ごちそうステーキを自宅で!プロと最高の焼き方を探求
ごちそうといえば、連想するのはやっぱりステーキですよね。でも、家でつくると焼きすぎたり生焼けだったり、イマイチな出来になりがちです。
「お店で食べる極上ステーキって、自宅では再現不可能?」「やっぱり、使う肉は高いものじゃないと駄目?」そんな不安を吹き飛ばすべく、テストするモノ批評誌『MONOQLO』はスーパーで購入した安いお肉を、肉汁たっぷりな“ごちそうステーキ”に大変身させる方法を探し出しました!
料理のプロ2人とタッグを組み“焼き方”と“油”を徹底検証
検証に使用したのは、スーパーで購入できるお手頃な牛肉。
厚さ1.2cm程度のものです。
以下の2つのポイントをプロの料理家2人が厳しくチェックしました!
▼チェック項目はコチラ
項目l1:焼き方
項目l1:油
それでは、まず「焼き方」から見てみましょう。
旨味を引き出すベスト温度は?温度計で検証しました
ミディアムレアなステーキを作るために、まず重要なのは、お肉を焼く温度。「焼き方」の検証では、調理用の温度計で中心部の温度を測り、ベストな焼き加減を検証しました。
使ったのはコチラです。
Habor
クッキング温度計
実勢価格:1700円
食材の中心に刺すだけで、中心の温度をきっちり正確に測れます。ステーキ以外にローストビーフなどを作るのにも便利ですよ。
この温度計を用いて、以下の3つの芯温(中心部の温度)を保ちながらステーキを焼きました。
▼芯温の検証パターンはコチラ
パターン1:55℃
パターン2:58℃
パターン3:60℃
見た目や味わいも厳しくチェックし、料理のプロ2名に評価してもらいました。
それでは、結果を見てみましょう。
【芯温58℃の場合】
極上の焼き上がりです!
▼プロの評価
風間さん:◎
さわけんさん:◎
肉の中心が58℃というのはタンパク質が固まるギリギリのライン。絶妙な色味に焼きあがりました。プロ2人とも文句なしの◎評価。肉汁の具合、歯切れの良さが最高です!
温度計があれば「焼き過ぎ」は簡単に防げます。
【芯温55℃の場合】
さすがに赤すぎ!
▼プロの評価
風間さん:○
さわけんさん:○
少し温度の低い芯温55℃では、さすがにレア感が強すぎた焼き上がりに。歯ごたえはゆるめで、どうにか肉を噛み切ることができるレベルです。筋部分がちょっと硬いのも残念。
【芯温60℃の場合】
少し色がくすみました
▼プロの評価
風間さん:○
さわけんさん:△
芯温60℃では、少しくすんだ色で、硬めの食感になりました。しっかりと火が通っているので歯切れはバッチリ! ただ、しっかり焼いている分、人によってはパサつきが気になるかも…。
「焼き方」検証の結果、ベストは芯温58℃でした! 続いて「油」を検証します。
旨味を引き出す油はどれ?4種類の油で焼いて検証
極上ステーキを作りたいなら「油」にも注目しましょう。今回は下記の4種類の油を使って検証しました。
▼検証した油はコチラ
・オリーブオイル
・サラダ油
・バター
・牛脂
それでは、検証結果をご覧ください!
【オリーブオイル】
揚げ焼きが旨味を際立たせる!
▼テスト結果
オリーブオイル:○
あっさりしているけど、油の風味は1番でした! 多めの油で揚げ焼きにすると、お肉の旨味をより引き出せます。
【サラダ油】
あっさりしすぎでほとんど風味なし
▼テスト結果
サラダ油:△
味も見た目も悪いわけではありませんが、油の風味や香ばしさはゼロに等しい仕上がりでした。あっさりしすぎていて味気なかったです。
【バター】
コク・香ばしさ・旨味、文句なし!
▼テスト結果
バター:◎
コク・旨味に関してはベスト! 香ばしさもしっかりあります。オリーブオイルを一緒に使うことで、より一層お肉の旨味が感じられますよ。
【牛脂】
相性は良いけどクドイかも?
▼テスト結果
牛脂:◎
牛の油なので、ステーキと相性的にはバッチリ。コクと旨味がプラスされています。ただし人によっては「クドいな」と感じるかもしれません。
安いお肉が極上ステーキにベストな作り方を伝授します
それではいよいよ、究極のステーキの作り方を紹介します!
【材料】(2人分)
・ステーキ用牛肉…2枚
・牛脂………………1個
・ニンニク…………適量
・バター……………1片
・オリーブオイル…適量
・付け合わせ野菜…適宜
必要な材料を把握していただき、調理説明に入る前に注意点をひとつ。以下の調理方法は、あくまでプロ監修の推奨テクニックとしてご提案しています。
お肉の種類や状態、季節、賞味期限などに関連する諸条件、高齢者の方、小さなお子さん、妊婦さんなどの抵抗力が低い身体条件によっては、実践する上で十分な注意が必要になる場合があります。予めご了承ください。
【作り方】
手順1:冷蔵庫から冷えたお肉を取り出して15℃前後の常温に戻します(冷えたままだとおいしく焼けません)。
手順2:塩とこしょう(材料外)を両面にまんべんなくかけましょう。味付けのためだけでなく、良い色に焼くためでもあります。
手順3:フライパンにオリーブオイルを入れて強火で熱しながら、バターをイン! フライパンの温度は190℃以上が目安です。バターが焦げてきたらお肉を入れます。
手順4:温度計の針をお肉の中心に刺し、中火で30~40秒焼きましょう。裏返したらもう一度30~40秒焼きます。
手順5:芯温が53℃になったタイミングで、お肉をフライパンから取り出します。アルミホイルを敷いた皿に移しましょう。
手順6:皿に置いたら、すぐにアルミホイルでお肉を包みます。そのまま15~20分置いておき、余熱で芯温が58℃になるようにしましょう。
噛むたびに肉汁溢れる極上ステーキの完成です!
温度計を駆使したステーキの最強レシピ、いかがだったでしょうか。
今回ご紹介した作り方を参考に、手頃なお肉を極上ステーキに変身させてみてください!
お肉の旨味がしっかりと味わえる焼き上がり。