1階から3階までの各ポイントで最新ルーター34台を一斉テスト
「今買い替えるべきWi-Fiルーター」の検証で行ったテストのうちの「つながりやすさ編」です。
通信速度の検証と同様に、3階建ての一軒家を借り切ってのテスト。まずはルーターと有線接続し、PCをサーバー化しました。
その接続を維持したまま子機となるZenbookを持って、1階から3階の各部屋を巡回し、それぞれのポイントで測定を行いました。
①1F洋室は、ある程度の速度を維持したい場所。Wi-Fiルーターの下側は電波が届きにくく、製品によってはかなりの速度低下を起こします。
Wi-Fiルーターの下側で、さらに厚い壁に覆われた②風呂場。Wi-Fiルーターの電波を拾うには、劣悪な環境で計測。
外での使用で最も過酷な③駐車場。車内に入ってしまうとほとんどの製品で電波が届かず、通信が困難になりやすい場所です。
④2FトイレはWi-Fiルーターとの距離は近いですが、周囲を壁で囲まれた狭い空間。速度は出やすかったのですが、急激に遅くなる場合も。
Wi-Fiルーターを設置した部屋とは壁一枚を通した環境で計測した⑤2F洋室。計測したポイントの中では最もつながりやすく、実用条件に優れていました。
⑥2Fベランダ。電波状況が悪く実用性はギリギリ。設置したWi-Fiルーターとは同フロアですが、壁をふたつ挟むことで計測条件は一気に悪くなります。
上の図⑦3F洋室Aは、ある程度ネットが快適に使えます。Wi-Fiルーターの上方に位置し電波状況が少し良くなるため、ネット閲覧などの実用性は割と確保できます。
⑧3F洋室Bは、⑦3F洋室Aとはほぼ同様の電波環境。障害物によっては電波状況が悪化し、ルーターによっては、若干条件が悪くなる場合がありました。
⑨3Fベランダ、ここがつながりにくい! レスポンスは最悪で敷地内では駐車場と同様に劣悪な環境。製品によっては、一時的に通信が不可能になってしまうほどでした。
なお、写真ではMacbook Proを持っていますが、ネットワーク認識不具合のためZenbookに切り替えて全機種テストを敢行しています。
各チェックのうち1位を10回以上、ベスト5を15回以上獲得したものを「別格」、各チェックのうち1位を3回以上、ベスト5を10回以上獲得したものを「合格」としたところ、別格が1台、合格が4台という結果になりました。
まずは、別格のWi-Fiルーターからご紹介します。
劣悪な環境の3FベランダもつながるBUFFALO WSR-2533DHPシリーズ
通信速度テストに続いて、つながりやすさテストでも好成績! 室内のテストではほとんどの場所で速度を維持できていました。
駐車場などの屋外ではさすがに速度が低下するものの、電波がつながらない場所はありませんでした。つながりやすさにおいても堅調で、やはり別格の製品でした。
BUFFALO
WSR-2533DHPシリーズ
実勢価格:1万1848円
2.4GHzのダウンロードでは6ポイントで、5GHzのダウンロードでは2ポイントで1位でした。
屋外でも高い速度を維持できるASUS RT-AC85U
内蔵アンテナ3本というスペックですが、つながりやすく速度も速くて性能は◎。屋外でも高い速度を維持できるのは魅力的です。
ASUS
RT-AC85U
実勢価格:1万6140円
⑦3F洋室Aでの2.4GHzのダウンロードの速さは1位でした。
2.4GHzの速度が遅いのがやや難点BUFFALO WXR-1900DHP2
外付けアンテナにより通信がつながりやすいかも。5GHzが速い代わりに、2.4GHzの速度が遅いのが難点です。
BUFFALO
WXR-1900DHP2
実勢価格:1万4600円
電波状況が悪い⑥2Fベランダで、2.4GHzのダウンロードが130Mbps!
5GHzはいま一歩でも障害物に強いBUFFALO WXR-175x DHP2シリーズ
BUFFALO
WXR-175x DHP2シリーズ
実勢価格:1万3490円
5GHzでの速度がいま一歩ですが、2.4GHzでの速度とつながりやすさが優秀。障害物に強いWi-Fiルーターで、速度低下が起こりにくいといえます。
NETGEAR R8500は外でもつながって場所を選びません
若干通信速度が安定しないこともありますが、室内から屋外まで、速度が速いです。場所を選ばずに使える製品。
NETGEAR
R8500
実勢価格:3万7589円
屋外でもある程度高速で通信が行えた上位の製品は、帯域を意識せずに使えるものも多くなっています。しかし、あまりコスパに優れているとはいえないかも。ただ、安い製品と比べ、倍以上の速度で安定して通信できることが多いので、金額分の価値は十分にあります。