"くるくるヘッド掃除機"は本当に革命的?
ダイソンとバルミューダの両メーカーから新しいタイプのスティック掃除機が発売されました。ヘッドが360度回転するいわば「くるくるヘッド掃除機」です。
メーカーのうたい文句は、ヘッドがくるくる回って自在に動かせるのでムダな動きが減って掃除がラクになる、とのこと。果たしてそれが本当なのか、そもそも便利なのか、買うならどちらのメーカーがいいのか……。
そんな気になるギモンを解決するために、本音の家電ガイド雑誌『家電批評』が「くるくるヘッド掃除機」を検証しました!
吸引力を比較!目ゴミを残さず除去してくれるのは?
今回テストしたのは吸引力です。
フローリング上にまいた砂とコーヒー粉を、一度の吸引でどれだけ除去できるかチェック。ただし、ダイソンのヘッドはフローリング限定なので、今回の検証ではカーペットでの吸引力試験は行いませんでした。
なお、わかりやすくするために、過去ベストバイとなった日立のスティック掃除機も加えて比較検証しています。
それでは、3製品のテスト結果をご覧ください。
軽くて使いやすく吸引力も大満足!「日立」
日立
ラクかるスティック
PV-BL2H
実勢価格:5万118円
▼テスト結果
全体:◎
目地:◎
吸引力に死角なしの日立「ラクかるスティック PV-BL2H」。吸引力に特化した製品よりはやや控えめな吸引力ですが、それでもスティック掃除機の中ではトップレベルの吸引力。角がやや、苦手なこと以外は、目地に入り込んだゴミも吸引できる上々な結果となりました。
テスト結果1:全体【◎】
床全体を掃除機でワンストローク。一度の吸引で砂をほぼ吸いきりました。
テスト結果2:目地【◎】
目地の中にも吸い残しがありません。
テスト結果3:全体【○】※※「全体」の評価が2箇所記載あり。評価が相違しています。※※
壁際にそって掃除機をワンストローク。ゴミもほぼ残さず吸引しました。実使用では十分なレベルの吸引力です。
テスト結果4:角【○】
角はだけは少し吸い残しがありましたが、総じて優秀といってもよい評価でした。
細かい所がやや苦手な「ダイソン」
ダイソン
Dyson Omni-glide
実勢価格:6万4900円
▼テスト結果
全体:○
目地:△
ダイソン「Dyson Omni-glide」は、総じてゴミを吸う力は弱くはありませんが、ダイソン製品としては吸引力は弱め。
また、目地や角などがやや苦手なようです。実使用に問題はありませんが、従来のダイソンの製品並みの吸引力を期待していると、やや弱めに感じてしまうのは事実です。
テスト結果1:全体【○】
ほとんどの砂を吸引できていました。
テスト結果2:目地【△】
目地の中にやや砂が残っていました。
テスト結果3:ヘッドを縦向にスライド【○】
少し吸い残しがあり、角はやや苦手のようですが、十分合格のレベルです。
テスト結果4:ヘッドを横向にスライド【△】
こちらも、横方向ではブラシがうまく働かず、縦方向時よりも吸い残しがありました。
苦手な場所がはっきりとした「バルミューダ」
バルミューダ
BALMUDA The Cleaner
実勢価格:5万9400円
▼テスト結果
全体:△
目地:△
バルミューダ「BALMUDA The Cleaner」は、かなりなめらかに動かせるのは好印象でしたが、肝心の吸引力のパワー不足感は否めません。特に壁際や角は苦手なようで吸い残しも目立ちました。しかし、スルスルと動かせるので何度も往復させるのはあまり苦ではありません。
テスト結果1:全体【△】
吸いきれなかったゴミが残っていました。
テスト結果2:目地【△】
目地の中にも砂が残ったままです。
テスト結果3:ヘッドを縦向にスライド【△】
角はさらに苦手なようで、コーヒー粉の吸い残しが目立ってしまいました。
テスト結果4:ヘッドを横向にスライド【△】
ヘッドの向きを変えると、ブラシがうまく働かず、粉が残ってしまいます。
【まとめ】吸引力は控えめで目地にゴミが残りやすい
吸引力のテストでは、ダイソン・バルミューダともに、吸引力はやや控えめという評価に。「ラクかるスティック」と比べると、特に目地に入り込んだゴミを吸引することができていませんでした。
また、ヘッドを横方向にスライドさせた際には、ブラシがうまくゴミを巻き込めず、ゴミが残りやすい傾向にあることもわかりました。
とはいえゴミが残るといっても、何度か往復させれば吸引してくれます。一度にたくさんのゴミを吸引するパワーはありませんが、実用的ではないというわけではありません。
スティッククリーナーの売れ筋ランキングもチェック!
スティッククリーナーのAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。
さて、次回は操作の快適さやメンテナンスのラクさなど、使い勝手のテスト結果をお届けします!