AV機器Shure(シュア)の「交換式完全ワイヤレス」って?

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アメリカの老舗イヤホンメーカー「Shure(シュア)」。同社は長らく有線イヤホンを主力としてきたメーカーで、代表的なイヤホン「SEシリーズ」は10年以上、プロやオーディオ趣味の世界で親しまれている超ロングセラー商品です。

同社のイヤホンはイヤホン本体(筐体)とケーブルをMMCXという小型のコネクタで接続する設計が大きな特徴。この設計ならケーブルが断線してもケーブル交換で補修できます。

ところが、ご存知の通りイヤホンの世界にはワイヤレス化の波が……。そこでシュアが開発したのが既存の有線イヤホンとMMCXで接続できるワイヤレスアダプターです。これなら10年もののイヤホンも完全ワイヤレスにできるし、イヤホン本体にはメスを入れないので音質面も有利なはず。かくして2020年に「交換式の完全ワイヤレス」が登場しました。

しかしこの2020年に発売の初代アダプターは、一時発売を見合わせたほどの不具合がありました。そこで昨年、第2世代として登場したのが、今回ご紹介する「TRUE WIRELESS SECURE FIT ADAPTER GEN 2」(通称「TW2」)です。

シュアのさまざまなイヤホンとの組み合わせや連携するスマホアプリの活用なども含め、「TW2」の使い勝手をじっくり検証していきたいと思います。

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Shure
TRUE WIRELESS

SECURE FIT ADAPTER GEN 2
実勢価格:2万4970円

デジタル部分をまとめたアダプターが今回の主人公。Bluetoothチップやデジタルアンプなど完全ワイヤレスのデジタル部分だけを抜き出したアダプターです。ヘンテコな形状に思えますが、実は理に叶った姿をしています。

AV機器ワイヤレスイヤホンのデジタル部分だけ独立させた変わり種

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多くのワイヤレスイヤホンは通信部とイヤホン部が一体になっていますが、「TW2」はシュアの着脱式イヤホンをMMCX端子で接続して完全ワイヤレス化するアダプターです。

また、本機には外音取り込み機能が搭載されています。タッチ操作部を押すと音楽を一時停止し、周囲の音をスムーズに取り込んでくれます。

タッチ操作部

再生や停止はもちろん外音取り込み機能なども割り当て可能です。

MMCX端子で接続

イヤホンとアダプターは「MMCX端子」で接続。着脱は爪を隙間に入れるようにするのはコツ。

アンプ

デジタル信号を音声信号に変換するDACはイヤホンの音質を左右します。シュアは汎用品ではなく独自設計です。

Bluetooth

クアルコム製のBluetooth5.0チップを搭載。定番チップなので接続や再ペアリングは極めて安定しています。

AV機器メリット1: シュアの多彩なイヤホンを装着可能

メリット1:シュアの多彩なイヤホンを装着可能 イメージ

シュアのMMCX端子付きのイヤホンは7製品。そのいずれにも装着できます。つまり、予算や好みによってイヤホンを組み合わせて使用することが可能。

また動作保証外ですが、MMCX端子付きの他社イヤホンにも装着できる場合があります(端子の破損等のリスクもあるのであくまで自己責任でお願いします)。

AV機器メリット2:PCやゲーム機には遅延ゼロの有線接続

メリット2:PCやゲーム機には遅延ゼロの有線接続 イメージ

シュアのイヤホンは有線モデルが主流。ゲームなど低遅延が求められる用途や、ハイレゾプレイヤーなど高音質なオーディオ機器を持っているなら、やはり有線イヤホンが適しています。シュアなら1個のイヤホンで有線と完全ワイヤレスを兼用できるわけです。

メリット2:PCやゲーム機には遅延ゼロの有線接続 イメージ2

シュア
RMCE-UNI
実勢価格:3618円

有線接続なら遅延の心配なし。使い分けられます。

AV機器メリット3:大型だけど耳への固定力や装着は良好!

メリット3:大型だけど耳への固定力や装着は良好! イメージ

このアダプターとイヤホンのセットは正直大きく、ケースもでかいのですが、「シュア掛け」と言われる装着方法とアダプターの形状が相まって、イヤホンが外れる不安はまったくありません。また、アダプターの操作パーツも大きいので、装着中の操作性は良好です(ただしマスクとの相性はイマイチですが……)。

AV機器メリット4:ANCを使わずに「静寂性」を確保

シュアのイヤホンは、もともとアクティブノイズ(ANC)を使わずにANCに近い遮音性を達成しています。ANCと異なり低音から高音まで満遍なく騒音を低下させてくれるのが特徴。

イヤーピースをつぶして装着すると遮音性がアップします。

メリット4:ANCを使わずに「静寂性」を確保 イメージ

外音取り込みも周囲の音が明瞭に聞こえ、ハイレベルな出来栄えです。

AV機器ちょっと惜しいところもあります

ちょっと惜しいところもあります イメージ

いろいろとメリットの多い「TW2」ですが、他製品と比べるとやや惜しいところもありました。

AirPodsなど高機能な完全ワイヤレスイヤホンは、耳から外すと自動で再生を止め、装着すると再生を再開してくれます。一方、「TW2」は再生を続けたまま。ここは装着検知センサーを入れてほしいところでした。

ちょっと惜しいところもあります イメージ2

また、ケースが大きく、ポケットに入れにくいサイズなのもデメリットです。

AV機器シュアのイヤホンが初めてならこのセット品を

シュアのイヤホンが初めてという方には、アダプターとイヤホン「SE215 SE」をセットにした「AONIC 215 GEN 2」がおすすめです。「SE125 SE」は単体で1万2500円、アダプターは2万4970円なので、実質5000円でSE215が買える魅力的なセットです。

シュアのイヤホンが初めてならこのセット品を イメージ

Shure
AONIC 215
GEN 2
実勢価格:2万9920円

以上、「Shure TRUE WIRELESS SECURE FIT ADAPTER GEN 2」の概要を紹介しました。次回は音のプロと音質をテストした結果をお届けします。

なおイヤホンといえば、完全ワイヤレスイヤホンのおすすめランキングも参考にしてみてください。

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