かき氷の歴史は古く平安時代からありました
7月25日はかき氷の日です。かき氷の歴史は意外と古く、清少納言も食べていたとか。しかし、この時代は冷蔵庫などなかったので、真夏に貴重な氷を口にできるのは、高貴な身分の人だけでした。
かき氷が一般に広まったのは、明治に入ってからです。明治2年(1869年)横浜馬車道通に、町田房造が「氷水店」を開き、アイスクリームとともにかき氷の販売を始めました。これが日本最初のかき氷店と言われています。
その後、人造氷の生産が拡大し、明治20年代になるとかき氷は大衆に広まるようになりました。この頃、氷削機が発明されましたが一般化するのは昭和に入ってからで、それまでは刃物やかんななどを用いて削っていたそうです。
定番のかき氷はシャリシャリ主流は「ふわふわ」かき氷
夏の風物詩となったかき氷ですが、ちょっとした革命がありました。日本のかき氷といえば、シャリシャリ氷にいちごやメロンなどのシロップをかけたものが定番です。屋台でもよく見かけるお馴染みのかき氷です。
数年前、天然氷の蔵元が「ふわふわ」かき氷の販売を始めたことがきっかけとなり、かき氷がセンセーションを巻き起しました。さらに、海外から日本に上陸した人気店もふわふわのかき氷で、今や「ふわふわ」かき氷がシャリシャリ氷に取って代わり主流となっています。人気のかき氷は、台湾スイーツかき氷のようなふわふわ氷と盛りだくさんのフルーツを使ったスイーツ系のかき氷で、季節を問わず1年中楽しめます。人気店は、待ち時間が1時間以上になることもあるそうです。
「ふわふわ」完成度に革命!かき氷器をテストしました
ふわふわかき氷は、お店に出向かなくてもお家で食べられます。家庭用のかき氷器がどんどん進化していて、お店のような「ふわふわ~」なかき氷が作れるんです。コツは冷凍庫から出して、数分放置した「ゆるい状態の氷」を削ること、それだけです。
また、かき氷器は手動と電動がありますが、断然「電動」かき氷器をオススメします!
手動のかき氷器は、価格が手頃で、場所を選ばず使えるのが魅力です。しかし、右手で氷を削りながら左手で氷の粗さ調節や器を回転させるなど、作るのは結構大変。
電動モデルは手動モデルに比べて部品が多く、お手入れがやや大変。また、コンセントが必要なので、使用できる場所が限られてしまいます。しかし、電動モデルは刃の調節に意識を集中できるので、好みの削り具合にしやすいというメリットがあります。楽してふわふわ~なかき氷が食べられるというわけです。
さて、電動のかき氷器でも製品によってふわふわ具合に違いがあるのでは? ということで、電動の家庭用かき氷器5製品の氷の質と手軽さを比べてみました。チェックしたのは「仕上がり」「刃の調節しやすさ」「作りやすさ」の3点で、各々のレベルを「◎」「○」「△」で示しました。これらを総合的に評価し、「S」「A」「B」「C」とランク付けしました。
お店のようなふわふわかき氷が食べられる最強のかき氷器はどれなのか、結果の発表です!
[S]まるでパウダースノー!感動レベルの極旨かき氷です
見た目レトロな「電動本格ふわふわ氷かき器」は、レバーを下に押すだけでストレスなく作れる最高のかき氷器でした。
ドウシシャ
電動本格ふわふわ
氷かき器 KCSP-1851
サイズ:W23×D19×H38cm
電源:AC100V
重量:約1.3kg
付属品:製氷カップMサイズ2個(バラ氷使用不可)
実勢価格:3974円
[評価]
仕上がり:◎
食べると幸せを感じるほどふわふわ~。
刃の調節しやすさ:○
作りやすさ:◎
フタが閉めにくかったり、キレイに作れなかったりしたかき氷器が多い中、「電動本格ふわふわ氷かき器」は欠点がないモデルとして[S]評価となりました。
氷は専用の製氷カップに水やジュースを入れるだけと準備もラクで、製氷カップ1個で大量のかき氷を作れます。テストした5製品の中で、ふわふわの羽氷がいちばん作りやすいのがこちらでした。この完成度でこのお値段は、かなりお得です!
ふわふわを作れる秘訣は、スイッチが押しやすく刃の調節もしやすいこと。素人が1人でもキレイに美味しく作れます。
口どけやわらかな羽氷だけではなく、昔ながらのシャリシャリ氷だって作れます。氷の粗さを調節する幅が広く、シャリシャリもふわふわもお好みに自由自在。両方をミックスして作り、1杯で違った食感を味わうなんて贅沢なこともできます。
[A]刃の調節がラク2種類の製氷カップが便利
見た目はコーヒーメーカーのようですが、ふわふわ、とろとろなスイーツかき氷が楽しめます。ふわふわな氷が、口の中でみるみる溶けていきました。
ドウシシャ
電動ふわふわとろ雪
かき氷器 KTY-18BK
サイズ:W14.5×D20×H35.5cm
電源:AC100V
重量:約1.2kg
実勢価格:3980円→3580円
★タイムセール対象商品(セール開始は18時から)
[評価]
仕上がり:◎
「電動本格ふわふわ氷かき器」と同じぐらいふわふわの氷ができました。
刃の調節しやすさ:◎
作りやすさ:○
2種類の製氷カップが付属し、容量の調節もしやすくて便利です。2セット付属するハーフカップには、それぞれ違うフレーバーを凍らせ、ミックスしてオリジナルのかき氷を作るということも楽しめます。
また、刃の調節ダイヤルが本体正面にあり、削りながら調節しやすいのも好印象。ただ、フタの開け閉めが若干行いづらかったのが惜しいです。
[A]簡単操作でスタイリッシュふわふわかき氷も作りやすい
スタイリッシュな「山善」は、ふわふわかき氷が簡単に作れました。
山善
電動ふわふわ
氷かき器 YSIA-F25
サイズ:W15.5×D15.5×H35cm
電源:AC100V
重量:約1.4kg
付属品:かき氷アレンジレシピ、ふたつき専用製氷カップ2個
実勢価格:3945円
[評価]
仕上がり:◎
ふわふわの羽氷ができました。
刃の調節しやすさ:◎
作りやすさ:○
バラ氷は使用できませんが、スイッチを押すだけの比較的使いやすいかき氷器です。こちらも調節ダイヤルが本体正面にあり、操作が簡単です。ただ、スイッチが少し押しづらい点が残念。また、氷をセットする部分のバネが硬めで、力が必要とのレビューもありました。
[B]進化系かき氷器はちょっと期待はずれかも……
業界初となるヒーター機能搭載のかき氷器は、期待したほどの結果が得られませんでした。
ドウシシャ
電動わた雪
かき氷器 DSHH-18
サイズ:W20×D21×H44.5cm
電源:AC100V
重量:約2.1kg
付属品:製氷カップLサイズ2個、レシピ(バラ氷使用不可)
実勢価格:7796円
[評価]
仕上がり:○
水分多めでべちゃっとした氷でした。
刃の調節しやすさ:○
作りやすさ:◎
冷蔵庫から出したばかりの温度が低すぎる氷は、かき氷を削る理想的な氷とはいえず、ふわふわかき氷にはなりません。そこで、ヒーター機能を搭載し、氷を溶かしながらかき氷を作れるようにしたのが「電動わた雪かき氷器」です。
業務用にいちばん近い構造で、かなり期待していました。しかし水氷専用のため、氷を蔵庫から出して表面が濡れるまで約10分待たなければならなかったり、ヒーターを温める準備作業をしておかなければならなかったりと、準備が面倒。いざ氷を削り始めると、熱で氷が溶けやすく水滴が多い、氷がべちゃっとするなど期待はずれでした。
C評価: [C]ビジュアルはGOOD
仕上がりと使い勝手は微妙
見た目はオシャレですが、お店のようなふわふわかき氷はできませんでした。
ラドンナ
Toffy
電動かき氷器 K-IS2
サイズ:約φ15.5×高さ37cm
電源:AC100V
重量:約1.1kg
付属品:製氷カップ×2個、レシピブック×1冊、ユーザーズガイド(保証書含む)
実勢価格:4480円
[評価]
仕上がり:△
ふわふわとは言えないかも……。
刃の調節しやすさ:△
作りやすさ:△
刃の調節が粗・細の2段階しかできず、調節レバーが氷ケース裏なので、削りながらの調節は難しいです。またコンパクトに収納できるものの、フタと氷のかみ合わせがしづらく、結構使いづらい印象です。
良かったのは、他の製品では使用できなかったバラ氷が使えるので、専用の氷を準備する手間が省けること。しかし、市販のロックアイスや水以外のもので作った氷は使用できません。お店のようなスイーツ系かき氷は諦めて、昔ながらのシロップをかけた定番のかき氷を楽しむ、と割り切ったほうがいいかもしれません。
電動のかき氷器は、刃の調整具合と作りやすさに差が出ました。ふわふわの食感の決めては刃。常日頃のメンテナンスをしっかり行い、必要に応じて刃の交換を行えば、いつでもお店のようなかき氷が作れます。今年の夏は暑~い外に出ることなく、お家でふわふわかき氷を楽しんでみませんか?