減塩生活をサポート! 電気の力で塩味を増す食器とは?
「塩分の摂り過ぎはカラダに毒」。いくらわかってはいても、減塩食では味に満足できず、なかなか長続きしづらいものです。しかし、そんな悩みを抱える多くの人々にも、ついに希望の光が差し込みました。
それが、電気の力で塩味を増すという食器、「エレキソルト」。2023年末の発売を目指して、キリンが鋭意開発中の夢のデバイスです。
そこで今回は、「エレキソルト」の企画・開発を担当されているキリンホールディングス株式会社の佐藤さんにお話をうかがうと共に、実際に「エレキソルト」を体験させてもらいました。
キリン「エレキソルト お椀/スプーン」
※画像は開発中の試作品です
キリン
エレキソルト お椀/スプーン
2023年末発売予定:価格未定
エレキソルトとは?
キリン「エレキソルト お椀/スプーン」は、明治大学 宮下芳明研究室との共同研究によって誕生したという食器。企画・開発者の佐藤さんによれば、特殊な波形の電流を流して、食品に含まれる塩味のもと=ナトリウムイオンの動きをコントロール。通常は分散した状態のナトリウムイオンを集合させて舌に届けることで、塩味が強く感じられるのだそうです。
ちなみに、キリンのモニター調査では、31名中29名が塩味が増したと回答したとのこと。
電極に触れながら料理を口に含むと塩味を感じる仕組み
「お椀」と「スプーン」の2種類のデバイスが開発中。お椀の場合、底についた電極に触れながら料理を口に含むと、微弱な電流が流れて塩味が増す仕組みになっています。なお、スプーンの場合は電極はスプーンの柄についています。
ボタン操作で塩味の強度を4段階に調整が可能。使い方はスプーンも同じです。
「エレキソルト」を体験!
検証には、料理家の風間さんにも同行してもらいました。そして、いよいよ訪れた初体験の時。
お椀に注いだおみそ汁を、まずはそのままひと口飲んで薄味なのを確認してから、お椀の底に手をあてて飲んでみると、驚きの変化が。なんとも味気なかった減塩みそ汁に、確かな塩味が感じられました。
しかも塩味が増しただけでなく、味全体に厚みが出た印象でした。
おみそ汁に続き、スプーンを使ってミネストローネを試食してみましたが、やはり味の差は歴然。
最初は何を食べているのかわからないようなぼんやりとした味わいが、電気を流すと口に入れた瞬間にトマトの旨みや野菜の味わいまでも鮮やかな輪郭を伴って口に広がる感じがしました
同行した料理家の風間さんも、絶賛していました。
減塩のおみそ汁とミネストローネを試食しましたが、どちらも確かに塩味アップを感じられました。電流を流すためには水分が必要ですが、揚げ物くらいまでなら大丈夫とのこと。汁物以外の料理にも対応できます。
美味しく食べるということは、人として生きていく上でとても重要だと思います。この技術が今後、さらに発達していって欲しいですね。
「エレキソルト」の体験まとめ
以上、塩味を増す食器、キリン「エレキソルト お椀/スプーン」の体験レポートでした。
よりクリアな塩味の実現や使い勝手の向上など課題もあるそうですが、粛々と開発は進んでいる様子。価格については回答をいただけなかったものの、塩分控えめで美味しく食事ができることを考えれば、多少高くても十分に価値はあるはず。
ともあれ2023年末の発売が楽しみです!
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口に含んだ瞬間、塩味が増して、旨みも一気に引き立ちますね!