ワンタッチボトルってなに?
「水筒」という呼称は古風なのでしょうか。
最近では「〇〇ボトル」というように呼ぶことが多いように思います。
「〇〇」に入るのは、「真空断熱」といった製品の機能についてです。
最近の「ボトル」は、多くの機能を備えているので、水筒というひとことでは商品の魅力が伝わらない。
だから、より具体的な「機能+ボトル」という呼び名が増えてきたのかもしれません。
ちなみに、「〇〇マグ」という表記の製品も見かけますが、これは「マグカップ」のような広い飲み口を備えた水筒のことを指すようです。
加えて、「マグ」と呼ばれる製品は保冷・保温機能を備えるのが一般的です。
少々複雑でわかりにくいですが、「広口型保冷温機能水筒」なんていわれるよりは、幾分わかりやすいですね。
上記の「呼称がいろいろある理由」を知っておくと「ボトル」選びに役立ちます。
さて、今回ご紹介する製品も、そのような「〇〇ボトル」の一種、「ワンタッチボトル」や「ワンプッシュボトル」と呼ばれるものです。
これらは、ボタンを押すと蓋が跳ね上がる仕組みを持ったボトルのことをいいます。
ところで「ワンタッチ」と「ワンプッシュ」、どうして2つ呼び方があるのか。
それは、メーカーによって表記が異なるためです。
今回ご紹介する3メーカーの場合、タイガー魔法瓶は「ワンプッシュ」、サーモスと象印マホービンは「ワンタッチ」と表記しています。
本記事では、大辞林(第2版)の「ワン タッチ」の語釈である「器具・機械が一回押すだけで作動すること」に沿い、表記を「ワンタッチ」に統一します。
ワンタッチボトルの強み
この「ワンタッチボトル」は一般的なボトルより優れた点があります。
それは、蓋を片手で開け閉めできること。
ただそれだけですが、これだけで使い心地が格段に上がります。
特にビジネスパーソンにはもってこいのボトルです。
例えば、オフィスでデスクに向かっているとき。
片手でマウスを握り、パソコンの画面で資料を閲覧しながら、もう片方の手でサッと蓋を開けて飲み物を飲むことができる。
例えば、通勤中。
バッグから水筒を取り出し、蓋を開け、飲み物を飲み、蓋を閉めて、バッグにしまう、この一連の流れを片手でできる。
ブリーフケースのようなバッグを使用している方にとっては、片手でできることの恩恵は大きいでしょう。
より一般化するならば、「スマホを置かずに済む」というのはどうでしょうか。
例えば、本記事をスマホで閲覧している今。
この文章を読みながら、もう片方の手で飲み物を飲むことができます。
他にも、Youtube、SNS、漫画アプリ、ニュースアプリなどなど、情報のインプットに余念がない現代人の「片手の価値」はとても高いのです。
どうでしょうか、「片手で済ませたい場面」って多くありませんか?
そこで、便利なのが「ワンタッチボトル」なのです。
ワンタッチボトルの弱み
では、「ワンタッチボトル」の不便な点はないでしょうか。
もちろんあります、「洗うのが面倒」という欠点が。
「ワンタッチボトル」は、ねじ式の蓋のボトルに比べて、蓋の構造が複雑なのでお手入れしにくいです。
昨今は、食器洗いなどは人生の浪費として、手間が少なければ少ないほど良いとする見方が強いです。
そんな中、洗うのが面倒なのはちょっと……となりますよね。
ただし、メーカーはそういった不満が出ることは織り込み済みです。
最新のワンタッチボトルは、蓋から、パッキン、ボトル本体までもが食洗機に対応しているものもあります。
また、蓋の分解も手間なくできるように考えて作られていたり、可能な限り手入れの手間を少なくしようと改良を続けているのです。
ゆえに、「ワンタッチボトル」を選ぶ際は、どれだけ洗う手間が少なく作られているかがチェックポイントといえるでしょう。
以上、ワンタッチボトルの強みと弱みについての概説でした。
今回検証する製品のご紹介
①タイガー魔法瓶「真空断熱ボトル MKR-W060」
2024年9月1日発売、パッキンと蓋が一体となった「らくらくキャップ」という構造が採用されています。
「らくらくキャップ」とは、お手入れの際にパッキンの着脱が不要な蓋で、とにかく洗いやすさに重点を置いています。
しかも、全てのパーツが食器洗い乾燥機に対応しています。
先に述べた「洗うのが面倒」という欠点を打ち消す、洗いやすさに特化した製品といえるでしょう。
②象印マホービン「ステンレスマグ SM-VB60」
2024年2月21日、同社の「シームレスせん」を採用したステンレスボトルシリーズの最新モデルです。
「シームレスせん」とは、タイガー魔法瓶の「らくらくキャップ」と同様に、パッキンが一体となった蓋のことで、お手入れの際に取り外し不要な点が魅力。
ちなみに、蓋とパッキンが一体となった構造を業界で初めて採用したのは「象印マホービン」です。
ただし、この製品は食洗機に非対応です。
③サーモス「真空断熱ケータイマグ JNL-S600」
2024年8月21日発売、サーモス史上最も売れている水筒「真空断熱ケータイマグ(JNLシリーズ)」の最新モデルです。
「より飲みやすく」、「より洗いやすく」を目標に開発したとのことで、飲み口の形状が改良されていたり、全パーツが食洗機に対応するなどの改良がなされています。
以上が今回検証する3製品の基本情報です。
今回は、ビジネスバッグに収まりやすく、小さすぎない容量の「600ml」製品を取り揃えました。
それでは、実際にそれぞれの製品を比較していくうえで、どのような検証を行うのかご説明します。
ワンタッチボトルの検証方法は?
検証①:保温・保冷性能を検証
まずは、基本性能である「保温性能」と「保冷性能」を検証します。
今回、購入した3製品はいずれも「真空断熱構造」を採用しており、温度を保つ性能は高いはずです。
ただし、「真空断熱構造」であれば全てが同等の性能を有しているとは限らないので、検証してみなければわかりません。
保温・保冷効力(スペック)を表示する試験方法は、室温「20℃±2℃」の部屋に6時間放置するというものですが、本検証ではより過酷な条件で試験を行います。
保温性能の検証方法
各ボトルに沸騰した湯を満水量まで注ぎ、水温を計測した後、蓋を閉じます。
このとき測定した水温を「初期温度」とします。
その後、各ボトルを冷蔵庫内に静置し、4時間後に取り出します。
冷蔵庫内の温度は、「約5℃」です。
取り出したボトルの蓋を開けて水温を測定します。
このとき測定した水温を「4時間後の温度」とします。
そして、「初期温度」と「4時間後の温度」の温度差から、どのくらい水温を保つことができたかを評価します。
保冷性能の検証方法
各ボトルに約4℃の冷水を満水量まで注ぎ、水温を測定した後、蓋を閉じます。
このとき測定した水温を「初期温度」とします。
その後、約40℃の湯を張ったバスタブに沈めます。
ボトルを浴槽に沈めた際に、ボトルが浮いたりしないように金網に固定しています。
この状態で浴槽にも蓋をして、3時間静置します。
3時間経過後に浴槽からゆっくりとボトルを引き上げ、ボトルの蓋を開けて水温を測定します。
このとき測定した水温を「3時間後の温度」とします。
そして、「初期温度」と「3時間後の温度」の温度差から、どのくらい水温を保つことができたかを評価します。
検証②:洗いやすさを検証
次に、「洗いやすさ」を検証します。
まずは、食洗機と食器乾燥機に対応しているかというスペック面のチェック。
そして、蓋が分解しやすいかという構造面のチェック。
加えて、実際に洗ってみて気づいたことを踏まえて、総合的に評価します。
検証③:使いやすさを検証
最後に、「使いやすさ」を検証します。
特に「ワンタッチボトル」の核心である、「片手での使いやすさ」をチェックします。
蓋の開閉や蓋の安全ロックを片手で行いやすいかが重要です。
また、安全ロック機能については念入りにチェックします。
安全ロックがあるとはいえ、カバンの中で思いがけず蓋が開いてしまうようなことはないのか。
チェックしておかなければなりません。
まず、カバンの中でボトルのボタンや安全ロックに「モノが引っかかる」、「モノが当たる」を再現するための木組みを作成しました。
この木組みをカバンの中に入れ、中央の空洞部にボトルを逆さまにした状態で差し込みます。
空洞部の底面には出っ張りを作っており、逆さまのボトルがこの出っ張りの上に不安定な状態で乗るようにしました。
そして、そのカバンを背負い、全力疾走! 階段を駆け下り段飛ばしにジャンプします。
カバンの中ではボトルが激しく上下し、木組みの出っ張りに強く当たることでしょう。
さらに、そのままカバンを放り投げます。
キャッチボールのようにカバンを投げ合い、3往復させます。
一連の「手荒なまね」を終えた後、ロックが外れていないかを確認します。
「そんな扱い方は普通しないだろう」と思ったでしょう。
その通り、ここまで手荒に扱ってもロックが外れなければ、逆説的に「普通に使えばロックが外れることはまずありえない」ということがいえます。
これら実際に使ってみた結果を「使いやすさ」として総合的に評価します。
以上、3つの検証を行い、ベストな「ワンタッチボトル」を決定します。
ワンタッチボトルのおすすめは?
ワンタッチボトルのおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | 保温性能 | 保冷性能 | 洗いやすさ | 使いやすさ | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
タイガー魔法瓶真空断熱ボトル MKR-W060
|
|
6.9cm(約) |
7.5cm(約) |
25cm(約) |
0.6L |
4.0cm(約) |
0.24kg(約) |
72℃以上(6時間)、87℃以上(1時間) |
8℃以下(6時間) |
|||||
象印マホービンステンレスマグ SM-VB60
|
|
7.5cm(約) |
8.0cm(約) |
23.5cm(約) |
0.6L |
4.5cm(約) |
0.26kg(約) |
73℃以上(6時間) |
8℃以下(6時間) |
|||||
サーモス真空断熱ケータイマグ JNL-S600
|
|
7.0cm(約) |
8.0cm(約) |
23.5cm(約) |
0.6L |
4.0cm(約) |
0.2kg(約) |
70℃以上(6時間) |
10℃以下(6時間) |
1位【タイガー魔法瓶】真空断熱ボトル MKR-W060
- タイガー魔法瓶真空断熱ボトル MKR-W060
- 実勢価格: ¥3,960〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥3,960〜
- 保温性能
- 保冷性能
- 洗いやすさ
- 使いやすさ
- おすすめポイント
-
- あたたかい飲み物をバッチリ保温
- 冷たい飲み物もしっかり保冷
- 文句なしの洗いやすさ
- なにより片手で使いやすい
- がっかりポイント
-
- ひとつもないです!
- 幅
- 6.9cm(約)
- 奥行
- 7.5cm(約)
- 高さ
- 25cm(約)
- 容量
- 0.6L
- 口径
- 4.0cm(約)
- 重量
- 0.24kg(約)
- 保温効力
- 72℃以上(6時間)、87℃以上(1時間)
- 保冷効力
- 8℃以下(6時間)
保温性能も保冷性能もバッチリでした
タイガー魔法瓶「真空断熱ボトル MKR-W060」は、保温性能・保冷性能ともに非常に優秀な結果でした。
検証方法の説明でも述べたように、保温性能の検証は冷蔵庫内に入れる、保冷性能は湯船に沈めるという非常に過酷な条件で検証しています。
そんなエクストリームな状況であっても、それぞれの製品が素晴らしい結果を残しています。
3製品それぞれの結果をまとめて見てみましょう。
▼保温性能の検証結果
メーカー | 初期温度 | 4時間後の温度 | 低下温度 | 保温効力(スペック) |
タイガー魔法瓶 | 97.9℃ | 78.9℃ | 19.0℃ | 72℃以上(6時間) |
象印マホービン | 97.8℃ | 80.5℃ | 17.3℃ | 73℃以上(6時間) |
サーモス | 98.1℃ | 79.4℃ | 18.7℃ | 70℃以上(6時間) |
保温性能検証では、冷蔵庫の中に4時間置いていたにもかかわらず、いずれの製品も「20℃以上」温度が低下したものがありませんでした。
それぞれ「80℃」に近い温度をキープしており、いまだ「アツアツ」の状態です。
特に、象印マホービン「ステンレスマグ SM-VB60」の保温性能は、頭ひとつ抜けているといえるでしょう。
タイガー魔法瓶「真空断熱ボトル MKR-W060」とサーモス「真空断熱ケータイマグ JNL-S600」はほぼ同程度の結果だといえます。
象印が「10点満点」ならば、タイガーとサーモスは「9点」といったところ。
いずれにせよ、3製品とも素晴らしい保温性能です。
▼保冷性能の検証結果
メーカー | 初期温度 | 3時間後の温度 | 上昇温度 | 保冷効力(スペック) |
タイガー魔法瓶 | 4.3℃ | 7.2℃ | 2.9℃ | 8℃以下(6時間) |
象印マホービン | 4.3℃ | 6.4℃ | 2.1℃ | 8℃以下(6時間) |
サーモス | 4.4℃ | 7.6℃ | 3.2℃ | 10℃以下(6時間) |
保冷性能検証では、40℃の湯船に3時間沈めていたにもかかわらず、いずれの製品も「4℃以上」温度が上昇したものがありませんでした。
こちらの検証でもやはり象印が圧倒的です。
タイガーが次点で、サーモスだけは「3℃以上」の温度上昇を確認しました。
スペックの表示からすると、タイガーと象印は同等ですが、検証の結果から見ると象印が僅かに有利のように思います。
タイガーとサーモスはこちらでも同程度の結果となりました。
まとめると、タイガーは優秀、サーモスも優秀、象印は超優秀です。
洗いやすさはダントツです
タイガー魔法瓶「真空断熱ボトル MKR-W060」は、全てのパーツが食器洗い乾燥機および食器乾燥器に対応しています。
分解して食洗機に放り込んでしまえば、手間は皆無だといえます。
また、本製品のパッキンは一体型で、蓋部と飲み口部にそれぞれくっついています。
パッキンを外す必要がないので、「分解」といっても本体から蓋を外して、蓋から飲み口を外すだけです。
10秒もかかりません。(比喩ではなく実際にストップウォッチで分解速度を計ってみたら約7秒でした)
また、部品は「本体・蓋・飲み口」の3パーツしかないので、手洗いも非常にラクです。
むしろ、他の食器がなくてこれだけを洗うなら、手洗いしたほうがカンタンだといえます。
それくらい、手間がかからないのです。
冒頭で挙げた「普通のボトルに比べて洗うのが面倒」というワンタッチボトルの欠点は解消されたといえるでしょう。
片手で使いやすい完璧な設計
タイガー魔法瓶「真空断熱ボトル MKR-W060」は、片手での使いやすさで特筆すべき点があります。
まず、安全ロックについて。
タイガーの安全ロックは、ボタンと一体になっています。
上にスライドすればロック、下にスライドすればロック解除されます。
親指ひとつで、「ロック解除→ボタンを押下し蓋を開く→蓋を閉めてロックする」という一連の流れをこれ以上ないほどにスムーズに行えます。
また、蓋を閉めるのも片手で行いやすいように、蓋のデザインに工夫をこらしています。
片手で蓋を閉めるには、人差し指を使って閉めるでしょう。
その際に指がひっかりやすいように、蓋の後部に窪みがあります。
これにより、蓋をパチンと閉める際も力を入れやすく、人差し指一本で軽々と閉められます。
「蓋の後ろを窪ませたほうが良い」と考えてこれを設計した人は天才です。地味に思えるかもしれませんが、この窪みがあるのとないのとでは、使い勝手に雲泥の差があると言っていいでしょう。そのくらい、私はこの窪みの素晴らしさに魅せられました。
しかし、こう思った方もいるかもしれません。
「ロックの方法がカンタン過ぎて、何かの拍子に開いてしまわないか心配だ」と。
そのために行ったのが、「手荒なまね」検証です。
木組みを設置したカバンに逆さまの状態で入れ、階段を駆け下りたり、ジャンプしたり、ユサユサとカバンを上下に揺らしながら走ったり、挙げ句にカバンでキャッチボールしたり、かなり手荒なことをしてみました。
結果は見事なもので、安全ロックが少しも動いておらず、無事でした。
つまり、上向きで普通に携帯するなら、ロックが開くことはほぼないと言っていいでしょう。
白状しますと、「手荒な真似」検証はタイガーのために行いました……。カンタンに開けられて便利な反面、少し不安だったんです。しかし、杞憂でした。
また、さらに細かな点でもタイガー魔法瓶「真空断熱ボトル MKR-W060」には光るものがあります。
ひとつは、飲み口の構造。
タイガーの飲み口は、大きくて広いです。
象印とサーモスの飲み口は、横幅が小さめで、あまり突き出していません。
それに比べてタイガーの飲み口は、横幅が広く、突き出し幅も大きいです。
▼飲み口の突き出し幅一覧
メーカー | 突き出し幅(実測) |
タイガー魔法瓶 | 約1.8cm |
象印マホービン | 約1.5cm |
サーモス | 約1.4cm |
これにより、飲料を飲む際に、飲み口以外の部分に鼻や顎が当たりません。
象印の場合はボタン部分に顎が当たりやすく、サーモスの場合は蓋のヒンジ部分に鼻が当たりやすいです。
特に化粧をされる方は、タイガーの飲み口の良さに気づかれると思います。
もうひとつは、ボトルの細さです。
3製品とも容量は「600ml」で同じなのですが、それぞれ製品のサイズが異なります。
▼製品サイズの一覧
メーカー | 幅 | 奥行き | 高さ | ボトルの直径(実測) |
タイガー魔法瓶 | 6.9cm | 7.5cm | 25cm | 68.91mm |
象印マホービン | 7.5cm | 8.0cm | 23.5cm | 72.28mm |
サーモス | 7.0cm | 8.0cm | 23.5cm | 68.18mm |
最も背が高いのはタイガーで「25cm」、象印とサーモスは高さが同じで「23.5cm」です。
また、最もボトルが太いのは象印で「約7.2cm」、タイガーとサーモスは「約6.8〜6.9cm」とボトルが細めです。
このボトルの直径が重要で、「3〜4mm」の違いであっても、握った時のホールド感に違いが出ます。
もちろん握りやすいのは細いほうで、タイガーとサーモスはしっかりと握れる感覚があります。
それに比べて、象印は「握りきれない」感覚があります。
ボトルが細いことの利点は他にもあります。例えば、ブリーフケースなどのマチが薄いカバンを使っている方は、ボトルが細いほうが嬉しいでしょう。
2位【象印マホービン】ステンレスマグ SM-VB60
- 象印マホービンステンレスマグ SM-VB60
- 実勢価格: ¥2,750〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥3,027〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥2,750〜
- 保温性能
- 保冷性能
- 洗いやすさ
- 使いやすさ
- おすすめポイント
-
- 保温性能が最高評価
- 保冷性能も最高評価
- がっかりポイント
-
- 食洗機に対応していない
- 片手で蓋を閉じるのに力がいる
- 幅
- 7.5cm(約)
- 奥行
- 8.0cm(約)
- 高さ
- 23.5cm(約)
- 容量
- 0.6L
- 口径
- 4.5cm(約)
- 重量
- 0.26kg(約)
- 保温効力
- 73℃以上(6時間)
- 保冷効力
- 8℃以下(6時間)
保温性能・保冷性能ともに完璧です
象印マホービン「ステンレスマグ SM-VB60」は、保温性能と保冷性能の結果がどちらも最高評価でした。
どちらも満点です。
▼保温性能の検証結果
メーカー | 初期温度 | 4時間後の温度 | 低下温度 | 保温効力(スペック) |
象印マホービン | 97.8℃ | 80.5℃ | 17.3℃ | 73℃以上(6時間) |
保温性能検証では、庫内温度が約5℃の冷蔵庫の中に4時間も入れていたにもかかわらず、温度「80℃以上」をキープしていました。
80℃以上をキープできたのは象印だけです。
▼保冷性能の検証結果
メーカー | 初期温度 | 3時間後の温度 | 上昇温度 | 保冷効力(スペック) |
象印マホービン | 4.3℃ | 6.4℃ | 2.1℃ | 8℃以下(6時間) |
保冷性能検証では、約40℃の湯船に3時間沈めていたにもかかわらず、温度「7℃未満」をキープしていました。
7℃未満をキープできたのは、やはり象印だけです。
象印の保温・保冷の性能は非常に優れているといえるでしょう。
食洗機は使えないものの手洗いはしやすい
象印マホービン「ステンレスマグ SM-VB60」は、食器洗い乾燥機および食器乾燥器を使用して洗浄することができません。
ちなみに、乾燥機能を使わずに洗浄運転のみであれば食洗機を使って良いのか気になり、カスタマーサポートに問い合わせてみたのですが、「洗浄のみも不可」とのことでした。
つまり、象印のお手入れは「手洗いのみ」です。
これは、明確な欠点です。
象印のパッキンは一体型で、蓋部と飲み口部にそれぞれくっついています
そのため、洗う際に取り外す必要はありません。
蓋パーツと飲み口パーツしかないので、分解がカンタンで手間はかかりません。
食洗機が使えないとはいえ、部品が「本体・蓋・飲み口」の3パーツしかないので、手洗いがかなりラクです。
食洗機を使わないのであれば、タイガー魔法瓶「真空断熱ボトル MKR-W060」と比べて差はありません。
象印の最大の欠点は「手洗い&自然乾燥」しかできないこと。担当編集は食洗機などを持っていないので「洗いやすいしいいじゃないか」と思ったのですが、食洗機を使っている編集部員に聞くと「ありえない」とのことでした。
片手でも使えるデザインです
象印マホービン「ステンレスマグ SM-VB60」は、片手でも使えるようになっています。
安全ロックがボタンの右側にあり、左にスライドしてロック、右にスライドしてロック解除です。
ロック解除から、蓋を開けるまでを親指ひとつでできます。
ちなみに、左ききの方でもロック操作は容易です。
ただ、蓋を閉めるのは片手じゃ厳しい可能性があります。
というのも、蓋を閉める際に最後の「パチンッ」とボタンの爪に噛ませるところが硬いです。
そのため、人差し指だけで閉めようとするとかなり力がいります。
タイガー、サーモスと比べるとかなり硬いです。また、ボトルが太いので握り込む際に力を入れにくいのも関係しているように思います。
「手荒なまね」検証の結果は問題なし。
ロックボタンが動いたりした様子はありませんでした。
ロックボタンは出っ張らないように、掘り込みの中に収まっているので、このロックが不意に動いてしまうことはまずありえません。
飲み口は、小ぶりであまり突き出していません。
また、ボタンが飲み口側に張り出しており、飲む際に顎に当たりやすいです。
飲み口があと「+3mm」くらい突き出していると良いのにと感じます。
3位【サーモス】真空断熱ケータイマグ JNL-S600
- サーモス真空断熱ケータイマグ JNL-S600
- 実勢価格: ¥2,929〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥3,227〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥2,929〜
- 保温性能
- 保冷性能
- 洗いやすさ
- 使いやすさ
- おすすめポイント
-
- 保温性能はバッチリ
- 食洗機に対応している
- がっかりポイント
-
- 洗浄時にパッキンを外す必要がある
- 片手で安全ロックを外せない
- 幅
- 7.0cm(約)
- 奥行
- 8.0cm(約)
- 高さ
- 23.5cm(約)
- 容量
- 0.6L
- 口径
- 4.0cm(約)
- 重量
- 0.2kg(約)
- 保温効力
- 70℃以上(6時間)
- 保冷効力
- 10℃以下(6時間)
保温性能も保冷性能も優秀です
サーモス「真空断熱ケータイマグ JNL-S600」は、保温性能・保冷性能ともに優秀な結果でした
▼保温性能の検証結果
メーカー | 初期温度 | 4時間後の温度 | 低下温度 | 保温効力(スペック) |
サーモス | 98.1℃ | 79.4℃ | 18.7℃ | 70℃以上(6時間) |
保温性能検証では、「80℃」に近い温度をキープしていました。
象印には及びませんが、タイガーと同程度の結果になっており、優秀だといえます。
▼保冷性能の検証結果
メーカー | 初期温度 | 3時間後の温度 | 上昇温度 | 保冷効力(スペック) |
サーモス | 4.4℃ | 7.6℃ | 3.2℃ | 10℃以下(6時間) |
保冷性能検証では、「7℃」代の温度をキープしていました。
唯一、上昇温度が「3℃以上」となりましたが、タイガーの上昇温度が「2.9℃」であることから、大差はなく同程度であると考えてよいでしょう。
保温・保冷の性能は優秀であると考えられます。
パッキンの取り外しが面倒です
サーモス「真空断熱ケータイマグ JNL-S600」は、全てのパーツが食器洗い乾燥機・食器乾燥器に対応しています。
そのため、洗う手間は省けます。
ただ、パッキンは取り外し式で、お手入れのたびに着脱が必要です。
「お手入れの手間をできるだけ減らしたい」という視点に立てば、これは「面倒なこと」です。
加えて、手洗いするとなるとやはり手間が増えます。
また、付け忘れや付け間違いなどが発生するのも面倒というのが正直なところです。
「どうしてもパッキンを取り外して洗いたい」という方以外は、敢えて取り外し式を選ぶ理由はないように思います。
片手では使いにくい
サーモス「真空断熱ケータイマグ JNL-S600」は、安全ロックがリング型です。
一応片手でリングを開閉することはできますが、タイガーや象印に比べるとラクにできないといえます。
「手荒なまね」検証を行った結果は、予想通りで全く問題なし。
このロックリングが外れることはないでしょう。
心理的な不安は最も少ない安全ロックだともいえます。ただ、タイガーも象印もロックが外れるようなことはなかったので、ここまでしっかりロックする必要はないと感じます。
飲み口は3製品中で最も小ぶりで、突き出し幅も最も小さいです。
飲料を飲もうとすると、どうしても蓋のヒンジ部などに鼻が当たります。
飲み口が流石に小さすぎて飲みにくいです。
まとめ:タイガーは理想のワンタッチボトルです
以上、ワンタッチボトルのおすすめランキングでした。
タイガー・象印・サーモスという、3大メーカーの新製品を徹底比較したうえでベストバイとなったのは、タイガー魔法瓶「真空断熱ボトル MKR-W060」です!
ワンタッチボトルに求めることを全て体現している、理想的なボトルだといえます。
特にビジネスパーソンには是非一度試してみていただきたいです。
保温・保冷の性能は3製品とも優秀でした。特に象印の結果には目を見張ります。