そもそも「スマートリモコン」とは?
「スマートリモコン」を耳にすることはあっても、実際どんなものなのよくかわからないという人もいるのでは?
まずは、スマートリモコンの基本について説明します。
家電のコントロールをスマホに集約する製品
スマートリモコンとは、家電のコントロールをスマホに集約する製品のこと。リモコンの赤外線を記憶させると、スマホでリモコン操作が可能になります。
これはエアコンを登録したものですが、操作画面はシンプル。家電製品に付属のリモコンとほぼ同じ感覚でスマホから操作できます。
エアコンだけでなく、テレビや照明など幅広い家電に対応しています。
集約した家電を外から遠隔操作できる
外に出た後に「エアコンの電源消してないかも……」という不安にかられても、外からスマホで操作が可能。無駄な電気代をカットできます。
シーンを登録して自動化することも可能。「25度以上になったら冷房をつける」などの条件付けしたシーンをアプリに登録し、リモコンと紐付けることで自動で操作可能になります。
接続できない製品もある
ヒーターなどの電熱家電は火事の恐れがあるため、ほとんど対応していません。
また、リモコンがない製品は赤外線を記憶させることができないため、こちらも対応不可。タイマーや自動運転で調整しましょう。
スマート家電の代表メーカーによるスイッチボットに「2」が登場!
あるスマート家電メーカーの中でも、多数の製品を発表しているSwitchBot。
2023年に入ってからもスマートロックやカーテンなどの新製品を発売していますが、新たに「スイッチボット ハブ2」が登場しました。
SwitchBot「スイッチボット ハブ2」
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SwitchBot「スイッチボット ハブ2」で重要なポイントは、なんといっても、「Matter」に対応したこと。
これまでバラバラだった規格が統一されたことで、メーカーの垣根を越えて連携が強化され、スマート製品がより普及していくと話題になっています。
- 幅
- 80mm
- 奥行
- 25mm
- 高さ
- 70mm
- 重量
- 63g
- 型番
- W3202100
「Matter」とは?
「Matter」とは、異なるメーカーのスマート家電の互換性と安全性を高めるため、無線通信規格標準化団体(Connectivity Standards Alliance)が策定したIoT共通規格のこと。
スマートホームを構築する際、セットアップや設定が簡単になる、購入時に連携が可能かわざわざ確認したり、別々の専用アプリを立ち上げたりする手間が省けるといったメリットがあります。
スマートホームの市場拡大に伴い、注目を集めています。
以前は、USBポートが乱立し種類が混乱していましたが、最近は統一される傾向に。スマート製品も近い形になってきています。
接続が簡単になる
ソフトウェアの機能を共有できるAPIが「オープンAPI」になったことで、接続がよりスムーズに。QRコードを読み取るだけで簡単に接続することができます。
APIとは、アプリケーション・プログラミング・インターフェースの略。ソフトウェアやプログラム、Webサービスの間をつなぐ役割があり、オープンAPIになると他社メーカーなどの外部と連携できるようになります。
Amazon、Google、Alexaを1つのハブで管理できる
従来では、A社のアプリやスマートリモコン、スピーカーで操作できるのは、同じA社の製品か、A社の規格に対応している製品だけ。
他社の製品を使う場合は、別のアプリを用意して連携させる必要がありました。
スマート製品を出しているメーカーは多数あるにもかかわらず、普及しなかったのは、この問題が大きな要因の1つです。
しかし、メーカーがそれぞれ、「Matter」という共通規格に対応することで、今までは連携できなかったアプリや製品を連携できるようになります。
例えば、AlexaでもGoogleのスマートデバイスを操作できるようになります。
今後、「Matter」に対応することで、スマート製品を出していないメーカーの製品も連携できるようになることが期待されます。
▼つながるもの
- スマート電球
- スイッチ
- スマートプラグ
- スマートロック
- サーモスタット(温度調節装置)
- 空調システムのコントローラー など
▼つながらないもの
- ロボット掃除機
- ウェブカメラなど
- 電熱製品 など
「Matter」の対応製品はまだ少ない
Appleはこれまで「HomeKit」という独自のスマートホーム規格を推進してきました。
Apple「HomePod 第2世代」
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そんなAppleも自社のスマートスピーカーApple「HomePod第2世代」をMatterに対応させています。
しかし、Matterに対応する製品が少ないので、まだまだおすすめはできない状況です。
普及にはまだまだ時間はかかりそうで、1〜2年は見たほうがよさそう。
「スイッチボット ハブ2」は旧製品から何が進化した?
SwitchBot「スイッチボット ハブ2」は、Matterに対応しただけでなく、温度・湿度・照度計が内蔵されました。
これにより、センサーを追加で購入する手間が省けたり、Bluetoothのつながる範囲が広くなったりと、基本性能が向上したのも大きなポイントです。
さて、今回はSwitchBot「スイッチボット ハブ2」と旧機種のSwitchBot「スイッチボット ハブミニ」、そして雑誌「家電批評」で長年ベストバイのNature「Nature Remo3」のスマートリモコン3製品で、性能面や使い勝手を徹底比較。
進化のポイントや、SwitchBot「スイッチボット ハブ2」とNature「Nature Remo3」は、どちらが優れているかをレビューします。
また、SwitchBot「スイッチボット ハブ2」はMatter対応により、Appleのホームアプリと連携できるようになったので、簡単にできるのかも検証しました。
旧製品「スイッチボット ハブミニ」との比較
まずは旧製品と性能や使い勝手を比較しました。
SwitchBot「スイッチボット ハブミニ」
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2020年10月に発売されたSwitchBot「スイッチボット ハブミニ」。
センサーは内蔵されていませんが、代わりに温湿度計や開閉センサーなどの関連製品が豊富にあります。
なお、旧製品の「スイッチボット ハブミニ」でエアコンをコントロールしたいなら温湿度計が必要です。
- 幅
- 65mm
- 奥行
- 20mm
- 高さ
- 65mm
- 重量
- 36g
SwitchBot「スイッチボット 温湿度計」
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SwitchBot「スイッチボット 温湿度計」は、机や棚の上に置けるのはもちろん、内蔵されたマグネットで、冷蔵庫などに取り付けが可能。
部屋の空調を自動でコントロールするにはマストなアイテムです。
- 幅
- 55mm
- 奥行
- 24mm
- 高さ
- 55mm
- 重量
- 36g
- 型番
- SwitchBotMeterTHS1
それでは、SwitchBot「スイッチボット ハブ2」とSwitchBot「スイッチボット ハブミニ」を比較した結果を見ていきましょう。
性能の比較結果1:家の空調をコントロールできる
SwitchBot「スイッチボット ハブ2」は、温湿度・照度計がオールインワンになり、一つでコントロールできるシーンが増えました。
エアコンやリモコン付きの扇風機などで部屋の空調管理はもちろん、照度計も備わっているので「21時に部屋が暗ければ電気をつける」などの在宅を装う防犯対策も可能。
温湿度の記録はきめ細かく確認できます。
センサーは本体ではなくケーブル部分に内蔵され、他のコードで代用できないのが、やや気がかりです。
センサーが別なので、若干置く場所を選びます。
性能の比較結果2:まだまだWi-Fiは2.4GHz帯しか対応せず
他の電波に干渉を受けづらく安定した通信ができる5GHz帯のWi-Fiには対応しておらず、2.4GHz帯のみしかつながりません。
5GHz帯は安定している分、障害物に弱いデメリットがあるため、障害物に強い2.4GHz帯で家中、広範囲に対応させるための仕様と考えられます。
使い勝手の比較結果1:スタンド付きで置き場所も困らない
SwitchBot「スイッチボット ハブ2」にはスタンドが付属されているため、棚などの上に置いて湿度などを確認できます。
ケーブルのセンサーが不安定な場合、両面テープで固定しましょう。
SwitchBot「スイッチボットハブミニ」と同じく、壁取り付けも可能です。簡単に両面テープで壁に設置できます。
ケーブルのセンサーは、壁付きのほうが設置場所に困りません。
使い勝手の比較結果2:リモコンで操作した内容もハブに反映される
エアコンの操作は外ではスマホを使っても、部屋では付属のリモコンでという人が多いのではないでしょうか。
SwitchBot「スイッチボット ハブミニ」では、リモコン操作した内容がハブと同期されませんでしたが、SwitchBot「スイッチボット ハブ2」では同期が可能になりました。
リモコンの設定数値
SwitchBot「スイッチボット ハブミニ」の数値
数値にズレがあります。
SwitchBot「スイッチボット ハブ2」の数値
数値が一致しました。
SwitchBot「スイッチボット ハブ2」では同期が可能になったことで、SwitchBot「スイッチボット ハブミニ」で起きていた「リモコンで25℃、ハブで27℃」のような数値のズレ解消され、正確に表示されます。
使い勝手の比較結果3:旧製品の登録情報を引き継げる
SwitchBot「スイッチボット ハブミニ」からの入れ替えに伴う不安の一つは、登録した家電製品のリモコンを引き継げるかどうか。
試してみると、「リモコンを追加」メニューから「リモコンをコピー」を選択するだけで、登録情報が簡単に引き継げました。
さらに、アプリに登録されている「27℃以上になったら冷房をつける」などのシーンも、クラウド経由でアプリ内で自動で引き継げます。
自分で行うのは、新しいリモコンに紐付けすることだけなんです。
過去ベストバイ「Nature Remo3」と比較
ここからは、SwitchBot「スイッチボット ハブ2」と、スマートリモコンのベストバイ、Nature「Nature Remo3」の比較結果です。
Nature「Nature Remo3」
- NatureNature Remo3
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Nature「Nature Remo3」には、SwitchBot「スイッチボット ハブ2」にもある、温度・湿度・照度センサーに加え、人感センサーも内蔵。
「動く気配がしたら電気をつける」などのコントロールもできちゃいます。
センサーが多い分多くのシーンで活躍することから、雑誌「家電批評」で長年ベストバイでした。
- 幅
- 70mm
- 奥行
- 18mm
- 高さ
- 70mm
- 重量
- 40g
- 型番
- REMO-1W3
使い勝手の比較結果:「スイッチボット ハブ2」は操作ボタンが便利
両製品、最大の違いはSwitchBot「スイッチボット ハブ2」にのみ本体ボタンがあるということ。あらかじめシーンを複数登録しておけば、押すだけで同時にいくつもの家電を動かせます。
例えば、帰宅時にボタンを押すと部屋の照明をつけ、エアコンの冷房をオンにし、登録しているスマートカーテンでカーテンを閉めるなんてことが可能。
Nature「Nature Remo3」は人感センサーで同じことができますが、人感センサーが稼動できる場所に設置するのが難しく、ボタン操作ができるSwitchBot「スイッチボット ハブ2」のほうが使い勝手がよかったです。
アプリからオン/オフボタンにシーンを登録できます。
操作性の比較結果:音声アシスタントは両製品対応
音声操作用にスマートスピーカーと連携させる際に、両製品ともGoogleアシスタント、Siri、Amazon Alexaの主要な音声アシスタントに対応しているため、ほぼ差はありません。好みの音声アシスタントを選べます。
リモコン追加の比較結果:リモコン連携はどちらも簡単
どちらの製品もBluetoothでリモコンを操作できるため、Wi-Fiの接続が切れたとしても変わらずスマホから操作可能です。
接続は「リモコンの追加」から製品の近くでリモコンのボタンを押すだけ。
そのため、大きな差はなく両製品ともにスムーズに登録できます。Bluetooth接続も安定していました。
アプリの比較結果:アプリはどちらも優秀
アプリの使い勝手も両メーカーともにシンプルで特別迷う要素はありません。
リモコン操作画面には若干の違いがあれど、一番迷う「シーンの登録」もほぼ同じでした。
エアコンの温度の上げ下げの仕方に差はありますが、良し悪しはなく好みで選べます。
SwitchBot「スイッチボット ハブ2」と過去ベストバイのNature「Nature Remo3」の比較では、本体操作ボタンの使い勝手でSwitchBot「スイッチボット ハブ2」に軍配が上がりました。
Appleのホームアプリと連携は簡単にできるかテスト
Apple「HomePod 第2世代」
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Matter対応のSwitchBot「スイッチボット ハブ2」をAppleのホームアプリと連携できるようになったので試してみることに。
接続にはApple「HomePod 第2世代」を使いました。Apple製品と連携するなら必要なアイテムです。
- 幅
- 142mm
- 奥行
- 142mm
- 高さ
- 168mm
- 重量
- 2300g
- 型番
- HOMEPOD 2ND GENERATION ミッドナイト
検証結果:Matterとの接続が難しかった
Apple「HomePod 第2世代」をiPhoneと連携させ、いざSwitchBot「スイッチボット ハブ2」をホームアプリに接続させようとするも説明通りにしてもうまくいきませんでした。
他メーカーとの連携はまだ時間がかかりそうです。
試してわかった! Appleのアプリとの正しい接続方法
STEP1
アクセサリの追加から右上の小さいオレンジ色の文字になっている「その他のオプション」を選択します。
STEP2
近くにあるアクセサリに反応している製品がありますが、選択しても接続できません。「アクセサリがここに表示されない」を選択します。
STEP3
事前にSwitchBotのアプリから製品のAPIを確認し、「コードを入力……」を選択します。
STEP4
コードを入力したら、接続することができます。
SwitchBot「スイッチボット ハブ2」の検証まとめ
- スイッチボットスイッチボット ハブ2
- 実勢価格: ¥7,980〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥7,980〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥7,980〜
総合評価:4.5 / 5.0点
- おすすめポイント
-
- センサーが一つに集約
- ボタン操作が便利
- がっかりポイント
-
- Matterはまだ実用的ではない
- 幅
- 80mm
- 奥行
- 25mm
- 高さ
- 70mm
- 重量
- 63g
- 型番
- W3202100
以上、SwitchBot「スイッチボット ハブ2」の検証レビューでした。
なお、今回の検証を担当した編集部員は自宅で旧製品のSwitchBot「スイッチボット ハブミニ」を使用しており、登録情報をスムーズに移行できる機能は重要でした。
この機能により、「せっかく家で整えたスマー ト環境を再設定し直しか……」という悩みが解消され、すぐに取り組む気になります。
また、Nature「Nature Remo3」と比較するとボタン操作がとても便利でした。
センサーに過度に依存すると、細かいシーン設定が必要になり、思い通りにいかずに予期せぬ反応が起こることがあります。
しかしボタン操作なら、エアコンや電気のオン/オフなどの簡単なシーンを作成し、SwitchBot「スイッチボット ハブ2」のボタンと紐づけるだけと設定が簡単です。
Matterの普及に関しては、まだ時間がかかりそうですが、SwitchBot「スイッチボット ハブ2」はスマートリモコンとしての性能は優れています。ということで、スマートリモコンの新たなベストバイとなりました。
これからスマートホーム化を検討している方にもおすすめです。
スマートスピーカーの売れ筋ランキングもチェック!
スマートスピーカーのAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。
これまでスマート製品を買うたびにスマートリモコンも増え、家中スマートリモコンだらけになってましたが、今後解消されていくでしょう。