ペットの抜け毛や汚れ等のお悩みは ロボット掃除機が解決してくれます
愛犬家や愛猫家を悩ませる、ペットのいろいろな問題。毛の生え変わりシーズンの抜け毛の多さに頭を抱えたり、散歩から帰って犬をしっかりシャワーをしたはずなのに廊下に砂汚れがあったり、気が付いたら猫のトイレの砂が散らばっていたり……と、ペットはかわいいけれど掃除が何かと大変ですよね。
1日に大量の毛が抜けたり、
トイレの砂が散らばって不衛生など、悩みはつきません。
何か良い解決法はないのかと調べてみると、お掃除ロボットを導入することで劇的に掃除がラクになった! という口コミが意外と多くありました。そこで、ペット目線で便利なお掃除ロボットは一体どれなのか? を調査してみました。
ペットの掃除でホントに役立つのは どれか実際に使ってテストしました
[テスト1]抜け毛や砂を吸い取る掃除力
今回最新機種8種類のロボット掃除機の検証を敢行。ペットトイレの砂の掃除や掃除中に食器にぶつかって水やフードをこぼさないかなど、あくまで「ペット目線」でのテストを行いました。
撮影・検証にご協力いただきました
家電コーディネーター
戸井田園子さん
ペットの専門店コジマ
住所:東京都江戸川区西篠崎1-5-5
電話:03-5664-3511
営業時間:10:00~20:00
定休日:年中無休
浅草ねこ園
住所:東京都台東区浅草3丁目1-1馬道妙見屋ビル 6F
電話:03-3876-3813
営業時間:11:00~21:00
定休日:火曜日(祝日の場合は翌日)
毛の生え変わりシーズンには1日に両手分(5g)以上の毛が抜けると言われています。そこで、ペットショップにご協力いただき、大量の動物の毛と砂をカーペットやフローリングにまいて、制限時間にどれだけ掃除できるかをチェック。
ロボット掃除機にも得意、不得意があり、同じ機種でもカーペットとフローリングでは異なった結果が出ました。
[テスト2]食器やトイレを避ける対応力
ペットを飼っていると掃除の際に移動しづらいものが意外と出てきます。中でも水飲み用の食器とトイレは基本的に出したままなので、ロボット掃除機が食器やトイレを上手に避けて、掃除を行えるかチェックしました。
赤外線などで掃除場所を制限するバーチャルウォールが付属している機種は、使いやすさや精度も併せて調査。
[テスト3]ゴミをためられるダストボックス性能
日常的な掃除とは違い、抜け毛の多いペットだからこそダストボックスの大きさはとても重要になってきます。そこでダストボックスの大きさや、たまったゴミをこぼさず簡単に捨てることができるかなどの使いやすさをチェック。
ゴミの自動圧縮機能が付いている機種や充電台にゴミ回収機能が付いているものなど、さまざまな種類があります。
[テスト4]掃除後の充電台への帰還率
実は掃除後になかなか充電台に戻れず、帰り道の途中でバッテリー切れなどで止まってしまうロボット掃除機が意外と多いんです。そこで、いかに最短ルートを見つけて充電台に戻れるかと、充電台近くに障害物があるときの動きをチェック。
各社人気の掃除機を抑えて1位! 穴が無いルンバ980が最強です
アイロボット
ルンバ980
実勢価格:13万5000円
サイズ:W353×H92×D353mm
質量:約3.9kg
稼働時間:最大120分
今回のテストで多くの高評価を獲得し、「掃除力編」ではフローリングとカーペットの両部門で2位を獲得しました。
続く「障害物編」では、センサーと天面に搭載されたカメラを駆使して食器やトイレをスレスレでかわす高性能ぶりやバーチャルウォールで掃除エリアを簡単に仕分けられる便利さから堂々1位に!
その他「ゴミ処理編」「帰還率編」では4位を獲得。唯一、伸び悩んだのは駆動音くらいといえます。
四隅や壁際のゴミもブラシで集めて吸引。外周から始めて中心部をランダムに掃除。家具の配置に合わせて徹底的に掃除していました。
ダイニングチェアも回り込んで掃除。隙間を見つけて椅子の下に回り込むと、椅子を動かすことなく脚の周りを丁寧に吸引します。
ダントツの掃除力ではないものの 丁寧さや安定感は随一
カーペットやフローリングの掃除力はトップではなかったものの、ゴミの飛び散らしを抑えながら毛や砂を丁寧に回収する掃除の安定感では、実に優れています。
障害物の回避能力や四隅の入念な吸引など、ロボット掃除機に必要な基本性能はいずれも優秀。
サイドブラシが当たってカーペットに飛び散ってしまった砂も最終的に回収。通過したエリアのゴミはほぼありません。進路に食器などの障害物があっても減速して周囲に回り込み、床に落ちた毛や砂を吸い取っていきます。
カーペットでもフローリングでも高い吸引力をキープ。通過した箇所は細い粉じんまでも逃さず吸引し、機動力も吸引力もバツグン!
マッピング式採用のルンバ980は 障害物避けの天才的モデル!
回避能力がもっとも優秀だったのがルンバ。マッピング式を採用している980は、より緻密に障害物を避けることができます。それもスレスレまで接近して回避するので当たらないだけでなく、障害物の周囲にある汚れもしっかりクリーニングできました。
一度も給水器にぶつかることなく掃除を完了しました。ヒヤリとさせるシーンは何度もありましたが、超絶ともいえる転回で衝突を回避! 念のためカーペットを確認してみましたが、一滴の水すらこぼれていませんでした。
また、ルンバのバーチャルウォール(赤外線で壁を作り本体の進入を防ぐ装置)には、半径60cmの円形に、スポット的な進入禁止エリアを設定できるモードも用意されています。給水器の倒壊などを避けるなら、外出中はこのモードを活用した方が安心です。
赤外線センサーできっちり避けるバーチャルウォールは単体購入(7500円・税抜)も可能。直線と円形、2種類の壁を作ってルンバの進入をガードするので、ペットを飼う家には絶対欲しい機能です。
パワフルさと緻密さが絶妙な1台 ネイト BVD8500
neato
BVD8500
実勢価格:6万4500円
サイズ:W335×H100×D321mm
質量:4.1kg
稼働時間:最大90分
パワフルかつ緻密な掃除力で、一度通過しただけでほとんどの毛を吸い取る抜群の吸引力と無駄のない効率的な動きは見ていて気持ちがいいです。しかし、床質によっては充電台に戻りづらいという難点が残ります。
フローリングもカーペットもパワフルに吸引。外周から中央部へ進む安定した動きで床の素材を問わず前進して吸引するので、掃除もはかどります。フローリング上での充電台への帰還も1回で成功しました。
椅子の密集地帯もパワーで突き進みます。大型のボディながら隙間から椅子の下へと器用に回り込みました。ネイトは椅子の脚をぐいぐい押し、隙間を見つけて回り込むようにパワフル吸引!
カーペットの掃除力は見事1位! 効率&パワーが絶妙です
カーペット上で抜群の掃除力を発揮したのが、ネイトのBVD8500。空間を“地図化”して掃除するマッピング方式を採用しているため、同じ場所を二度通らずに効率よく外周、そして中央部分のゴミを吸引していきます。
ちなみに今回用意した約180㎝四方(約2畳分)のスペースの掃除は、たったの3分34秒で完了しました。
ほとんどの毛を吸い取ったのは強力な吸引力のネイトだけ。外周を掃除してから中心部をていねいに吸引していました。
大量のゴミを1度で吸い取るしっかり者。規則正しい効率的な動きで一度の通過で大量の砂をすべてクリアしました。
図体は大きいですが掃除は細やかで、四隅も壁際も一度で吸引しました。壁際を一周まわっただけで毛も砂もほぼ吸い残しゼロ。コーナーのゴミもきれいに吸引。
いくら良くても6万、13万は高すぎ …という人にはコスパ最強アンカー
アンカー
RoboVac11
実勢価格:2万7560円
サイズ:W330×H78×D326mm
質量:2.65kg
稼働時間:約90分
ルンバやネイトのような驚きを感じさせる特徴はありませんが、最安機ながら各テストで高得点をたたき出したアンカー。同じ場所を何度も往復し、執拗に掃除を繰り返すのが持ち味。執念が功を奏しゴミの取り残しは少ないです。
クッションも回り込んで掃除。行く手にクッションを検知すると、その周囲を何度も動き回って周りにあるゴミをかき集めていました。
狭い所は少し苦手! 今回のテストでは、椅子の下にうまく回り込めず、やや苦手な印象を受けました。
衝突回数ゼロの障害物回避力と 帰還時の最短コース選択率が高い
高級機さながらの神ワザ運転を披露し、障害物にぶつかることは皆無でした。障害物との距離感はマチマチながら、周囲のゴミは取れました。また、充電台の認識から帰還まで、とにかく高速で実行し、最安機を感じさせない高性能ぶりです。
見た目には当たっているとしか思えない距離まで肉薄して、周囲をクリーニング。
現在地と充電台が直線で結ばれるルートを選び、最短距離をめざして斜めからでも突進し充電台へ帰還していきました。最短コース選択率は85%で2位!
4位: 上位機種にも匹敵するルンバ876
穴の少ない掃除力はさすがです
アイロボット
ルンバ876
実勢価格:7万9920円
サイズ:W353×H92×D353mm
質量:約3.8kg
稼働時間:最大60分
1位のルンバ980に近い性能で価格は抑えめとお買い得な製品。上位機種にも匹敵する優秀機で、障害物回避力や充電台への帰還率は共に3位でした。
障害物を前にしても変わらない安定感のある走行性能で、大回りしたこともありましたが、基本は上手に避けて進むを繰り返しました。
また、のんびりと安定した走行が持ち味で充電台への帰還も急がず着実。最短コース選択率71%と高い帰還率でした。
シリコンブラシで毛が絡まない
毛ブラシを使わず、独自のシリコンブラシを採用しているため、ペットの毛を大量に吸引しても毛が絡むことがありません。
5位: フローリング掃除力は1位も他が
いま一歩のエコバックス ジャパン
エコバックス ジャパン
DEEBOT M88
実勢価格:4万2980円
サイズ:W340×H77.5×D340mm
質量:最長3.1kg
稼働時間:約90分
※現在品切れ中です
注視すべきは、ルンバ980を超えたフローロングの掃除力。ランダム式ながら無駄な動きは極めて少なく、逆に同じ場所を往復して何度も掃除をするため、細かい抜け毛から砂の粉塵まで確実に吸い取りました。
しかし、カーペットの掃除力とゴミ処理力は7位と下位なのが足を引っ張った様子。水拭き掃除も可能という隠れた機能もあるマルチなロボット掃除機でもあります。
正面からの帰還は最速で、最短コースの選択率85%で2位と、なかなか優秀ではありました。
6位: 掃除力はイマイチでも
全自動のゴミ処理力はピカイチ!
東芝
トルネオロボ VC-RVS2
実勢価格:9万0000円
サイズ:W350×H87×D350mm
質量:3.4kg
稼働時間:最長約60分
カーペットとフローリングの掃除力はパッとしない6位で、障害物の回避力も決して得意とは言えません。ですが、特筆すべきはゴミ処理能力の高さ。東芝ならではのオンリーワン機能を搭載し、ゴミ捨ての手間を軽くしてくれます。
さらに、ダストステーションに溜めたゴミを5分の1程度まで圧縮するので、ゴミ捨て回数も確実に抑えられます。手が汚れず、カップが丸洗いできるのも魅力です。
本体で集めたゴミを自動で吸い込むダストステーションを、充電台にドッキングした製品。ゴミ捨ての頻度を減らせるのでズボラさんにオススメです。
7位: 障害物回避力がワースト!
圧縮前のゴミを撒き散らす汚点も
日立
ミニマル RV-DX1
実勢価格:10万6520円
サイズ:W250×H92×D250mm
質量:2.3kg
稼働時間:最長約60分
障害物にブツかるのは仕方がないとしても、進路を変えることなく、そのままグイグイ押していったのは本機のみ。回避どころか猪突猛進で障害物を押し出し、当たっても引かず壁際まで押し続けるほどでした。
肝心の掃除力もイマイチで、フローリングでは圧縮前のゴミを随所でばらまくという惨事が発生! 充電台に戻らないとゴミが圧縮できず、ダストボックスが満杯になるとゴミをまき散らしてしまいます。
リモコン操作はわかりやすく直感的に使えるから、カーペット上での使い勝手はナンバーワン。前後・左右の移動ボタンが人視点で設定されているため、ラジコンカーを動かす感覚で掃除機を自由に動かせます。
8位: 充電台への帰還率はナンバーワン!
しかし肝心の掃除力が最下位……。
パナソニック
ルーロ MC-RS200
実勢価格:8万6180円
サイズ:W330×H136×D325mm
質量:約3.0kg
稼働時間:約60分
最下位のルーロは、ダストボックスの容量不足が最大のネックになりました。ダストボックスに余裕のあるうちは毛も砂もよく吸い取りますが、満杯になった途端ゴミが逆流し、お掃除ロボットとしては致命的……。
ですが、常に最短ルートを選んで確実に帰るのは本機だけで、その100%の帰還率はナンバーワンでした。
ペット掃除には向きませんが、充電台へ確実に帰還するので日常使いにはOKです。
ペットのお悩みはロボット掃除機を駆使すれば解決できますので、ぜひペットと自分のライフスタイルに合った最高の1台を見つける参考にしてみてください。5位以下もペットのいない家庭の日常使いにはオススメです。