炊飯器の最近のブームは銘柄炊き分けと第三勢力
一言に炊飯器と言っても、格安のものから超高級なものまでさまざま。釜の底部分にあるヒーターで加熱する「マイコン式」は熱の伝わり方が弱めで比較的安く購入できます。
昨今は電磁の力で内釜自体を発熱させる「IH式」の方が主流となっています。高火力でムラなくご飯が炊けるものの、マイコン式と比べると値段は高めです。
そんな炊飯器市場でここ最近話題になったもののひとつに「銘柄炊き分けモード」というものがあります。
炊き分けモードは今一歩な印象でした…
あらかじめ炊飯器に各銘柄に合った炊き加減が登録されていて、ボタンひとつで”炊き分け”ができるというスグレモノ。
アイリスオーヤマ
IHジャー炊飯器
銘柄炊き 5.5合
実勢価格:9131円
アイリスオーヤマの「銘柄炊き」は「こしひかり」「あきたこまち」「つや姫」など31銘柄に対応しています。
「銘柄炊き」は格安のマイコンモデルもあるのですが、そちらにも炊き分けモードが搭載されています。
編集部でも過去に炊き分けの検証を行っていますが、実力の程は“今一歩”という印象でした……。
決してマズくはないのですが、「銘柄の特徴に合わせる」というより「銘柄を炊飯器の味に強引に持っていく」感がありました。
検証結果はコチラの記事をご参照ください。
炊飯器の「米の魅力を引き出すモード」が本当か実験してみた
最近、よく目にする第三勢力の実力は…?
炊飯器市場に関わるブームで、もうひとつ見逃せないものがあります。そう、サードパーティーの登場です!
ここ数年、炊飯器の分野に初参入するメーカーが続出。バルミューダやバーミキュラといった新進気鋭のメーカーが新製品を発表しています。既存の炊飯器にはない独自の設計や高いデザイン性など、型にとらわれない姿勢は魅力的です。
siroca(シロカ)
かまどさん電気
実勢価格:7万9750円
バルミューダ
The Gohan
実勢価格:3万8800
バーミキュラ
ライスポット
実勢価格:8万6184円
シロか「かまどさん電気」 のことを詳しく知りたい方はコチラをご覧ください。
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バルミューダ、バーミキュラの炊飯器のこと詳しく方はコチラをご覧ください。
【炊飯器】噂のバーミキュラは何が違う?最新ブランド徹底食べ比べジャッジ
片や大手メーカーは“ふつう”に回帰…!?
ここ1、2年は上記の新興メーカーの炊飯器が話題をさらっていましたが、それらの登場により、ある意味炊飯器業界をずっとリードし続けた大手メーカーのレベルの高さが再認識されたと言ってもよさそうです。
2018年の大手の新製品は、久しぶりに釜の素材をリニューアルしたり、炊き方に新技術を投入しているところが増え、釜の質やご飯の美味しさといった炊飯器の基本に回帰し、「ふつう炊き」の味を見直している印象があります。
大手メーカー4社の新製品の主な特徴はコチラです。
東芝
真空圧力IHジャー炊飯器
RC-10ZWM-K
実勢価格:9万4836円
「圧力+真空炊き」
真空機能で保存に強かった東芝は、さらに圧力も組み合わせたハイブリット炊飯で勝負に出ています。
タイガー
土鍋圧力IH炊飯ジャー
JPH-A101
実勢価格:8万7596円
「プレミアム本土鍋」
一貫して土鍋釜にこだわるタイガーは、内釜に炭化ケイ素を配合したプレミアム新土鍋で熱伝導のアップを図っています。
パナソニック
圧力IH式炊飯器
SR-VSX108
実勢価格:7万7573円
「鮮度センシング」
お米の鮮度を「圧力センサー」で検知。鮮度が落ちて酸化しかけたお米でもハリと甘みのある仕上がりになります。
象印
圧力IH式 炎舞炊き
NW-KA10AM
実勢価格:9万8633円
「炎舞炊き」
南部鉄器からリニューアルされた新しい鉄釜と、3つのローテーションIHで「炎のゆらぎ」を実現しています。
家電批評編集部が炊飯器のベストとして推してきた象印の「極め炊き」の内釜が大幅にリニューアル。象印が“百年目の最高傑作”と謳う「炎舞炊き」に生まれ変わりました。“最高傑作”と言われては試さずにはいられません!
……という訳で、お米のプロと共に「炎舞炊き」の実力を検証してみました。プロをも唸らせた象印の新製品のレビューは別途コチラの記事でご紹介しています!