自転車の空気入れはどれを選ぶべき?
ママチャリだけでなく、ミニベロやクロスバイクなどのスポーツ自転車も人気が高まり、自転車をよく使っているという人も多いのではないでしょうか。
自転車に乗るなら、欠かせないアイテムの一つが「空気入れ」です。
ホームセンターやネット通販でも手軽に購入することができますが、タイプや販売価格も様々。自分の自転車に合っているものがどれなのか、わからないですよね。
そこで今回は、全36製品の空気入れを集めてプロと徹底検証! タイプ別におすすめ製品をランキング化しました。
まずは、ランキングに入る前に自転車用空気入れの基本や選び方などを押さえておきましょう。
自転車の空気入れにはどんな種類がある?
空気入れと言われると、地面に置いて使うフロアポンプをイメージしますが、持ち運びに便利な携帯用ポンプ、簡単に入れられる電動式などがあります。
・フロアポンプ
フロアポンプは、シリンダー内の空気を押し出して送り込むため、シリンダー内部の容量が大きいほど一度に送れる空気の量が多く、ポンピング回数が少なくて済みラクチンです。
・携帯用ポンプ
ロードバイク・クロスバイク・MTBなどスポーツバイクユーザーに欠かせないのが携帯ポンプです。大きなバッグを背負わなくても持ち運べるので、不意のパンクや路面状況による空気圧の変更などに活躍してくれます。
・電動空気入れ
片手でさっと準備ができる電動空気入れは、面倒な空気入れを格段にラクにしてくれます。LEDライト機能が付いているものもあり、ガレージや野外など暗い場所での作業に役立ちます。
このほかには、空気圧計付きの空気入れだと、適切な空気圧を保つことができますよ。
自転車の口金のタイプは全部で3種類
空気入れを選ぶ際に必ずチェックしたいのは口金のタイプ。間違えると空気が入らないので注意です。
一般的なシティサイクルに使われているものは「英式」というバルブで、スポーツバイクに使われる「仏式」や「米式」とは形が異なります。そのため、英式専用の空気入れを買うとスポーツバイクには空気を入れることすらできません!
・英式
主にシティサイクルやママチャリ用です。
・仏式
主にロードバイクなどスポーツ系です。
そのほか、主にマウンテンバイクに使われる「米式」があります。
気圧の数値が高いものは能力も高くなる
基本的に気圧の数値が大きいほど高圧で空気を送り出せるため、パワフルに空気を届けられるようになっています。
数値はPOPやパッケージに書かれているのでチェックしてみてください。
見落としがちだけど安全性が超重要です!
こちらは製品本体のほか、パッケージに付けられるSGマーク。国産ポンプの生産が下火になった後、粗悪な製品が出回っていた時期がありましたが、その後規制が強化され、近年は非常に安全性が高くなっています。
ちなみに空気入れの破損などによる事故は過去に多数報告されており、重大な事故につながった事例も少なくありません。
専門家によれば「空気入れには非常に高い圧力がかかるため、万一破損した場合、勢いよく破裂した部品が目に入ってしまったり、金属製のシリンダー部分が外れて指を切断してしまうような事故も起きる」可能性もあるとのこと。
高価格の製品は、各パーツが頑丈にできていて耐久性が高く安全性の面からも安心度が高いものが多い傾向です。海外ブランドには少ないのですが、SGマークの付いた製品を選ぶことをおすすめします。
ベストはどれ?自転車の空気入れ36選をプロと徹底検証
それでは、いよいよランキングに移っていきましょう!
「フロアポンプ」「携帯用ポンプ」「電動式空気入れ」のカテゴリ別に、プロと徹底検証した結果をお届けします。
【フロアポンプ】おすすめランキング8選
今回、フロアポンプのテストでは2000円を超えるモデルを集めました。
専門家よれば、1000円前後の低価格の空気入れと2000円を超えるクラスには、ポンピングの力を逃がさない構造に大きな違いがあるのだそうです。つまり高価格モデルは空気入れの効率が格段にアップします。
2000円超のフロアポンプを検証してみてわかった結果を、先にお伝えしておきましょう。
1:スポーツバイクにも使える精度の高いゲージが付いている
1000円台では空気圧を示すゲージが付いていないことが多いのですが、2000円超クラスになるとゲージの付いたものが増えます。スポーツバイク使用時の便利さは比べものになりません。
2:安定感がケタ違い! ぐらつかず空気が入ります
使ってみて真っ先に違いを感じるのは、台座を含めたボディの安定感です。良質の製品は大人がハンドルに体重をかけてもほとんどぐらつかず、ロスなく空気を送り込めます。地面に立てておいても風などで倒れにくいので使い勝手抜群です。
3:インテリアに馴染みやすい上質なデザインのものが多数
機能面だけでなく、丁寧な仕上げの表面加工やパーツの高級感が加わり、インテリアの一部として部屋に置きたくなるようなものもあります。デザインが優れていれば置き場所にも困らないため、意外に重要なポイントです。
4:迷ったときは高圧対応をチョイスしましょう!
おすすめは高圧対応・軽量素材のフロアポンプ。価格が高いものには、シリンダーやホースの精度、空気圧に対する変形の少なさなど、素材・構造の違いによって軽い力でスムーズに入れられるものなどがあります。頑丈な造りは効率のよいポンピングにもつながります。
空気入れは形状によって安定感に差がある!
安定感の高い台座の共通項は、台座の形状が長方形や楕円に近く、サイズが大きいという点。また、総面積が広くても、三角形に近い形状のものは、前後方向にかかる力に弱くなります。
安定感を重視するなら長方形ベース&前方ガード型の台座がおすすめです。
細い形状のものは、前後の動きに弱くなります。
【テスト方法】使い勝手やゲージの精度などをチェック
テストは、感覚的な使い勝手を検証するのに加え、ゲージの精度やポンピング回数などのデータも加味しています。チェックしたのは以下の5項目です。
テスト1:ポンプ時の軽さ
ポンピングのスムーズさや空気圧による抵抗をチェック。スポーツバイクに使われる仏式と、シティサイクルに使われる英式のバルブの2方式で検証しました。本体の重量よりも操作感が重要。女性でも難なく空気を入れられる軽さを重視しました。
テスト2:ゲージの精度
ゲージ付きの製品については、メーターが60psiを指し示すまで空気を入れた後、デジタルゲージでも測定して精度をチェックしました。デジタルゲージを使って付属ゲージと比較。取り外し時の空気漏れも関係する項目になります。
テスト3:ボディの安定感
ポンピング時および自立させたときにぐらつかず、体重をかけてもバランスが崩れないか、特に台座の安定性の違いを詳しくチェックしています。使用時のバランスは、製品によって大きな違いがあります。
テスト4:部品交換のしやすさ
部品交換に力が必要か、交換時に部品をなくしにくい構造になっているかなどをチェック。特に家族全員が異なるタイプの自転車を使っている場合、重要なポイントとなります。初心者にも使いやすい構造になっているかも重要です。
テスト5:ハンドルのグリップ感
一見同じに見えるハンドルですが、大きさ、両端の加工、表面処理などによってポンピングのしやすさが左右されます。ポンピング時の力を伝える重要なパーツになります。今回は男性の手のサイズを基準に検証しました。
また、ランキングにあたっては、シティサイクルとスポーツバイク共に使用する家庭を想定し、順位づけしています。
それでは、フロアポンプタイプのランキングをご覧ください。
高い空気圧と軽さを両立!TOPEAK「ジョーブロースポーツ」
TOPEAK
ジョーブロー
スポーツ Ⅱ
実勢価格:4147円
SPEC:最大160psiまで充填可能、エアーリリースボタン付(英式には使用不可)
対応パーツ:米式、仏式、英式、浮き輪、ボール
※リンクは後継モデル「ジョーブロースポーツ Ⅲ」です
▼検証結果
60psiまで:17回
ゲージ測定値:57.5psi
- ポンピングの軽さ: ★★★★★
- ボディの安定感: ★★★★★
- 部品交換のしやすさ: ★★★★★
TOPEAK「ジョーブロースポーツ」の魅力は、軽い力でもグングン空気が入る抜群のパワーと安定感です。
スカスカと軽い感触ではなく、グッ、グッ、と確実に空気が押し込まれている感触が頼もしく、全く抵抗を感じないわけではありませんが、女性でも難なく使える軽さをしっかり備えています。最後のひと押しにかなり力の必要な製品も多いなか、非常に優秀といえます。
仏式の金具はバルブにねじこむタイプだが、初心者でも確実に接続できるため、空気漏れの心配が少ないのも大きなメリットです。
細かなポイントを見てみましょう。
[パワー:力強く空気を送り込める構造]
頑丈なボディと力が素直に伝わる構造、そして空気漏れが少ない口金で、無駄なく空気を送り込むハイパワーを実現しています。
女性でも難なく操作できるポンピングの軽さも両立しています。
シリンダーにアルミなど固い素材を採用したり、台座を大きく、重くしてポンピングの力が逃げないようにする工夫が。頑丈さはパワーにつながります。
[ハンドル:グリップが手に馴染む!]
男性の手にも安心感のある広めのハンドル、手によくなじむグリップ部分の形状や、両端を細めに仕上げる加工で、体重をかけても手が痛くなりにくくなっています。
[ホース:位置調整がしやすい]
ホースは向きを360度変えられる造りになっており、接合部分の造りもしっかりしています。しなやかなホースで、ロスなくしっかりと空気を届けてくれます。
[ボディバランス:高い安定感で効率よく空気を送り込む]
単に台座が安定しているだけでなく、台座とシリンダー位置のバランスが非常によく、上から加えた力がチューブにダイレクトに伝わります。
保管時も倒れにくいのが嬉しいです。
[ゲージ:スポーツバイク使用者も満足の高機能]
ゲージの誤差が少なく、スポーツバイクでの使用にもしっかり対応しています。メーターの表示も黄×黒の配色で見やすく、目安となる気圧を示すマーカー機能も付いています。
確実な接続とポンピングが魅力!ファミリーにもおすすめ「birzman」
birzman
ZACOO MAHA4
フロアポンプ
実勢価格:4980円
SPEC:5°の傾斜あり、空気圧調整機能付き、最大160psi、全4色、ヘッドを外せば米式対応に
対応パーツ:英式、仏式、浮き輪、ボール
※公式サイトでは後継モデルの一覧がご覧いただけます
▼検証結果
60psiまで:17回
ゲージ測定値:60.0psi
- ポンピングの軽さ: ★★★★★
- ボディの安定感: ★★★
- 部品交換のしやすさ: ★★★★
2位となったのはbirzman「ZACOO MAHA4 フロアポンプ」です。高圧で空気が入るにもかかわらず、少しの力でポンピングできるのが魅力。ポンプを下まで押し下げても空気に押し戻される感じが少なく、女性でも軽い力で確実に高圧の空気を送り込むことができます。
その操作感は1位製品を越えるほどでしたが、安定感や口金の交換のしやすさの点で惜しくもベストバイを逃しました。
独特の傾斜のついたボディは一見扱いづらいですが、空気入れ作業が楽しくなってしまうほどの軽さに驚かされます。
[ヘッド:スッキリした無駄のない構造]
独特のネジが空気漏れを徹底ガードします。無駄な凹凸がないので小さなタイヤにもストレスなくつなげられます。慣れると便利な形状です。
[ハンドル:木製で手に馴染みやすい]
幅が広く安定感に優れているので、自転車にはもちろん、大きな浮き輪などポンピング回数が多いときも手が疲れにくいです。ナチュラルな質感も評価のポイントとなっています。
[ゲージ:ちょっと見にくい位置だけど、精度はバツグン]
ゲージは足元にあり、適正空気圧を示しておくためのマーカーもついていません。ですが、その精度は文句ナシでした!
[収納性:収納時はスッキリとした見た目]
浮き輪パーツなどのアダプター類が着脱しやすく、ホースが邪魔にならないスマートなルックスです。
ファミリー向けなら軽さと安心感のある「New楽々ポンプ」
Panaracer
New楽々ポンプ
実勢価格:1696円
SPEC:英式で最大500kPa、仏/米式で最大700kPaまで加圧可能、全3色、ヘッドを外せば米式対応に
対応パーツ:英式、仏式、浮き輪、ボール
▼検証結果
60psiまで:27回
ゲージ測定値:60.7psi
- ポンピングの軽さ: ★★★★★
- ボディの安定感: ★★
- 部品交換のしやすさ: ★★★★★
Panaracer「New楽々ポンプ」は、上位2製品がスポーツバイク向けの造りをベースとしているのに対して、女性やキッズ向けに使いやすい機能に特化しています。もちろん英米仏対応なので、スポーツバイクにも使えます。
確実な操作や気軽に使える工夫に徹したモデルで、空気を送る効率は価格なりですが、軽いポンピングは使う人を選びません。エアゲージがないのでスポーツバイクを本格的に使う人には不向きですが、日常使いする程度ならこれでも対応可能です。
[ポンピング:短くコンパクトで軽い操作感]
若干スカスカした感触は否めませんが、軽いポンピングで女性でも大きな負担なく安全に使うことができます。特に子どものいる家庭で使いやすいモデルといえます。
[ハンドル:成人男性には小さめです]
ハンドルが短いので、手の大きい大人が使うとやや持ちづらさを感じました。全体的に女性や子ども向けの造りですね。
[パーツ交換:誰でもカンタンに交換できる]
口金を交換するときのロックが非常に開け閉めしやすく、軽い力で交換することができます。
[収納性:部品の紛失を徹底防止]
口金やアダプターなどの部品をポンプ本体に収納できる小さなスペースがあり、交換した部品を入れられます。交換時に紛失してしまうことを防げるので安心です。
上位3位までの製品は、対応できる空気圧が高くなるとポンピングの動作に力が必要になり、シリンダーやホース内部で強い圧力が発生するため、頑丈な素材でないと圧力が逃げてしまい効率よく空気を送ることができません。
高圧対応のものは、ホースに金属メッシュを採用して変形を防ぐといった工夫が見られるものもあります。
ここからご紹介する4~6位にはいずれも高気圧対応のものが並びましたが、圧力が高くなるとポンピングが重くなることが多く、3位との間にはっきりと線が引かれました。その中で最も高い評価を得たのが次にご紹介する4位のモデルです。
4位: スポーツバイク派も満足の高機能!GIYO「GF-54」
GIYO
GF-54
エアゲージ付フロアポンプ
実勢価格:3175円
SPEC:最大160psi対応、スチール製、全4色
対応パーツ:仏・米式、英式、浮き輪、ボール
▼検証結果
60psiまで:16回
ゲージ測定値:59.0psi
- ポンピングの軽さ: ★★★
- ボディの安定感: ★★★★★
- 部品交換のしやすさ: ★★★★
低価格ながら本格的なスポーツバイクに必要な機能をしっかり備えたモデルがこちらのGIYO「GF-54 エアゲージ付フロアポンプ」です。
台座の安定感は抜群で、無駄な凹凸がなく、体重をかけて前後に力を加えてもしっかりと受け止めてくれます。3000円台ながら本格派です!
[ポンピング:高圧で空気を送り込むパワーに優れる]
パワーがあり空気漏れは少ないが、その分高圧がかかります。最後のひと押しには結構な力がいるため、女性には若干重めに感じるかもしれません。
[ゲージ:文句ナシの高性能]
ゲージは空気の出口に近い位置に付ける必要があるため、ホースの根元近くに付けられるのが一般的。「GF-54」はシリンダーから出たホースを上まで延長し、ハンドルの下にゲージが付けられています。ポンピングしながら見やすく、ポンピング回数、ゲージの精度は上位機種並みの優秀さを誇ります。
[ヘッド交換:仏式と米式を自動認識]
マウンテンバイクとロードバイクを2台持ちする人にピッタリです!
5位: ゲージ精度が高評価でバツグンの安定感! SERFAS「FP-200」
SERFAS
FP-200
プロデュアルヘッド
160PSI
実勢価格:3768円
SPEC:最大160psi対応、仏/米対応デュアルヘッド搭載
対応パーツ:仏・米式、英式、浮き輪、ボール
▼検証結果
60psiまで:17回
ゲージ測定値:59.7psi
- ポンピングの軽さ: ★★★
- ボディの安定感: ★★★★★
- 部品交換のしやすさ: ★★★★
SERFAS「FP-200 プロデュアルヘッド 160PSI」は、まるで地面に吸い付くかのように安定感のある台座で、身長170cm程度の人が使うと、ハンドルの長さや足をかける位置のバランスが非常にいいです。無駄なく力が伝わる設計になっている。
高圧時のポンピングの重さがあるので、大人の男性にオススメです。
[ゲージ:精度はバツグン!]
見やすい位置もカンペキです。
デジタルゲージと何度比較しても、常に60psi近似値を叩き出しました。
[ポンピング:空気漏れはないが重め]
確実に空気が入っている感覚はあります。ただ重めで最後のひと押しがキツく、力の弱い人にはうまく使いこなせない可能性もあります。
[台座:安定感がスゴイ]
体重をかけてもぐらつきはまったくありませんでした。
6位: ゲージの精度にやや不安アリ GIYO「GF-55P」
GIYO
GF-55P
ゲージ付き
フロアポンプ
実勢価格:1850円
SPEC:最大160psi対応、スチール製、全4色
対応パーツ:仏・米式、英式、浮き輪、ボール
▼検証結果
60psiまで:12回
ゲージ測定値:33.0psi
- ポンピングの軽さ: ★★★
- ボディの安定感: ★★★
- 部品交換のしやすさ: ★★★★
GIYO「GF-55P」は2000円を切る低価格でゲージが付いているという点は素晴らしいのですが、4位にランクインした「GF-54」に比べると、ゲージの精度とパーツの仕上げが一段劣る印象です。
また「GF-54」に比べパーツの仕上げにややチープさが感じられる点や、台座部分の形状が異なり、安定感がやや低いことを考えると、ポンピング時にどこかで力が逃げてしまい、ゲージの精度が低くなっている可能性が考えられます。
同じメーカーの製品で価格が異なる場合、こうした点を意識して購入してくださいね。
[ゲージ:20psiの誤差が出ることも]
精度はそこまで大きな期待は禁物かも。本格的に使うのであれば4位の「GF-54」をオススメします。
以上、フロアポンプのランキング6選でした。
フロアポンプタイプの最後は、「スポーツバイク専用」と「ママチャリ&子ども専用」の空気入れをそれぞれご紹介します。
[スポーツバイク専用]SILCA「SUPER PISTA WHT with 24.0」
SILCA
SUPER PISTA
WHT with 24.0
実勢価格:9580円
▼検証結果
60psiまで:17回
ゲージ測定値:57.5psi
- ポンピングの軽さ: ★★★★★
- ボディの安定感: ★★★★
- 部品交換のしやすさ: ★★
SILCA「SUPER PISTA WHT with 24.0」は30年以上前からロードバイク、競輪競技等で愛用者が多く、パッキンなどの補修部品も入手しやすいブランドです。
シンプルですがとても頑丈な造りで、高圧で空気を送り込め、インテリアに違和感なく馴染むルックスもおすすめとなっています。
高価格の理由は、頑丈さとパワフルな空気圧。とても軽いポンピングで、グッと空気を入れることができます。ヘッドはキッチリ接続するのが難しく、使いやすさと精度に定評のある「ヒラメ」のポンプヘッドに付け替えるファン多数です。
力がそのままダイレクトに伝わる設計。シリンダーが太く長めで、ホースも頑丈で太いのが魅力。軽々と空気を送り込みます。
細かい付加機能はありません。ホースがホルダーの穴より太く、収納にこだわりはなさそうです。
プロからは「シンプルな昔ながらの造りで高い圧力を保つ構造で、〝名大ポンプ〟を思わせる造り」というコメントがありました。
〝名大ポンプ〟とは……。
かつて存在した国産ポンプで、パーツ交換がしやすく、自転車販売店などプロ御用達のブランドです。ネットでは品薄状態となっています。
[ママチャリ&子ども専用]ブリヂストン「エブリポンプロング」
ブリヂストン
エブリポンプロング
実勢価格:1634円
対応パーツ:英式、浮き輪、ボール
※リンクは後継モデル「スマートポンプ PM-501」です。
ブリヂストン「エブリポンプロング」は、軽い力で空気を送り出すことができバルブからの空気漏れもなく、女性におすすめです。ただ、上からかかる力に弱くシリンダーの剛性はイマイチとなります。
剛性は弱く、体重をかけすぎるとポンプ時に本体がしなってしまいます。
ハンドルは軽量化のためか肉抜きされています。
家庭向けの製品と比較すると、ホースが長くGOODです!
保証されているのはあくまで安全性のみ。安全性に問題がなくても、このように安定感には欠ける場合もあるので注意してくださいね。
【携帯用ポンプ】おすすめランキング10選
続いては、携帯用ポンプ10製品のランキングです。
自転車タイヤの不意のパンクに備えて、携帯型ポンプ(自転車用空気入れ)がほしいけど、ほんとうに空気が入るの? そんな疑問に答えるべく、コンパクトだけどしっかり空気の入るポンプを探しました!
携帯用ポンプには、炭酸ガスボンベ式の製品(CO2インフレーター)もありますが、今回はより初心者向けに、失敗の少ないポンピングタイプ(ポンプ式)の携帯ポンプをテストしています。
【テスト方法】
持ち運びに便利なサイクルポンプの条件として、ボトルケージの台座に取り付け可能な専用ケージが付属する製品を選びました。長さは260~99mm、重さは128~59gとさまざま。
一般的には大きいほど空気が入れやすく、小さくなるほど同じ空気圧でもポンピングが重くなる傾向になりますが、はたしてそのとおりなのでしょうか。
テストをしたのは中肉中背の、比較的非力な男性です。それでは詳細なテスト項目と配点を確認していきましょう。
テスト1:入る空気の量
▼配点40点
100回ポンピング時の空気圧:10点
100回ポンピング時の空気圧:10点
100回ポンピング時の空気圧:10点
7bar充填するまでのポンピング回数:10点
ロードバイク用の700×24c、最低空気圧が7bar(約100psi)のクリンチャータイヤを使用し、チューブに空気を充填。100回ごとの空気圧の計測と、実際に7barまで空気が入るかなどをテストしました。
空気圧計には、パナレーサーの「デュアルヘッド デジタルゲージ」を使用しています。
パナレーサー
デュアルヘッド デジタルゲージ
実勢価格:2573円
テスト2:入れやすさ
▼配点40点
・ポンピングしやすさ:10点
・ポンピングの重さ:10点
・使用後の疲れ:10点
・バルブへの取り付け:10点
コンパクトであってもしっかり力を入れてポンピングできるか、空気圧が上がるとポンピングがどのくらい重くなるかなど、実際の使用感を比較しました。パンク時を想定してホイールを取り外した状態で作業しています。ベストはコンパクトでも持ちやすくて疲れないポンプです。
テスト3:携帯しやすさ
▼配点20点
・重さ(本体とアダプタなど):5点
・重さ(クランプ込み):5点
・長さ:5点
・専用クランプの有無:5点
さくて軽量なほど携帯しやすいため、長さや重さなども比較しました。クランプを取り付けるとペダリングに影響が出ることもあるため、ツールケースやサドルバッグに収まるサイズがベストです。車体を1gでも軽くしたいサイクリストのためにクランプ込みの重量も評価に含めました。
なお、「仏式バルブ」とはシティサイクル(ママチャリ)に採用されている英式バルブよりも高圧に対応したバルブの規格で、先端のボルトを緩めて空気を充填、もしくは抜くことができ、ロードバイクやクロスバイクに採用されています。
なお、これ以外に「米式バルブ」というのもあり、そちらはMTB(マウンテンバイク)で採用されていることが多いです。今回紹介する中には仏式米式両バルブ対応の製品もあります。
それでは、携帯用ポンプのランキングをご覧ください。
本体収納ホースがポイント!SKS「エアフレックスレーサー」
SKS
エアフレックスレーサー ブラック
実勢価格:5544円
サイズ:全長196mm
重量:105g
対応気圧:8bar
対応バルブ:仏式
▼ポンピング
- :
- 100回時の空気圧: 2.53bar/36.8psi
- 200回時の空気圧: 5.08bar/73.8psi
- 300回時の空気圧: 6.83bar/99.2psi
- 7bar充填までの回数: 320回
▼採点結果
- 入る空気の量: 33/40pt
- 入れやすさ: 32/40pt
- 携帯しやすさ: 15/20pt
- 合計: 80/100pt
本体に内蔵されているホースのおかげで自由な体勢をとれるため、しっかり力を入れて空気を充填できたポンプが、第1位のSKS「エアフレックスレーサー ブラック」です。
ホースの先端のスクリューはチューブのバルブにしっかり固定できるため、途中で抜けてしまう心配もありません。検証に使用したタイヤの適正空気圧である7barまで気圧を上げるのに320回のポンピングが必要でしたが、あまり重くならず、休憩なしで入れることができました。
先端のキャップを開けるとホースが伸ばせます。このホースのおかげで力が入る体勢をとりやすくなります。
■ホースをバルブにネジ留めできます
ホースの先端はスクリュータイプで、バルブにしっかり固定できるため、高圧になっても抜けませんでした。
■両手でしっかりつかめるスタイル
使用時に効果的だったのがラバーグリップです。写真のような持ちかただと気圧が上がるほど力が入れにくくなりますが、その心配がありません。
■ツールケースにもギリ入りました
専用クランプをボトルケージと重ねて取り付けできるほか、ギリギリですが高さ約200mmのツールケースに入れて持ち運ぶこともできました。
かなりコンパクトなのがわかります。
ツールケースに収まると、シートチューブの横に飛び出さないため足に当たる心配もありません。
ツールケースには入りましたが約200mmだとギリギリだったため、もう少しサイズの大きいものがほしいです。
引きも押しも想像以上に軽いTOPEAK「ローディーTT ミニ」
TOPEAK
ローディーTT ミニ
実勢価格:3520円
サイズ:L165×W33×H23.5mm
重量:90g
対応気圧:160psi(約11bar)
対応バルブ:仏式
▼ポンピング
- :
- 100回時の空気圧: 2.10bar/30.6psi
- 200回時の空気圧: 4.39bar/63.8psi
- 300回時の空気圧: 6.52bar/94.6psi
- 7bar充填までの回数: 340回
▼採点結果
- 入る空気の量: 24/40pt
- 入れやすさ: 32/40pt
- 携帯しやすさ: 16/20pt
- 合計: 72/100pt
第2位はポンプを引いたときに空気を圧縮し、押したときに一気に充填するツインターボテクノロジーを採用したTOPEAK「ローディーTT ミニ」です。
ホースがないため両手で挟むようにすれば力をかけやすく、7barまであまり苦労せずポンピングできました。この小ささとしてはポンピングが軽く、想像よりラクに空気が入ります。
金口はスクリューではありませんが、レバーを上げることでしっかりとバルブに固定できます。
■両手で挟むように持つと◎
ホースが付属しない本製品は、ホイールを挟むようにして、片手でポンプのヘッドを押さえ、一方でポンピングをするのが効率的でした。
ボトルケージと重ねて取り付けてもほとんど存在を感じさせないコンパクトさです。
ツールケースにも余裕で入りました。
押しても引いても入るTOPEAK「ローディー DA-G」
TOPEAK
ローディー DA-G
実勢価格:3514円
サイズ:L218×W34×H31mm
重量:116g
対応気圧:120psi(約8bar)
対応バルブ:仏式
▼ポンピング
- :
- 100回時の空気圧: 2.57bar/37.4psi
- 200回時の空気圧: 5.44bar/78.9psi
- 300回時の空気圧: 7.23bar/104.9psi
- 7bar充填までの回数: 300回
▼採点結果
- 入る空気の量: 35/40pt
- 入れやすさ: 20/40pt
- 携帯しやすさ: 13/20pt
- 合計: 68/100pt
押したときだけでなく引いたときも空気を充填するデュアルポンプアクションを備えているのが、第3位のTOPEAK「ローディー DA-G」です。
効率がよく10製品で唯一300回のポンピングで7barに達しましたが、押すときだけでなく引くときにも負荷がかかるためと、体力に余裕がないと厳しいです。
空気圧ゲージが付属しているため空気圧がわかるのは上位のポンプに対するアドバンテージです。空気圧はデュアルヘッド デジタルゲージと比べて少し高めに表示されました。
金口はスクリューではありませんが、レバーを上げることでしっかりとバルブに固定できます。
エアゲージの外側の数字は「psi」、内側の数字は「bar」が単位になります。
ポンプを引いたときも空気が入るため、両手とも常に力をかけている必要がありました。100km以上走った後でパンクをすると、300回のポンピングはなかなか厳しそうです。
長さは218mmと少々長めのため、今回用意したツールケースには入りませんでした。
4位: 実用的でもっともコンパクト TNI「スーパーマイクロポンプ」
TNI
スーパーマイクロポンプ
実勢価格:2445円
サイズ:全長140mm
重量:80g
対応気圧:8bar
対応バルブ:仏式
▼ポンピング
- :
- 100回時の空気圧: 2.06bar/29.9psi
- 200回時の空気圧: 4.10bar/59.5psi
- 300回時の空気圧: 5.87bar/85.2psi
- 7bar充填までの回数: 380回
▼採点結果
- 入る空気の量: 18/40pt
- 入れやすさ: 30/40pt
- 携帯しやすさ: 19/20pt
- 合計: 67/100pt
10製品中2番めに短い全長140mmながら、第4位のTNI「スーパーマイクロポンプ」は2段階に伸びるポンプで思いのほか空気が入りました。
4barまではポンピングも軽めで、380回と時間はかかりましたが7barまで空気がしっかり入りました。
携帯時から想像できないほど長く伸びます。また、精度が高いためポンプなめらかに伸縮しました。
金口はスクリューではありませんが、レバーを引くことでしっかりとバルブに固定できます。
しっかり固定されるので手を離しても落ちることはなく、ポンピング中もほとんど動きません。
100回くらいまではほとんど力を入れる必要がないくらいポンピングが軽いので驚きました。
フレームに取り付けていることを忘れるほどの小ささです。
ツールバッグにも余裕で入りました。さらに小さいサドルバッグでも入りそうです。
5位: 気圧ゲージ付き“例のポンプ”LANDCAST「マジックポンプ」
LANDCAST
マジックポンプ ゲージ付きモデル
実勢価格:2980円
サイズ:200mm
重量:110g
対応気圧:300psi(約20bar)
対応バルブ:仏式/米式
▼ポンピング
- :
- 100回時の空気圧: 2.09bar/30.4psi
- 200回時の空気圧: 4.04bar/58.6psi
- 300回時の空気圧: 5.84bar/84.8psi
- 7bar充填までの回数: 380回
▼採点結果
- 入る空気の量: 18/40pt
- 入れやすさ: 32/40pt
- 携帯しやすさ: 14/20pt
- 合計: 64/100pt
インターネット上で“例のポンプ”として人気を集めるているのが第5位のLANDCAST「マジックポンプ ゲージ付きモデル」です。
人気の火付け役となったのはゲージなしモデルでしたが、本製品はウワサになったポンピングの軽さはそのままに、空気圧をチェックできるゲージ付きのモデルです。
仏式バルブと米式バルブ対応で、対応気圧は10製品中最高の約20barです。定期的にオイルの注入が必要と、メンテナンス面ではライバルより手間がかかります。
ゲージがついているためヘッドが大きめです。
金口は通常の状態だと米式、伸ばすと仏式のバルブに対応。先端部分が回転してスクリューでバルブに固定できます。
ゲージの単位は「psi」です。デュアルヘッド デジタルゲージと比べると少し数値が高めに出ました。
ウワサどおり、4barくらいまではポンピングにあまり抵抗がありませんでした。
クランプにはマジックテープで固定します。
ヘッド部分が大きいため、ツールケースには押し込むように入れます。
6位: ポンピングの軽さは圧倒的!パナレーサー「BMP-23AEZ-B」
パナレーサー
BMP-23AEZ-B
実勢価格:3305円
サイズ:全長約170mm
重量:約100g
対応気圧:130psi(約9bar)
対応バルブ:仏式・米式
▼ポンピング
- :
- 100回時の空気圧: 1.92bar/27.9psi
- 200回時の空気圧: 3.70bar/53.7psi
- 300回時の空気圧: 5.40bar/78.4psi
- 7bar充填までの回数: 400回
▼採点結果
- 入る空気の量: 12/40pt
- 入れやすさ: 31/40pt
- 携帯しやすさ: 15/20pt
- 合計: 58/100pt
同社のBFP-AMAS1をしのぐポンピングの軽さに驚かされた第6位のパナレーサー「BMP-23AEZ-B」。
7barまで400回のポンピングを要したものの、とにかく押しが軽いので疲れませんでした。バルブには長めのホースでつなぐため、空気が入れやすかったのも印象的です。
ヘッドは両面が使用でき、それぞれ仏式・米式に対応します。
ポンプは意外と伸びずコンパクトです。
ヘッドは青が仏式、赤が米式に対応します。
なお、仏式は右のように先端までネジ山がないバルブだと、5barくらいでヘッドが固定できなくなりました。チューブ購入時には注意しましょう。
とにかくポンピングが軽いので、7barまで一気に入れられます。ホースに長さがあるので力が入る体勢をとりやすくなります。
クランプにはマジックテープで固定します。
ツールケースにも余裕で収まりました。
7位: 気圧ゲージ付きでU1500のGIYO「GP-61S」
GIYO
GP-61S
実勢価格:1303円
重量:120g(実測)
対応気圧:120psi(約8bar)
対応バルブ:仏式・米式
▼ポンピング
- :
- 100回時の空気圧: 2.97bar/43.2psi
- 200回時の空気圧: 5.08bar/73.8psi
- 300回時の空気圧: 5.16bar/74.9psi
- 7bar充填までの回数: ×(5.72bar)
▼採点結果
- 入る空気の量: 20/40pt
- 入れやすさ: 22/40pt
- 携帯しやすさ: 13/20pt
- 合計: 55/100pt
第7位のGIYO「GP-61S」は1500円以下という低価格ながら、ポンピングは上位製品に迫る軽さでした。
ヘッド内部のアダプターを付け替えることで仏式・米式を変更可能です。金口の固定が弱いのか、ポンピングが280回を超えるとたびたび外れるようになり、約5.7barで完全に空気が入らなくなりました。
ポンプは2段階に伸びます。200回までは上位に迫る空気圧でしたが、280回あたりから空気圧に負けてバルブから抜けてしまうことが増え、最終的に7barまで充填することができませんでした。
ゲージは数値はデュアルヘッド デジタルゲージより少し高めでした。単位は「psi」です。
本体が長めで、ポンプも伸びるため、回数が増えて重くなってくると押し込むのが大変でした。
専用クランプ込みの重量は137g(実測)。ツールケースには入りませんでした。
8位: 力が入れやすいT字ハンドル クランクブラザーズ「クリック HP」
クランクブラザーズ
クリック HP
実勢価格:4190円
サイズ:260mm
重量:128g
対応気圧:8bar
対応バルブ:仏式
▼ポンピング
- :
- 100回時の空気圧: 2.82bar/40.9psi
- 200回時の空気圧: 3.95bar/57.4psi
- 300回時の空気圧: 4.31bar/62.6psi
- 7bar充填までの回数: ×(4.05bar)
▼採点結果
- 入る空気の量: 14/40pt
- 入れやすさ: 24/40pt
- 携帯しやすさ: 10/20pt
- 合計: 48/100pt
第8位はT字になるハンドルと、本体に内蔵されたホースが特徴のクランクブラザーズ「クリック HP」です。
組み立てると大きくポンピングしやすいですが、約4barで本体とホースをつなぐ磁石が外れてしまい、7barまでは入りませんでした。
使用時にはハンドルをT字にし、本体に内蔵されているホースを取り付けます。本体とホースは磁石でつながりますが、磁力が弱めです。
金口はスクリューになっており、バルブにしっかり固定できました。ゲージは右が「bar」、左が「psi」です。ゲージは誤差が多少大きめ、数値はデュアルヘッド デジタルゲージより高めでした。
T字ハンドルで力は入れやすいのですが、ホースにゲージが付いているため片手がスプロケットにふれそうな位置になってしまうのは残念でした。
長さは260mmと10製品中最長。ツールケースには収まりません。
9位: ホースで仏式・米式両対応のLezyne「POCKET DRIVE」
Lezyne
POCKET DRIVE
実勢価格:6468円
サイズ:140mm
重量:79g
対応気圧:11bar
対応バルブ:仏式/米式
▼ポンピング
- :
- 100回時の空気圧: 1.78bar/25.9psi
- 200回時の空気圧: 3.41bar/49.5psi
- 300回時の空気圧: 5.01bar/72.8psi
- 7bar充填までの回数: 480回
▼採点結果
- 入る空気の量: 7/40pt
- 入れやすさ: 20/40pt
- 携帯しやすさ: 19/20pt
- 合計: 46/100pt
第9位はLezyne「POCKET DRIVE」です。全長140mmとコンパクトながら、携帯時は本体に内蔵できるホースによって、しっかり力を入れてポンピングできました。
重さも100gを切る79gです。ホースの装着方向によって仏式と米式を変更できるのが便利です。
ホースは本体内に収納されていて、取り付ける向きによって仏式と米式に対応します。
左が仏式、右が米式です。
本体はコンパクトですがホースのおかげで力を入れやすい体勢で、しっかり空気を充填できます。ポンピングも3barくらいまでは余裕がありましたが、そこから7barまでは何度も休憩が必要でした。
クランプにはマジックテープで固定します。ツールケースに入れても場所をとりません。
10位: 手のひらに収まる air bone「Supernova Pump」
air bone
Supernova Pump
実勢価格:2052円
サイズ:99mm
重量:59g
対応気圧:7bar
対応バルブ:仏式
▼ポンピング
- :
- 100回時の空気圧: 1.12bar/16.3psi
- 200回時の空気圧: 2.50bar/36.3psi
- 300回時の空気圧: 3.72bar/54.0psi
- 7bar充填までの回数: ×(6.15bar)
▼採点結果
- 入る空気の量: 3/40pt
- 入れやすさ: 16/40pt
- 携帯しやすさ: 20/20pt
- 合計: 39/100pt
全長99mm、重さ59gと10製品でも群を抜いてコンパクトだったのが第10位のair bone「Supernova Pump」です。
専用クランプでフレーム取り付けが可能なのはもちろん、小さめのツールケースやサドルバッグにも収まります。
この小ささは魅力ですが、テストでは約6bar、560回ポンピングしたところで重くてポンピングできなくなりました。
金口は別パーツとなっていて、使用時に取り付けます。
金口にはスクリューがあり、バルブにしっかりと固定できます。
一度に入る空気量が少ないためか200回まではあまり力をかける必要はありません。大変なのは400回を超えてから。1回押し込むごとにかなりの力が必要になりました。
【番外編】サンロクマルおすすめ携帯用ポンプ3選
いかがでしたでしょうか。実際に使ってみるまでは7barまで空気が入るのか不安でしたが、7製品がクリアするという上々の結果になりました。総合的な評価で勝ったのは「エアフレックスレーサー ブラック」でしたが、特に第6位まではどれを選んでも外れはありません。
ここからは、今回の検証とは別で、過去にサンロクマルでおすすめしていた携帯用ポンプ3製品をご紹介します。
GIYO「携帯用マイクロフロアポンプ」
GIYO
携帯用マイクロ
フロアポンプ
実勢価格:1399円
GIYO「携帯用マイクロフロアポンプ」は、フットステップが比較的大きく、ホースも伸びるため使いやすいので、携帯用の中では非常に優秀。ただ女性の力で限界までポンプしても、フロアポンプのように60psiに達するのは難しいです。
携帯用はホースもシリンダーも短いが、こちらはホースが伸ばすことができるなど、使いやすくする工夫が見られます。
ハンドルやフットステップは大きめで使いやすさに配慮アリ。携帯用を選ぶ際は、購入時に要チェックです!
Panaracer「ミニフロアポンプ」
Panaracer
ミニフロア
ポンプ
実勢価格:1345円
Panaracer「ミニフロアポンプ」は、しっかりと接続しやすいネジ式の口金で空気漏れはありませんが、ポンピングは重めのため、初心者にはハードルが高いかもしれません。
ポンプ時にかなり力が必要で、力が弱い人には不向きです。
取り付けのしやすさは良かったですよ。
TOPEAK「ミニモーフ」
TOPEAK
ミニモーフ PPM04900
実勢価格:3310円
TOPEAK「ミニモーフ」は、最初は軽いのですが、やはり後半は力を入れづらくなりました。フットステップが小さく、使いやすさはイマイチです。
低圧時はとても軽く使えます。でも高圧になるとグッと重くなります。
自転車用の空気入れは、一度のポンピングで入る空気量が多いもの、つまりシリンダーが長く、太いフロアポンプが優れています。
地面に置いて使うものは体重をかけて操作しやすく、少ない力で空気を入れることができますが、携帯用の小型の製品はシリンダーが短いうえ体重を十分かけられず、労力が必要になります。
収納場所をとらない、女性でも使いやすいという利点はありますが、あくまでもサブ用として持っておくのが良いでしょう。
なお、どうしても空気が入れにくい場合には、補助チューブを使うと解消できることもあります。
グランジ
ポンプアダプター(上)
実勢価格:742円
サイズ:350mm
ポンプ側バルブ:仏式
自転車側バルブ:仏式/米式
※Amazonは合わせ買い対象商品です。
TRISPORTS
お助けチューブ(下)
実勢価格:779円
サイズ:200mm
ポンプ側バルブ:米式
自転車側バルブ:仏式
以上、携帯用ポンプご紹介でした。
【電動式空気入れ】おすすめランキング10選
さて、ここからは面倒な空気入れを格段にラクにしてくれる電動式空気入れ10製品のランキングをお届けします。
電動空気入れをおすすめする最大の理由はこの3つ。
理由1:ワンボタンで疲れない
電動だから当然ボタンを押した後は空気が入り終わるのを待つだけなんです。
理由2:圧倒的に早い
手動の空気入れでいくら頑張っても、電動のスピードには敵いません。
理由3:規定空気圧までピッタリ
タイヤには規定の空気圧がありますが、電動なら事前に設定しておけばいいだけです。
また、電動空気入れは付属品のアタッチメントによって使いやすさもかなり変わるので見落とさないようにしましょう。
それぞれの空気入れにはLEDライト機能もあり、ガレージや野外など、暗い場所で作業を行うときに便利です。
【テスト方法】速度や安全性などをチェック
電動空気入れのテスト方法は以下のとおりです。
テスト1:速度(配点30点)
マウンテンバイク用のタイヤを使い、それぞれ空気の抜けた状態から規定の空気圧になるまでの速さを計測。60PSIに到達するまでどのくらいの時間がかかるかを比較しました。
過去に検証した製品に加え、今回は新たに7商品を検証しましたが、60PSIに達する時間はタイヤ1本目、2本目それぞれ以下のようになりました。
- 順位: 商品名: 1本目: 2本目
- 1: マキタ 充電式空気入れ10.8V : 1分11秒: 1分15秒
- 2: JanGoo 電動エアーコンプレッサー : 1分46秒: 1分45秒
- 3: Tooge エアーコンプレッサー 電動 空気入れ: 1分48秒: 1分35秒
- 4: Tooge エアーコンプレッサー 電動 空気入れ: 1分59秒: 1分55秒
- 5: AirXwills エアーコンプレッサー 電動空気入れ: 3分19秒: 3分34秒
- 6: CYCPLUS 自転車 空気入れ 電動: 3分21秒: 4分38秒
- 7: VEEAPE 自転車空気入れ: 5分11秒: 到達せず
さらに5種類の商品に関しては、ロードバイク用のタイヤを使い、60PSI、100PSI、120PSIの空気注入テストを行いました。
ロードバイクは、マウンテンバイクに比べると電動空気入れにとっては、究極的な過酷なテストになります。特に120Psiなどは、タイヤの空気圧の入れても良い最大空気圧ぐらいです。体重や路面状況にもよりますが、逆に60Psiは最低空気圧ぐらいなので、これを入れられないと、ロードバイクの空気入れとしては、使い方が限定的になります。
結果は以下の通りです。
- 商品名: 60PSI: 100PSI: 120PSI
- Gushen: 41秒: 1分20秒: 1分41秒
- YOHOOLYO : 42秒: 到達せず: 到達せず
- Topgio: 54秒: 1分46秒: 2分30秒
- AirXwill: 49秒 : 1分50秒: 2分41秒
- VEEAPE: 1分34秒: 到達せず: 到達せず
テスト2:持続力(配点20点)
長時間空気を入れ続けることができるか。今回は2本のタイヤに連続して空気を入れることで、持久力をチェック。またバッテリーの減り具合も調べました。
テスト3:使い勝手(配点20点)
レバーをロックしてハンズフリーで空気注入できるかどうか。ホースの長さは十分か。ボタン操作がしやすいか。使い勝手全般をチェックしました。
テスト4:安全性(配点20点)
温度保護機能が付いているかどうか。電動空気入れは連続して使うと、本体やパーツが熱を持つため、うっかり触って火傷をする場合があります。今回は連続使用後に「熱さ」をチェック。とくに熱を持つものに関してはサーモグラフィーで温度を調べました。
検証は晋遊舎の専用テストラボ「LAB.360」の松下和矢室長立ち合いの元で行われました。
商品によっては長時間の使用でパーツが90℃以上になったものもありました。
商品説明には「使用時間は何分以内」「停止させる時間は何分」と細かく使用条件が記載されています。条件を守らないと、本体がかなり熱くなったり、破損したりするので注意が必要です。どの製品もリチウムイオン電池を使っているので、本体の温度管理はしっかりやらないと発火などの思わぬ事故が起こるかもしれません。 先にも述べましたが、自動車は、自転車ほど空気圧を上げなくていいのですが、入れる空気の量は多いので、時間がかかる場合は、焦らずに休ませながら行うようにしたほうがいいと思います。
テスト5:コスパ(配点10点)
検証1~4で出た性能と価格が釣り合っているかどうか。お得な商品か。監修・義村氏とスタッフでコスパを判定しました。
はたして、使いやすくてベストな電動空気入れはどの製品だったのでしょうか? それでは、ランキングをご覧ください。
※以下製品画像はAmazonより。
ややお高めだが性能はピカイチの「マキタ」
マキタ
充電式空気入れ10.8V
実勢価格:7635円
サイズ:奥行7.5×幅23.5×高さ17.6cm
重量:966g
電源:バッテリー駆動(バッテリー、充電器は別売り)
付属品:米式チャック、英式バルブ用アダプター、仏式バルブ用アダプター、ボール用アダプター、浮き輪用アダプター
▼検証結果
- 速度: 29/30点
- 持続力: 19/20点
- 使い勝手: 18/20点
- 安全性: 19/20点
- コスパ: 8/10点
- 合計: 93/100点
第1位に輝いたのはマキタ 「充電式空気入れ10.8V」でした。
バッテリーと充電器が別売で本体も今回の中でもややお高めですが、性能はピカイチの電動空気入れです。国産メーカーなので作りもしっかりしており、安心して使えます。
温度保護機能付で、使用中に本機やバッテリーの温度が高温になると、本機保護のためモータが自動停止します。
空気圧表示パネルで空気圧の設定値をコントロール。設定値で自動停止するようになっています。
機能的にはLEDライトやバックライトを装備。ホースや各種アダプターが収納可能など便利な商品です。
他の製品に比べると動作感が非常に安定していて、1分で12Lと吐出量が多いので作業スピードが早いのが嬉しいです。設定値で自動的に止るので、トリガーにロック機能があれば作業中に離れられるのに、その機構がないのがちょっと残念。空気を入れるためにはずっとトリガーを握っているか、何かで固定しなければなりません。 他の電動工具や掃除機などでバッテリーや充電器を既に持っている方や、自転車乗りでも、複数台管理しているレンタルサイクル業者など頻繁に空気圧を調整する必要があったりするプロフェッショナルやハイアマチュアの自転車乗りの方や自動車の空気圧管理にも使いたい方などにもおすすめです。ちなみに、同じマキタでもバッテリーのタイプに種類があるので、間違えないように!検証したのは10.8Vバッテリータイプ。プロがよく使う18Vのタイプもありますよ。
▼義村氏おすすめの18Vタイプはこちら
マキタ
充電式空気入れ18V
実勢価格:1万282円
優れた安定性と能力が段違いの「Gushen」
Gushen
電動エアーコンプレッサー
実勢価格:6199円
重量:426g
電源:バッテリー駆動(内蔵電池・2200mAh大容量リチウム電池)
付属品:4種類のアタッチメント(英式・米式・仏式バルブ対応可能/バイク、自動車、バスケットボール、浮輪など)
▼検証結果
- 速度: 29/30点
- 持続力: 19/20点
- 使い勝手: 18/20点
- 安全性: 19/20点
- コスパ: 8/10点
- 合計: 93/100点
第2位は、圧倒的な安定感で素早く空気を入れることができたGushenの「電動エアーコンプレッサー」でした。
エアーコンプレッサーには電池切れを起こしたり、嫌な音を立てて動かなくなったりする製品もあるのですが、「Gushen」はプロが感嘆するほど別格の安定感で空気を入れられました。付属品も充実しており、本体も軽量。携帯性もバツグンです。
1位マキタは、自転車ツーリングの時に携行しようとは、まったく思いませんが、この製品ならば、あり。とくにグループツーリングの時には、ガラスの散乱などの路面状況によって集団で同時多発パンクが発生したりするので、そんなとき、ササっとパンク修理を電動空気入れで行えるとスマートなのでは? 動作のスムーズさが段違いでした。正直欲しい。
多様な電源でいつでも空気自動注入ができる「Tooge」
Tooge
エアーコンプレッサー
実勢価格:5980円
重量:720g
電源:バッテリー駆動(充電/USBアダプター、モバイルバッテリー、シガーソケット)
付属品:アダプター5個(自動車、自転車、電動バイク、浮輪、ボールなど)、収納袋
▼検証結果
- 速度: 28/30点
- 持続力: 19/20点
- 使い勝手: 17/20点
- 安全性: 18/20点
- コスパ: 8/10点
- 合計: 90/100点
第3位はTooge「エアーコンプレッサー」。多様な充電方式でいつでも空気入れが可能です。
自立式でコードも長いため、ハンズフリーで自動的に空気注入が可能。空気圧の数値が設定できて、数値まで達すると自動停止します。
USBケーブル以外に3mのシガーソケット用電源ケーブルが付属。収納バッグ付きなので持ち運びもラクにできます。なおLEDは付いていません。
1位マキタに比べて、空気を入れている間、他の作業ができるのがいいですね。自転車で携行するようなデザインではないので、自宅や自動車に積んで利用することになるでしょう。バルブを改造して、水のレクリエーション、例えばパックラフトやSUPなどの空気入れに利用すると出航準備が捗りそう。
4位: 注入スピードで及ばないものの能力上位の「Topgio」
Topgio
電動エアーコンプレッサー
実勢価格:5650円
サイズ:長さ22.1×直径5.5cm
電源:容量1000mAh*3リチウム電池(USB充電)
付属品:3種類のノズル(英&法用、仏式用、ボール用、玩具用)、収納袋
▼検証結果
- 速度: 27/30点
- 持続力: 18/20点
- 使い勝手: 18/20点
- 安全性: 18/20点
- コスパ: 8/10点
- 合計: 89/100点
第4位のTopgio「電動エアーコンプレッサー」は、空気圧の設定と自動停止ができるハンディなコンプレッサーです。
空気注入速度は1位商品には及ばないものの合格点。稼働時間は10分以内。10分の使用に対して3分の休憩が必要になります。15分以上の使用は破損の可能性があり推奨されていません。
長時間の使用でホースをつなぐ金具部分が熱くなるので要注意ですが、電池とエアーコンプレッサーの分離式なデザインや冷却速度を上げる工夫などが施されています。
またUSBポート付きで、スマホにも充電できるのが便利です。LEDライト付きです。
本体がプラスチックでちょっと見た目安っぽく見えますが、自転車ツーリングで携行しやすい形で、変に金属パーツを使っていないぶん軽量になっています。USB機器への充電ができるので、いままで、「携帯ポンプ」+「モバイルバッテリー」を携行していた方は、これ1本に集約することもできます。(USB給電を利用してバッテリー切れになったら、空気入れ機能を失っちゃいますけどね!)携行しなければ下位ランキング製品の電動ドリルみたいなデザインの製品のほうが吐出量も多いので、おすすめです。
5位: 空気注入速度は合格だけどバッテリーの減りが早い「JanGoo」
JanGoo
電動エアーコンプレッサー
実勢価格:4999円
サイズ:22×5×17.5cm
重量:1200g
電源:バッテリー駆動・2200mAhリチウム電池(AC充電)
付属品:多用アダプター×5、充電用ACアダプター、収納バッグ他
▼検証結果
- 速度: 27/30点
- 持続力: 16/20点
- 使い勝手: 18/20点
- 安全性: 18/20点
- コスパ: 8/10点
- 合計: 87/100点
第5位はJanGoo「エアーコンプレッサー」。最大圧力は150PSIまで空気圧を設定でき、設定気圧で自動的に停止します。
トリガーを引いて空気を入れるタイプですが、ロック機構が付いているのでハンズフリーで注入ができます。ただホースが短めなのでやや扱いが面倒。
LEDは2つ付いており、夜間でも安全に作業ができます。なおエアーホースは分離式で取り外しができます。
検証では注入スピードは合格点でしたが、他製品に比べてバッテリーの減りがやや早いと感じました。
バッテリー持続時間にやや不安がありますが、都市部で車1台、自転車3~4台程度の家庭で空気圧管理として使用するならば、申し分ない性能。逆にパンク修理として使用する場合には、0気圧からの空気注入になるのでバッテリーの持続時間がネックになるかもしれません。自転車でも自動車でもパンク修理は、ガソリンスタンドや自転車店にお任せ! なんて家庭には1台あると便利でしょう!
6位: ノズル紛失の心配がない「Drivaid」
Drivaid
電動エアーコンプレッサー
実勢価格:4280円
サイズ:長さ19.5×高さ23.5×幅5.5cm
重量:1240g
電源:バッテリー駆動・2200mAhリチウムバッテリー内蔵(AC充電)
付属品:アダプターノズル×5(米式/英式/仏式バルブ対応)、AC充電器、収納バッグ
▼検証結果
- 速度: 26/30点
- 持続力: 16/20点
- 使い勝手: 18/20点
- 安全性: 18/20点
- コスパ: 8/10点
- 合計: 86/100点
第6位はDrivaid「電動エアーコンプレッサー」。5位商品と同じくガンタイプのエアーコンプレッサーです。
5位商品との違いはエアーホース一体型であること。本体にノズルを収納可能で失くす心配がありません。
こちらもトリガーをロックしてハンズフリーで空気注入ができます。操作ボタンが3つとシンプルで、圧力値設定~トリガーで空気注入~設定値で自動停止。初心者でも扱いやすい操作盤です。
特筆すべきは熱に強いこと。本体がアルミニウム合金製で、放熱も早いモデルです。
注入スピードは5位商品とほぼ同じ。ただしLEDライトは1個なので5位商品に比べて輝度は劣ります。
今回取り上げた商品の中では音が一番うるさくないタイプでした。ただ5位商品と同じくバッテリーの減りは早く感じました。5位商品とあまり性能差はないのですが、エアーホースが一体型なので、取り付ける煩わしさがないのがいいですが、自転車でママチャリなど英式バルブへの空気入れにやや難ありです。
7位: コンパクトで携帯性に優れた「AirXwills」
AirXwills
エアーコンプレッサー
実勢価格:4999円
サイズ:長さ24.5×幅4.6cm
重量:800g
電源:リチウムイオン充電式バッテリー(USB充電)
付属物:英式、米式、仏式バルブアダプター、ボールアダプター、スイミングリングバブルアダプター、USBケーブル、収納袋
▼検証結果
- 速度: 24/30点
- 持続力: 17/20点
- 使い勝手: 19/20点
- 安全性: 17/20点
- コスパ: 8/10点
- 合計: 85/100点
第7位は、AirXwills「エアーコンプレッサー」。
空気圧設定、自動停止タイプですが、他と違うのが4つのモード設定。自転車、モーターサイクル、車、バスケットボール用(60/36/36/8 PSI)の4種類を搭載しており、正確な圧力値が分からない場合でもモードを選ぶだけで空気を注入できます。
コンパクトなので、片手で簡単に空気注入ができるコンプレッサーです。ノズルが長いので、床に置いての注入も可能。こちらもLED搭載モデルです。
ただし注入スピードは上位商品よりかなり遅いため、今回は順位を下げました。
見た目、外側にアルミでプロテクトされていて、いい感じですが、機能向上には寄与してないと思います。熱くなるのは、エアーホースの取り付け部分で、実験では100度近く高温になるので、火傷に注意してください! 0から空気を入れるのではなく、追加で空気を入れるような空気圧管理に使用するのがいいと思います。 自転車ツーリングで携行できそうな形ではありますが、そこそこ重量があり、複数回パンクした場合のバッテリー持続時間などパンク修理での使い勝手にやや難があるので、僕だったら手動のポンプを携行して、この製品はスタートの時に使用するぐらいで、走行中は携行しないと思います。ですが、女性などで手動の携行式空気入れでの高圧まで空気を入れるのが大変でうんざりしている人には、いい商品だと思います。
8位: 336gの超軽量コンプレッサー「CYCPLUS」
CYCPLUS
自転車 空気入れ
実勢価格:3999円
サイズ:5×5×18cm
重量:336g
電源:バッテリー駆動(Micro-USB充電式)
付属:仏式/英式変換用バブルアダプター、風船ノズル、ボール用ノズル、収納袋、USB充電ケーブル
▼検証結果
- 速度: 23/30点
- 持続力: 17/20点
- 使い勝手: 19/20点
- 安全性: 15/20点
- コスパ: 8/10点
- 合計: 82/100点
第8位は、336gという超軽量のCYCPLUS「自転車 空気入れ」。USB充電式で、空気圧設定、自動停止タイプです。注入速度は7位商品よりさらに遅くなりますが、コンパクトで持ち運びに便利なモデルです。
デメリットとしては「音のうるささ」。ラインナップ中もっともうるさく、甲高い音が気になりました。また熱測定では2本目でかなり本体が熱くなりました。
そこそこ軽量で、自転車のボトルケージに携行しやすそうなデザインなので、期待はしましたが、他製品と比べるともう少し持続力やスピードが欲しいですね。
9位: タイヤ2本目で設定空気圧に到達しない「VEEAPE」
VEEAPE
電動エアーコンプレッサー
実勢価格:5699円
サイズ:4×4×18cm
重量:365g
電源:バッテリー駆動・リチウムイオンバッテリー
付属品:仏式ノズル、米式ノズル、浮き輪用ノズル、ホール用針、Type-C充電ケーブル×1
▼検証結果
- 速度: 23/30点
- 持続力: 14/20点
- 使い勝手: 19/20点
- 安全性: 15/20点
- コスパ: 8/10点
- 合計: 79/100点
第9位はVEEAPE「電動エアーコンプレッサー」。ハンディタイプの空気圧設定、自動停止タイプのコンプレッサーです。8位商品と同じく超軽量で持ち運びに便利。
ただし検証では、注入スピードが遅く、なおかつタイヤ2本目で指定空気圧に到達しなかったのが残念。
こちらもLED搭載モデル。デザインは非常に良いのですが、機能的にランクを落としました。
軽量で高級感のあるデザイン…なんですが、吐出量の少なさがネック。他の製品と違いこの製品だけ、指定空気圧と現在の空気圧が同時に表示できるのが、すごくよいです。うっかり、指定空気圧を規定されている量より高めにしてしまうと、パンクさせてしまうことがありますが、それを目視で防止できます。ロードレーサーやマウンテンバイクを自動車で運んでコースを走る場合のスタート時などで、あらかじめ空気が入った状態からの空気圧調整で使用したい製品です。
10位: スポーツ自転車用途としては難あり「YOHOOLYO」
YOHOOLYO
小型電動ポンプ
実勢価格:5299円
サイズ:5.5×4.5×19.8cm
重量:460g
電源:バッテリー駆動(DC/AC電源充電、シガーソケット充電)
付属物:仏式/米式バブルアダプター、ボール用アダプター、浮輪用アダプター、充電ケーブル、シガープラグケーブル、収納ケース他
▼検証結果
- 速度: 23/30点
- 持続力: 13/20点
- 使い勝手: 18/20点
- 安全性: 15/20点
- コスパ: 8/10点
- 合計: 77/100点
第10位はYOHOOLYO「小型電動ポンプ」。LED搭載の空気圧設定、自動停止コンプレッサーです。3mのシガープラグケーブルが便利。
注入速度はロードバイク用の60PSIでは非常に速いのですが、100PSIと120PSIでは設定空気圧に到達せず失敗でした。
ママチャリなどは、60Psiぐらいでいいかもしれませんが、スポーツ車ではもう少し高圧にしたい場合が多いと思います。ステンレスで高級感はあるのですが、スポーツ自転車用途としては難ありかと。こちらのエアチューブはかなり熱くなるので火傷注意です。
以上、電動空気入れ10製品のランキングでした。
【おまけ1】浮き輪専用空気入れ3選
プールや海へ持っていく浮き輪。空気を入れるだけでヘトヘトになっちゃいますよね。
そんなときに活躍してくれる浮き輪専用空気入れを3製品ご紹介します。
海に行くなら足踏み式のコレ! 「ロゴス」
ロゴス
特大ベローポンプ
実勢価格:1050円
容量:約3L
主素材:PP
付属:ノズル3種類
▼検証結果
満タンまでのポンプ回数:200回
満タンまでの時間:1分58秒
ロゴス「特大ベローポンプ」は、足で踏むとグングン空気が入り、自転車用の空気入れを併用して手でポンプするよりも、はるかにラクに空気を入れることができます。電源いらずで大型の浮き輪にも使える大容量で、空気を抜く機能もあっておすすめです!
ハンドポンプとは比べものにならない大容量! ひと踏みでグンと空気が入るので、女性にもオススメです。
空気を抜くのにも使えます。ホースをつなぐ位置を替えて踏むだけで、空気がドンドン抜けていきます!
持ち運びの際は、紐をかけます。収納時は畳んでしまっておける工夫がされています。
足踏み式だけど入れるのが大変 「フットポンプS」
Panaracer
フットポンプS
実勢価格:1554円
満タンまでのポンプ回数:750回
満タンまでの時間:1分58秒
Panaracer「フットポンプS」は、一度に送り出せる空気量がとても少なく、踏み台昇降運動のような動きを繰り返すので、入れ終わる頃には汗だくに……。準備運動にしてもツラ過ぎるかもしれません。
シリンダーが短いため、足を乗せる位置が高く転びそうになることもありました。
自転車用の空気入れに浮き輪用のアダプターがあれば、専用品は不要では? と思いきや、自転車用の場合、上位機種でも相当な回数ポンプすることになります。
▼今回テストしたフロアポンプで浮き輪に空気を入れた結果がこちら
専用品は自転車用と比べものにならない実力を発揮してくれることが明らかになりました。とにかくラクに! という人には電動ポンプがオススメですが、使える場所が限られるため、オススメはロゴスの「特大ベローポンプ」。
あっという間に空気が入るというほどではないものの、この低価格で空気抜き機能も備えており、手押しタイプよりもはるかに速く浮き輪をパンパンにすることができて優秀です。
もっとラクに入れたい!という人は、電動ポンプがオススメです。
感動レベルの速さ!FIELDOOR「電動エアーポンプ」
FIELDOOR
電動エアーポンプ
(空気入れ&空気抜き両対応)
実勢価格:2380円
▼検証結果
空気入れ:1分01秒
空気抜き:1分52秒
電動ポンプの速さには感動するレベルです。FIELDOOR「電動エアーポンプ」を使えば、入れるときはもちろん、遊び疲れたあとの空気抜きに本当に重宝する逸品といえるでしょう。屋外に電源があるならぜひ電動ポンプを選んでください!
装着も簡単にできます。ノズルは人力式と同様、挿してスイッチを押すだけです。
抜くのもあっという間です。
【おまけ2】ボール専用空気入れ2選
最後にご紹介するのは、ボール専用の空気入れです。
持ち運び時に針が邪魔にならず、ワンアクションで針が出せて付け替えの手間も不要。とても軽いポンピングで死角ナシです。ボール用ならこれを買わない手はありません!
▼ミカサ「ハンドポンプ」
ミカサ
ハンドポンプ
実勢価格:471円
ミカサ「ハンドポンプ」は、昔ながらの定番ポンプです。
▼molten「ハンドポンプ ペンタゴン」
molten
ハンドポンプ ペンタゴン
実勢価格:766円
molten「ハンドポンプ ペンタゴン」は、ワンアクションで素早く使えます。収納時は針がしまわれるので安全です。
以上、自転車の空気入れおすすめランキング36選のご紹介でした。
ふだん何気なく使っている空気入れですが、製品によっては入れやすさや使い勝手が向上して驚くこと間違いなし。気になったアイテムがあれば、ぜひお試しください!
意外に知られていませんが、自動車の空気圧よりも自転車のほうが高圧にする必要があります。マウンテンバイク用のタイヤは太く空気の量が多いので、空気入れにとってはとても過酷なテストになります。