「タイガー魔法瓶」によるハイエンドなコーヒーメーカーってどんなもの?
家庭用コーヒーメーカーを作り続けて約40年のタイガー魔法瓶から、サイフォン式コーヒーメーカー、タイガー魔法瓶「サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020」が新登場。
コーヒー粉を一瞬で蒸らして豊かな風味を解き放ち、お湯とコーヒー粉を瞬時に攪拌してコーヒー豆本来の風味を引き出す。そんな、本格的なサイフォン式コーヒーの味を再現するとうたっています。
タイガー魔法瓶「サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020」
タイガー魔法瓶
サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020
実勢価格:6万6000円
本体サイズ:約W313×D239×H366mm・約5.0kg
実容量:0.29L
定格消費電力:1225W
2023年3月に登場したタイガー魔法瓶「サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020」。
まず目を引くのは、モダンで洗練されたデザイン。加えて、ユニット下部にセットしたコーヒー粉にお湯が降り注ぎ、フツフツと沸いたコーヒーが勢いよく噴き上がる様子が、見ている者を楽しませてくれます。
ポイント1:9通りの味から好みにカスタマイズできる
風味は「酸味・中間・苦味」の3段階、濃さは「薄い・中間・濃い」の3段階から選択ができます。あとは機械が抽出過程の温度や時間、攪拌具合を自動で調節し、手間なく本格的なコーヒーを楽しめるのだとか。
ポイント2:2段階温度抽出のおすすめモードも搭載
「Dual Temp Brewing Method(2段階温度抽出法)」を搭載。スタートから50秒は100℃でコーヒー粉を蒸らし、中盤は80℃台で注湯し雑味を抑えます。最後は80℃弱でコーヒー粉を撹拌し豆本来の旨みを引き出すそうです。
しかし、タイガー魔法瓶「サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020」の価格は6万6000円とかなりお高め。機能や味わいへの期待は高まりますが、自動じゃない(従来の)サイフォン式コーヒーとどう違うのでしょうか?
そこで、タイガー魔法瓶「サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020」でおいしいコーヒーが淹れられるのか、その実力を検証しました。
サイフォン式コーヒーって?
検証の前に、サイフォン式コーヒーについて解説しておきましょう。
従来のサイフォン式コーヒーは蒸気圧を利用して抽出する方式のコーヒーです。浸漬したコーヒーがフィルターを通しフラスコに落ちるため、香りと風味を残しつつ、やわらかく澄んだ味わいになります。
しかし、使用する器具も多く、お手入れの面は使い勝手が悪いといえます。
それでは、カフェ・トロワバグオーナーの三輪徳子さんと味や使いやすさ、お手入れは楽かを検証した結果を順に解説していきます。
【味:優秀】すっきりとした仕上がりで誰でも飲みやすい
▼味わいのグラフ
実は三輪さんはこれまで、従来のサイフォン式コーヒーメーカーで淹れたコーヒーをおいしいと思うことはなかったそう。
しかし、タイガー魔法瓶「サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020」で「苦味」「濃い」設定で淹れたコーヒーは好感触でした。
コクは控えめだけれど、香りと甘みは存分に感じられておいしいです。
「Dual Temp」設定で淹れたコーヒーは澄んでおり、口の中に変なえぐみを残しません。液色も濁りがなくキレイ。ただ、スッと引く後味は、余韻がなくて物足りないと感じる人がいるかもしれません。
【使いやすさ:優秀】抽出が速くレバーも注ぎやすい
定番のサイフォン式は、アルコールランプで水を沸騰させるなど工程が多く、準備時間を含めたら10分ほどかかることも。しかし、「サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020」ならたった2分40秒で完成。
また、機能面で三輪さんが唸ったのは、レバーを引いてコーヒーを注ぐ機構。一定量ではないので、好みの量を注げてシェアもしやすいです。
飲みたい量だけ注げる
レバーを引いている間だけコーヒーを注ぐ仕様。複数のカップに分けて注ぐ際に便利です。
タッチ式ボタンがスタイリッシュ
モード選択はタッチ式で、反応もよく、ランプの表示も見やすいです。
【お手入れ:微妙】パーツが多くて洗うのは超大変
フタ・上シリンダー・揚水パイプ・下シリンダーは食洗機で洗えますが、従来のサイフォン式のコーヒーメーカーと同様、パーツが多くお手入れは大変です。
抽出後はシリンダーにコーヒー粉が溜まって落としにくいです。部品も多く、洗浄と組み立てに膨大な手間がかかります。
検証のまとめ:この自動サイフォン式ならアリ!
以上、タイガー魔法瓶「サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020」の検証レビューでした。
コーヒー粉にお湯を落としながら抽出するドリップコーヒーは、成分がしっかり溶け出しコクのある味わいに。
一方で、抽出時に一定量のお湯にコーヒー粉を浸すサイフォン式は、やがてお湯が飽和状態になりそれ以上成分が溶け出せなくなるため、よりスッキリした味になります。
今回テストした「サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020」は、雑味はなく、まろやかな味を再現できていました。抽出時間の短さや、レバーを引いて注げる仕様は従来品と比べても秀逸。ですが、手入れの複雑さは他製品とほぼ変わらずというのがプロの見解です。
とはいえ、抽出過程を見守る楽しさもあり、同ジャンルでは群を抜くおいしさや機能も搭載され、堂々の新製品ベストバイに決定しました。
価格は高いですが、自慢したくなるような見た目もかっこよくておすすめです。一歩先のコーヒーライフを楽しんでみてはいかがでしょうか?
タイガー魔法瓶「サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020」のまとめ
最後に、タイガー魔法瓶「サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020」の良かったポイントや残念だったポイントをまとめてお伝えします。
タイガー魔法瓶「サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020」
タイガー魔法瓶
サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020
実勢価格:6万6000円
本体サイズ:約W313×D239×H366mm・約5.0kg
実容量:0.29L
定格消費電力:1225W
総合評価:4 / 5点
▼よかったところ
- 抽出過程が楽しい
- 抽出がスピーディー
- 2杯分抽出できる
- 好きな量を注げる
- スッキリとした味わい
▼残念だったところ
- モードによって仕上がりに大きな違いがない
- セッティング・お手入れが面倒
- 価格が高い
コーヒーを趣味として楽しみたい人にはピッタリの製品だと思います。
タイガー魔法瓶「サイフォニスタ コーヒーメーカー ADS-A020」は、これまでの自動サイフォン式ではダントツでおいしく、眺めていても楽しいです。予算と手間が許せば“買い”の一台。気になった人はぜひチェックしてみてくださいね。
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サイフォン式は、やわらかくスッキリとした味わいが特徴です。