レインウェアは山登りの最重要アイテム!
山登りには日帰り、山小屋泊、テント泊などさまざまなスタイルがありますが、いずれも「これだけは最低限必要」という基本装備があります。
その中でも三種の神器と呼ばれるのが、「レインウェア」「バックパック」「登山靴」です。
とりわけレインウェアは、厳しい自然環境から身を守り快適性をもたらしてくれるという意味で重要性はかなり高いもの。出発時に晴天でも、急にどしゃぶりの雨に見舞われるなどといったことも山には日常茶飯事です。100円ショップなどで売っている簡易レインウェアもありますが、登山専用の防水性や透湿性に優れたものを購入することをオススメします。
そこで今回は、これから登山をはじめる人でも、趣味にしている人でも買い換えができるように、「初級」「中級」「上級」と山の難易度に合わせたレインウェアを登山に長けたプロたちとともに検証。防水性や軽量性、また快適性という観点で最も優れた製品を探しました。
全20製品のレインウェアから、コレはと思うものを見つけてみてください!
そもそも山ってどんなところ?
「登山」、「山歩き」、「ハイキング」など、呼び方はいろいろあれど、「山」を楽しむことには変わりはありません。しかし、山ひとつとってみても、実は幅広く、難易度が異なるのです。
山選びや登山ルート選びを間違えると、登山が「楽しくない」という思いをするばかりか、下手をすると遭難や滑落といった登山事故につながることもあります。
「行けばなんとかなる」といった軽い気持ちでは考えず、自分の体力や脚力に応じて慎重に山やルートを選ぶことが重要なのです。
そこで、レインウェアの評価をチェックする前に、まずは山のいろはについて簡単に学んでみましょう。
四季によって、山は変化する
同じ山でも時期が変われば、四季折々の姿を見せてくれます。新緑の春、空を近くに感じる夏、紅葉の秋、雪山の冬と、いつ行っても山の違う顔が見られるのが大きな魅力です。
▼春の登山(3~5月)
山の春はやや遅く、北アルプスなどの高山はまだ積雪期です。しかし、こちらは上級者たちのテリトリー。初中級者はシーズン始めの足慣らしとして低山から登りましょう。花や新緑が山の気持ちよさを味あわせてくれるオススメのシーズンです。
▼夏の登山(6~8月)
山のハイシーズンともいえる季節。登山だからこそ味わえる絶景を堪能できます。気温が上がりやすい低山よりも、標高の高い山のほうが体力的に登りやすいこともあります。ただし、シーズン初期は想像以上に残雪が残る場所もあるので要注意が必要です。
▼秋の登山(9~11月)
夏山同様に最適な季節といえるのが秋シーズン。歩きやすい気温で、美しい紅葉など、山の魅力が存分に味わえます。ただしこの時期は、台風や秋雨といった悪天候や、早い日暮れなど、注意点も少なくありません。自分のスキルや経験に見合った山選びが大切です。
▼冬の登山(12~2月)
冬の山は白銀の世界を堪能できる雪山が特徴です。技術や装備、体力など、無雪期と比べてハードルはかなり高くなるので、本格的な雪山登山は無雪期で経験を積んでから挑戦したいところ。スノーシュー・ハイキングや積雪の少ない低山で「冬を味わう」程度ならアリです。
続いて、登りたい山の選び方とレベル(難易度)について解説します。
山の難易度は高さだけでは判別できない
挑戦する山を考える時に、標高とともに注意すべき項目がいくつかあります。まずは歩く季節。夏山でも残雪が残るシーズン初期は難易度が高いのが特徴です。また、施設の充実度も重要です。山小屋や茶屋があるか、ロープウェイやケーブルカーは使えるかなど、施設の有無で難易度が大きく変わります。
そして「森林限界」も目安になります。森林限界とは高い木が生育できない限界高度のこと。森林限界より上の岩稜帯を目指すのか、それ以下の樹林帯を歩くのかで、歩ける季節と靴やウエアなどの装備が変わってきます。
▼初級(LEVEL1~30)
初心者は、日帰りの往復3 ~4 時間以内で歩ける山から挑戦したいところです。標高3776mの富士山は、山小屋が数多く点在しているので、歩き始めも五合目からがオススメです。泊まりにはなりますが、比較的初級者でも挑戦しやすい山です。また、富士山以外でも前夜泊が必要だったり1泊2日にはなりますが、初級者が登れる難易度の山もあるので、中級レベルへのステップアップと考えてトライしてみるのもいいでしょう。
▼中級(LEVEL31~70)
森林限界を超えての絶景や山小屋での宿泊など、より山が楽しめる中級クラスは、装備を充実させる必要があります。長く歩く体力、岩場をこえる技術も求められるので、登山靴はミドルカット、バックパックは30L前後のものを準備したいところです。ちなみに、日帰りできる山であっても難易度が高く、体力的にも初級者にはややハードな中級レベルの山もあります。「日帰り」=「初級」と認識するのは早合点です。
▼上級(LEVEL71~100)
より自然の懐に入り、山を体感したいならテント泊。憧れの北アルプス・槍ヶ岳や涸沢、南アルプス・北岳などにテント泊をして頂上を目指すなら、テントや寝袋などの装備とともに、60Lクラスのバックパックを背負う体力も必要となってきます。中級レベルの山であっても日帰りや山小屋泊の山でも、体力的にハードで上級者向けの山もあるので、知識不足で気軽に挑戦しては危険です。
それでは前置きが長くなりましたが、さっそくレインウェアに話を戻していきたいと思います。まずは、レインウェアを選ぶときに重要なポイントを見ていきましょう。
【選び方】レインウェアに必要なのは「防水性」「透湿性」「軽量性」
雨天時の使用が主なレインウェアは、多くのモデルが防風性・透湿性も兼ね備えていますが、価格や機能性はピンキリです。安価なものほどパフォーマンスは低くなりますが、それでも一概に悪いというわけではありません。
そもそも山登りといっても、ハイキングレベルから上級者が行うハードなクライミングまでさまざまなので、求められるスペックも違うのは当然です。雨の中を長時間歩く必要がある、などといったシチュエーションが想定されなければ、高価な高機能ウェアを持っていても、宝の持ち腐れ。ハイスペックなウェアを手に入れる際には実際の活用頻度、活用シーンなどを十分に考慮するのがオススメです。
それでは、まずはレインウェアの構造をおさえておきましょう。
[生地]
レインウェアの機能性を大きく左右する生地素材。高機能レインウェアの構造は、基本「表生地」と「裏生地」の間に「メンブレン」という薄い膜を張り付けた3層から構成されています。各メーカーの技術の結晶であり、非常に優れた防水性・防風性・透湿性を実現させています。
たどえば防水透湿素材の代表格でもあるゴアテックスのメンブレンには、「ePTFE」というフッ素樹脂が採用しており、非常に耐久性が強く劣化しにくいのが特徴です。さらには、最近はゴアテックスの多様化が進み、性格の異なる素材が登場してきています。
▼ゴアテックスの種類
1:ゴアテックス マイクログリッドバッカー
ザ・ノース・フェイス
クライムライトジャケット
実勢価格:3万3000円
超軽量な極薄素材を貼り合わせることで、軽量性と耐久性を高次元で両立させた3層の生地です。
2:ゴアテックス C-ニットバッカー
モンベル
ストームクルーザージャケット Men's
実勢価格:2万2880円
ゴアテックス メンブレンの裏地に、軽量性と耐久性を両立した、極めて薄いニット素材を使用しています。
3:ゴアテックス パックライトプラス
マウンテン・イクイップメント
ガンディーバ・ジャケット
実勢価格:4万3450円
裏側に摩耗性に優れた特殊な微粒子を固着させることで、大幅に軽量・コンパクト化を実現させた生地です。
4:ゴアテックス シェイクドライ
マウンテン・イクイップメント
インペラ・シェイクドライ・ジャケット
実勢価格:4万2900円
通常表地には使用しないメンブレンを外側に配置し、保水しにくく、極めて高い透湿性を実現させた生地です。
一方、それに対抗するかのように、「イーベント」や「エバーブレス」などの素材を使用した高機能ウェアも登場してきています。
▼ほかの防水性能がある素材
・イーベント
高い透湿性能でゴアテックス一強時代を崩した素材。高い運動量のアクティビティで実力を発揮します
・ドライテック
モンベルが独自に開発した防水透湿素材。防水透湿性でゴアテックスにかなわないものの安価なのが魅力です。
・ハイベント
ザ・ノース・フェイスが独自に開発した素材。比較的安価なため、同社のエントリーモデルで採用されています。
・エバーブレス
ファイントラックが独自に開発した素材。防水透湿性に加え、ストレッチ性によって運動性が高いのが特徴です。
[袖口]
袖口にはベルクロが付いており、フィット感を調節することが可能。寒気や雪の侵入を防いでくれます。
[ジップ]
フロントジップには、雨が内部に浸水してこないための止水ジップや、ジップを覆うフラップなどが施されます。
[フード]
雨から頭と顔を守るためのフードは、ドローコードやベルクロなどで調整できる。使用の際は留め具付きの紐(ドローコード)やベルクロ(マジックテープ)などでフィットさせましょう。
[ポケット]
小物を入れておけるポケット。なかにはポケット裏をメッシュにしてベンチレーションとして使用できるものもあります。
[1:防水性]体を濡らさないことがレインウェアの使命
雨によって体を濡らし、体温を下げてしまわないためにも、防水性は最も重要な機能ともいえます。この性能を表すのに使われる耐水圧は、生地の上に1cm四方の筒を置き、どれだけの高さの水まで耐えられたかを表す指標のことです。
[2:透湿性]ウェア内部の湿気を外に放出する機能
防水性はもはや当たり前の機能として、最近重要視されるのが透湿性です。内部の湿気を外に放出するためのもので、汗やムレといった不快感を大きく軽減させるのに貢献する機能。この透湿性が高いほど快適に動けることを意味します。
[3:軽量性]荷物が軽くなれば、それだけ移動スピードも上がる
軽さを追求することで、でできるだけ早く遠くまで移動できます。ウルトラライトという登山・ハイキングスタイルや、トレイルランニングを楽しむ層に人気で近年需要が高まっています。軽いにこしたことはありませんが、通常はそこまでシビアでなくても問題ありません。
【テスト】辛口識者が防水性や使い勝手を評価
それではレインウェアの基本を学んだところで、以下の採点項目に合わせて検証を行います。
今回テストにご協力いただいたのは、こちらの方です。
・アドベンプロダクツ代表:義村貞純 氏
・低山小道具研究家:森勝 氏
・さかいやスポーツシューズ館:斎藤勇一 氏
採点項目は以下の3項目です。
【採点項目1:防水性(星5つ)】
防水性と撥水性を採点。生地のほかにファスナーの防水フラップやフードなどをチェックしています。
【採点項目2:軽量性(星5つ)】
動きやすさを採点。軽さだけではなく、生地の伸縮機能などを合わせてチェックしています。
【採点項目3:快適性(星5つ)】
外部の寒気の侵入具合や蒸れを防止する機能をチェックしています。裏地や両脇のベンチレーションも採点対象です。
以上の「防水性」「軽量性」「快適性」の合計星15個を考慮したうえで総合評価を「S」「A」「B」「C」に格付け。登山に最適なレインウェアを山の難易度別に評価しました。
【初級編8選】急な悪天候にも対応する防水性能
これから山登りを始めようとする人にとって、必要な道具を一式揃えると結構な出費がかさんでしまいます。低山ハイクから始めるビギナーは価格が高くハイスペックのものを求めず、コスパを重視したアイテム選びをオススメします。
定番で長く使える!ザ・ノース・フェイスのドットショットジャケット
ザ・ノース・フェイス
ドットショットジャケット
実勢価格:2万2000円
重量:310g(Lサイズ)
素材:ハイベント(R)-D
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★★
- 軽量性: ★★★★☆
- 快適性: ★★★★★
アウトドアブランドのなかでも、つねに人気上位のザ・ノース・フェイス。性能の高さはもとより、デザイン性の高さも人気の理由です。
そんなザ・ノース・フェイスでも長年定番でビギナーにも適したレインウェアとして人気となっているのがこちら。素材には独自素材のハイベント(R)-Dを採用し、高い透湿性と防水性ながら、軽量でしなやかな着心地が特徴です。日帰りの低山ハイクや富士山登山などに最適。厚手のミドルレイヤーを中に着ていても、ストレスなく使えるようにややゆとりのあるシルエットなので、冬以外の3シーズンで活躍してくれます。
[生地]
ザ・ノース・フェイスのオリジナル素材のハイベント(R)-D。高い防水透湿性など、高機能ながら低価格なのも魅力です。
[袖口]
袖口にはベルクロ(マジックテープ)が付いており、フィット感を調節することが可能です。また寒気や雨水などの侵入を防いでくれます。
[フラップ]
ファスナー部を覆うための防水フラップ。雨水がレインウェア内部に侵入するのを防いでくれます。
[フード]
頭の丸みにフィットするフード形状になっています。フード後部のアジャスタードローコードでフィット感を調整できるのが便利です。
安心性能で高コスパ! モンベルのレインハイカージャケット
モンベル
レインハイカー ジャケット Men's
実勢価格:7920円
重量:260g
素材:ドライテック(R)2レイヤー
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★★
- 軽量性: ★★★★☆
- 快適性: ★★★★★
モンベルといえば、登山ブランドのなかでも、性能に対して手頃な価格を実現していることでも有名です。この一着も防水透湿性素材のドライテック(R)は、防水性を高めると透湿性が低下する、という一般的なポリウレタン防水素材の問題を高いレベルで解決したモンベルのオリジナル素材です。
耐水圧20000mm以上、透湿性8000g/m2と低価格ながら十分なスペックを実現し、防水性と動きやすさを追求した独自のカットパターンや、生地の縫い合わせの余分な部分を取り除くことで軽量化するなど、細部までこだわった作りが魅力です。
[生地]
モンベル独自の防水透湿性素材ドライテックを採用。耐水圧20000mm以上と、低価格ながらスペックは十分です。
[袖口]
袖口にはベルクロが付いており、フィット感を調節することが可能です。寒気や雪の侵入を防いでくれます。
[フラップ]
ファスナー部を覆い水が侵入してくれるのを防いでくれる防水フラップ。雨水も簡単に侵入してきません。
[フード]
フードは、留め具付きの紐(ドローコード)とベルクロ(マジックテープ)で調整が可能です。顔の周囲にフィットしながら良好な視界を確保できます。
外からの濡れを防ぐのは当然。内側からの濡れをどのレベルで防ぐかが重要です
2万円以下でゴアテックス! モンベルのレインダンサージャケット
モンベル
レインダンサー ジャケット Men's
実勢価格:1万8480円
重量:335g
素材:ゴアテックス ファブリクス 3レイヤー
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★★
- 軽量性: ★★★★☆
- 快適性: ★★★☆☆
高機能なゴアテックスファブリクスを採用しながらも、リーズナブルな価格を実現し、優れた機能をバランスよく備えたモンベルのスタンダードモデル。
ゴアテックスメンブレンを表生地と裏生地の間にサンドイッチ状に貼り合わせた3レイヤーの生地は、耐水圧50000mm以上、透湿性25000g/m2というスペックを誇ります。ややゆとりのあるシルエットも特徴で、厚みのあるミドルレイヤーの上にも着用しやすくゴアテックス入門モデルとしてもオススメです。
[袖口]
袖口にはベルクロが付いており、フィット感を調節することが可能。寒気や雪の侵入を防いでくれます。
[止水ジップ]
止水性が高く、ジッパー部分からの浸水を防ぐ。フラップが不要な分、軽量化を実現でき、開閉もしやすくなっています。
堅牢なザ・ノース・フェイスのマウンテンレインテックスジャケット
ザ・ノース・フェイス
マウンテンレインテックスジャケット
実勢価格:3万1900円
重量:500g(Lサイズ)
素材:ゴアテックス
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★★
- 軽量性: ★★★☆☆
- 快適性: ★★★☆☆
防水性能の高いゴアテックスを採用。70デニールという厚みのある生地は、重量が500gとやや重めですが、堅牢性が高く、裏地の肌触りも良いので、どんな荒天でも安心できる一着と言えます。
[生地]
ゴアテックスの3層構造を採用。70 デニールというやや厚い生地は確かな堅牢性を持ちます。
(※色違いの同じ製品です)
着心地重視はモンベルのレイントレッカージャケット
モンベル
レイントレッカー ジャケット Men's
実勢価格:1万1880円
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★☆
- 軽量性: ★★★★☆
- 快適性: ★★★☆☆
モンベルには同じく独自素材のドライテックを採用している「レインハイカーシリーズ」という低価格モデルがあるが、こちらはその上位版です。止水ジップ採用で軽量化を施しながら、肌離れのよい裏地を使用するなど快適性を高めています。
一番身近に購入できるユニクロのブロックテックパーカ
ユニクロ
ブロックテックパーカ
実勢価格:3289円
素材:100%ポリエステル
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★☆
- 軽量性: ★★★★☆
- 快適性: ★★★☆☆
2015年に登場したユニクロの「ブロックテックパーカ」。その機能性の高さは、アウトドア使用でも問題なく活躍してくれます。またストレッチ性もあるため、動きやすいのも魅力だ。低山ハイキング程度であれば、これで必要十分と言えます。
[裏地]
裏地の縫い目にはシームテープ処理が施され、雨水の浸入を防いでくれます。ファストファッションとは思えないかなり本格的な仕様となっています。
[伸縮素材]
ストレッチ性の高い素材を使用しており、体を動かすのもスムースだから、通常のシェルとしても使用できます。
[止水ジップ]
低価格ながら止水ジップを採用しており、雨水の浸入を防いでくれる。軽量化にも一役買っています。
質は良いけど防水性能は割引き…ワークマンの透湿レインスーツSTRETCH
ワークマン
透湿レインスーツSTRETCH
実勢価格:4900円
素材:100%ポリエステル
▼テスト結果
- 防水性: ★★☆☆☆
- 軽量性: ★★★☆☆
- 快適性: ★★★★☆
価格に対するスペックの高さで人気のワークマン。そんなワークマンのレインウェアもやはり高コスパだ。防水性こそ耐水圧10000mmと物足りないものの、ストレッチ素材で快適な着心地。さらには上下セットで5000円という意味では初心者向きかもしれません。
[伸縮素材]
上下ともストレッチ素材を使用しており、快適な着心地を実現している。ハイキングレベルなら対応できます。
山以外なら使い勝手いいネームレスエイジのレインウェア上下セット
ネームレスエイジ
レインウェア上下セット
実勢価格:6999円
素材:100%ポリエステル
▼テスト結果
- 防水性: ★★★☆☆
- 軽量性: ★★☆☆☆
- 快適性: ★★★☆☆
Amazonで高評価のレインウェアがこちら。ワークマン同様、ジャケットとパンツのセットにしてはかなりの低価格で、耐水圧は30000mmでストレッチ性もあります。ただ、内側にメッシュ生地をプラスするなど、細部のつくりは山向きではありません。
ストレッチ素材を使用しており、動きに対する追従性は高い。また、止水ジップを採用するなども評価できる。
【中級編8選】急な悪天候にも対応する防水性能
ある程度山に登る経験を経て、より高い山を目指すと、機能の高いレインウェアが視野に入ってきます。防水性能は当然のこととして、快適性を左右する透湿性や軽量性の高いものをオススメします。
積極的に着て行動したくなるファイントラックのエバーブレスフォトンジャケット
ファイントラック
エバーブレスフォトン ジャケット
実勢価格:2万5300円
重量:280g
素材:エバーブレスメンブレン
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★★
- 軽量性: ★★★★★
- 快適性: ★★★★★
アクティブに動くことを前提に作られたレインウェア。まず第一の特徴に挙げられるのが異次元のストレッチ性能で、スリップなどの不意な動作にもしっかり追従してくれます。
デビュー当時から定評のあった機能面はさらにリニューアルされており、新たなパターン設計で着心地の良さを高め、よりスムーズな腕の動きを実現。さらに、フードのフィット性を向上させることで、悪天候時の快適さをUPしている。
[生地]
独自の防水透湿素材、エバーブレスは、高い防水透湿性を確保し、その性能を長く持続してくれるのが魅力です。
[袖口]
袖口にはベルクロ(マジックテープ)が付いており、フィット感を調節することが可能です。寒気や雪の侵入を防いでくれます。
[両脇]
両脇には衣服内の蒸れを一気に解放できる、独自のベンチレーションシステムを採用しています。
[伸縮素材]
ストレッチ素材のレインウェアの代名詞的な存在だけに、その伸縮性能は特筆もので、スリムデザインでも快適です。
トレイルランニングなど運動量の多いアクティビティにおすすめ。ストレッチ素材がポイントです
定番であり長く使えるモンベルのトレントフライヤージャケット
モンベル
トレントフライヤージャケット Men's
実勢価格:2万5080円
重量:194g
素材:ゴアテックスパックライト プラス
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★★
- 軽量性: ★★★★★
- 快適性: ★★★★☆
ゴアテックスのなかでも軽量コンパクト性能を極めた素材のパックライトプラス ファブリクスを採用。スマートソーイングや縫製箇所の削減、シームテープの幅を細くするなど、全体的な軽量化を追求した結果、平均重量195gという軽さを実現しています。
ウエア内の蒸れを瞬時に放出するベンチレーションを両脇に備えるなど、スピードハイクやトレイルランニングなど、運動量が多いジャンルでも活躍できます。
[生地]
ゴアテックス パックライトプラスは、通常の裏地に当たる層を特殊コーティングを施すことで軽量化を実現しました。
[袖口]
袖口にはベルクロ(マジックテープ)が付いており、フィット感を調節することが可能。寒気や雪の侵入を防いでくれます。
[両脇]
両脇にはスムースに開閉可能なベンチレーション。ウエア内の蒸れを素早く放出することができます。
[フード]
フードはドローコードとベルクロで調整が可能。顔の周囲にフィットしながら良好な視界を確保できます。
軽量化と実用性のバランスがポイントです。大人気商品なので、ほかの登山者と被ることもあるかもしれません
全方向弱点なしのザ・ノース・フェイスのクライムライトジャケット
ザ・ノース・フェイス
クライムライトジャケット
実勢価格:3万3000円
重量:270g(Lサイズ)
素材:ゴアテックス マイクログリッド バッカー
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★★
- 軽量性: ★★★★★
- 快適性: ★★★★☆
ゴアテックス素材のなかでも、ゴアテックスマイクログリットバッカーを採用することで軽量化を実現。コンパクトな収納が可能な270gという軽量設計でありながら、ハリ感のあるしっかりとした着心地と、風のバタつきを軽減してくれるスリムなシルエットです。
さらにザックを背負ったままでもラクに腕を上げることができる運動性など、アクティブな登山にも対応しながら、快適性も失わない作りとなっています。
[生地]
素材に使用されるゴアテックス マイクログリット バッカーは、独特なハリ感があり耐久性が高いのも魅力です。
[裏地]
裏生地は耐摩耗性が高く、すべりがよいため、ミドルウェアの上に着ても、動きを摩擦で妨げません。
[フード]
アジャストの領域が広いヘルメット対応のフードなので、汎用性の高いアルパインシェルとしても活用できます。
軽装備トレッキングなどで活躍! モンベルのバーサライトジャケット
モンベル
バーサライト ジャケット Men's
実勢価格:1万6060円
重量:134g
素材:ゴアテックス インフィニアム(TM)ウインドストッパー(R)ファブリクス
高い透湿性を誇る防水仕様のゴアテックス インフィニアム(TM)ウインドストッパー(R)ファブリクスと極薄シェル素材を使用し、平均重量134gという圧倒的な軽さを実現。
耐水圧は30000mmとほかのゴアテックス素材には劣るものの、通常の使用ではまったく問題ないレベルだ。1gでも重量を軽くしたいというウルトラライト志向の人や軽装備のトレッキングなどに最適。
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★☆
- 軽量性: ★★★★★
- 快適性: ★★★★☆
[生地]
超軽量ながら耐水圧は30000mm以上と、さすがゴアテックス。通常の山登りではまったく問題ないスペック。
[超軽量]
ゴアテックスのなかでも極薄の素材を採用することで、平均重量134g(メーカー見解)という圧倒的な軽さを実現しています(今回計量したところ、129gでした)。
[シームテープ]
生地の縫い合わせの余分な部分を取り除くことで軽量化し、シームテープ処理を施して防水性を確保しています。
ゴアテックスの新素材採用! マウンテン・イクイップメントのインペラ・シェイクドライ・ジャケット
マウンテン・イクイップメント
インペラ・シェイクドライ・ジャケット
実勢価格:4万2900円
重量:190g
素材:ゴアテックス シェイクドライ
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★☆
- 軽量性: ★★★★★
- 快適性: ★★★★☆
ゴアテックスの新素材、シェイクドライを採用したレインウェア。通常3層構造の表生地を大胆になくすことで大幅な軽量化を実現しています。表生地がないため、撥水性を持続させることができ、トレイルランニングにも最適です。
[生地]
ゴアテックス シェイクドライというスピードに特化した素材を採用。そのため190gという軽さを実現しています。
ストームクルーザージャケットはモンベル定番のレインウェア
モンベル
ストーム クルーザー ジャケット Men's
実勢価格:2万2880円
重量:254g
素材:GORE(R) C-ニット(TM)バッカーテクノロジー
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★☆
- 軽量性: ★★★★★
- 快適性: ★★★☆☆
ゴアテックスの高い防水性(耐水圧50000mm以上)はそのままに、縫製箇所を極限まで減らす独自のパターンと、しなやかな着心地を生み出すGORE(R) C-ニット(TM)バッカーテクノロジーで着心地の良さを実現。すっきりとしたシルエットで、ウインドブレーカーや防寒着としても活躍します。
安心感のある作りでこの重さなら許容範囲のザ・ノース・フェイスのクラウドジャケット
ザ・ノース・フェイス
クラウドジャケット
実勢価格:2万9700円
重量:320g(Lサイズ)
素材:ゴアテックス パックライト
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★★
- 軽量性: ★★★★☆
- 快適性: ★★★☆☆
ゴアテックスパックライトという軽量性に有利な素材を用いたレインウェア。フロントはダブルフラップ仕様で防水性を高めており、ややゆとりのあるシルエットが特徴です。ミドルレイヤーにも合わせられるため、冬以外の3シーズンに対応可能で、価格が3万円を切るという点もうれしいポイントだといえます。
[生地]
裏地には生地の縫い合わせ部分にシームテープ処理をきれいに施しており、防水性を高めています。
プルオーバータイプでさらに軽量化を実現したOMMのAETHER SMOCK
OMM
AETHER SMOCK
実勢価格:4万2900円
重量:195g
素材:イーベント
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★☆
- 軽量性: ★★★★★
- 快適性: ★★★☆☆
「オリジナルマウンテンマラソン」という歴史のあるレースから生まれたブランドだけに、そのウエアはトレイルランニングに最適な機能を持ちます。抜群の透湿性能を誇る素材のイーベントを採用し、200gを切る軽さを実現しています。
ゴアテックス一強だった防水透湿素材に待ったをかけたイーベント素材。抜群の透湿性能を誇るのが特徴です。
【上級編4選】超ハードな山登りに求められる高い堅牢性
通常の登山道を使用しない超上級者にとって、堅牢性は特殊な環境においてレインウェアに求められるスペックのひとつ。登る山の環境と自分の好みなどを総合してセレクトしていくのがベストな選択です。
すべての機能が高次元で優秀なマウンテン・イクイップメントのガンディーバ・ジャケット
マウンテン・イクイップメント
ガンディーバ・ジャケット
実勢価格:4万3450円
重量:240g
素材:ゴアテックスパックライト プラス
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★★
- 軽量性: ★★★★★
- 快適性: ★★★★★
軽量コンパクト性が高いゴアテックス パックライト プラスを採用しながら、高いプロテクション性能を併せ持つレインウェア。240gという軽さを誇りつつも、堅牢性も失わずアウターシェルとして使用するにも十分なスペックです。
快適な透湿性によって、着用しながら高負荷な運動をし続けることが可能だ。すべての機能が高い次元でバランスよく成立しているため、上級者も満足するアイテムと言えます。
[生地]
軽量コンパクトなゴアテックス パックライトを採用。なめらかな生地感でしなやかさもあるため動きもスムーズです。
[袖口]
袖口にはベルクロ(マジックテープ)が付いており、フィット感を調節することが可能。寒気や雪の侵入を防いでくれます。
[裏地]
生地の縫い合わせの余分な部分を取り除くことで軽量化し、シームテープ処理を施して防水性を確保しています。
[フード]
ドローコードやベルクロで細かな調整ができるマウンテンHC フード。自分の頭の形にフィットしてくれます。
2レイヤーのパックライトプラスを使用した軽量モデルです
日本の夏という多湿な環境に最適なザ・ノース・フェイスのFLスーパーヘイズジャケット
ザ・ノース・フェイス
FLスーパーヘイズジャケット
実勢価格:4万2900円
素材:フューチャーライト
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★☆
- 軽量性: ★★★★★
- 快適性: ★★★★☆
フューチャーライトはザ・ノース・フェイスが独自に開発した新素材。ナノレベルのポリウレタン繊維をミクロ単位で拭き重ねてシート状にする防水透湿素材の魅力は何といっても通気性の高さ。表には薄い20デニールのストレッチ素材を採用しており、まるでソフトシェルのような運動性能です。
[生地]
防水性に加えて高い通気性が特徴のフューチャーライトは、高温多湿の日本の夏に最適な素材です。
[伸縮素材]
薄手のストレッチ生地は、運動性能を損なうことなく、着心地はまるでソフトシェルのような快適さです。
[ポケット]
サイドポケットの袋布は、軽く通気のよいメッシュ仕様となっており、ベンチレーションの役割も果たします。
強靱な堅牢性を誇り、まったく動きを損なわないファイントラックのエバーブレスアクロジャケット
ファイントラック
エバーブレスアクロジャケット
実勢価格:4万9390円
重量:540g
素材:エバーブレスメンブレン
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★☆
- 軽量性: ★★★★☆
- 快適性: ★★★★★
表生地に50デニールという厚手の素材を使いながらも、ファイントラックならではのストレッチ性は健在。強靭な生地と圧倒的な動きやすさが特長の冬期アルパイン用アウターシェルジャケットです。
[生地]
高いストレッチ性に定評のある独自のエバーブレスを採用し、厚手の生地でも動きのスムーズさは損なわれません。
残雪期のアイゼン使用まで! ザ・ノース・フェイスのオールマウンテンジャケット
ザ・ノース・フェイス
オールマウンテンジャケット
実勢価格: 5万600円
重量:490g(Lサイズ)
素材:GORE(R) C-ニット(TM)バッカーテクノロジー
▼テスト結果
- 防水性: ★★★★☆
- 軽量性: ★★★☆☆
- 快適性: ★★★★★
GORE(R) C-ニット(TM)バッカーテクノロジーを採用しており、裏地がなめらかで快適な着心地。表生地は70デニールという厚みで耐久性が高く、夏~秋のアルプス登山などの長期縦走から、残雪期のアイゼンを使用するシーンにも活用できます。
[生地]
ゴアテックス C- ニットバッカーを採用しており、なめらかな着心地を実現。軽量化にも貢献しています。
以上、レインウェア20選でした。
ビギナー向けにはコスパを重視したもので、中~上級者向けは防水性能はもちろんのこと、使い勝手が重視されたものが多い印象でした。これから登山を趣味にする人も、さらに高い山にチャレンジしたい人も是非参考にしてください。
少し割高なゴアテックスは、高耐久。ウレタン系の透湿素材は経年劣化に注意が必要です