ご飯が格別においしくなるちりめん山椒はどれ?
生魚が手に入りにくい京都で昔から定番の食材だった「ちりめんじゃこ」と実山椒を調味料で炊き合わせた「ちりめん山椒」は、京都発祥ともいわれる京都みやげの代表的存在。魚と実山椒のうま味と香りが、ご飯にすごく合うんです!
そこで『MONOQLO』2022年10月号では、人気の「ちりめん山椒」23製品と変わり種4製品を集め、どれが一番おいしいかを関西出身の料理研究家と食べ比べを行いました。
5つの項目で徹底的にテストしました!
検証班がネットや実店舗を回り、売れ筋製品をピックアップ。まずそのまま食べて、次にご飯にのせて食べ、味わいを審査しました。審査では以下の5項目をチェックし、100点満点で総合点を算出しました。
テスト1. おいしさ(30点満点)
醤油や砂糖、みりんなどの調味料が素材と溶け合っているかを検証しました。
テスト2. 素材の風味(20点満点)
ちりめんじゃこと山椒のうま味が生かされているかを採点しました。
テスト3. 香り(20点満点)
山椒の香りがしっかりと感じられ、食欲を高めてくれるかを審査しました。
テスト4. ご飯との相性(20点満点)
ご飯にかけて食べたとき、素材のうま味と香りが負けないかを検証しました。
テスト5. リピート度(10点満点)
この価格と味で、自分ならお金を出して買うかを10点満点で採点しました。
それでは、総合点が最も高くベストバイとなった「ちりめん山椒」を紹介します!
三宝庵「京の白ちりめん べっぴんさん」
三宝庵
京の白ちりめん べっぴんさん
実勢価格:1080円/70g
5gあたりの値段:77.1円
5gあたりのカロリー:9.3kcal
5gあたりの食塩相当量:0.4g
※5gあたりのカロリーと食塩相当量はパッケージに記載の推定値を編集部で計算し、小数点第2位で四捨五入したものです。
▼評価
- おいしさ :29/30
- 素材の風味 :19/20
- 香り :20/20
- ご飯との相性:20/20
- リピート度 :9/10
- 合計 :97/100
京都市右京区鳴滝にある「三宝庵」は、京都洛北の有名店。ちりめん山椒(笹ちりめん)やいわし土佐煮、山椒昆布など海の幸と山の幸を融合した「おばんざい」が特徴です。
ベストバイに選ばれたのは、その三宝庵が満を持して贈る新製品「京の白ちりめん べっぴんさん」(公式サイトでは白ちりめん山椒という呼称です)。白だしで炊き上げたちりめんには、魚のうま味がたっぷり。そこに、醤油としてのうま味は控えめながらも素材の味を最大限に生かす白醤油を加えています。
また、ピリッと感を適度に残した香り豊かな実山椒が、ちりめんのうま味とご飯の甘みを引き締めています。この絶妙なバランスからは、「ちりめん山椒はあくまでもご飯の脇役」というメッセージが強く感じられました。
飽きがこないうま味。山の幸と海の幸が凝縮
ちりめん本来の塩みとうま味を、醤油のうま味控えめな白醤油がうまく引き出しています。ちりめんのうま味でご飯を堪能した後に、白米の甘みを実山椒の香りと穏やかな辛みがキュッと締めてくれるので箸が止まりません! ちりめん、実山椒、白醤油。すべてが生かされています。
ちりめんの淡い白色が生きている
白醤油は透明感がある薄茶色なので、ちりめんの白色がほぼそのまま。生き生きしたちりめんの色に緑の実山椒が華を添え、目にもおいしい一品に仕上がっています。
あえて白醤油を使った匠の技が光ります
魚のうま味と塩みはご飯との相性バッチリ。これだけでひとりで一合余裕で食べられてしまう味わいで、文句ナシの1位です。
おいしさ
小麦を主原料とし、うま味控えめで素材の味を生かす白醤油がポイント。ちりめんと実山椒のうま味を最大限に引き出しています!
素材の風味
ちりめんのうま味がふわっと漂い、上品な塩みの後をピリ辛感控えめの実山椒のうま味が彩ります。味わいの相乗効果が素晴ら香り
実山椒がもつ「山の香り」とちりめんがもつ「海の香り」が溶け合っています。これぞまさに「出会いもの」を堪能させてくれる香り!
ご飯との相性
まず、ちりめんのうま味と香りでご飯をひとくち。実山椒の味わいがご飯の甘みを引き締めるので、またちりめん……で止まらない!
リピート度
ちりめんと実山椒のうま味と香りがぎっしり。炊きたてご飯の甘みを最大限に引き立てる塩みには、1080円以上の価値があります!
以上、「ちりめん山椒」のベストバイ、三宝庵「京の白ちりめん べっぴんさん」紹介でした。やっぱり京都の名店はひと味違う! 朝から晩までいつ食べてもおいしく飽きがきません。ぜひ食べてみてください。
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カタクチイワシなどの稚魚の総称である「ちりめん雑魚」の旬は、春と秋。実山椒の収穫期は5~6月なので、春に収穫したちりめんと実山椒は、旬を同じくした海の幸と山の幸をおいしくいただける代表的な「出会いもの」です。