マットレストッパーのメリットは?
マットレストッパーは、マットレスの上に敷いて睡眠をサポートするアイテム。ただ敷くだけで、ベッドの寝心地に関するお悩みを手軽に改善してくれるのが魅力です。
通常のマットレスよりも薄いため、手軽に持ち運んでマットレスに設置しやすいことが挙げられます。さらに、マットレスを丸ごと買い換えるよりも値段が安いため、気軽に寝心地を調整できるのも嬉しいポイントです。
ベッドの寝心地を手軽に変えられる
マットレストッパーは「ウレタン」「ラテックス」「ファイバー」など、さまざまな芯材を使ったモデルがあります。
腰が沈んで痛いという悩みの方は、硬めに変えてみるのがおすすめ。柔らかすぎるマットレスに寝てしまうと、お尻や腰が沈むことで体が「くの字」になって体に負担がかかってしまうため、硬めに変えることで姿勢を正すことにつながります。
逆に硬すぎてマットレスと体の間に隙間が空いてしまうことも負担が掛かる原因に。そんな時は柔らかめのマットレスで体との隙間を適度に埋めることも重要です。
ただし、これらの目安は個人の体格などの条件によって大きく差が出るので、あくまで参考として頭に留めておくことをおすすめします。
睡眠時の姿勢をサポートしてくれる
寝心地がアップするだけではなく、睡眠時の理想的な姿勢をサポートしてくれるのもポイント。
とくに起きたときに腰が痛い、肩こりがするという人は、適切なマットレストッパーを選ぶことで改善が期待できます。体にかかる圧力が均等であったり、寝返りがしやすいなど、自分の悩みに沿ったタイプの製品を選ぶのが正解です。
今回は芯材のなかでも最もポピュラーで商品数が多く、値段も手頃なウレタンを採用した人気の5製品をピックアップ。
マットレストッパーの選び方は?
マットレストッパーは、使う人によって〝最適〟が異なります。体型や体重、睡眠時の姿勢や寝返りしにくさなどの不満、夏場の蒸れや熱のこもりなど、それぞれの悩みに沿ったものを選ぶのが正解。
そのために押さえておきたいのが「硬さ」。ウレタンを使ったモデルでは大まかに「やわらかめ(主に低反発素材)」と「かため(主に高反発素材)」の2種類に分けられます。それぞれの特徴をしっかりと把握しておきましょう。
やわらかめタイプ
寝転んだときにやわらかく沈み込んで、体にフィットする寝心地が特徴。この沈み込みによって睡眠時の姿勢が安定することが期待されて、横向きに眠ることが多い人に向いています。
また、基本的に低反発と呼ばれる素材が多いですが、なかには高反発系でも程よい沈み込みのモデルも存在します。
【「やわらかめ」の特徴】
1)横向きの姿勢をサポート
体の側面は凹凸が多いですが、やわらかく沈み込むことでしっかりとフィットするのがポイント。横向き寝でも姿勢が崩れにくく、背筋がまっすぐに安定しやすくなります。
2)体重が軽い人でも体の凹凸にフィットする
かかとやふくらはぎなどのカーブに合わせてマットが包み込んでくれるため、仰向けに寝ても血流を妨げにくい姿勢をキープできます。
▼向いている人
・今のマットレスが硬すぎる人
・朝起きたら腕が痛い人(部位が圧迫されることによる痛み)
高反発(かため)タイプ
かかった重みに対して反発力(跳ね返す力)が強いタイプで、一般的に「高反発」と呼ばれる素材を採用しています。体が沈み込みすぎないため、体圧が分散されやすくなるのが特徴。また、沈み込みによる姿勢の崩れもサポートしてくれます。また、芯材に凹凸の形状をつける「プロファイル加工」が施されて、体へのフィット感を向上している製品もあります。
【「かため」の特徴】
1)腰や肩への圧力を低減
体重がかかったときの反発力によって姿勢が崩れにくく、体圧を分散することができます。腰や肩などの一部分に強く圧力がかかるのを防ぐことで、それが原因となっている腰痛や肩こりなどのサポートに期待できます。凹凸形状に加工が施されていると、凸面の点で体を支えることから体圧を分散しやすくなるとされています。
2)体重が重い人でも寝返りが打ちやすい
体重が重い人でも沈み込みすぎないため、寝返りをラクに打つことができます。
▼向いている人
・起床後の腰痛や肩こりが気になる人
・寝返りが多く、それが打ちにくい人
・最近体重が増えた人
高反発だと体が浮きやすい人はフィット感の高い凹凸加工のものを試してみましょう。
テスト1:体圧分散(仰向け・横向き)
実際に寝っ転がった際、体圧が分散されていることで体の一部に負担がかからず寝られるマットレスを調査しました。検証ではマットレスの上にマットレストッパーを敷いた状態で、専用の機器を使い、モニター男性(年齢20代、身長177cm、体重64kg)が仰向け・横向きに寝たときの体圧分散の状態をチェックしました。
テスト2:通気性
就寝時、熱がこもったりムレたりせずに快適に寝られるかを調査するため、通気性テストを実施しました。マットレストッパーの表面に定量の水を滴下した箇所を加熱。その箇所の温・湿度の変化から通気性を評価しました。
具体的には「熱のこもりにくさ」と「蒸れにくさ」の2項目から総合的に評価。「熱のこもりにくさ」は開始温度と60分後の温度の差が小さいものを高評価とし、「蒸れにくさ」は最高湿度と60分後の湿度から差が大きいものを高評価としました。
これに加えて、専門家に実際の使用感をテストしてもらい、寝心地の傾向もチェックしています(※寝心地は個人差で変わるため、採点には含めていません)。
マットレストッパーのおすすめは?
【1位】マニフレックス「エルゴ・トッパー」
- マニフレックスエルゴ・トッパー
- 実勢価格: ¥20,900〜
- 体圧分散(仰向け)
- 体圧分散(横向き)
- 通気性
- おすすめポイント
-
- 体の広範囲にフィットして支える
- 仰向け、横向きともに体圧を分散
- 包まれるような寝心地が快適
- がっかりポイント
-
- 高密度の素材のためか、通気性は平均的
- 幅
- 1000mm
- 奥行
- 1900mm
- 厚さ
- 40mm
- 素材
- 芯材:エリオセルMF・エリオセル・エリオファイバー
- 型番
- egts
【体圧分散】体の広範囲をしっかり支える
「仰向け」◎
強い圧がかかると赤くなる体圧分散測定機器で見てみると、お尻と背中に赤い部分がほとんど見られず、体の広い範囲にやさしくフィットしていました。
「横向き」◎
体とマットの接地面が広めで、他製品と比べると赤い部分も薄めです。沈みも程よいので、寝返りも違和感なく行えました。
【通気性】熱がとてもこもりにくい
▼熱のこもりにくさ ◎
「開始温度」21.3℃
「60分後の温度」32.9℃
【温度上昇】11.6℃
温度上昇の低さは5製品のなかで2位をマーク。体温による熱のこもりを抑えてくれます。
▼蒸れにくさ △
「最高湿度」73.0%
「60分後の湿度」45.0%
【湿度減少】28.0%
素材の密度が高いため、熱や湿気の逃げ道が少ないのかもしれません
【1位】nishikawa「[nishikawa睡眠Labo]Flat 高反発ヘルシーライトマットレス」
- 西川[nishikawa睡眠Labo]Flat 高反発ヘルシーライトマットレス
- 実勢価格: ¥15,622〜
- 体圧分散(仰向け)
- 体圧分散(横向き)
- 通気性
- おすすめポイント
-
- 仰向けは体とマットとの隙間が少なく圧力を分散している
- 大柄な人の体もしっかり支える
- がっかりポイント
-
- やや熱がこもりやすい
- 幅
- 970mm
- 奥行
- 1950mm
- 厚さ
- 35mm
- 型番
- HD02163411
【体圧分散】高反発で寝返りしやすい
「仰向け」◎
ややお尻側に圧力がかかるも、寝るときの姿勢をキープしやすいのが特徴です。
「横向き」〇
肩や太ももの赤い部分が少なく、広い範囲が体に接地しています。素材が硬めなので、寝返りもスムーズに行えました
【通気性】汗をかいても蒸れにくい
▼熱のこもりにくさ 〇
「開始温度」22.1℃
「60分後の温度」36.4℃
【温度上昇】14.3℃
温度上昇は5製品のなかで最下位という結果でした。熱はこもりやすいので、夏場にはやや向かないかも。
▼蒸れにくさ ◎
「最高湿度」65.0%
「60分後の湿度」17.0%
【湿度減少】48.0%
湿気が溜まりにくく、湿度の減少率もまずまず。睡眠時の蒸れが気になる人にはおすすめです。
蒸れにくさテストの「最高湿度」全製品でトップのスコアで湿気が溜まりにくいモデルです。
【3位】ショップジャパン「トゥルースリーパー プレミアリッチpr.2」
- ショップジャパントゥルースリーパー プレミアリッチpr.2 シングル
- 実勢価格: ¥29,800〜
- 体圧分散(仰向け)
- 体圧分散(横向き)
- 通気性
- おすすめポイント
-
- 熱がこもりにくい
- 優しい沈み込みで体にフィット
- がっかりポイント
-
- 体重が重い人は姿勢が崩れやすい
- やわらかいのでやや寝返りしにくい
- 幅
- 970mm
- 奥行
- 1950mm
- 厚さ
- 50mm
- 素材
- 芯材:ウレタンフォーム、保護用インナーカバー:ポリエステル100%
- 型番
- trpr2-s
【体圧分散】体を支える範囲は少し狭い
「仰向け」〇
腰部分が広く空いていて、姿勢のサポート力はやや少なめ。お尻や背中の一部にやや圧力がかかっていますが、それほど強くないので許容範囲と思われます。
「横向き」〇
太ももと肩の体圧が強めで、少し沈み込みが深い体圧図になっています。また、素材がやわらかなので、寝返りを打つときに少し違和感がありました。
【通気性】暑い夜でも熱がこもらず快適
▼熱のこもりにくさ ◎
「開始温度」21.4℃
「60分後の温度」31.5℃
【温度上昇】10.1℃
温度上昇は5製品のなかで最も低く、熱がこもりにくいのが魅力。熱帯夜で寝るときでも、快適性は高いです。
▼蒸れにくさ ◎
「最高湿度」73.0%
「60分後の湿度」30.0%
【湿度減少】43.0%
密度の高いウレタン素材ですが、湿度はそこまで高くならず、60分後の減少率も及第点です。
密度の高いウレタン素材ですが、総合的な通気性は悪くありません。
【3位】ニッセン「厚みの選べる高反発マットレストッパー(洗える吸汗速乾カバー) 白 厚み4cm・シングル」
- ニッセン厚みの選べる高反発マットレストッパー(洗える吸汗速乾カバー)白 厚み4cm・シングル
- 実勢価格: ¥4,389〜
- 体圧分散(仰向け)
- 体圧分散(横向き)
- 通気性
- おすすめポイント
-
- 通気性はバツグン
- がっかりポイント
-
- 体の一部にかかる体圧は強め
- やや凸凹感が気になる寝心地
- 幅
- 1000mm
- 奥行
- 1950mm
- 厚さ
- 40mm
- 素材
- 芯材:ウレタンフォーム
- 型番
- VMX0124E0001101105
【体圧分散】体の一部にやや体圧がかかる
「仰向け」〇
下半身部分に広めに圧がかかっていて、とくにお尻は強めなのが気になりました。
「横向き」〇
下半身の太ももの広い範囲に強めの体圧がかかっています。体を支える範囲の広さは問題ないレベルです。
【通気性】熱、湿気ともにこもりにくい
▼熱のこもりにくさ ◎
「開始温度」22.1℃
「60分後の温度」33.8℃
【温度上昇】11.7℃
温度上昇は11.7℃で、5製品の平均値と比較すると低め。熱がこもりにくいモデルです。
▼蒸れにくさ ◎
「最高湿度」83.0%
「60分後の湿度」23.0%
【湿度減少】60.0%
最高湿度は少し高いですが、60分後の湿度はかなり低下していました。寝汗をかいても、短時間でマットの湿気が抜けやすいです。
ウレタンの芯材がキッチンスポンジのような網に包まれ、均等間隔に貫通穴をあけて通気性対策をしているようです。
【5位】昭和西川「【寝ればわかるシリーズ】ラクシーンマットレス」
- 昭和西川【寝ればわかるシリーズ】ラクシーンマットレス
- 実勢価格: ¥19,580〜
- 体圧分散(仰向け)
- 体圧分散(横向き)
- 通気性
- おすすめポイント
-
- 硬めで寝返りはしやすい
- がっかりポイント
-
- 体感的なフィット感も十分
- 仰向けの上半身の体圧が高い
- 幅
- 970mm
- 奥行
- 1950mm
- 厚さ
- 80mm
- 素材
- 芯材:ウレタンフォーム
- 型番
- 2228902161232
【体圧分散】仰向けだと肩への体圧は高め
「仰向け」△
肩部分の広範囲に強めの体圧がかかっていて、寝たときの姿勢キープが少し不安。マットと体の接地面積はまずまずです。
「横向き」◯
硬めの素材なためか、肩やお尻辺りへの体圧が強く出ている傾向です。一方で、寝返りがしやすいという声もありました。
【通気性】熱よりも湿気に強いモデル
▼熱のこもりにくさ 〇
「開始温度」20.9℃
「60分後の温度」34.4℃
【温度上昇】13.5℃
温度は13.5℃上昇しており、5製品のなかで4位と低評価。熱による寝苦しさが気になる人には向かないかも。
▼蒸れにくさ ◎
「最高湿度」83.0%
「60分後の湿度」19.0%
【湿度減少】64.0%
最高湿度は83.0%と高いですが、60分後の湿度減少率は64.0%で全製品中トップ。汗をかきやすい人でも安心です。
素材は密度が高めですが、凹凸に加工された形状が湿気をうまく逃がしたのかもしれません。
まとめ:「やわらかめ」ならマニフレックス、「かため」ならnishikawaがベスト!
マットレストッパー5製品のおすすめランキングを発表しました。
寝心地は好みや体格など人によってさまざまなので、「やわらかめ」と「かため」の2タイプでベストバイをご紹介しました。「体圧分散」については、仰向け・横向きともに、各部位にかかる圧力の強さは違いが見られました。ベストのマニフレックスとnishikawaは、ともに全体的に強すぎる圧力がかかっている部位が見られる優秀です。
「通気性」については、B評価に止まったニッセンとショップジャパンが高評価という結果に。汗っかきの人や夏の寝苦しさに悩んでいる人は、こちらも検討してみてもよいかも。
ぜひともこのランキングを参考にして、自分に最適なマットレストッパーを導入して睡眠環境を向上させて、質の良い睡眠を手に入れて下さい!
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大柄で体重が重い人は沈み込み過ぎて姿勢が崩れるリスクがあります。