セキュリティのトラブル対処法って?
デジタル化が進んでインターネット社会がどんどん広がる今、個人情報が流出する事件も年々増加しています。そこで今回は、パソコンのウイルス対策や迷惑メールの対処など、プロに聞いた最新セキュリティ事情をQ&A形式で紹介します。
Q:暗号化機能付きUSBメモリーは一般の人では絶対に解読できない?
A:AES256bitで暗号化されるのでまず無理でしょう
データを暗号化する技術はいくつかありますが、アイ・オー・データ機器の製品の場合、書き込んだデータはすべてAES256bitで自動暗号化されます。これは、「Advanced Encryption Standard」という米国国立標準技術研究所が採用した暗号化技術で、高い強度を誇ることで広く利用されています。
そのなかでも256ビットの鍵長は現在最も暗号強度が高いといわれており、最高レベルの計算速度でも解読に数百兆年かかるとされています。
つまり、パスワードが突破されない限り、解読は基本的に不可能。なお、ハイエンドモデルの「ED-SV4/R」シリーズは管理者用ソフトにも対応しており、より確実な管理が可能です。
企業向け管理ソフトも別売りで用意されています。
チップを取り出しても内容は暗号化されたまま
データ復旧サービスでは本体を分解して記録用チップを取り出し、復旧作業を行うこともあります。しかし、内容が暗号化されているため、情報が漏れることはありません。復旧業者でも内容は読めません。
Q:PC売り場で売られているような有料のセキュリティソフトは必要?
A:ウイルス対策は必須! でも基本的には無料で十分です
有料ソフトが必要かは、PCをどう利用するかによって大きく変わります。一般ユーザーがWebページの閲覧や大手通販サイトの利用、Officeで作業をする程度であれば、OSを問わず不要でしょう。
ただし、OS標準のセキュリティ機能の強化に伴い、現在では「Webスキミング」と呼ばれる方法が国際的にも流行しています。
これは、不正スクリプトを埋め込んだニセのECサイトを用意して、クレカ情報を盗むという手口。ブラウザー内で完結するため、一般的な機能のセキュリティソフトでは対処できません。
ブラウザー保護や広告ブロックなど、新しめの機能を搭載した有料ソフトであれば使う意味は十分あるでしょう。
社会インフラを狙った「ゼロデイ攻撃」も増え、セキュリティ対策は新ステージに移行しています。
Windowsは標準でセキュリティ機能を搭載している
一般的な利用であれば、Windows標準の「Windowsセキュリティ」機能で十分対策が行えます。
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Q:迷惑メールのリンクを開たときにはどう対処したらいいの?
A:開いただけなら大丈夫! 情報入力は絶対にNG
メール内のリンクは、クリックする前にURLを最後まで確認するのが大前提。もし、確認前にうっかりクリックしてしまった場合は、開いたページをすぐに閉じましょう。
アクセスしてしまうと、どのメールアドレスの人が開いたかを特定されるため、迷惑メールが増えることもあります。
しかし、追加で送信されてきた迷惑メールも含め、基本的には無視するのが一番です。
「.jp」以外の海外ドメインなら迷惑メールの可能性が大です。
専用アプリを使うのも有効なフィッシング対策
ニセサイトに誘導されないためにも、リンクはクリックせずに専用アプリからアクセスするよう習慣付けるのも効果的な対策です。
Q:パスワード付きZIPのメール送信はなぜ危険なの?
A:ZIPそのものよりもメール送信自体の安全性が問題です
GoogleやMicrosoftが提供しているメールサーバーは、クラウド上で稼働するかなり強力なウイルス対策機能が標準装備されています。しかし、メールサーバーで検査できないものは例外となります。
このため、“日本固有のパスワード付きZIPはやめよう”という風潮になっています。また、パスワード付きZIPを添付したメールや同アカウントのメールにパスワードを記載することが多いため、メールが傍受された場合はもうセキュリティの意味がありません。
マルウェアが仕込まれたExcelファイルなどはウイルス対策機能を通過してしまうことも……。
Q:Web閲覧時に出るCookieってなんなの?
A:拒否すると不便に!受け入れてしまって問題ありません
ログイン情報などが記録されるCookie(クッキー)は、閲覧を快適にしてくれる仕組みです。
受け入れに同意しないと不便なことのほうが多いため、現在ではこの選択にほぼ意味がありません。最近はSafariやFirefoxなど、アクセス履歴の要求を拒否できるブラウザーも増えているので、受け入れても基本的に問題はありません。
Q:SNSのアカウントが乗っ取られたときの対処法や防止策は?
A:予想されにくいパスワードに変更するのが有効な対処&対策
アカウント乗っ取りの多くは、メールアドレスとパスワードを使い回しているのが原因。複数のサイトで同じパスワードを使っているなら、SNSだけでも変更しておくのがオススメ。2段階認証が使える場合は、必ず活用しましょう。
乗っ取られた場合は、各サービスの問い合わせ先に報告して指示を待つのが基本です。
乗っ取られてもログインできる場合は、即パスワードの変更を。
以上、プロに聞いた最新セキュリティ事情でした。個人情報を守るために、ぜひ参考にしてくださいね。
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AES256bitで暗号化されたデータは、現在もっともセキュリティ強度が高いとされています。