カメラ 最新機は価格がこなれてから「型落ち」の選択も賢い方法です

写真を趣味とすると最新のカメラが気になりますよね。でも、新製品のたびに買い換えるほど金銭的な余裕がない人も多いはず。そこで狙い目としては、発売から時間がたち価格がこなれてきたモデルです。

多くの機種は発売後、半年~1年を過ぎたあたりから、発売時よりも1~2割程度価格が下がる傾向にあります。最新機種は値が落ち着いた頃に購入するのもひとつの手です。

また、さらなるお値打ち価格を狙うのであれば、新製品が発売後にあえて旧製品を手に入れるという方法もあります。いわゆる「型落ち」です。型落ちでも十分な画質・性能をもつ有している機種も多く存在します。

そんなお値打ちの一眼レフをクラス別にご紹介。高コスパモデルで経済的な写真ライフをどうぞ!

カメラ 【エントリークラス】Amazonでいちばん売れている一眼レフです

最初に紹介したいのがキヤノンのラインナップ。まずエントリークラスの代名詞ともいえる「EOS Kiss」シリーズです。最新モデルはコンパクトさを重視したEOS Kiss X9と機能を重視したEOS Kiss X9iの2モデルとなっていますが、今回紹介するのは1世代前のEOS Kiss X8i。今でもX9iらと併売されており入門用一眼レフとしては十分なクオリティを誇ります。

キヤノン:EOS Kiss X8i:レンズキット:一眼レフ:カメラ:型落ち

キヤノン
EOS Kiss X8i
レンズキット
実勢価格:6万4050円
サイズ・質量:W131.9×H100.7×D77.8mm・約555g
センサーサイズ:APS-C
有効画素:約2420万画素
連写:約5コマ/秒
常用ISO感度:12800
モニター:3型タッチパネル
発売年:2015年

一眼レフならではの光学ファインダーは小ぶりですが慣れ親しんだ明るく自然な像に安心できるでしょう。2軸で可動するバリアングルファインダーも搭載しており、ローアングルやハイアングルでのライブビュー撮影にもとても便利です。

発売からおよそ半年以上が過ぎたEOS Kiss X9iとの価格差はアマゾンで約3万6000円ほど(ダブルズームキットの場合)。これを考えると、EOS Kiss X8iのセレクトは十分に検討に値します。

【エントリークラス】Amazonでいちばん売れている一眼レフです イメージ

東京湾の入り口である河口に架かる東京ゲートブリッジ。EOS Kiss X8iを三脚に据え付け13秒間の長秒露光で撮影しました。エントリー機であっても本格的な夜景撮影までバッチリ行うことができます。

カメラ 【エントリークラス】ミラーレス並! 「超」コンパクトな一眼レフ

キヤノン:EOS Kiss X7:ダブルズームキット:一眼レフ:カメラ:型落ち

キヤノン
EOS Kiss X7
ダブルズームキット
実勢価格:6万4700円
サイズ・質量:W116.8×H90.7×D69.4mm・約407g(ブラック)
センサーサイズ:APS-C
有効画素:約1800万画素
連写:約4コマ/秒
最高ISO感度:25600相当
モニター:3型
発売年:2013年

ボディは407gと一眼レフのなかでも特に軽量設計。重さは小型のミラーレス一眼オリンパス「E-M10 Mark III」(410g)より軽いほどです。このサイズで光学ファインダーを搭載していることに驚くばかりです。

【エントリークラス】ミラーレス並! 「超」コンパクトな一眼レフ イメージ

とにかく小型な一眼レフが欲しいという人に最適で、EOSのカメラを所有している方のサブカメラとしても十分に活躍してくれるでしょう。すでに市場在庫のみとなっているので、見つけたら即購入するのがオススメです。

カメラ 【スタンダードクラス】価格も大きさもいちばん手軽なフルサイズ

キヤノン:EOS:6D:一眼レフ:カメラ:型落ち

キヤノン
EOS 6D
実勢価格:12万3000円(ボディ)
サイズ・質量:W144.5×H110.5×D71.2mm・約755g
センサーサイズ:フルサイズ
有効画素:約2020万画素
連写:約4.5コマ/秒
常用ISO感度:25600相当
モニター:3型
発売:2012年

フルサイズの一眼レフは大きくて重いものという常識を覆した小型軽量モデル。常用ISO感度も100~25600と上位機のEOS 5D Mark IIIと同等なので、高感度を活かした撮影においてもフルサイズ機のアドバンテージを享受できます。また光学ファインダーをのぞいての撮影とともに、背面モニターを使用してのライブビュー撮影でもEOSの優れた操作系のおかげでスムーズな撮影を進めることができます。

後継機のEOS 6D Mark IIは2017年8月に発売されたばかりで価格もまだほとんど下がっていないので、10万円以上も安価に手に入れられる今は狙い目だといえます。

【スタンダードクラス】価格も大きさもいちばん手軽なフルサイズ イメージ

イメージセンサーは約2020万画素。十分な解像度を誇ります。展望台から撮影した台湾は蘇澳鎮の町並み。小さな建物一つ一つまで緻密な描写です。

カメラ 【ハイエンドクラス】型落ちながらまだまだ現役あらゆる被写体を美しく写します

キヤノン:EOS:5D:Mark Ⅲ:EF24-105L IS U:レンズキット:一眼レフ:カメラ:型落ち

キヤノン
EOS 5D Mark Ⅲ EF24-105L IS U レンズキット
実勢価格:33万4280円
サイズ・質量:W152×H116.4×D76.4mm・約950g
センサーサイズ:フルサイズ
有効画素:約2230万画素
連写:約6コマ/秒
最高ISO感度:102400相当
モニター:3.2型
発売:2012年

カメラを趣味にしている人にとっては羨望のフルサイズデジタル一眼レフ。後継機のEOS 5D Mark IVがすでに発売されていますが、もともとの基本性能が高いこのカメラは、現時点においても十二分な画質とコストパフォーマンスを発揮してくれます。

常用ISO感度も最高25600と高く、高感度撮影時のノイズの少なさもこのカメラの特徴。開放F値の明るいレンズとの組み合わせによる、大きく柔らかなぼけとあわせてフルサイズ機の優位性を存分に活かすことができます。風景撮影から夜景撮影、星景撮影、ポートレート撮影など、あらゆる被写体の撮影に能力を発揮してくれるカメラです。

2012年の発売開始よりすでに5年がたっているロングセラー製品だから、中古市場にも在庫は潤沢なので程度のよい中古品を探すのもひとつの手です。

【ハイエンドクラス】型落ちながらまだまだ現役あらゆる被写体を美しく写します イメージ

北海道野付半島で撮影した天の川。高感度ノイズの少ないEOS 5D Mark IIIは星景撮影においてもその能力を遺憾なく発揮します。

カメラ 【エントリークラス】性能・操作性共に優秀新世代のスマホ連携でSNSに最適

ニコン:D5600:一眼レフ:カメラ:型落ち

ニコン
D5600
実勢価格:7万1920円
サイズ・質量:W124×H97×D70mm・約465g
センサーサイズ:APS-C
有効画素:約2416万画素
連写:約5コマ/秒
最高ISO感度:25600
モニター:3.2型

次はニコンの一眼レフ。同社のAPS-Cデジタル一眼レフカメラのなかでは、D5300と並びもっとも高画素な約2416万画素センサーを搭載したモデル。ロー&ハイアングル撮影に便利なバリアングルモニターを搭載しています。

モニター液晶はタッチパネルとなっているので、指先でのタッチAFやタッチシャッターもでき、内蔵のWi-Fi機能を使ってスマホと連携することにより、スマホの画面を見ながらシャッターを切ることもできます。さらに、Bluetoothによる「SnapBridge」で撮影画像をスマートフォンに自動保存できるので、SNSへの投稿がこれまでのデジタル一眼レフより格段に便利になりました。

【エントリークラス】性能・操作性共に優秀新世代のスマホ連携でSNSに最適 イメージ

D5600には多彩な撮影モードと仕上がり設定が可能です。より印象的な色味とクリア感を出すためピクチャースタイル風景で撮影しました。

カメラ 【ハイエンドクラス】画質と機能で高い満足感ニコンのDXフォーマット最上機

ニコン:D500:一眼レフ:カメラ:型落ち

ニコン
D500
実勢価格:19万1500円
サイズ・質量:W147×H115×D81mm・約860g
センサーサイズ:APS-C
有効画素:2088万画素
連写:約10コマ/秒
最高ISO感度:51200相当
モニター:3.2型
発売:2016年

D500は現在ニコンがラインナップしている一眼レフカメラのなかでは、APS-Cの最上位機にあたります。約2088万画素の高画素センサーを搭載しながらも秒間最高10コマの連写が可能であることや、画面全面に展開された153点のAFポイントによる動体追尾を可能にするなど、高画質と機動性を高いレベルで実現しています。

最新機種であるだけに値下がりはそれほど大きくはありませんが、20万円を切り手にしやすくなってきました。このカメラを手にすることの満足度は非常に高いはずです。

カメラ 【エントリークラス】アウトドアシーンに最適高い防塵・防滴仕様の1台

ペンタック: K-S2:ダブルズームキット:一眼レフ:カメラ:型落ち

ペンタックス
K-S2 ダブルズームキット
実勢価格:6万2872円
サイズ・質量:W122.5×H91×D72.5mm・約678g
センサーサイズ:APS-C
有効画素:2012万画素
連写:約5.5コマ/秒
最高ISO感度:51200相当
モニター:3型
発売:2015年

ペンタックスからは、防塵・防滴構造によりアウトドアシーンでの撮影に最適なデジタル一眼レフ。ボタンやダイヤル、カバーなど100カ所にシーリング処理が施されており、雨滴や滝などの水しぶき、砂ぼこりなどの侵入を防ぎます。

ペンタックス独自のローパスセレクターも搭載され、高い精細感を得る際にはローパス効果をOFFに、モアレ除去の際にはONにするといった使い方ができるのも特長。100%視野率を誇る光学ファインダーやボディ内手ぶれ補正機構、9点のクロス測距点を含む11点AFエリアなど基本性能も充実しています。

【エントリークラス】アウトドアシーンに最適高い防塵・防滴仕様の1台 イメージ

防塵・防滴構造のK-S2は、アウトドアシーンでの水辺撮影などでも安心できます。

カメラ [ハイエンド]独自の透過ミラー採用ライブビュー撮影の汎用性は随一です

ソニー:α77 Ⅱ:一眼レフ:カメラ:型落ち

ソニー
α77 Ⅱ
実勢価格:12万411円
サイズ・質量:W142.6×H104.2×D80.9mm・約726g
センサーサイズ:APS-C
有効画素:2430万画素
連写:約12コマ/秒
最高ISO感度:25600相当
モニター:3型
発売:2014年

ソニー独自の透過ミラーを採用した「トランスルーセントミラー・テクノロジー」によりこれまでにないほどの高速AFと追随性を実現。一眼レフカメラの機構上発生するミラー駆動によるブラックアウトを無くすなど、画期的な機構を採用した新世代のデジタル一眼です。

3軸のチルト式背面モニターを採用することで、あらゆるポジションでのライブビュー撮影が可能になっている点も面白く、Aマウントを採用しているのでカメラサイズは大きいものの、これまでのレンズ資産を活かせるのは利点です。


以上、お値打ち一眼レフのご紹介でした。カメラは世代交代によるスペックアップでも、画質がいきなり大進化するといったことは多くありません。新機能などに妥協できるなら、価格的な面では型落ちなども十分狙い目です。