EVF付き小型フルサイズ機ってなに?
軽量・コンパクトなサイズがいいけれど、本格的でしっかりしたグリップやファンダー、メカシャッターも欲しいのが本音。そんな欲張りを叶える、ハイレベルな撮影性能のカメラがEVF付き小型フルサイズ機カメラです。
一眼レフスタイルで撮影できて、持ち運びもラクラクです。
今回、『家電批評』編集部では、超軽量フルサイズカメラのソニー「a7C II」とキヤノン「EOS R8」の2機種を各5項目(画質、機能、使い勝手、サイズ・重量、コスパ)20点満点で徹底比較検証しました。
軽量カメラをおすすめする理由
【おすすめ理由1】いくら高性能でも持ち出すのが億劫なカメラはいらない!
カメラは高性能・高機能を求めるほど、どうしても大きく、重たく、高価になります。もともと小型軽量がウリだったミラーレスもハイエンドモデルは大型です。
いい写真を撮るにはカメラがその場にあることが絶対条件ですが大きいカメラは持ち出しが面倒になりがち。携帯性は重要スペックなのです。
【おすすめ理由2】小型でも性能もつくりもリッチなモデルが増えてます
携帯性は大事ですが「小型=エントリーモデル」という図式が“製品企画 の当たり前”でもあります。しかし、技術の進歩や小型モデルを望むユー ザーの声もあり、高画質・高性能な小型カメラも増えてきました。
どんな性能を死守し、小型化のために何を削るか。ハイエンド機以上にメーカーの発想力が問われます。今回は比較的最近の発売で、ボディ500g以下を基準に比較するモデルをセレクト。 実写レビューで選び方を考察します。
カメラの基本は?
【基本1】一眼カメラとコンパクトカメラ
違いはレンズを交換できるか、できないか
「一眼カメラ」(一眼レフやミラー レスカメラ)はレンズを交換できるのが最大の特徴(上)。一方、レンズを交換できないレンズ固定式のカメラは大きさにかかわらず「コンパクトカメラ」と呼ばれます(下)。
【基本2】イメージセンサー
今回はフルサイズとAPS-Cモデルを解説
デジカメでは多彩なサイズのイメージセンサーが使われています。1インチ以下はスマホでも使われるサイズ。基本的に大きなセンサーの ほうが画質面は有利で、大きな背景ボケも得やすいですが、本体もレンズも大きくなります。
EVF付き小型フルサイズ機の特徴
【ポイント1】大きなグリップ
持ちやすいグリップは、手ブレ軽減だけでなく疲労感の低減にも効果あります。
【ポイント2】見やすいEVF
覗き心地はもちろん、すぐに表示されるレスポンスも重要です
こんな人におすすめ
性能にはコダワリたい
長く使いたい
時には望遠レンズでスポーツ撮影などがしたい
「こう撮りたい」という要望に応えてくれる
ソニー「a7C II」
- ソニーa7C II
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- 画質
- 機能
- 使い勝手
- サイズ・重量
- コスパ
- おすすめポイント
-
- AFの検出力は群を抜く性能
- 強力なボディ内手ブレ補正
- がっかりポイント
-
- 若干窮屈な操作性
- 幅
- 124.0mm(約)
- 奥行
- 63.4mm(約)
- 高さ
- 71.1mm(約)
- 重量
- 429g(約)
- 連写
- 10コマ/秒(約)
- 有効画素数
- 3300万画素(約)
- EVF
- 0.39型
- 液晶
- 3.0型
- 型番
- ILCE-7CM2(B)
【画質】19/20
クリエイティブルックでソニーらしい表現が楽しめ、シーンを問わず安定して簡単キレイ。
【機能】19.5/20
申し分のない機能性ですが、電子シャッターで1/8000秒より高速の設定があれば満点でした。
【使い勝手】19.5/20
強力な手ブレ補正と賢いAFなどは優秀ですが、操作性がやや窮屈な点がマイナスです。
【サイズ・重量】20/20
サイズや重さも優れていますが、ボディに余計な出っ張りがないのでとてもコンパクト。
【コスパ】19/20
性能的には申し分なくレンズキットの価格は納得。ボディ単体で25万円はやや高いと感じます。
これだけの性能をこのサイズに詰め込んだ技術に感動!
【AF:優秀】瞳AFがとても優秀
瞳が隠れると頭部認識に、再度瞳を検出するとスムーズに瞳に張り付くAFの検出力は群を抜く性能です。シャッターを押せば狙いどおりにピントが来るといっても過言ではありません。
【手ブレ:優秀】手ブレの心配なし
従来機(ソニー「a7C」)最大の弱点が手ブレ補正の効果でしたが、本機は大きく進化して強力な効果を得ました! グリップの形状もよく、スローシャッターから望遠レンズまで安心して撮影できます。
レンズ:Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA、F1.8、1/1000秒、+1.0段補正、AWB、ISO640、クリエイティブルック:PT
上位モデルの撮影性能で操作性も良い
キヤノン「EOS R8」
- キヤノンEOS R8
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※RF24-50 IS STM レンズキット 29万3700円
- 画質
- 機能
- 使い勝手
- サイズ・重量
- コスパ
- おすすめポイント
-
- 起動が早い
- コンパクトで快適な操作性
- 大型グリップが安定感がある
- がっかりポイント
-
- ボディ内手ブレ補正なし
- 幅
- 132.5mm(約)
- 奥行
- 70.0mm(約)
- 高さ
- 86.1mm(約)
- 重量
- 414g(約)
- センサー
- フルサイズ
- 連写速度(メカ)
- 6コマ(秒)
- 有効画素数
- 2420万画素(約)
- 公称撮影枚数
- 220枚(約)
- カードスロット
- 1つ
- マルチコントローラー
- なし
- EVF
- 0.39型
- 液晶
- 3.0型
- 手ブレ補正
- 非搭載
- 型番
- EOS R8 ボディ
【画質】19/20
健康的なスキントーンや高感度でも綺麗な画質は◎。 ただし、表現に個性がないのは残念。
【機能】19/20
手ブレ補正の非搭載が最大の弱点。スマホ連携など、手ブレ補正以外の機能は満足度が高い。
【使い勝手】19/20
窮屈に感じない操作性。大型グリップで望遠レンズと組み合わせても負担が少ないのがいい。
【サイズ・重量】19/20
ソニー「α7CⅡ」よりも わずかに大きいボディですが、操作性を犠牲にしない絶妙なサイズ感が◎。
【コスパ】16/20
スペックやソニー「a7CⅡ」との性能差を考えるとコスパに優れているとはいえず、やや高価に感じます。
上位モデルの撮影性能を持ち、コンパクトなのに操作性もいいです。
【AF:良好】被写体認識AFが使いやすい
ポートレートももちろん強力ですが、特に動物園では幅広い種族の瞳を検出してくれるので、被写体に集中できます。
【機動性:優秀】チャンスを逃さない
起動が速いので被写体にすぐにフォーカスできます。 握りやすい大型グリップは安定感がよく、一眼レフのような使い心地です。
レンズ:RF50mm F1.8 STM、F3.2、1/400秒、+1.3段補正、AWB、ISO400、ピクチャースタイル:オート
高度なAF性能と高い画質を両立!
今回、EVF付き小型フルサイズ機のベストバイに輝いたのは、ソニー「a7C II」でした!
ソニー「a7C II」は、瞳AFがとても優秀で、瞳が隠れると頭部認識に切り替わり、再度瞳を検出するとスムーズに瞳に張り付き、AFの検出力は群を抜いています。シャッターを押せば狙い通りにピントが来ると言っても過言ではないです。
また、手ブレ補正も従来機に比べ大きく進化し、強力な手ブレ補正となっています。グリップも持ちやすく、スローシャッターから望遠レンズまで安心して撮影が可能。
限界まで小型化されている点も大きな魅力ですが、小型化の影響とAFポイントを動かすジョイスティックを備えず、若干窮屈な操作性は残念でした。
一方、キヤノン「EOS R8」は、使いやすさが魅力。電源を入れてすぐに撮影が可能で、EVFは覗いた瞬間に表示される高いレスポンス。コンパクトながら快適な操作性は、さすがキヤノンという印象でした。
AF性能は良好ですが、たまに檻などが手前にあるとピントが外れることも。ただし、AF中でも使える電子式フルタイムMFを併用すれば、すぐにピントを合わせられます。
欠点としては、ボディ内手ブレ補正がないため、手ブレ補正がないレンズとの組み合わせでは少し扱いづらいと感じるシーンが多くありました。
今回の記事を参考にして、ぜひお気に入りの一台を検討してみてくださいね!
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