」、電気の流れる量を表します。「W(ワット)」は「電力」で、実際に消費される電気エネルギーを表しており、「W(ワット)」は「V(ボルト)」×「A(アンペア)」で算出することができ、数値が大きいほど高出力で、消費電力が大きいということになります。
01.Type-Cの供給電力は従来のUSBの約10倍です
これまで一般的だったUSB端子は「Type-A」という形状で、給電能力は5V×2.4Aで最大12Wでした。
これに対して、「Type-C」を利用したUSB PDでは、20V×5Aの最大100Wまで給電できます。当然ながら、供給できる電力が大きいほうが、より高速に機器を充電できるという仕組みです。
なお、「USB Type-A」の給電能力は5V×2.4Aで最大12Wといいましたが、これは充電用ケーブルとしての最大値で、パソコンなどに搭載しているUSB端子の規格としては、5V×1.5Aの7.5Wが最大値となります。
02.USB Type-Cの機器でもPD対応とは限りません
現状では、USB PDはUSB Type-C端子でしか利用できません。でも、PDはあくまでもオプション機能なので、Type-CならすべてUSB PD対応というワケではありません。
よくSwitch対応と書かれたPD充電器を見かけますが、Switch自体はPDへの正式対応を公表しておらず、あくまでも各社のテスト結果をもとにした表記でしょう。
Switchの充電器はもともと、本体のみの単独充電時には5V、ドック接続時には15Vと2種類の給電が可能です。この電圧がPDの規格の一部と一致するため、PD対応だと思われがちです。
03.PD充電器だけではPDは利用できません
USB PDでの急速充電は、PD対応充電器だけでは行えません。充電する機器側もUSB PDに対応している必要がありますが、さらにUSB PDに対応したUSB Type-Cケーブルも必要です。
USB Type-Cケーブルを購入する際には、必ず「PD対応」や「USB Power Delivery対応」という表記を確認しましょう。
04.PD対応USB Type-Cケーブルにも種類があります
USB PDに対応したUSB Type-Cケーブルには、さらに2種類が存在しています。それが、3A対応ケーブルと5A対応ケーブルです。
USB PDでは、60W以上の給電には5A対応ケーブルが必要となります。とはいえ、現状では安全面を考慮して、60Wの製品までしか販売されていません。このため、3A対応ケーブルがあればこと足りますが、もしノートPCへの給電がメインなら、先を見越して5A対応ケーブルを買っておくのも手でしょう。
なお、今回のテストでは3A対応、5A対応による電力の差はまったくありませんでした。
なお、混同しがちですが、USB Type-Cはあくまでも形状の規格で、USB 2.0や3.0といった転送速度を表すUSB規格とは別モノです。
USB Type-CケーブルにもUSB 2.0の製品と3.0の製品といったUSB規格違いの製品がありますが、給電能力には関係ありません。なお、各USB規格の転送速度は以下のとおりです。
05.PD充電器は機器に合わせて電力を自動調整します
USB PDには、接続機器を自動判別して、それぞれに適切な電力に調整する機能が搭載されています。同じ充電器と同じケーブルを使っていても、接続する機器によって電力が変化するのです。
そのため、充電器を選ぶ前に充電したい機器が必要とする電力を、きちんと把握しておくことが大切です。なお、機器によっては使用状態やバッテリーの減り具合で、必要とする電力が変わる機器も存在します。
たとえば、Switch Liteなら最大15W、iPhoneなら最大18W、iPadはサイズや世代によって30Wや45W、MacBook Proなら61Wとなります。
06.充電器ごとに供給できる最大電力は違います
USB PDの対応電力は、最大で20V×5Aの100Wです。ただし、安全性なども考慮し、現状では1ポートあたり60Wの製品が最大となります。
充電器はW数が大きくなるほど、本体サイズも大きくなります。このため、持ち歩きに便利だからと小型のものを購入してしまうと、必要な電力を供給できない可能性があります。サイズはもちろん重要ですが、充電したい機器に必要な電力に合わせて選ぶのが正解です。
なお、上の「05」でも説明しましたが、PD対応充電器は機器に合わせて電力が変わります。このため、スペックには複数の電力が表記されています。
充電器の出力部分に並ぶ電圧(V)と電流(A)の組み合わせが対応電力です。最大W数が明記されていない製品の場合でも、一番大きな数字のかけ算で割り出せます。この場合は、20V×3Aで60Wが最大電力となります。
07.複数ポートの製品では電力は振り分けられます
充電器によってはPD対応ポートを複数搭載しているものもあります。この場合、充電器の最大電力は各ポートに振り分けられます。
たとえば、最大36Wの充電器の場合、スマホ2台を同時に充電すると、18W×2台でもう最大電力を使い切ってしまいます。このため、スマホとタブレット(30W)を同時に接続すると電力不足となり、少なくとも片方は急速充電できないことになります。
08.USB Type-A付きの最大電力には要注意!
PD対応ポートに加えて、USB Type-Aポートも搭載されている製品の場合には注意が必要です。USB Type-AポートはPD対応ポートとは電力が別系統になっている製品が多いのですが、両方を足した電力が大きく記載される傾向にあります。
例えばこの場合、PD対応ポートで45Wの給電できるように見えます。でも、よく読んでみるとPD対応ポートの供給電力は29Wです。このように、PD対応ポートのみの電力は製品の電力よりも小さいことがほとんどなので、しっかり確認しましょう。
09.PD充電器には大きく3つのタイプがあります
USB PD対応の充電器を選ぶ際はまず、どんな用途で使いたいのかをハッキリさせるのがポイントです。PD充電器は本体サイズで大きく3つに分けられますが、目的や用途で最適な製品は変わってきます。
小型タイプは携帯性を重視しているため、電力は18Wと小さめの製品がほとんどです。スマホ充電用にはベストですが、タブレットではやや電力不足となります。また、電源プラグが折りたためない製品もあります。
持ち歩きも可能な中型タイプはプラグが折りたためる製品がほとんどで、電力も30~60Wとタブレットでも十分使えます。ノートPCにも最適です。
コードタイプの充電器は電力が大きく、ポート数も充実しています。持ち歩きにはやや不便ですが、デスクまわりに据え置くならこれが最適でしょう。
10.高速充電/Quick Charge/PowerIQはPDとは別モノ
USB PD以外にも、さまざまな急速充電規格が存在しています。Appleの「高速充電」、Qualcommの「Quick Charge(QC)」、Ankerの「PowerIQ」などが有名ですが、これは各社がそれぞれ定めた充電技術でUSB PDとは別モノです。
でも、Appleが近年採用しているUSB Type-Cを利用した高速充電は、中身はUSB PDです。また、Quick Chargeも4以上ならば、USB PDと互換性があります。
PowerIQも3.0でUSB PDに対応していますが、これは実は急速充電技術ではありません。機器を判別して利用する急速充電規格を切り替える技術がPowerIQです。
30以上のPD充電器をガチテスト! 目的や用途で最適な製品を選出しました
これまでPD充電器選びの基礎知識や注意点を解説しましたが、選び方はわかっても、実際どうなのかは使ってみないとわかりません。
そこで、今回は30台以上のPD対応充電器を集めて、一斉にテストしました。
接続機器は、「iPhone 11 Pro」「初代iPad Pro」「2019 MacBook Pro(13インチ)」「ニンテンドー Switch」「ニンテンドー Switch Lite」の計5台。それぞれの機器を接続して、通電チェッカーで電圧と電流を計測しました。
なお、複数のPDポートがある場合には、もう片方のポートに「iPhone XS」を同時接続。USB Type-Aがある場合には「Zenfone」を同時接続して、電力が落ちないかもテストしました。
なお、検証に利用した通電チェッカーは以下の製品です。
ルートアール
USB Type-C電圧・電流チェッカー RT-TCRXB
実勢価格:2630円
ルートアール
USB簡易電圧・電流チェッカー RT-USBVA3-HV
実勢価格:1229円
それでは、このテスト結果をもとに選出した「目的&用途別のオススメPD充電器」を紹介していきましょう。
なお、今回はサイズや目的・用途でPD充電器を以下の8グループに分けて紹介します。
①小型&低価格充電器
②小型&高出力充電器
③小型&Type-A付き充電器
④中型&高出力充電器
⑤中型&2PD充電器
⑥中型&Type-A付き充電器
⑦中型&多ポート充電器
⑧ケーブルタイプ充電器
【①小型&低価格タイプ】 スマホ1台ならAUKEYの18Wがベスト
つねに持ち歩いてスマホを充電したいなら、電力は18Wあれば十分。オススメはAUKEY「PA-Y18」です。
オーキー(AUKEY)
USB急速充電器 PA-Y18
実勢価格:1899円
最大出力:最大18W(DC 5V/3A・9V/2A・12V/1.5A)
ポート数:PD×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 3.0
サイズ・重量:32×36×36mm・43g
電源プラグは折りたたみ式なので、持ち歩く際にカバンの中でなにかに引っかかったりする心配もありません。
なお、こちらの商品には30Wの最新モデルが登場しています。スマホ以外の用途もお考えでしたら、こちらもおすすめです。
オーキー(AUKEY)
USB急速充電器 PA-Y19
実勢価格:2699円
PA-Y18の給電テスト結果
給電テストでは、iPhone、iPad、MacBook Proは最大電力の18W近くで充電できています。一方、Switchは純正アダプタが非対応の12Vで給電しています。Switch用としては、使わないほうが無難でしょう。
18Wの製品はMacBookに給電できない製品も多いのですが、PA-Y18はしっかり充電可能でした。
もっと安い製品もありますが、折りたたみプラグでなかったり、iPhoneで12W程度しか出なかったりするので正直オススメはできません。
なお、その他の小型&低価格PD充電器のテスト結果は以下の通りでした。
紅松
Nimaso
USB-C PD充電器 TC-075PPS
実勢価格:1380円
最大出力:最大18W(DC 5V/3A・9V/2A・12V/1.5A)
ポート数:PD×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 3.0/Quick Charge 3.0
サイズ・重量:43×35×29mm・47.6g
プラグは折りたたみ式なので、コンパクトに持ち歩けます。
給電テストの結果
こちらもベストバイのAUKEY製品に近いテスト結果で、オススメできます。しかし、やはりSwitchには12Vで給電しているので、Switch用にはしないほうが無難でしょう。
CHOETECH
USB PD 充電器 Q183
実勢価格:1699円
最大出力:最大18W(DC 5V/3A・9V/2A・12V/1.5A)
ポート数:PD×1
プラグ形状:固定プラグ
高速充電規格:USB PD 3.0
サイズ・重量:45×40×25mm・70g
本体は小型ですがプラグは折りたためないので、ケーブル類と一緒に持ち歩く際は注意が必要です。
給電テストの結果
給電テストではiPhoneで若干、電力が上がっていません。また、MacBook Proには給電できませんでした。
Amoner
USB-C 急速充電器 MSPD011C
実勢価格:1599円
最大出力:最大18W(DC 5V/3A・9V/2A・12V/1.5A・15V/1.2A)
ポート数:PD×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD(バージョン不明)
サイズ・重量:60×35×30mm・49g
プラグは折りたたみ式なので、持ち歩きには適しています。
給電テストの結果
給電テストではiPhoneで電力が上がらず、MacBook Proへの給電もできませんでした。ただし、今回テストした18W PD充電器では唯一、15Vに対応しているのでSwitch用として持ち歩くにはいいかもしれません。
IGYLAR
PD3.0 充電器 P0181-JV
実勢価格:965円
最大出力:最大18W(DC 5V/3A・9V/2A・12V/1.5A)
ポート数:PD×1
プラグ形状:固定プラグ
高速充電規格:USB PD 3.0/Quick Charge 3.0
サイズ・重量:62×40×20mm・42g
本体は丸みがある形状ですが、プラグは固定で折りたためません。
給電テストの結果
こちらもiPhoneで電力が上がらず、MacBook Proには給電できませんでした。12Vが使われているので、Switchにも不向きでしょう。
【②小型&高出力タイプ】持ち歩きと出力を 両立したいならRAVPowerの薄型45W
持ち歩きを重視しつつ、もうちょっと出力が欲しいなら、薄型のRAVPower「RP-PC104」がオススメです。45Wあるので、iPadやMacBookにも十分使えます。
ラブパワー(RAVPower)
45W USB充電器 RP-PC104
実勢価格:3999円
最大出力:45W(DC 5V/3A・9V/3A・12V/3A・15V/3A・20V/2.25A)
ポート数:PD×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 3.0
サイズ・重量:80×56×16mm・82g
プラグは折りたたみ式で本体の形状も薄型なので、持ち歩きやすいでしょう。
ただし、電源に差した際には結構ジャマになることがあります。電源タップによっては、隣の差込口が使えなくなってしまいます。
給電テストの結果
iPhoneの充電時はやや電力が低いですが、iPadやMacBookでもしっかり充電できます。15Vに対応しているので、Switchでも安心して使えるでしょう。
なお、小型&高出力タイプの他のPD充電器のテスト結果は以下の通りです。
アンカー(Anker)
PowerPort Atom III Slim
実勢価格:2599円
最大出力:30W(DC 5V/2.4A・9V/3A・15V/2A・20V/1.5A)
ポート数:PD×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 3.0/PowerIQ 3.0
サイズ・重量:76×45×16mm・57g
形状は上のRAVPower製品と同じく薄型です。プラグも折りたたみ式なので、持ち歩きにも最適です。
給電テストの結果
iPhoneの充電時に電力がやや低めです。また、Switch/Switch Liteともに電力が上がりませんでした。
アンカー(Anker)
PowerPort III mini
実勢価格:2999円
最大出力:30W(DC 5V/2.4A・9V/3A・15V/2A・20V/1.5A)
ポート数:PD×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD(バージョン不明)/PowerIQ 3.0
サイズ・重量:51×44×28mm・63g
プラグは折りたたみ式なので、持ち歩きやすいでしょう。
給電テストの結果
Switchで電力がやや低めですが、そのほかの機器では十分に電力が上がっています。
アンカー(Anker)
PowerPort Atom PD 1
実勢価格:3299円
最大出力:30W(DC 5V/3A・9V/3A・15V/2A・20V/1.5A)
ポート数:PD×1
プラグ形状:固定プラグ
高速充電規格:USB PD(バージョン不明)
サイズ・重量:35×41×55mm・53g
本体はかなり小型ですが、プラグは固定式で折りたためません。
給電テストの結果
給電テストでは、なぜかiPad Proだけ電力が上がりませんでした。
【③小型&Type-A付き】持ち歩き& Type-A対応ならOmarsの29W充電器
持ち歩きを重視しつつ、USB Type-Aの機器も使いたいならOmarsの「TC-084PA」が最適です。
Omars
USB C急速充電器 TC-084PA
実勢価格:1899円
最大出力:USB PD 18W(DC 5V/3A・9V/2A・14.5V/1.2A)/USB Type-A 10.5W(5V/2.1A)
ポート数:PD×1/Type-A×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 2.0/Quick Charge 3.0
サイズ・重量:51×44×34.5mm・82g
USB Type-Aも付いてこのサイズはなかなか珍しく、今回はこの製品のみでした。最大電力は29Wですが、PDポートは最大18Wまでなので、タブレットやノートPC向けではありません。
プラグは折りたたみ式なので、持ち歩きには最適です。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポートを単独で計測した結果では、Switch Liteで電力がやや低めでした。USB Type-Aポートは1Wと、かなり低い電力でした。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
PDポートとType-Aポートの同時給電で計測した結果がこちらです。単独利用時から電力の低下はありませんが、やはりSwitch Liteがやや低めです。Type-Aポートも変わらず、1Wから上がりません。
Type-Aの給電能力に不安はありますが、このサイズで持ち歩けてPDとType-Aで同時給電できる充電器はかなり稀少です。
【④中型&高出力】ノートPC向けなら Ankerの60W PD充電器がオススメ
PDポートは1つあれば十分だけど、ノートPCに安定して給電したいなら、Ankerの「PowerPort Atom III 60W」がオススメです。
アンカー(Anker)
PowerPort Atom III 60W
実勢価格:3999円
最大出力:60W(DC 5V/2.4A・9V/3A・15V/3A・20V/3A)
ポート数:PD×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD(バージョン不明)/PowerIQ 3.0
サイズ・重量:61×58×28mm・132g
小型の充電器と比べると本体は大きめですが、そのぶん60Wと高出力です。プラグは折りたたみ式なので、カバンの中に入れておいてもケーブル類が絡まる心配はありません。
給電テストの結果
給電テストではSwitchで電力がやや低いものの、MacBook Proでは57Wと十分な給電能力です。
なお、その他の中型&高出力PD充電器のテスト結果は、以下の通りです。
オーキー(AUKEY)
USB-C急速充電器 PA-D4
実勢価格:3999円
最大出力:60W(DC 5V/3A・9V/3A・12V/3A・15V/3A・20V/3A)
ポート数:PD×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 3.0
サイズ・重量:64×60×29mm・122g
上のAnker製品とほぼ同じサイズや重量で、こちらもプラグは折りたたみ方式です。
給電テストの結果
給電テストではiPhoneでやや電力が低めですが、MacBook Proではそれなりに電力は上がっています。
ラブパワー(RAVPower)
USB-C 急速充電器 RP-PC112
実勢価格:4599円
最大出力:61W(DC 5V/3A・9V/3A・12V/3A・15V/3A・20V/3A・20.3V/3A)
ポート数:PD×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 3.0
サイズ・重量:49×49×32mm・105g
上記2製品よりもひと回り小型ながら61Wの高出力で、プラグは同じく折りたたみ式です。
給電テストの結果
給電テストの結果はとくに電力が低めの機器もなく、なかなかの性能です。ただ、他製品よりやや価格が高いのが難点です。
TRA(ティ・アール・エイ)
cheero
USB-C PD Charger 60W CHE-325
実勢価格:2780円
最大出力:60W(DC 5V/3A・9V/3A・12V/3A・15V/3A・20V/3A)
ポート数:PD×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 3.0
サイズ・重量:69×69×29mm・150g
プラグは折りたたみ式ですが、他の製品よりひと回り大きめです。価格は安いのですが、全体的に作りが大雑把な印象も受けます。
給電テストの結果
価格の割には安定しており、とくに電力が低かった機器もありませんでした。
【⑤中型&2PD】PDで2台充電なら 60WのAnker「Atom PD 2」
PD対応ポートが2つ欲しいなら、中型のAnker「PowerPort Atom PD 2」がオススメです。最大60Wの高出力なので、MacBookにも最適です。
アンカー(Anker)
PowerPort Atom PD 2
実勢価格:4599円
最大出力:60W(DC 5V/3A・9V/3A・15V/3A・20V/3A)
ポート数:PD×2
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD(バージョン不明)
サイズ・重量:68×69×28mm・178g
PDポートを2つ装備しており、同時に2台の機器をPDで充電できます。
iPhone(18W)と初代iPad Pro(29W)の同時充電でも60Wまでまだ余裕があるので、両方とも急速充電できます。
本体サイズは1ポートの「PowerPort Atom III 60W」より数ミリ大きい程度で、プラグは折りたたみ式です。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポートを単独で計測した際は、どの機器でも十分な電力で給電されています。2つのポートでの電力差はほとんどありません。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
片方のPDポートにiPhone XSを繋いで、両ポートの同時給電で計測した結果がこちらです。さすがに片方で20W近くを使っているので、MacBook Proでは単独充電のようにはいきません。全体的に若干の電力低下は見られますが、iPhoneとiPadの同時充電でも十分な給電といえるでしょう。
なお、AUKEYでも2PD製品を販売していますが、AUKEY製品のテスト結果は以下の通りです。
オーキー(AUKEY)
USB-C急速充電器 PA-D2
実勢価格:3699円
最大出力:36W(DC 5V/3A・9V/3A・15V/2A・20V/1.5A)
ポート数:PD×2
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 3.0
サイズ・重量:64×60×29mm・115g
Ankerの2PD製品より若干小ぶりで軽く、折りたたみ式プラグを採用しています。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
こちらは各ポートを単独で計測した結果です。総出力が36WとAnker製品の半分程度しかないため、MacBook Proではこれ以上電力が上がりません。また、iPhoneでもやや電力は低めでした。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
片方のPDポートにiPhone XSを繋いで、両ポートの同時給電で計測した結果がこちらです。2ポート合計で36Wなので、iPadやMacBookでは顕著に電力が落ちています。なぜかiPhone 11 Proだけ電力が上がっています。
【⑥中型&Type-A付き】中型でType-A付きは RAVPowerの61W充電器が優秀でした
PDポートとType-Aポートをそれぞれ1ポートずつ装備した中型充電器では、RAVPowerの「USB-C急速充電器 RP-PC105」が優秀でした。
ラブパワー(RAVPower)
USB-C急速充電器 RP-PC105
実勢価格:4799円
最大出力:USB PD 61W(DC 5V/3A・9V/3A・15V/3A・20.3V/3A)/USB Type-A 12W(DC 5V/2.4A)※同時給電時はPDは最大45W
ポート数:PD×1/Type-A×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 3.0
サイズ・重量:65×65×31mm・151g
プラグは折りたたみ式なので、持ち歩きもしやすい形状です。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポートを単独で計測した結果です。PDポートを単独で領する場合、最大61Wまで使えるので、MacBook Proでも52.8Wと十分な電力です。一方、Switch Liteでは電力が上がりませんでした。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
この製品ではPDポートとType-Aポートを同時に使う場合、PDポートは最大45Wまでとなります。このため、MacBook Proでは電力が下がってしまいます。Switch Liteでも電力は上がらないままでした。
なお、その他の中型&Type-A付き充電器のテスト結果は以下の通りです。
アンカー(Anker)
PowerPort Atom III(Two Ports)
実勢価格:4299円
最大出力:USB PD 45W(DC 5V/2.4A・9V/3A・15V/3A・20V/2.25A)/USB Type-A 15W(DC 5V/2.4A・9V/1.66A・12V/1.25A)
ポート数:PD×1/Type-A×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD(バージョン不明)/PowerIQ 3.0
サイズ・重量:68×69×28mm・150g
USB Type-AポートもPowerIQ 3.0/2.0に対応しており、Quick Chargeとも互換性があります。このため、対応機器であれば最大15Wで急速充電が可能です。ちなみに、プラグは折りたたみ式です。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポート単独での計測結果です。PDポートは最大45Wなので、MacBook Proでも40W弱くらいの給電です。上の製品同様、Switch Liteでは電力が上がりませんでした。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
PDポートとType-Aポートで同時給電した際のテスト結果です。各ポートを単独で計測した結果との大きな差はなく、安定した性能です。
オーキー(AUKEY)
USB-C PD対応 ACアダプター PA-Y10
実勢価格:3999円
最大出力:USB PD 46W(DC 5V/3A・9V/3A・12V/3A・15V/3A・20V/2.3A)/USB Type-A 10.5W(DC 5V/2.1A)
ポート数:PD×1/Type-A×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 3.0
サイズ・重量:64×63×29mm・136g
上の2製品よりもコンパクトで、折りたたみ式プラグを採用しています。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポート単独での計測結果です。PDポートは最大46WなのでAnker製品同様に、MacBook Proでの給電はそこそこです。やはり、Switch Liteでは電力が上がっていません。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
両ポートで同時給電した際の計測結果です。こちらもAnker製品同様に、単独で計測した結果から大きく下がることもなく、安定した性能といえます。
オーキー(AUKEY)
急速充電器 PA-D1
実勢価格:3599円
最大出力:USB PD 30W(DC 5V/3A・9V/3A・12V/2.5A・15V/2A・20V/1.5A)/USB Type-A 12W(DC 5V/2.4A)※同時給電時はPD最大18W
ポート数:PD×1/Type-A×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 3.0
サイズ・重量:60×55×28mm・103g
プラグは折りたたみ式で、上の同社製品よりさらにコンパクト&軽量です。ただし、PDポートは最大30Wまでとなります。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポート単独での計測結果です。PDポートが最大30Wなので、MacBook Proでの給電は24W程度までとなります。相変わらず、Switch Liteでは電力が上がりません。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
両ポートで同時給電した際の計測結果です。この製品では同時給電の場合、PDポートで最大18Wまでとなるので、iPadやMacBookでかなり電力が下がっています。
TWEIDA
USB C 充電器 MSH-65PD
実勢価格:3688円
最大出力:USB PD 61W(DC 5V/3A・9V/3A・12V/3A・15V/3A・20V/3A)/USB Type-A 12W(DC 5V/2.4A)※同時給電時の総出力は65W
ポート数:PD×1/Type-A×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD(バージョン不明)
サイズ・重量:74×74×29mm・180g
あまり馴染みのないメーカーで、本体はやや大きめです。プラグは折りたたみ式で、USB Type-Cケーブルが付属しています。以前のMacBookの付属アダプターのような形状ですが、価格の割りには作りが甘い印象があります。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポート単独での計測結果です。総出力が最大65Wと大きいので、MacBook Proでも十分な電力です。しかし、Switch Liteではやはり電力が上がりません。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
両ポートで同時給電した際の計測結果です。高出力なだけあり、各ポートを単独で利用した際と給電能力はまるで変化ナシです。意外にも性能は良さそうです。
TRA(ティ・アール・エイ)
cheero
2 port PD Charger CHE-327
実勢価格:1980円
最大出力:USB PD 18W(DC 5V/3A・9V/2A・12V/1.5A・15V/1.2A)/USB Type-A 12W(DC 5V/2.4A)
ポート数:PD×1/Type-A×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD(バージョン不明)
サイズ・重量:60×62×23mm・109g
プラグは折りたたみ式で本体もコンパクトですが、そのぶん出力も低めです。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポート単独での計測結果です。PDポートが最大18Wしかないので、iPadやMacBookではかなり電力不足となります。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
両ポートで同時給電した際の計測結果です。単独での計測から大崩れはありませんが、もともとが電力不足なのでスマホ向けでしょう。
Anikks
USB-C急速充電器 SOY-48W-271US
実勢価格:2699円
最大出力:USB PD 30W(DC 5V/3A・9V/3A・12V/2.5A・15V/2A・20V/1.5A)/USB Type-A 18W(DC 3.6~6.5V/3A・6.5~9V/2A・9~12V/1.5A)
ポート数:PD×1/Type-A×1
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD(バージョン不明)/Quick Charge 3.0
サイズ・重量:65×65×28mm・70g
本体はコンパクトで、プラグも折りたたみ式です。しかし、ポートの表記が正位置になるように置くと、スペック表記が製品上部にくるあたりに作りの甘さを感じます。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポート単独での計測結果です。PDポートが最大30Wなので、MacBookではやはり電力不足となります。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
両ポートで同時給電した際の計測結果です。こちらも単独での計測結果からの大崩れはないものの、MacBookには不向きです。
最大出力:USB PD 45W(DC 5V/3A・9V/3A・14.5V/2A・15V/3A・20V/2.25A)/USB Type-A 21W(DC 5V/4.2A)※同時給電時の総出力は45WでPDポート優先
ポート数:PD×1/Type-A×2
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 3.0
サイズ・重量:53×76×28mm・130g
【⑦中型&多ポート】Type-Aのポート数を 重視するならNimasoの3ポート45W
USB Type-Aポートが複数欲しいなら、Nimasoの「TC-063」がオススメです。さらにポート数が多い製品もありますが、この製品はPDポートが45Wと高出力なのが特徴です。
プラグは折りたたみ式ですが、ポート数が多いため本体はやや縦長です。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
紅松
Nimaso
45W 3ポート USB-C急速充電器 TC-063
実勢価格:2499円
各ポート単独での計測結果です。PDポートは最大45Wなので、MacBookでやや電力は低めになってしまいます。USB Type-Aは下のポートがやや電力が低めでした。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
全ポートで同時給電した際の計測結果です。この製品では2種類のポートの電力が別系統になっておらず、PDが優先されます。30W以上の機器をPDに繋ぐとUSB Type-Aに給電されない可能性があるという注意書きの通り、MacBook接続時にはUSB Type-Aには給電されませんでした。ノートPC利用時には注意が必要です。
なお、他の中型&多ポート充電器のテスト結果は以下の通りです。
Omars
USB C PD充電器45W TC-063
実勢価格:2599円
最大出力:USB PD 45W(DC 5V/3A・9V/3A・12V/2.5A・14.5V/2A・20V/2.25A)/USB Type-A 12W(DC 5V/2.4A)※同時給電時はPD最大29W
ポート数:PD×1/Type-A×2
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 2.0/Quick Charge 3.0
サイズ・重量:52×75.8×28.6mm・134g
プラグは折りたたみ式で、ポート数が多いためやはり本体はやや縦長です。上の製品と型番が一緒で出力やサイズ・重量も近いため、中身は一緒の可能性が高いでしょう。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポート単独での計測結果です。PDポートは単独利用時でも最大45Wなので、MacBookでは若干電力が低めです。上の製品同様に、USB Type-Aは下側がやや低めの電力です。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
全ポートで同時給電した際の計測結果です。こちらは同時給電時にはPDポートを29Wまで下げるので、MacBookでの電力が下がっています。また、なぜかiPadでも極端に電量が下がりました。
ヌアール(NUARL)
インテリジェントUSB/ACアダプター NP41
実勢価格:5478円
最大出力:USB PD 29W(DC 5V/3A・9V/3A・14.5V/2A)/USB Type-A 12W(DC 5V/2.4A)
ポート数:PD×1/Type-A×2
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD(バージョン不明)/Quick Charge 3.0
サイズ・重量:53×76×28.6mm・132g
プラグは折りたたみ式で本体はやや縦長です。こちらも型番の後ろに(TC-063)と付いているので、上の2製品と中身は一緒のようです。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポート単独での計測結果です。PDポートが最大29Wなので、MacBookでは電力がやや低めです。なお、20Vに対応していないので、MacBookでも14.5Vが使われています。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
全ポートで同時給電した際の計測結果です。もともとMacBookでは電力不足気味ではありますが、同時給電でもそこからの低下はありませんでした。
興和国際貿易
Ewin
3ポートUSB-C急速充電器 JX-AC-156
実勢価格:2380円
最大出力:USB PD 30W(DC 5V/3A・9V/3A・12V/2A・15V/2A)/USB Type-A 12W(DC 5V/2.4A)※同時給電時の総出力は41W
ポート数:PD×1/Type-A×2
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD(バージョン不明)/Quick Charge 3.0
サイズ・重量:53.5×69.5×30mm・108g
プラグは折りたたみ式でサイズは他の製品とほぼ同等ですが、108gとやや軽めなのが特徴です。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポート単独での計測結果です。PDポートは最大30Wまで対応のはずですが、MacBook Proでは給電できませんでした。iPhoneでもやや電力が低めです。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
全ポートで同時給電した際の計測結果です。やはりMacBook Proには給電できませんでしたが、他の機器では電力の低下は見られません。
興和国際貿易
Ewin
4ポートUSB-C急速充電器 JX-AC-174
実勢価格:2180円
最大出力:USB PD 18W(DC 5V/3A・9V/2A・12V/1.5A)/USB Type-A 12W(DC 5V/2.4A)
ポート数:PD×1/Type-A×3
プラグ形状:折りたたみ式
高速充電規格:USB PD 3.0
サイズ・重量:50×65×25mm・87g
折りたたみ式プラグを採用したコンパクトな充電器です。4ポートを装備していますが、サイズは上の3ポート製品とほぼ同等です。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポート単独での計測結果です。PDポートは最大18Wしかないので、iPadでも電力不足気味となります。iPhoneやSwitch、Switch Liteを含め、全ての機器で電力は低めでした。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
全ポートで同時給電した際の計測結果です。もともと全機器で電力不足気味ですが、同時給電での電力低下はありませんでした。
【⑧ケーブルタイプ】デスクまわりなら 多ポートなケーブルタイプがオススメ
デスクまわりに据え置きで使うなら、ケーブルタイプの充電器がオススメです。その中でもPD対応ポート数を重視するなら、Nimaso「PD-015PT」がオススメです。
紅松
Nimaso
4ポート USB PD 充電器 PD-015PT
実勢価格:6079円
最大出力:USB PD1 60W(DC 5V/3A・9V/3A・12V/3A・15V/3A・20V/3A)/USB PD2 30W(DC 5V/3A・9V/3A・12V/2.5A・15V/2A・20V/1.5A)/USB Type-A 各18W(3.6V-6V/3A・6.5V-9V/2A・9V-12V/1.5A)※同時給電時の総出力は90W
ポート数:PD×2/Type-A×2
プラグ形状:ケーブルタイプ
高速充電規格:USB PD 3.0/Quick Charge 3.0
サイズ・重量:113×100×20mm・255g(本体のみ)
高価ですが60Wと30Wの2つのPDポートと、2つのType-Aポートで合計4ポートが利用できます。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポート単独での計測結果です。1つ目のPDポートは60WなのでMacBookでも十分な電力ですが、2つ目は30WなのでMacBookだとやや電力不足気味です。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
全ポートで同時給電した際の計測結果です。2つ目のPDポートにはiPhone XSを、Type-AにはZenfoneを2台固定で繋いでいます。2つ目のPDポートに繋いだiPhone XSの電力が全体的に若干低めですが、極端な電力の低下はType-Aポートで1度発生しただけでした。
一方、USB Type-Aの機器が多いなら、合計5ポートのAnker「PowerPort I PD」がオススメです。
アンカー(Anker)
PowerPort I PD
実勢価格:3499円
最大出力:USB PD 30W(DC 5V/3A・9V/3A・15V/2A・20V/1.5A)/USB Type-A 30W(5V/6A)※同時給電時の総出力は60W
ポート数:PD×1/Type-A×4
プラグ形状:ケーブルタイプ
高速充電規格:USB PD(バージョン不明)/PowerIQ(バージョン不明)
サイズ・重量:103×78×28mm・213g(本体のみ)
4つのType-Aポートを装備しており、多くの機器を同時給電できます。なお、機器自体は最大60Wですが、PDポートのみでは30Wとなります。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポート単独での計測結果です。PDポートが30Wなので、MacBookではやや電力が低めとなります。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
全ポートで同時給電した際の計測結果です。どのポートでも電力の低下はまったく見られず、非常に安定した性能です。
よりPDポートの出力が欲しいなら、1PDですが60WのAUKEY「PA-Y12」もアリです。
オーキー(AUKEY)
72W ACアダプター PA-Y12
実勢価格:4999円
最大出力:USB PD 60W(DC 5V/3A・9V/3A・12V/3A・15V/3A・20V/3A)/USB Type-A 12W(5V/2.4A)
ポート数:PD×1/Type-A×2
プラグ形状:ケーブルタイプ
高速充電規格:USB PD 3.0
サイズ・重量:100×78×31mm・218g(本体のみ)
合計で3ポートとポート数は少なめですが、60WのPDポートを装備しているのでMacBookにも最適です。
給電テストの結果(各ポート単独計測)
各ポート単独での計測結果です。PDポートが60Wと高出力なので、MacBookでも十分な電力です。
給電テストの結果(全ポート同時計測)
全ポートで同時給電した際の計測結果です。電力の低下はほとんどなく、こちらも安定した性能といえます。単独では電力がやや低かった2つ目のType-Aポートも、同時給電では電力が上がっています。
以上、目的・用途別PD充電器のオススメ製品紹介、いかがでしたでしょうか?
今回のテスト結果はあくまでも編集部でテストした数値で、機器やバッテリー残量などの条件によって電力は変わる可能性があります。とはいえ、製品選びのひとつの目安には十分なるかと思います。
なお、Switch Liteに関してですが、途中からどの製品でも電力が上がらなかったことを考慮すると、iPhoneと同様にバッテリー残量に応じて機器側で要求する電力を変えているのかもしれません。
今後も次々と新しいPD充電器が出てくるでしょうが、基本的な選び方は変わりません。「細かいスペックを見てもよくわからないし、安いのでいいや」なんて買い方をせず、きちんと機器に最適な製品を選びましょう。
また、各メーカーの傾向や性能も大きく崩れることはほぼないでしょう。製品選びに迷ったら多少高くても名前の通ったメーカー製品を購入するほうが、性能のばらつきが少なくて確実だといえそうです。