1台4役のサーキュレーターってなに?
夏は扇風機の風を浴び、冬はヒーターの前で暖をとる。あるいは、サーキュレーターでエアコンの冷風や温風を部屋に拡げるといった具合に、効率的に涼や暖をとるために空調家電を使い分けている人もいるのではないでしょうか。
でも、扇風機やヒーターはオフシーズンの収納場所に困るし、サーキュレーターの場合、とくにエアコン暖房の補助として使うケースでは直接温風を浴びるわけではないため温かさが物足りなく感じることも…。
それらの悩みを解決してくれそうな“1台4役”のサーキュレーターが、2023年10月に登場しました。
シロカ「HOT & COOL サーキュレーター ポカクール」
- シロカHOT & COOL サーキュレーター ポカクール
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シロカ「HOT & COOL サーキュレーター ポカクール」は、扇風機、サーキュレーター、ヒーター、衣類乾燥機として、1台4役でオールシーズン活躍する空調家電。
ずっと使えるから収納に困ることもありませんし、おだやかな風からパワフルな風まで、風量を細かく調整することも可能。
部屋干しのときに便利な「衣類乾燥モード」を搭載しており、村田製作所のイオナイザ技術を採用したマイナスイオン発生器「イオニシモ®」により脱臭・除菌をしながら、ジェットの送風や温風、アーチ状の首振り運転で、自然乾燥よりも素早く洗濯物を乾かせるといいます。
シロカ「HOT & COOL サーキュレーター ポカクール」をテスト!
家電プロレビュアーの石井和美さんにご協力いただき、設置性、付加機能、安全性、メンテナンスしやすさ、操作性の5項目に分けて「ポカクール」の使い勝手をテスト。
また、自社検証機関「LAB.360」にて風ムラの有無、消費電力の実測値、静音性についてもテストしました!
テスト1:置き場所に困らないの?
結果:コンパクトだから設置・移動がラク!
本体上部の凹みに指を差し込んで、簡単に持ち運ぶことができます。
コンパクトなので、脱衣所などの狭い場所に置いても邪魔になりにくいです。
テスト2:付加機能は充実しているの?
結果:とくに衣類乾燥モードは活躍しそう!
送風は7段階+ジェット機能があるほか、温風は弱/中/強の3段階で出力の調整が可能。2/4/6/8時間の切タイマー機能も備えています。
衣類乾燥モードは除菌・脱臭に効果的な「イオニシモ®️」を搭載。
首が上下に、土台ごと左右に回転して可動域が広いため、洗濯物の真下に置いて効率よく乾かすことができそうです。
テスト3:風量のムラの少なさは?(ジェット/温風)
結果:風量をジェットにするとムラが少なかった
サーキュレーターの吹き出し口から出る風を、風速計を用いて一定間隔で測り、カラーチャートを作成しました。
<サーキュレーション・風量「ジェット」の場合>
最大風速(m/s):6.3、全風量(㎥/min):12.0
噴出し口が横長のためか、風の範囲も横長で、風のムラは少なめ。噴出し口のサイズに合った綺麗なグラデーションになっています。
<温風・風量MAXの場合>
最大風速(m/s):4.3、全風量(㎥/min):4.3
風量がジェットよりも1段階下がったためさらに範囲も小さくなりました。
テスト4:安全性には配慮されてるの?
結果:チャイルドロックや自動オフ機能搭載で安心!
作動中にタイマーボタンを3秒押すとチャイルドロックがかかり、「切」以外の操作ができなくなります。
また、リモコンに「入」ボタンがなく、電源を入れる際に本体での操作が必要な点について、石井さんは「安全性の観点からはいいこと」と高評価。
さらに、本体が傾くと自動で電源オフになる機能もついており、安全に使える工夫が凝らされています。
テスト5:静音性は?
結果:弱い風量だとめちゃ静か。風量を強くするとそれなりの音がします
風量 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | ジェット |
送風の騒音値 (dB) |
46.0 | 47.9 | 47.9 | 50.3 | 52.5 | 55.5 | 58.3 | 66.9 |
温風の騒音値 (dB) |
- | - | 46.6 | - | 47.8 | - | 53.3 | - |
平常時の騒音は46.1dB。送風・風量1だとほぼ音がせず、風量に応じて騒音値も上がります。送風モードと比べると、温風のほうが騒音は穏やかでした。
テスト6:メンテナンスはしやすいの?
結果:ホコリが溜まりにくくてメンテナンスがラク!
羽がむき出しになっているタイプのサーキュレーターはホコリが溜まりがちですが、「ポカクール」は天面が覆われ吹き出し口が側面に配置されているため、ホコリが溜まりにくくなっています。
お手入れは、吸気口のフィルターに付着したホコリを掃除機で吸うだけ。
フィルターはマグネット式でつけ外しが簡単なのもうれしいポイントです。ツルッとした形状なので、本体の拭き取りもラクに行えます。
テスト7:操作は簡単なの?
結果:タッチボタンの操作は慣れが必要かも
本体には多数のボタンがズラリと並びますが、日本語でメニューが明記されているためわかりやすいです。
ただし、タッチボタンの感度が良すぎてちょっと触れるだけで反応し、誤操作してしまう場面もありました。また、風の吹き出し口の真下に配置されているため、アングル的にやや見づらいです。
リモコンが付属されており、離れた場所から操作できる点は◯。リモコンは物理ボタンのため押したときにカチッという手ごたえがあります。
上下左右に首振りできるのは便利ですが、一定の角度で固定して使用する際、せっかく首の角度を調整しても電源をオフにするとホームポジションに戻るため、その都度角度調整が必要。
扇風機のように手動で角度調整できないので、ちょうどいい角度に合わせるのに時間がかかります。
高い場所に置いて足元に向けて風を送る際、もっと下向きにできればいいのに…と思うことも。首振りだけでなく、ルーバーで風の向きを調整できるとなおよかったです。
テスト8:ぶっちゃけ、電気代(消費電力)はどれぐらいかかるの?
結果:ヒーターモードの電気代はエアコン並みになのでスポット利用がオススメ!
ワットモニターを接続し、一定時間の消費電力量を記録し、1時間あたりの電気代を割り出しました。
サーキュレーションと温風、いずれも首振りは全方向(上下左右)で稼動させました。
1kWhあたり31円※で計算(※全国家庭電気製品公正取引協議会より)
- サーキュレーション(ジェット):0.03kWh。1時間あたりの電気代:0.93円
- 温風(風量MAX):0.96kWh。1時間あたりの電気代:29.82円
なんと、温風モードの電気代はサーキュレーションの電気代の約32倍という結果に!
温風モードの定格出力は1200Wとエアコン並みに消費電力が大きいため、メインの暖房として常用するよりもスポットでの利用がオススメです。
消費電力が大きいため、タコ足配線での使用は危険です。ドライヤーや電子レンジと同時に使うとブレーカーが落ちる可能性があるため、電力上限は把握したうえで使用しましょう。
【おまけ】風量や温度変化も調べてみました
今回の評価には加味しませんが、風量、ヒーター稼働時の室温変化、人の体に直接温風を当てたときの温め効果についても調べてみました。
「ジェット」は煙が遠くまで届いた
フォグマシンの煙で気流を可視化しました。
最大風速は6.3m/sとかなり強めです。吹き出し口が小さいためか風量はそれほどでもないですが、サーキュレーションの効果はフォグマシンの煙が遠く届く様子から問題ないレベルと思われます。
温風モードにすると明らかに風速・風量が低下します。温風は、サーキュレーションよりも、暖房器具や衣類乾燥等の補助としての役割が大きいと思われます。
温風(強)1時間運転で、部屋の温度が平均5.7℃上昇
室温約20℃の部屋の角に「ポカクール」を配置し、温風(強)で1時間運転を実施。4地点計8箇所(床から50cm/150cm)の温度変化を調べました。
開始時 | 60分後 | 上昇値 | |
中心50cm | 19.7 | 23.9 | 4.2 |
中心150cm | 19.8 | 26.1 | 6.3 |
扉対角50cm | 19.3 | 24.4 | 5.1 |
扉対角150cm | 19.5 | 25.7 | 6.2 |
製品対角50cm | 19.6 | 24.9 | 5.3 |
製品対角150cm | 19.8 | 26.2 | 6.4 |
扉横50cm | 19.6 | 24.6 | 5.0 |
扉横150cm | 19.7 | 26.9 | 7.2 |
平均 | 19.6 | 25.3 | 5.7 |
上下左右の首振り機能を使用したところ、室内温度は厳密には均一化されなかったものの、50cm平均と150cm平均の温度差は1.7℃となっており、部屋全体で見ると温度差は小さいと考えられます。
1時間の運転で室温は5.7(全平均)℃上昇。1時間後の室内体感温度はほんのりと温かく、寒さを感じることはありませんでした。
暖房器具の補助や、そこまで寒くない日、局所的に温めるには有用であると言えます。
加湿を行なっていないため、室温が上がると湿度は40%弱から30%以下にまで下がりました。テストでは1時間で室温が5.7℃ほど上昇しましたが、その程度の温度上昇幅では室温が10℃を下回るような真冬日に「部屋のあたため」を期待することは難しいと考えます。
体の温めはある程度期待できそう
体の温め検証は温風(強)にて実施。商品と背中の距離は50cm。30秒ごとにサーモカメラで被験者の背中を撮影し、温度変化をチェックしました。
1分間で27.8℃から40.7℃まで背中の温度が上昇。体の広範囲をじんわり温めるというより、局所的な温まり方をしています。
冷えた身体を温める、というのは商品の主目的ではなく、副産物的な効果として「ある程度期待できそう」程度のものとして留めるべきと考えます。
テスト結果まとめ
シロカ「HOT & COOL サーキュレーター ポカクール」
- シロカHOT & COOL サーキュレーター ポカクール
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- 設置性
- 付加機能
- 風のムラの少なさ(ジェット)
- 風のムラの少なさ(温風)
- 安全性
- メンテナンスしやすさ
- 操作性
- 消費電力
サーキュレーション・洗濯乾燥がメイン。スポットで暖房補助に使うのはアリ!
シロカ「HOT & COOL サーキュレーター ポカクール」は、サーキュレーション機能に加え、ヒーターとして使える温風運転や、脱臭・除菌に対応した洗濯乾燥機能も搭載。サーキュレーションの風量を7段階で調整調整でき、上下左右の首振りで広範囲に風を送ることができます。
羽を隠したスタイリッシュなデザインで、ホコリが溜まりにくくお手入れもラクちん。出しっぱなしにしていても部屋に馴染みますし、邪魔にならないコンパクトなサイズ感なので、使いたいとき、使いたい場所にサッと持って行けちゃいます。
電気代が高くつくため長時間での温風運転はあまりオススメできませんが、お風呂上がりのヒートショック現象防止のため脱衣所に置いたり、外出から帰ってきてエアコンが効くまでの短時間だけ体に当てたりと、スポットでうまく活用したい一台です。
- おすすめポイント
-
- 衣類乾燥モードなど、機能が充実
- 安全性に優れている
- コンパクトで設置・移動しやすい
- ホコリが溜まりにくくお手入れがラク
- 風のムラが少ない
- がっかりポイント
-
- タッチボタンは誤操作しがち
- 首の角度調整がちょっと面倒
- ヒーター(温風)の消費電力が大きい
- 幅
- 28.5cm(約)
- 奥行
- 26.5cm(約)
- 高さ
- 31.5cm(約)
- 重量
- 4.3kg(約)
- 電源
- 交流100V、50/60Hz
- コード長
- 1.8m
- 安全装置
- 転倒自動停止装置、過熱防止装置
- 型番
- SH-CD131
以上、新製品 シロカ「HOT & COOL サーキュレーター ポカクール」のご紹介でした。
使い分けている空調機器を1台に集約したいと思っている人や、部屋干しの乾きにくさに悩んでいる人は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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安全機能が充実していますが、本体の電源ボタンは軽く触れるだけで反応するタッチ式ではなく、物理ボタンのほうがよかったかもしれません。