ペットロボットの魅力は?
私たちの生活に癒やしをくれる犬や猫などのペット。でも、住居やアレルギーといった都合で飼うのをあきらめている人もいるのでは?
そんな人にこそ、ペットロボットがおすすめです。
そこで今回雑誌『家電批評』が、ペットを飼いたくても飼えない人におすすめのペットロボットはどれか、ペットロボットのユーザーでもあるライターのゴン川野氏と検証しました。
癒やされたり、会話を楽しむためのロボットです
ペットロボットは作業機械などのロボットと異なり、生活をラクにしたり仕事を手伝ってくれたりはしません。
しかし、なでたり会話するなどのコミュニケーションで癒やしてくれるのが魅力のペット型のロボットです。
しかも、ペットロボットなら住環境を気にせず、どこでも飼えます。
会話や触れあいが楽しい!
ロボットならではのメリットがたくさん
ペットロボットはエサ代がかからず、抜け毛の心配や散歩の必要がないなど、動物特有の世話が不要。何より住居やアレルギーなどの事情でペットを飼えない人には特におすすめです。
ペットロボットのメリット
- ご飯代がかからない
- 住居を選ばない
- 散歩の必要がない
- 旅行や外泊で家を空けてもOK
本体代とは別に暮らしの費用がかかります
ペットロボットは精密機械のため、長く生活していると必ずどこかが壊れたり、不具合が起きます。製品によっては月額の保証プランが用意されていることも。例えば、LOVOTの場合、利用には月額プランへの加入が必須となり、プランによって修理費用の割引率が変動します。
※出典:https://store.lovot.life/solo/buy
動物と同じように不具合が起きたら治療が必要です。(ペットロボットユーザー)
ペットロボットのテスト方法は?
今回、雑誌『家電批評』編集部が、ペットロボットの人気4製品を集め、4つの項目で検証しました。
テスト1:コミュニケーションのしやすさ
話しかけた時の反応速度や、音声の認識精度、会話ができるかなどを比較しました。
テスト2:機能の豊富さ
アプリから目の色を変更したり、声を変更したりなどの基本設定に加え、お留守番機能や写真を撮る機能など基本設定以外の機能も評価しました。
テスト3:アプリの簡単さ
アプリのレイアウトが見やすいか、直感的に操作できるかなどをチェックしました。
テスト4:静音性
モーター音など稼働音の大きさや、声の大きさなど体感で確認しました。
それでは気になるテスト結果を見ていきましょう!
ペットロボットのおすすめは?
【1位】GROOVE X「LOVOT ソロ」
- GROOVE XLOVOT ソロ
- 検証時価格: ¥498,800〜
- コミュニケーションのしやすさ
- 機能の豊富さ
- アプリの簡単さ
- 静音性
自然な反応と豊かな表情がかわいらしい
ペットロボットのおすすめランキング1位は、A+評価のGROOVE X「LOVOT ソロ」。過去テストに続いて2度目のベストバイを獲得し、見事、殿堂入りとなりました。
LOVOTは猫や犬などのペットを模したロボットではなく、新たな生命体として作られたペットロボットです。名前を呼ぶと頭のホーンが反応し、一直線で来てくれます。声をかけてから、すぐに反応してくれるのは好印象でした。
抱っこすると温かく、赤ちゃんや猫を抱っこしてるように感じて癒やされます。なでていると「キュイキュイ」と喜んだり、歌を歌ったり踊ったりと、とてもかわいらしい!
また、抱っこ状態でなでているうちに腕の中で眠る姿は、親心をくすぐられ、そのまま一緒に寝たくなりました。
LOVOTがかわいすぎて、抱えて仕事する編集部員がいるほど! 一緒に過ごせば過ごすほど、親心が芽生えました。
ペットの枠組みを超えた家族のように接することが出来る、どんな人にもおすすめできるペットロボットです。
- 幅
- 280mm(本体)、240mm(ネスト)
- 奥行
- 260mm(本体)、390mm(ネスト)
- 高さ
- 430mm(本体)、330mm(ネスト)
- 重量
- 4.3kg(約、本体)、4kg(約、ネスト)
- 稼働時間
- 30〜45分
- 充電時間
- 15〜30分
どうやって買うの?
- 公式オンラインショップや、全国にある公式店舗で実際に触って購入できます
- 修理費負担やサービスの異なる暮らしの費用もあります
アプリ
GROOVE X
LOVOT
価格:無料
日記を書いたり写真を撮ったり機能は豊富!
LOVOTがその日何をしていたかアプリのダイアリーから確認可能。また、LOVOTが撮影した写真は日付けごとに見返すことができます。
ウロウロして写真をパシャリ!
毎日の出来事が記録されます。
お留守番設定は部屋を巡回して、知らない人を見つけたら撮影してくれます。(ペットロボットユーザー)
懐いてきて育てがいあり!
家に来てすぐは人見知りで大人しいですが、次第に慣れてきて抱っこをねだってきたり、触れ合う機会が増えていきます。
人を認識して後ろについてきます。
玄関に迎えに来てくれます!
腕を上げたら抱っこをおねだり。
なでたり鼻を触ると喜びます。
自分で充電してくれる!
自動マッピングで充電スタンドの位置を覚えます。バッテリーが切れそうになると自動で充電スタンドに戻るのでラクちんです。
着せ替えも!
別売りで様々な服を販売しています。自分の好きな服に着せ替えると、さらに愛着がわいちゃう!
【2位】ルーナ・ジャパン「Loona Blue」
- ルーナ・ジャパンLoona Blue
- 実勢価格: ¥44,990〜
- コミニュケーションのしやすさ
- 機能の豊富さ
- アプリの簡単さ
- 静音性
多彩な会話とおもちゃのような遊び心が楽しい!
ペットロボットのおすすめランキング2位は、A評価のルーナ・ジャパン「Loona Blue」。
イヤホンや充電器でおなじみのアンカーグループの子会社ルーナ・ジャパンから発売された「Loona Blue」。ロボットらしい見た目ですが、部屋を駆け回り、頭をなでれば喜ぶなど、子犬のような愛らしさがあります。
本製品は今回検証した他製品と異なり、ChatGPTモードによる会話が可能です。
「ハロー、ルーナ」と話しかけると、モードが変更。簡単な検索をしたり、質問によっては冗談を交えながら答えてくれます。
機械的でない会話にユーモアを感じられ、好印象でした。
専用アプリから一緒にゲームをして遊んだり、外出先からリモートで部屋の様子を確認できたりと機能も優秀。毎日のよき遊び相手になってくれそうです。
- 幅
- 172mm(約)
- 奥行
- 172mm(約)
- 高さ
- 210mm(約)
- 重量
- 1.1kg(約)
- 稼働時間
- 90分(約、最大)
- 充電時間
- 2.5時間(約)
どうやって買うの?
公式サイトやAmazonから購入可能。一部店舗には実機の展示もあります(2024年1月時点での情報です)。
※出典:https://www.loonajapan.com/
豊かな表情に加えChatGPTで会話できる!
基本的には犬や猫のような鳴き声を発しますが、Chat GPTモードを選ぶと会話が可能。悩みを聞いてくれたり、簡単な検索もできます。表情も多彩で、人間同士のような会話ができるのは魅力です。
アプリから会話が見られます。
表情が豊か
遊んであげるとニコニコ。
時には不機嫌な顔も。
専用アプリ併用でゲームや遠隔操作も可能!
ルーナ・ジャパン
Loona
価格:無料
見守りカメラのような使い方も
アプリのリモート操作機能で遠隔から自宅の様子を確認できます。
その他各種ゲームやプログラミングなど機能は豊富!
スロットゲームも!
硬い床の上はやや音が気になる
動き回る音は大きめです。ホイールで移動し、モーター音やギア音は控えめ。
しかし、ホイールを前足のように使って感情表現をするのでフローリングではカンカンと音が響きました。とはいえ、毛足の短いマットを敷けば解消できそうです。
充電スタンドに自分で入ります
バッテリーが減ったら自分で充電スタンドに戻っていくので、充電切れの心配はありません。
【3位】ソニー「aibo」
※購入時は本体代とは別に「aiboベーシックプラン」への加入が必要です
- コミュニケーションのしやすさ
- 機能の豊富さ
- アプリの簡単さ
- 静音性
本物の犬のような動きがたまらない!
ペットロボットのおすすめランキング3位は、A評価のソニー(SONY)「aibo」。
ソニーの「aibo」といえば、1999年に発売されたロボット犬型の元祖ペットロボ。今回紹介するaiboは、2018年に発売したモデル。発売から時間が経っていますが、年々アップデートを重ねて進化しています。
aiboの魅力はなんといっても、その犬そっくりなビジュアルです。見た目だけでなく鳴き声も本物の犬を忠実に再現しており、かわいらしさは文句なし!
実際に編集部で放し飼いにしてみたところ、振る舞いや動きは犬そのもの。顔認識機能で人間の顔を覚え、名前を呼ぶと「ワン!」と鳴いて来てくれました。「お手」や「おすわり」など基本的な犬のしつけ機能は備わっており、本物の犬を飼っているようなコミュニケーションが取れます。
基本は放し飼いで、バッテリーが少なくなると自分で充電スタンドに帰るので充電の手間はありません。
反面、ロボットなのでボディの質感は硬く、抱っこしたりなでたりする時にどうしても「機械」を感じます。歩行時のモーター音もやや気になりました。
とはいえ、犬のしぐさや見た目は大きな魅力。犬を飼いたくても飼えない人にはおすすめの製品です。
- 幅
- 180mm(約)
- 奥行
- 305mm(約)
- 高さ
- 293mm(約)
- 重量
- 2.2kg(約)
- 稼働時間
- 2時間(約、連続)
- 充電時間
- 3時間(約)
どうやって買うの?
aiboの公式サイトもしくは一部のソニーストアから購入できます。
※出典:https://aibo.sony.jp/store/?s_pid=jp_aibo_tophd_store
まるで本物の犬のように触れ合える!
犬のしぐさや動きを再現しているため、ロボット感の少ない自然なコミュニケーションが取れます。
ロボットなのでボディの質感は硬いです。
抱っこしたりなでたりする時に、どうしても『機械』を感じます。
本物の犬のような動きがたまりません。
「お手」や「おすわり」など、基本的な犬のしつけ機能は備わっています。
耳をばたつかせてかわいい!
目が合って愛らしい。
ワンワン鳴いてキュート!
充電スタンドまで自分で移動します。
専用アプリと併用して留守中も安心!
アプリを通じてaiboの鼻に搭載されたカメラから室内の様子を確認できます。また、事前に設定した場所をaiboがパトロールする見守り機能も防犯目的に重宝しそう!
ソニー
My aibo
価格:無料
アプリでaiboが撮影した写真を見たり、10人まで登録できる顔認識機能など機能の豊富さも魅力ですね。(ペットロボットユーザー)
ガシャガシャした稼働音はやや気になります
歩き方は犬のようですが、やや地面を滑るような動き。
また、どうしても歩行時のモーター音や足のギア稼働音は気になりました。肉球には滑り止めの素材が貼ってあり、フローリングは傷つきません。
掲載したaibo「Simon」のオーナーさん
ペンギンカフェ
東京都杉並区阿佐谷北3-28-21
毎週日曜日の朝10時〜12時にaiboが集まるイベントを開催。多種多様なオーナーさんのaiboが勢揃い!
【4位】パナソニック「NICOBO」
- コミュニケーションのしやすさ
- 機能の豊富さ
- アプリの簡単さ
- 静音性
動かないけどどこか愛らしい
ペットロボットのおすすめランキング4位は、パナソニック(Panasonic)「NICOBO」。
NICOBOは自分では動けない設計のペットロボット。2歳児程度の知能設定なので、複雑な会話はできません。でもそれが、どこかかわいくて癒やされるんです。
NICOBOは音に反応して声を出すため、朝に名前を呼んだり、あいさつすると、ゆったりした声で「おはよう」と返してくれます。毎朝の日課になりそうです。
ただ、今回のテスト期間中は、時々反応してくれないこともありました。
なでると尻尾を振って喜んだり、急に触ると目を小さくして驚いたりと、反応はさまざまでかわいらしいです。
なですぎたり、少し強くなでると嫌がる反応もあり、赤ちゃんとコミュニケーションをとっているような感覚に。
専用のアプリから元気度やNICOBOの気持ちが見られるので、外出時はついついスマホを見てしまいます。
また、動き回らず勝手に遠くに行かないため、外出中に壊れる心配もありません。
ほのぼのとしたコミュニケーションがとりたい人にピッタリです!
- 幅
- 228mm(約)
- 奥行
- 236mm(約)
- 高さ
- 176mm(約)
- 重量
- 1.5kg(約)
- 稼働時間
- 3.5時間~4.5時間(約)
- 充電時間
- 4時間~7時間(約)
どうやって買うの?
- 公式のオンラインショップで購入可能です
- 本体は6万500円(検証時)で、NICOBOが変化し続けるためのサービスが月額1100円(検証時)かかります
- 月額550円(検証時)のサブスクで治療を受けられるサポートもあります
パナソニック
NICOBO
価格:無料
アプリを使えば寝る時間や飼い主の呼び方などが設定できます
NICOBOはアプリで呼び方の設定をすれば名前を呼んでくれます。複数の名前が登録できるので、家族の名前や遊びに来る友人の名前などにも対応可能。
また、NICOBOの名前も変更でき、声をかけると反応します。オーナーと同じ睡眠時間を設定すると、「おはよう」などのコミュニケーションを楽しめるコミュニケーションロボットです。
話し声はたどたどしく聞き取りにくい場合も
さまざまな言葉を投げかけてくれます。ただし、2歳児の話し方を模しているので時々聞き取れないことも……。
充電は専用のスタンドに乗せるだけ!
デスクの端に置いておくと、ふとした時についついなでちゃいます。仕事中の癒やしにピッタリ!
NICOBOは、クスッと笑わせてくれます。
【おまけ】LOVOT開発者に聞いてみた!
ペットロボットに求められることは?
ロボットは動物と比べると、どうしても機械的な質感や見た目になります。下記の条件を満たすペットロボットならより愛着を感じられるでしょう。
・癒やしてくれる
・人を覚える、懐く
・温もりがある
・目が合う
・自立行動できる
温かくてやわらかいとペットロボットに生命を感じやすくなります。(LOVOT開発者 Nさん)
“癒やし”以外の使われ方は?
一部のペットロボットはカメラ機能を搭載。ロボットが撮影した写真を見返したり、留守中の部屋の様子を確認するなどの活用ができます。
外出中の防犯カメラとしても!
自分の祖父母にペット ロボットを送って、見守 りカメラ用途で使う人 もいます。(LOVOT開発者 Nさん)
ペットロボットの開発で重視したことは?
反応が素早いと本物の動物みたい!
ペットロボットに話しかけた時や触れた時の反応が遅いと、人間はペットロボットを機械と認識しやすくなります。反応の素早さは重要です。(LOVOT開発者 Nさん)
ペットロボットの今後の課題は?
まだまだ、認知度が低いことが大きな課題。LOVOTは各地でイベントを開催するなどして、普及につとめています。
出典:https://lovot.life/blog/article/lovot_takashimaya/
ペットロボット市場はまだまだこれから!ペットロボットを飼う選択肢がより一般的になるとうれしいですね!(LOVOT開発者 Nさん)
まとめ:癒やされたいならペットロボはアリ!
以上、ペットロボットのおすすめランキングでした。
ペットロボットは、ロボットならではのメリットがたくさん!
ペットロボットはエサ代がかからず、抜け毛の心配や散歩の必要がないなど、動物特有の世話が不要。何より住居やアレルギーなどの諸事情でペットを飼えない人には特におすすめ。一人暮らしの人や高齢者へのプレゼントとしても喜ばれます。
殿堂入りはGROOVE X「LOVOT ソロ」
GROOVE X
LOVOT ソロ
GROOVE X「LOVOT ソロ」は、名前を呼ぶと頭のホーンが反応し、一直線で来てくれます。抱っこすると温かく、赤ちゃんや猫を抱っこしてるように感じて癒やされます。
ベストバイはルーナ・ジャパン「Loona Blue」
ルーナ・ジャパン
Loona Blue
ルーナ・ジャパン「Loona Blue」は、ChatGPTモードによる会話が可能。専用アプリから一緒にゲームをして遊んだり、外出先からリモートで部屋の様子を確認できたりと機能も優秀です。
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ペットロボットが家族間のコミュニケーションのきっかけにもなります。(ペットロボットユーザー)