体温の計測が重要な理由

多くの人は、体調が悪いときにまず体温を測って健康状態を確認しようとします。あるいは調子が悪くて病院へ行くと、体温計を差し出されるのが一般的です。
なぜ体温を知ることが、健康をチェックする方法の一つとされるのでしょうか?体温を測ることにどのような意味・理由があるのかを考えてみましょう。
人間の体温は一定に保たれている
人間は『恒温動物』で、体温を一定に維持して内臓機能の働きを良好に保っています。
例えば体内に菌やウイルスが侵入した場合、防御機能が発動して体温が上がるのが正常な反応です。体温がいつにも増して高いときは、体に何らかの異変が起きていると考えられるでしょう。
ただし、体温測定で『体調はどうか』『健康状態はどうか』を知るためには、なるべく温度が変わりにくい部位に体温計を当てなければなりません。例えば『わき』『舌』『耳』『直腸』などです。
これらの部位に体温計を当てることが多いのは、体の『中枢(核心)温』に近い数値が出るためとされています。
足や手・指先は外気温や環境によって、冷たくなったり温かくなったりします。常に体温が不安定で、体温計を当てるには向かないと考えられるのです。
平熱が分かれば体調変化も分かる
『体温を測れば体調変化に気付きやすくなる』というのは、普段の自分の体温が何℃なのかを正しく把握していることが前提です。比較するものがなければ、測った体温が高いのか低いのか判断できません。
例えば検温して37℃だと「熱があるのでは?」と不安になります。しかしその人の平熱が37℃台なら、熱があるとはいえない状態です。一方その人の平熱が35℃台なら、発熱していると考えられるでしょう。
このように、体温が同じでも『発熱していない』『発熱している』の判断は分かれます。体温計を見るときは測ったときの数値だけでなく、平熱と比較して見ることが大切です。
体温の計測に適した時間
理想の検温は、朝に目覚めたとき・午前・午後・夜の計4回といわれます。時間帯ごとの平熱を記録しておくと、体調変化があったとき正確に状況を把握しやすくなるでしょう。
ただし食後や入浴後・運動後は、体温が上昇する傾向にあります。食事や入浴の後に測るときは、少なくとも30分ほど時間を空けましょう。
泣いたり興奮したりした後にも、体温は上昇しやすくなるといわれます。特に子どもの体温を測るときは、タイミングが重要です。「体温計を出したら嫌がるだろうな」というときは無理強いをせず、落ち着いた頃に測るのがおすすめです。
体温計タイプ別の特徴

体温計を買おうと思ったとき、まず考えたいのは体温計の種類です。体温計にはさまざまな種類があって、商品によって検温にかかる時間や体温計を当てる部位が異なります。
購入前に詳細や使い勝手を考慮して、我が家に合う体温計を見つけましょう。主なタイプである『電子体温計』と『赤外線体温計』の特徴について紹介します。
電子体温計

『電子体温計』とは、温度変化を感知する電子センサー(サーミスタ)を搭載した体温計です。商品ごとにわき・口・肛門とさまざまな部位で計測でき、大人から子どもまで使えます。
電子体温計には、以下の2タイプがあります。
・実測式
・予測式
計測時の体温がダイレクトに分かるのは『実測式』で、体温変化を予測して提示するのが『予測式』です。短時間で検温したい・正確に検温したいなど、ニーズに合うものを選べます。
このほか『水濡れOK』『スマホ連動式』といった特徴を持つものもあり、選択肢は豊富です。
赤外線体温計

『赤外線体温計』は、人体から発せられる赤外線の量で体温を計測するタイプです。
人に限らず、体温を持つ生物は体から常に赤外線を発しています。その量は温度によって変化するといわれており、計測した赤外線量を元に体温の割り出しができるのです。
一般的な赤外線体温計は、額や耳にかざすだけで体温を測れる『非接触型』で、検温はわずか1~2秒で終了します。体温計に拒否反応を示す赤ちゃんや小さい子どもの熱を測るとき、大勢の体温を測る必要があるときに適したタイプです。
ただし計測できるのは、『その瞬間の体温』に限定されます。屋内・屋外の温度によって結果が変わりやすく、電子体温計と比較すると誤差が出やすいといえるでしょう。
体温計の選び方
体温計を選ぶとき、チェックしたいポイントは三つあります。使うシチュエーションや必要な機能などをよく考えて、我が家に最適な体温計を選びましょう。
まずは「医療機器認証」を受けているかチェック
体温計を選ぶときは、商品に『医療機器認証番号』があるかどうかをチェックしましょう。これがあるものは、適切に医療器認証を受けた体温計だということです。正式なチェックが入った体温計として、安心して使えます。

体温計は『医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)』によって製造・販売が規制される医療機器です。製造販売には国の認証が必要となりますが、医療器認証を受けていないと思われる体温計も散見されます。
特にネット通販は海外製の体温計も多く、医療器認証を受けていないものに当たる確率が高いかもしれません。商品概要欄をしっかりチェックして、医療認証番号の有無を確認しましょう。

取扱説明書や公式ホームページの製品情報からも、医療器認証番号を確認できます。
選び方1:測る場所で決める
検温のときは、わき・口・肛門・額・耳などの部位の熱を測るのが一般的です。体温計を見るときは、『どの部位で測るか』を想定して選びましょう。
わきや口に挟むことを想定しているなら、電子体温計がおすすめです。先端が細く、しっかり挟みやすく作られています。
一方、体温計を挟みにくい赤ちゃんや小さな子どもなら、額・耳にかざして検温できる赤外線体温計が便利です。短時間で測定できるため、押さえる必要もありません。
選び方2:実測式か予測式かで選ぶ
『実測式』は、検温時の体温をそのまま表示する体温計です。測った時点のリアルな数値が分かるため、正確な体温を知りたい人に適しています。
ただし正しい体温を知るためには、各部位が『平衡温(へいこうおん)』になるまで待たなければなりません。平衡温とは、体の内部の温度を正確に反映した温度です。
わきなら約10分・口なら約5分は、体温計を挟んだままじっとしている必要があるでしょう。
一方『予測式』は、体温上昇のデータに基づいて平衡温を予測する体温計です。検温にかかる時間が比較的短めで、「すぐに体温を知りたい」というときに重宝します。
ただし、あくまでも『予測』のため、実際の体温と誤差が出る点には注意しましょう。
選び方3:目的に応じて機能を選択
使いやすい機能があるかどうかも、体温計を選ぶときにチェックしたいポイントです。代表的な体温計の機能や見るべきポイントには、次のようなものがあります。
・ボタン配置

ボタン位置は『液晶の横』『側面』などのタイプがあります。一般的に大きくて押しやすいのは液晶の横、誤操作が少ないのは側面タイプです。
・液晶の見やすさ

液晶表示は大きい方が、検温結果を見やすくなります。バックライト付きなら暗い場所でも測りやすく、検温のためにいちいち照明をつける必要がありません。電池残量を表示するタイプも、電池交換のタイミングが分かって便利です。
・通知音

検温終了を知らせる通知音にも注目しましょう。一般的な『ピピッ』という音でも、音量が大きかったり音を組み合わせて聞き取りやすくしたりしているものがあります。
いつも検温の終わりを聞き逃す人は、音楽が鳴るメロディタイプを検討してみるとよいかもしれません。
それではおすすめの体温計を見ていきましょう。
この記事では雑誌『家電批評』がテストしておすすめする「わきタイプ」と、360LiFE編集部がAmazonや楽天などの売れ筋商品から独自にピックアップした「耳内体温計」「口内専用の体温計」「非接触体温計」の4種類の体温計を紹介します。
『家電批評』で比較したわきタイプ6選

熱があって体がだるいときは、検温すら煩わしいものです。できればスピーディーに終わらせたいでしょう。
しかし、いくら計測時間が早くても、精度が低く正確ではなかったり、ブザー音の聞き逃しや検温中にズレる・落ちるなどのミスが出たりするようでは意味がありません。
そこで今回は、ネット通販で購入できる売れ筋の電子体温計・赤外線体温計を6本ピックアップして、検温スピードや付加機能を調査しました。それぞれの特徴をチェックして、我が家のニーズに合うものを見つけてみましょう。
体温計のテスト方法

今回テストしたのは、以下のポイントです。
・テスト1:検温速度(平均)
・テスト2:付加機能
メーカーのスペック表には検温時間の目安が出ていますが、その時間が本当かをテストしました。テスト結果は、5人の計測時間の平均値を表示しています。
体温計に付いているさまざまな機能も、併せてチェックしました。機能によっては人を選ぶものもあるので、我が家のニーズと照らして考えましょう。
なお検証では、短時間の予測式検温と長時間の実測式検温でどのくらいの差が出るのか、メーカーごとに精度の違いはあるのかも調査しましたが、明確な傾向は見いだせませんでした。
使いやすく万人におすすめ!オムロン「けんおんくん」
オムロン
電子体温計 MC-688 けんおんくん
実勢価格:1791円
サイズ:W20.1×H136.8×D12.8mm
重量:約14g(電池含む)
測定方式:予測・実測(ピークホールド方式)
感温部:サーミスタ
検温部位:わき
防水:-
使用回数:予測・約5000回
検温速度(平均)
実測:10分7秒(公称:約10分)
予測:16.8秒(公称:約15秒)
付加機能
・フラット感温部
・お知らせランプ
・大型表示画面
・収納ケース付き
・オートパワーオフ
・メモリー機能
人気メーカーオムロンのベストセラー『けんおんくん』の最新モデル『MC-687』のAmazon専売バージョンです。
検温速度の目安も約15秒と速く、電子体温計最速レベル(婦人体温計除く)です。細かい配慮がなされた万人向けの体温計なので、ファミリー用によさそうです。

けんおんくんシリーズは、センサー部の先端がフラットになっている点も見逃せません。測りたい部位にピタッとフィットします。

検温が終わると、ブザー音とともに緑のランプが点滅します。ブザーを聞き逃しても、服の中をのぞき込めば終了しているかすぐ分かります。
水洗いOKでいつも清潔!テルモ「C231」
テルモ
電子体温計 C231
実勢価格:2136円
サイズ:W17.6×H129×D12.6mm
重量:約12.8g(電池含む)
測定方式:予測・実測
感温部:サーミスタ
検温部位:わき
防水:IPX7相当
使用回数:予測・約1000回、実測・約300回
検温速度(平均)
実測:26.2秒(公称:約20秒)
予測:9分57秒(約10分)
付加機能
・防水
・バックライト
・メモリー機能
・オートパワーオフ
・収納ケース付き
わずか20秒程度で検温が終わる、予測式の電子体温計です。電源ボタンを軽く押すだけでバックライトが点灯するので、暗がりでも体温をチェックできます。本体はIPX7相当の強力な防水性能を持ち、水洗いできるのもうれしいポイントです。
2022年1月現在は、後続機として『C232』が登場しています。音圧やスイッチの視認性などバージョンアップされているので、気になる人はチェックしておきましょう。
“しっかり測った”感あり!シチズン・システムズ「CTEB502」
シチズン・システムズ
シチズン電子体温計わき専用(予測+実測) CTEB502
実勢価格:1255円
サイズ:約W20×H125×D12.5mm
重量:約15g(電池含む)
測定方式:予測・実測
感温部:サーミスタ
検温部位:わき
防水:IPX7相当
使用回数:予測・約1000回、実測・約500回
検温速度(平均)
実測:10分01秒(公称:約10分)
予測:59.4秒(公称:約60秒)
付加機能
・バックライト
・防水仕様
・メモリー機能
・オートパワーオフ
収納ケース付きブルーの液晶バックライトや防水性能を備えた電子体温計です。予測式での検温時間の目安が約1分(テストでもほぼ1分)と長めですが、「検温時間が短すぎると心配」という人にはおすすめです。
高熱だと音が変化!ドリテック「やわらかタッチ TO-200」
ドリテック
TO-200
やわらかタッチ体温計
実勢価格:990円
サイズ:W22×H140×D12mm
重量:約13g(電池含む)
測定方式:予測式
感温部:サーミスタ
検温部位:わき
防水:一部防浸
使用回数:約1万4600回(※)
※メーカー仕様表の『電池寿命』を編集部で数値換算しています
検温速度(平均)
実測:9分31秒(公称:–)(※)
予測:29秒(公称:約30秒)
※公式では予測式となっており実測検温には触れられていませんが、実測検温もできたため参考値として結果を記載しています
付加機能
・曲がる先端
・メモリー機能
・高熱時専用ブザー
・オートパワーオフ
収納ケース付き・丸みを帯びた形状・液晶横に付いた大きなボタンが特徴の電子体温計です。熱が高いとき(37.8℃以上)にブザー音が変わるという独自の機能を搭載しています。プローブ(細くなっている部分)がぐにゃっと曲がり、肌当たりがやさしい点もポイントです。
液晶の色で発熱が分かる!ナビス「MT550」
ナビス(アズワン)
電子体温計 MT550
実勢価格:1465円
サイズ:W22×H140.7×D12.5mm
重量:約20g(電池含む)
測定方式:予測・実測
感温部:サーミスタ
検温部位:わき
防水:一部防浸
使用回数:-
検温速度(平均)
実測:9分23秒(公称:約10分)
予測:23.2秒(公称:約20秒)
付加機能
・曲がる先端
・メモリー機能
・オートパワーオフ
・バックライト
収納ケース付き液晶バックライト付きの電子体温計です。バックライトは平熱ならグリーン、37.2℃以上だとレッドに色が変化する、面白い機能を備えています。そのほかにもプローブを曲げられたり検温時間が約20秒と速かったりと、多機能な1本です。
検温中にうとうとしても安心!テルモ「P330」
テルモ
電子体温計 P330
実勢価格:2436円
サイズ:約W30×H133×D15mm
重量:約27g(電池含む)
測定方式:予測・実測
感温部:サーミスタ
検温部位:わき
防水:-
使用回数:予測・約1095回、実測約608回(※)
※メーカー仕様表の『使用回数』を編集部で数値換算しています
検温速度(平均)
実測:10分9秒(公称:約10分)
予測:32.4秒(公称:約30秒)
付加機能
・メロディ音ブザー
・大型文字表示
・液晶バックライト
・大型電源ボタン
・オートパワーオフ
・メモリー機能
音量の大きさと大型の文字表示が特徴の電子体温計です。ブザーの音圧が従来比4倍に設計されていて『メリーさんのひつじ』のメロディが流れます。
この音量なら、検温時にうとうとしても目が覚めることうけあいです。ただし静かなオフィスなどで使うときは、音量が大きすぎて気になってしまうかもしれません。
『メリーさんのひつじ』のメロディは、ブザー音に比べて聞き取りやすさの個人差が少ないのだそうです。耳が遠くなってきた年齢の人でも使いやすいでしょう。
画面サイズ自体は他社製品と大きく変わりませんが、文字が大きく見やすくなっています。
素早く正確に測れる耳内体温計3選

ここからは、Amazonや楽天の売れ筋商品から360LiFE編集部が独自にピックアップした体温計をご紹介します。
まずは、耳内体温計です。「検温をすばやく済ませたい」という場合は、耳にかざすだけの耳内体温計がおすすめです。
特に赤ちゃんや小さな子どもがいる家庭では、検温が大仕事になりがちです。子どもを押さえつけずに測れる体温計があれば、重宝するでしょう。素早く正確に測れる耳内体温計から、おすすめの3商品を紹介します。
ピジョン「耳チビオン」
ピジョン
耳チビオン C30
実勢価格:3736円
サイズ:W42.0×H94.4×D24.4mm
重量:約41g(電池含む)
測定方式:赤外線式
感温部:赤外線センサー
検温部位:耳
防水:IPX0(防水・防滴ではない)
使用回数:約5000回
※画像は楽天より
付加機能
・丸みのある幅広形状
・大型スイッチ
・液晶バックライト
・前回メモリー機能
・オートパワーオフ
・収納ケース
『赤ちゃんへの検温のしやすさ』に配慮して作られた、耳式赤外線体温計です。
長年の研究により、先端部の温度センサーは赤ちゃんの耳にフィットしやすいよう作られています。液晶画面も大きめで、計測した体温が一目で分かるのもうれしいポイントです。
本体は手になじみやすい丸みを帯びた形状で、持ったり握ったりしやすく作られています。背面には指を置くくぼみが付いており、ここに指を固定すれば体温計を落とす心配もありません。
オムロン「 MC-510 けんおんくんミミ」
オムロン
MC-510 けんおんくんミミ
実勢価格:2139円
サイズ:W45.0×H94.0×D58.0mm
重量:約50g(電池含む)
測定方式:実測式
感温部:サーモパイル
検温部位:耳
防水:-
使用回数:約5000回
※画像は楽天より
付加機能
・ぴったりセンシング機能
・お知らせブザー
・オートパワーオフ
・収納ケース
耳式の体温計だからこそ気になる、『センサーが鼓膜の方向を向かないと正しく温度を測れない』という問題を解消した赤外線式体温計です。プロープを耳に入れて動かせば、センサーが自動的に最も高い温度を検知・記憶します。
鼓膜の方向がよく分からないときも正しい体温を測りやすく、何度も検温しなおす必要がありません。プロープを耳に入れてから検温までにかかる時間は、最短でわずか1秒です。
これなら、じっとしていない子どもの検温もスムーズにできるでしょう。使用後は体温計の電源が自動でオフになるので、ムダに電池を消費する心配もありません。
KJC「さっと測れる2Way体温計」
KJC
さっと測れる2Way体温計
実勢価格:3900円
サイズ:W93.6×H51.3×D24.5mm
重量:約52g(電池を除く)
測定方式:実測式
感温部:赤外線センサー
検温部位:額・耳
防水:IP22
使用回数:-
※画像はAmazonより
付加機能
・額と耳で測れる2Way仕様
・バックライト
・サウンド切り替え機能
・検温結果を50回分記録
・ランプ点灯機能
・オートパワーオフ
『スキャン式で額から』『耳に入れて耳から』と2Wayで使える体温計です。検温後の体温について「本当かな?」と納得できないときは、測り方を変えてトライできます。
検温時間は額で約3秒・耳なら約2秒と短く、測り直しても時間がかかりません。じっとしていない子どもや赤ちゃんに使いやすく、重宝するでしょう。
液晶画面はバックライト付きで、暗い場所・時間でも使いやすい仕様です。緑は平熱・黄色は微熱・黄色フラッシュは高熱と、ランプのカラーが体温に合わせて変化します。
体温計をのぞき込まなくても、『平熱か・微熱か・熱があるのか』が瞬時に判断できるでしょう。
基礎体温を測れる! 口内専用の体温計3選

続いてもAmazonや楽天の売れ筋商品から360LiFE編集部が独自にピックアップした体温計をご紹介します。
「せっかく体温計を買うのなら、基礎体温を測ってみようかな」という人もいるかもしれません。毎日基礎体温を付ければ、体調・ホルモンのリズムが分かりやすくなります。
ただし、基礎体温を測るには、安定性が高く正しい数値を得やすい体温計が必要です。口内専用の体温計を選び、日々の体調把握に役立てましょう。口内専用の体温計から、おすすめの3商品を紹介します。
オムロン「6830L」
オムロン
6830L
実勢価格:1999円
サイズ:W20.1×H136.8×D12.8mm
重量:約14g(電池含む)
測定方式:予測式・実測式(ピークホールド方式)
感温部:サーミスタ
検温部位:口中
防水:-
使用回数:約1100回(予測式)、約500回(実測式)
※画像は楽天より
付加機能
・バックライト
・前回値メモリー機能
・抗菌樹脂
収納ケースセンサー部分がフラットで、口に入れやすい電子体温計です。口内で検温すれば、予測した5分後の体温を約10秒で表示します。
またスイッチを入れれば自動的にバックライトが点灯する仕様です。暗い場所でも使いやすく、操作に迷うことがありません。
検温が終わった後も約15秒間はバックライトが自動点灯するため、朝・夕問わずスムーズに体温を測れます。本体には抗菌樹脂が使われており、衛生面も安心です。保管したり携行したりするときは、付属のケースを使いましょう。
シチズン・システムズ「CTEB503L」
シチズン
CTEB503L
実勢価格:1509円
サイズ:W20.0×H125.0×D12.5mm
重量:約15g(電池含む)
測定方式:予測式・実測式
感温部:サーミスタ
検温部位:口中(舌下)
防水:JIS T 1140:2005による(防浸形)
使用回数:約1200回(予測式)、約700回(実測式)
※画像は楽天より
付加機能
・バックライト
・防水仕様
・サポートリング
・収納ケース
予測・実測式のどちらでも使える電子体温計です。予測式なら約30秒、実測式なら約10分で検温が終了します。ブザー音とバックライトの自動点灯で検温終了を教えてくれるため、周囲が暗いときも不便を感じずに済むのがメリットです。
また本体には『サポートリング』が付いており、プロープ部分の安定度を高めます。口内型の体温計ならではの不安定さを解消し、安定した状態で検温しやすくなるでしょう。
なお検温が終了した後も、いちいちサポートリングを外す必要はありません。収納ケースにそのまま入れれば、次の日も安定して検温できます。体温計は防水性があって水洗いできるため、使用後はサッと洗って清潔を保てます。
TDK「HT-301」
TDK
HT-301
実勢価格:2990円
サイズ:W46.0×H99.5×D11.0mm
重量:約20g(電池含む)
測定方式:予測式・実測式
感温部:サーミスタ
検温部位:口中(舌下)
防水:-
使用回数:-
※画像はAmazonより
付加機能
・アプリ連携
・抗菌樹脂
・収納ケース
8種類のアプリと連携が可能で、スマホで基礎体温を管理しやすくする電子体温計です。
基礎体温を測るたびにノートや手帳に書き写していくのは、意外に手間がかかります。時間がないときは「面倒くさい」とイヤになってしまうこともあるでしょう。
しかしこの体温計なら、ボタン一つで体温計のデータをスマホに転送できます。いちいちノートやメモを開く必要がなく、忙しい朝も基礎体温測定の負担を感じません。
送信したデータはアプリ内でグラフ化したり排卵日予測に使ったりできるため、毎日の体調リズムが見えやすくなります。
本体が口に入れることを考慮して、安全性の高い抗菌樹脂で作られているのもポイントです。携行用のケースが付いており、旅先・外出先にも気軽に持ち歩けます。
おでこで測れる非接触体温計おすすめ4選

「忙しい朝の検温を早く終わらせたい」「肌に触れずに測れるものが欲しい」という場合は、ピッと『額にかざすだけ』の非接触型体温計がおすすめです。簡単・便利に使える、人気の体温計を紹介します。
こちらもAmazonや楽天の売れ筋商品から360LiFE編集部が独自にピックアップした体温計です。
ドリテック「TO-300」
ドリテック
TO-300 赤外線体温計
実勢価格:3280円
※メーカー販売終了品のため、市場在庫限りの販売です
サイズ:W124×H34.5×D24mm
重量:約46g(電池含む)
測定方式:赤外線式(補正方式 )
感温部:赤外線センサー
検温部位:耳内 ・額を含む皮ふ
防水:-
使用回数:約1000回
※画像はAmazonより
付加機能
・室温/時刻表示
・オートパワーオフ
・検温終了ブザー
・周囲温度測定機能(5℃~70℃±2℃ ・電池切れマーク表示 )
額または耳の中で検温できる、赤外線式体温計です。とにかく検温がスピーディーで、額にセンサーを当てるか、耳の中にセンサーを挿し込むと約2秒(公称)で検温できます。
ボタンを押すとすぐに検温終了のブザーが鳴るため、「もう終わったの?」と驚くかもしれません。とにかく速く検温したい人や、じっとしていられない子どもにはおすすめです。
通常の検温モードのほか、体温以外を測る『温度計モード』機能を搭載している点もうれしいポイントです。モードを変えれば、ミルクやお風呂の温度を測るときにも使えます。
KJC「エジソンの体温計Pro KJH1003」
KJC
エジソンの体温計Pro KJH1003
実勢価格:6950円
サイズ:W36.0×H150.0×D35.5mm
重量:約20g(電池含む)
測定方式:赤外線式
感温部:赤外線センサー
検温部位:こめかみ部
防水:-
使用回数:5000回以上
※画像は楽天より
付加機能
・ミュート機能
・温度計機能
・メモリー保存最大32件
・バックライト
・オートパワーオフ
こめかみ部にセンサーを正しく当ててボタンを押せば、約0.7秒で検温が完了します。
『サイレントモード』搭載で、検温時のブザー音を消すことも可能です。赤ちゃん・子どもが寝ていても、検温で起こしてしまう心配がありません。
ボタンを押してモードを切り替えれば、温度計機能も選択できます。お風呂の温度が気になるときや、赤ちゃんのミルクの温度を知りたいときにも重宝するでしょう。
暗い場所でもよく見えるバックライトや電源の切り忘れを防ぐオートパワーオフ機能も付いていて、使い勝手のよい体温計です。
ケンツメディコ「サーモピット KM-320」
ケンツメディコ
サーモピット KM-320
実勢価格:1万2029円
サイズ:W34.4×H161.0×D25.2mm
重量:約50g(付属品を含まない)
測定方式:赤外線式
感温部:赤外線センサー
検温部位:額
防水:IP22
使用回数:約4000回
※画像はAmazonより
付加機能
・測定距離センサー
・温度計機能
・各モード10回分の自動メモリー
・バックライト
・収納ケース・ストラップ
・日本製
安心の日本製で、医療・介護現場でも多く使われている体温計です。額と体温計の距離が約4cmになると自動で検温する、『測定距離センサー』を内蔵しています。本体はバックライト付きで、夜や暗所での検温にも困りません。
またスイッチを押せば『物体モード』『室温モード』へ切り替えて、食べ物の温度や室温も測れます。検温の結果は各モードとも、10回分まで保存可能です。
収納ケース・ストラップ付きのため、気軽に携行できるのもうれしいポイントといえるでしょう。
タニタ「BT-540」
タニタ
BT-540
実勢価格:3930円
サイズ:W49.0×H129.0×D39.0mm
重量:約90g(電池含む)
測定方式:赤外線式
感温部:赤外線センサー
検温部位:額
防水:-
使用回数:約5000回(手動電源オフ時)
※画像はAmazonより
付加機能
・大型液晶表示
・バックライト
・メモリー保存最大30件
・物体温度の測定可能
・サイレントモード
・オートパワーオフ
センサー部分をおでこに向ければ、約1秒で検温が終わります。検温終了のブザーオンはオフにできるため、就寝中の赤ちゃん・子どもに使うときも安心です。
モードを変えれば、赤ちゃんのミルクやお風呂の温度も測れます。検温の結果は、30件まで保存可能です。
また液晶画面は大きく、バックライトも付いています。38℃以上の熱があったときは音と光で知らせてくれるため、異変を見逃す心配もありません。検温後30秒で自動的にオフになり、消し忘れの心配も不要です。
なお『BT-54×』シリーズには『BT-541』『BT-542』もあります。これらは型番が違うだけで、仕様は全て同じです。
まとめ
体温計を選ぶときは『スピード』『正確性』『検温方法』『測る部位』など、いくつかの注目したいポイントがあります。まずは我が家のニーズに優先順位を付けて、どのような体温計が必要かをはっきりさせましょう。
例えば赤ちゃん・子どもがいる家庭なら、検温時間が短い非接触型がよいかもしれません。一方「基礎体温を付けたい」という女性には、口内専用の体温計がおすすめです。
紹介した体温計の中にビビッとくるものが見つかったら、ぜひ詳細をチェックしてみてはいかがでしょうか。