ミクロの世界を手軽にのぞけるテック系虫メガネ
かつて筆者は、スマートフォンのカメラ性能が向上して、コンパクトデジカメが売れなくなってきた頃に、ある大手のカメラメーカーのデザイナーの方に「教育市場向けにデジタルの虫メガネを開発しては?」と提案したことがあった。
液晶画面も円形にして、その縁を回すとズームするようなものを想定していたが、当時の状況では、コストと市場性などの問題で実現することはなかった。
その後、中国のメーカーが、いかにも既存のパーツを組み合わせましたという感じのデジタル拡大鏡を発売したので、購入して試してみた。しかし、その製品は機能的には十分でもデザインが今ひとつだった。
最近見つけたこの充電式の製品、MEDIOCRE Store「Portable Handheld Digital Microscope」は、内蔵メモリに加えてマイクロSDカードが利用でき、普通の虫メガネとしても使えるレンズも備えつつ、デザインをうまくまとめている。
倍率は(デジタルズームだが)4段階で変えられ、対象物に影が生じないように裏面には8個のLEDを備える。
さすがに、円形ディスプレイの専用開発にまでは踏み切れなかった点が惜しいものの、価格が2100円ほどに抑えられているので(※検証当時:海外サイトで購入)、致し方ないところだ。
セールでさらに安いときもあり、たとえば小学校の備品としても導入しやすいのではと思う。
MEDIOCRE Store「Portable Handheld Digital Microscope」
- MEDIOCRE StorePortable Handheld Digital Microscope
- 検証時価格: ¥2,103〜
拡大イメージの保存・転送が可能! 手のひらサイズのデジタルマイクロスコープ
MEDIOCRE Store「Portable Handheld Digital Microscope」は、200万画素の撮像素子で最大500倍まで拡大でき、コンピュータに直結して表示も可能な、デジタルの拡大鏡です。
- 型番
- SK-370JP-US
気になる構造や機構はどうなってる?
8個のLEDで影が生じない
カメラ部は固定焦点で、縁を対象物に押し当てるとピントが合い、円状に配された8個のLEDで無影状態になる。
オレンジ色のボタンはシーソースイッチで、向かって左が倍率変更と長押しで光量変更。右がシャッターと再生モード切り替えだ。
USB-CでPCに接続し、プレゼンにも使える
充電ポートを兼ねたUSB-Cポートからコンピュータにつなぐと、ストレージまたはカメラとして接続する選択肢が表示される。
コンピュータ側の画面で表示させるカメラとして接続することで、プレゼン用途やレポート作成などにも利用できる。
これからも、ユニークなアイテムをどんどん紹介していきます!
今回は、ミクロの世界を手軽にのぞけるうえ、見た拡大イメージの保存や転送までできるテック系虫メガネ、MEDIOCRE Store「Portable Handheld Digital Microscope」をレビューしました。
まだまだ世の中には、メジャーではないけれど、ユニークで面白いモノがたくさんあるはず。これからも、『リアルグッドデザイン賞』では、そんなモノたちを発掘して、レビューしていきます!