人気を集める売れ筋のシューキーパーに注目!
シューキーパーは、革靴を長く履き続けるためにもっとも大切な道具と言っても過言ではありません。しかし、ひと口にシューキーパーといっても、その種類はさまざま。どれを選んだらよいのか分からないという人も多いのではないでしょうか?
サンロクマルでは、服飾小物全般に精通する、服飾ジャーナリストの飯野高広さんにシューキーパーの種類や選び方を詳しく解説してもらうとともに、通販サイトで人気を集めるシューキーパー14製品をピックアップ。各種検証を交えながら、それぞれの特徴や魅力をランキング形式で紹介します!
シューキーパーを使うメリットはなに?
シューキーパーは靴の形をキープし、型崩れを防ぐために使います。靴のアウトソール(靴の地面に触れている部分)は、歩くときに足の屈曲に合わせてグニャグニャと曲がります。何度も曲がることでアウトソールには反りグセがつきます。
反りグセがついた革靴は、脱いでもつま先が上を向いたままで、不格好な印象になります。シューキーパーを入れることで、アウトソールの反りを矯正し、シワを伸ばして、形をきれいに保つことができます。また、お手入れの際にシューキーパーを入れることで、靴の甲部のシワを伸ばすことができ、シワの溝の細かいところまでしっかりとクリームを塗ることができます。
シューキーパー選びのポイントは?
シューキーパーのメリットがわかったところで、続いては、シューキーパーの選び方を解説します。
サイズをチェック
シューキーパーを選ぶときに一番大事なのは、入れる靴とサイズが合っていることです。目的は「型崩れの防止」ですので、靴に合っていなければ意味をなしません。理想は、靴のメーカーから販売されている専用のシューキーパー。その靴専用に作られているので、型崩れを的確に防止できます。
しかし、専用のシューキーパーは売られていること自体が少なく、また、売られていたとしても高価なので、多くの場合、市販のシューキーパーからサイズが合うものを見つけ出すことになります。
シューキーパーのサイズは 25.0cm~26.0cm というように、幅をもたせて作られているものが多いので、自分の靴に合ったシューキーパーを購入しましょう。
なお、ネット通販で購入する際、商品紹介の欄に書いてある参考の靴サイズを鵜呑みにすると、本来より大きなシューキーパーを買ってしまうケースが極めて多く見られます。価格にとらわれ過ぎず、どのような店舗で購入するかも肝心です。
素材をチェック
素材は大きく分けて、木製とプラスチック製があります。
木材にもさまざまな種類があります。代表的な各木材の特徴は以下のとおり。
・シダー:香りがよく、害虫の侵入や菌・カビも防ぐ。ただし、耐久性は低め
・ブナ:湿気などによる変形が少なく頑丈だが、重くて価格が高いのが難点
・カバ:価格が安く入手しやすいが、経年劣化しやすい
木製のほかに、プラスチック製のシューキーパーもあります。木材のシューキーパーと比べると安価で、軽いのが特徴です。プラスチックなので吸湿性はありません。プラスチック製のシューキーパーは出張時など、持ち運びに向いています。
構造をチェック
シューキーパーのなかで最も一般的なのが、スプリング式。つま先とかかとが金属のチューブで繋がっており、バネの力で靴にしっかりとテンションがかけられます。シワがつきやすいつま先にもしっかりテンションがかかるので、ローファーのように微調整の効かない革靴だとサイズを大きくしてしまう危険もありますが、紐やバックルで微調整が可能な靴には最適です。
なお、スプリング式には繋いでいるチューブが1本(シングルチューブ)のものと、2本(ダブルチューブ)のものがあります。シングルチューブタイプは、ややスリムなため細身の靴にも使え、汎用性が高いいっぽう、ダブルチューブタイプは、シングルタイプより安定感が高い傾向にあります。
サイドのテンションはスプリットに注目
シューキーパー先端の割れ目はスプリットと呼ばれます。スプリット入りには、真ん中で分かれているハーフラストと、アウトサイドをえぐるようにカットしたサイドスプリットがあります。
どちらも靴の左右方向には十分にテンションをかけてくれますが、ハーフラストのものは構造上高さを抑えているものが多く、上下方向へのテンションはかかりにくいです。その意味では、サイドスプリットのもののほうが、アッパーのシワを伸ばしたりアウトソールの「反りグセ」を直す効果は高いといえます。
また、スプリットのないフルラストは、靴のサイズにぴったり合っていることで初めて効果を発揮します。足長だけでなく、足囲(DやEEEといったアルファベットで表記されています)まで確認し、靴と合っているものを選びましょう。
国の違いによるデザインやタイプも参考に
製造国によって特徴的な形状をしていることがあるので、自分が履く革靴のデザインに合わせて選ぶことがポイントです。シューキーパー選びで悩んだ際には、どこの国のメーカーで作られたものなのかを参考にするのも手です。
たとえば、イギリス製やアメリカ製の革靴はトゥシェイプが丸みを帯びた形になっていることが多い一方、イタリア製やフランス製の革靴は細身のシルエットが特徴。もちろん、イギリス製の靴でもヨーロピアンモデルなどの細身のタイプや、汎用性の高いモデルが作られていることもあります。
シューキーパーをサンロクマルが徹底検証!
今回は、上述した「シューキーパー選びのポイント」を踏まえて評価しました。テスト項目は以下の4つ。服飾ジャーナリストの飯野高広さんにも検証・評価していただきながら、合計が30点満点になるように各項目を採点しました。
テスト1:形状安定性[配点:10点]
3足の革靴それぞれにシューキーパーを入れ、テンションのかかり具合が適切かを確認しました。テンションのかかりがよく、しっかりと革靴にフィットするものを高評価としました。
テスト2:材質[配点:5点]
どのような材質を使っているか、シューキーパーそれぞれの頑丈さや木の香りなど含め確認しました。
テスト3:サイドテンションの有無[配点:5点]
3足の革靴それぞれにシューキーパーを入れ、サイドテンションのかかり具合を確認しました。
テスト4:作りのていねいさ[配点:5点]
バネやチューブだけでなく、メッキ加工やネジなど細部までていねいに作り込まれているものを高評価としました。
では、検証結果に基づき、注目のシューキーパー14製品をランキング形式で発表していきましょう。
全項目高評価の良品 サルトレカミエ「シューツリー SR100EX」
- サルトレカミエシューツリー SR100EX
- 検証時価格: ¥9,900〜
- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
ランキング1位に輝いたのは、サルトレカミエ「シューツリー SR100EX」。形状安定性、材質、サイドテンション、作りのていねいさのすべての項目で高評価を得た優等生です。
- おすすめポイント
-
- 全項目高評価の良品
- スタイリッシュかつすっきりとしたフォルム
- 形状安定性に優れる
イタリア靴にぴったりなスタイリッシュかつすっきりとしたフォルム。日本製の革靴にはややサイズが合わないこともありますが、幅や甲の高さは標準的で、形状安定性にすぐれます。金属パーツにメッキ加工が施されており、錆びにくいのもうれしいポイント。
大きな丸い穴が開いているため軽量で、安定感のあるダブルチューブが採用されています。
価格以上の機能性! RooLee「シューキーパー」
- RooLeeシューキーパー
- 検証時価格: ¥2,580〜
- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
ランキング2位は、RooLee 「シューキーパー」。手ごろな価格ながら、形状安定性にすぐれています。
- おすすめポイント
-
- 形状安定性に優れる
- 幅広いサイズの靴にぴったりフィット
- 高級感のあるブロンズ仕上げも魅力的
- 型番
- 100160003
ダブルチューブは長めで、幅広いサイズの靴にぴったりフィットします。
レッドシダーの上質な香りや、高級感のあるブロンズ仕上げも魅力的です。
手ごろな価格ながら高級感があるので、初めてシューキーパーを購入する人にもオススメです。
サイドテンションがかかりやすい YRMS WORKS「シューキーパー」
- YRMS WORKSシューキーパー
- 実勢価格: ¥2,880〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥2,880〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥2,880〜
- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
YRMS WORKS 「シューキーパー」は、サイドテンションがかかりやすく、さまざまなフォルムの革靴に合わせやすいのが特徴です。
- おすすめポイント
-
- サイドテンションがかかりやすい
- 高級感は申し分なし
- がっかりポイント
-
- トゥシェイプの細い靴には向かない
金属パーツにはメッキ加工が施されており、高級感は申し分ありません。
先端はやや大きいため、イタリア製をはじめ、トゥシェイプの細い靴には向いていません。
革靴の先端のフォルムをしっかり確かめてから購入しましょう。
ていねいな作りで高コスパ Natural Stuff「シューキーパー」
- Natural Stuffシューキーパー
- 検証時価格: ¥2,580〜
- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
Natural Stuff「シューキーパー」は、作り込みのていねいさが光るシューキーパー。やや長めでほっそりとしたフォルムです。
海外製の革靴に合うやや大きめのサイズ感。金属パーツに施されたメッキ加工とオシャレなロゴが印象的です。
手ごろな価格ながら、ていねいに作り込まれています。
5位: シンプルでスマートなデザイン Collonil「アロマティックシダーシュートゥリー CN044007」
- コロニルアロマティックシダーシュートゥリー CN044007
- 実勢価格: ¥3,900〜
- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
Collonil「アロマティックシダーシュートゥリー CN044007」は、ハーフラストを使用したシンプルなデザイン。サイドテンションがかかりやすくフィット感はありますが、甲に少しゆとりを感じます。
- 型番
- si0005ac
シングルチューブですが、可動域が大きいためぴったりフィットします。かかとも持ちやすく、革靴にセットしやすいです。
さまざまなフォルムの革靴にフィットしやすいシューキーパーです。
5位: 濃厚な木の香り プロテック「木製 シューキーパー」
- プロテック木製 シューキーパー
- 実勢価格: ¥2,860〜
- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
プロテック「木製 シューキーパー」は、木とアロマの香りが強く、除湿・消臭・防虫効果が期待できます。
サイドテンションはやや弱めですが、フィット感はしっかりとありました。防臭・抗菌機能には優れているシューキーパーです。
防臭・抗菌効果も期待できます。
7位: こだわりのハンドメイド ライフバリュー「オリジナルレッドシダーシューツリー」
- ライフバリューオリジナルレッドシダーシューツリー
- 実勢価格: ¥1,740〜
- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
ライフバリュー「オリジナルレッドシダーシューツリー」は、シングルチューブではありますが、チューブの可動域が広く、革靴にしっかりとフィットします。
奇をてらわない、シンプルなデザインが魅力的です。
サイドテンションはそれほどかからない作りです。
8位: 上品な木の質感 CROCKETT&JONES「シューキーパー 高級天然木松製」
- CROCKETT&JONESシューキーパー 高級天然木松製
- 実勢価格: ¥26,400〜
- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
世界的な紳士靴メーカー「CROCKETT&JONES」が手掛けたCROCKETT&JONES「シューキーパー 高級天然木松製」。同社の革靴に最適化されたシューキーパーであり、当然ながらフィットする革靴が限られるため、点数こそ伸びませんでしたが、品質自体は最高級です。
- 型番
- crockett_6345_02
高級感のあるデザイン。中央に空いた大きな穴で軽量化が図られています。
言うまでもなく、CROCKETT&JONESの革靴には最適なシューキーパーです。
8位: 金属リングがポイント スレイプニル「シダーシューツリー トラディショナルモデル」
- スレイプニルシダーシューツリー トラディショナルモデル
- 実勢価格: ¥7,700〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥7,700〜
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- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
スレイプニル「シダーシューツリー トラディショナルモデル」は、つま先から甲にかけてのサイズが大きいため、甲高幅広の革靴におすすめ。
- 型番
- 951008
ダブルチューブで安定感があり、かかと部分のリングが高級感を演出してくれます。オシャレなデザインなため、普通のシューキーパーとひと味違う差別化を図りたい人におすすめです。
オシャレなデザインで、所有欲も満たしてくれます。
8位: コスパ最強!アイリスオーヤマ「シューズキーパー メンズ 2足セット」
- アイリスオーヤマシューズキーパー メンズ 2足セット
- 実勢価格: ¥459〜
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- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
アイリスオーヤマ「シューズキーパー メンズ 2足セット」は、ポリプロピレン製のシューキーパー。サイズ調整が簡単に行えるため、どんなフォルムの革靴にも使用できます。サイドテンションは期待できませんが、価格が非常に安いこともあり、初めてのシューキーパーにはおすすめ。
- 型番
- SKP-2MV
革靴のサイズに合わせて簡単にサイズ調整できますが、形状安定性は高くありません。
非常にリーズナブルなのはもちろん、何しろ軽量なので、旅行用のシューキーパーとしてもオススメです。
11位: 上質でスマートな作り Wellnice「シューキーパー 高級レッドシダー」
- Wellniceシューキーパー 高級レッドシダー
- 実勢価格: ¥2,980〜
- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
Wellnice「シューキーパー 高級レッドシダー」は、全体的に丸みを帯びたフォルムが特徴。サイドテンションがしっかりとかかります。
- 型番
- WN-XC-S
金属パーツにはメッキ加工が施されており、上質なレッドシダーの香りも感じられます。
11位: 安定感のある作り マーケン「ディプロマット シューツリー」
- マーケンディプロマット シューツリー
- 検証時価格: ¥2,065〜
- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
マーケン「ディプロマット シューツリー」は、しっかりとした作りで、品質の高さを感じます。かかとが大きく、革靴に入れづらいのが気になるところ。
- 型番
- #diplomat01
安定感のあるダブルチューブ仕様です。
13位: 上質なレッドシダーを使用 Love-KANKEI「シューキーパー 高級レッドシダー」
- Love-KANKEIシューキーパー 高級レッドシダー
- 検証時価格: ¥2,480〜
- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
Love-KANKEI「シューキーパー 高級レッドシダー」は、除湿・消臭効果が期待できるレッドシダーを使用したシューキーパー。つま先周辺にややゆとりができてしまうものの、フィット感は上々です。
チューブ以外の細かい金属パーツにメッキ加工が施されていないのが残念。
14位: かかとに不自然なテンションがかかる心配あり コロンブス「抗菌加工シューキーパー」
- コロンブス抗菌加工シューキーパー
- 実勢価格: ¥962〜
- 形状安定性
- 材質
- サイドテンションの有無
- 作りのていねいさ
コロンブス「抗菌加工シューキーパー」は、スプリング式なので、小さい靴から大きい靴まで、どんなサイズの靴にもフィットします。ただ、形状のからみでかかと部分に不自然なテンションがかかる心配があるので、注意が必要。
- 型番
- 4971671900080
プラスチック製なのでやや作りがチープに感じてしまいますが、携帯性やコストパフォーマンスは良好です。
以上、通販サイトで人気を集めるシューキーパー14製品をランキング形式で紹介しました。革靴のフォルムやサイズ、用途に合わせて最適なシューキーパーを見つけてみてくださいね。
スタイリッシュなだけでなく、機能性や安定性にもすぐれているシューキーパーです。