自転車を電動アシスト化するユニットってどうなの?
ホンダ「SmaChari(スマチャリ)」は「さまざまな自転車を電動アシスト化する」と謳われている製品です。とはいえ、実際には個人の自転車は対象外。
あくまでも「自転車の販売店やメーカーに提供する」という企業に対してのサービスとなっていて、現状ではスポーツ自転車専門店ワイズロードで購入できる1モデルのみが対応しています。
そこで今回は「SmaChari(スマチャリ)」の実力をチェックするために、対応モデルに試乗しました。
気になる実際の使用感などを「家電批評」編集部とプロがチェックしましたので早速レビューをお届けします。
SmaChari(スマチャリ)とは?
電動アシストユニットと、それに連動するスマホアプリにより、既存のさまざまな自転車を電動アシスト化・コネクテッド化できるサービス。実は個人向けではなく販売店やメーカーに向けたもの。現在、対応自転車は1モデルのみです。
電動アシスト自転車としての乗り心地は?
ワイズロード「RAIL ACTIVE-e」
- ワイズロードRAIL ACTIVE-e
- 実勢価格: ¥220,000〜
- アシスト
- 乗り心地
- パーツ
- アプリ
- 将来性
- おすすめポイント
-
- AIアシスト設定が◎
- e-bikeで22万円は安い
- がっかりポイント
-
- スマホがないとアシスト機能が使えない
- サイズ
- 480(L 適応身長170-190cm前後)/440(M 適応身長165-180cm前後) /400(S 適応身長155-170cm前後)
- 重量
- 15kg
ユニットの他に4種のセンサーを搭載
「SmaChari(スマチャリ)」にはコントローラー(バッテリー部分)に加速度センサー、ペダル部分にケイデンス(ペダル回転速度)センサーとペダルトルクセンサー、変速機部分にはスピードセンサーと、4種のセンサーが組み込まれています。センサーはアシストのレスポンスの向上と、AIによる自動アシスト設定の制御に役立っています。
1回の充電あたり約100kmの電動アシスト走行ができます。
変速機は高品質で有名な国内メーカー、シマノ製となっています。
ユーザー目線で「スマチャリ」を検証しました
検証1:アプリ編 アシスト力など調整でき情報管理も便利です
走行中はスマホの画面に現在地や事故が起きやすい場所などの情報が表示されます。走行後はルートや速度などの情報を保存して見返せます。
アシストのパワーを調節できるのはもちろん、ペダルを踏んだときの反応のよさ(レスポンス)まで調節できるのは珍しい機能です。AIモードではそれらを自動で調節します。
検証2:乗り心地編 軽快に乗れて反応も良好
車体重量が15kgとe-bikeとしてはかなり軽いので、アシストが切れても乗れるほど軽快。ハンドルの操作性もスポーツ自転車ならではで、思ったとおりに曲がれて、自転車を操作する楽しさがしっかりあります。ユニットを後付けしても、元の自転車のよさが崩れておらず好印象です。
検証3:パーツ編 しっかり止まるので安心できます
ディスクブレーキではなくリムブレーキですが、そこまで速度を出す自転車ではないため、これで十分な性能です。
検証4:アシスト編 やりすぎないアシストが自然で好評
ペダルを踏んだ力に対して自然な印象。強力というほどではありませんが、坂道もしっかりアシストしてくれます。
「強力なアシストでラク」というより「自分の脚力の延長線上」という感覚のアシスト具合です。
気になる今後の展開をホンダに直撃してみました!
ユニットのみの販売予定はありますか?
パートナーとなる販売店・メーカー様へのサービス・ライセンス提供を行います。お客様に直接ユニットを販売する予定はありません。
いつ、他の自転車に装着できるようになりますか?
SmaChari(スマチャリ)サービスをより多くのお客様に活用頂ける様、社内はもちろん自転車メーカー様・販売会社様と共に検討を進めています。
【まとめ】スマチャリ搭載自転車の完成度はなかなかでした
今回、実際に「SmaChari(スマチャリ)」を搭載したクロスバイク「RAIL ACTIVE-e」を検証テストした結果、アシストのパワーは控えめですがAIを活用した調節が自然で、自分の脚力が向上したかのような感覚の走り心地と感じました。
自転車ライターの田中さんは「グングンと速く走って楽しむというより、普段の移動がラクで楽しくなる走行性。今後いろいろな自転車に装着することを前提に、自転車の元々のバランスを崩さないようなアシストやレスポンスの調節をしているように感じられます」と評価。
このように「SmaChari(スマチャリ)」のユニットに予想以上の可能性を感じたので、対応自転車の拡充に期待しましょう。
以上、ホンダ「SmaChari(スマチャリ)」の検証テストレビューでした。気になった方はぜひ今後の展開にも注目してください。
元々の走行性を損なわずに電動アシスト化しています。AIの調整も自然でいい感じ!