HDMI無線化アダプタとは?
HDMI無線化アダプタはワイヤレスでデータを送受信するツール。
邪魔くさいコードがすっきりするのはもちろん、小型で持ち運びやすく挿すだけで使えるため、Wi–FiやBluetooth環境のない場所での会議やプレゼンなどのビジネスシーンで役立ちます。
また、自宅のデスクトップPCやゲーム機本体に送信機を接続し、ワイヤレス対応のキーボードやマウス、コントローラーと組み合わせて、好きな部屋で利用できるのもメリットです。
ただ、HDMI無線化アダプタ自体はまだマイナーで、よくわからないジャンル。
家電量販店でも取り扱いのラインナップは少なめ。参入メーカーもかなり少なめです。
そこで雑誌『家電批評』編集部がHDMI無線化アダプタ5製品を集めて、実際に使用して比較。性能はもちろん、何に使えるのかもテストしました!
HDMI無線化アダプタの使い方は?
おすすめ紹介の前に、HDMI無線化アダプタの使い方を紹介します。
使い方1:受信機の端子はHDMI 送信機は2タイプある
HDMI無線化アダプタの受信機の端子は、基本的に「HDMI」です。違いがあるのは送信機の端子で、「HDMI」と「USB-C」の2種類に分かれます。
送信機と接続するデバイスの端子を事前にチェックするようにしましょう。
使い方2:どの端末も“挿すだけ”でOK
どのデバイスも送信機と受信機を挿し込むだけで画面を表示できます。なお、ソフトウェアのインストールなどの事前準備は必要なし。
送受信機は接続しているデバイスから給電できますが、基本的に接続している端子とは別の端子からコードで給電します。
唯一、プリンストンの送信機だけ、デバイスに接続するだけで給電可能。持ち運びもしやすいです
どの受信機もディスプレイのUSB端子から給電できました。
使い方3:さまざまデバイス対応だからビジネスもエンタメも使える!
基本的に端子が合えば、どのデバイスでも映像を表示できます。とくにプリンストンは小型で作りがしっかりしているため、ノートPCを持ち運ぶときも接続部がズレにくく使いやすいです。
Android
スマホを持ちながら映像を出せます。ただし、Androidのスマホは送信機がHDMI端子のデバイスは利用できないので注意が必要です。
ノートPC
HDMI、USB-Cを搭載しているノートPCなら、WinとMacともに画面表示できました。
BDレコーダー
BDレコーダーも基本的にUSB-C端子を非搭載のモデルが多いです。本体のUSB-A端子からも給電可能です。
Switch
Nintendo Switchは送信機がHDMI端子のモデルのみ利用可能。ただ、接続部分はややゴチャつきます。
プリンストンは、小型かつ軽量なので接続部の端子に負担がかからず安定していました。
HDMI無線化アダプタの選び方は?
便利そうに思えるHDMI無線化アダプタですが、「正直なところよくわからない」なんて思いませんか?そこで今回は、雑誌『家電批評』が、起動速度や使い勝手などの5項目について比較しました。
テスト1:起動速度
受信機をデバイスに挿した状態で、送信機をつないでから投影されるまでの時間を計測しました。
テスト2:使い勝手
接続して投影されるまでの作業、送受信機のコードや給電の方式などをチェックしました。
テスト3:伝送の安定性
1m刻みで5mまで送受信機の距離を離し、YouTube動画を1分間流して挙動を確認しました。
テスト4:遅延
PCでストップウォッチの画面を映し、受信機の数値との差も比較。また、ゲームをプレイしたときの官能評価も加味しています。
テスト5:設置性
実際に送受信機を設置したときの状態から採点しました。
HDMI無線化アダプタのおすすめは?
【1位】プリンストン「EZcastpocket(ワイヤレス USB-C to HDMI)」
- プリンストンEZCast Pocket(ワイヤレス USB-C to HDMI)
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- 起動速度
- 使い勝手
- 伝送の安定性
- 遅延
- 設置性
ビジネス用途ならプリンストン一択!
HDMI無線化アダプタのおすすめランキングで1位となり、ベストバイとなったのはA評価のプリンストン(PRINCETON)「EZcastpocket(ワイヤレス USB-C to HDMI)」でした!
送信機は小型で接続したデバイスから給電できるため、設置性はダントツ。起動は少し遅めですが、挿すだけで安定して伝送できるのが便利です。
プレゼンなどのビジネス用途におすすめです。
- おすすめポイント
-
- 挿すだけで接続できる
- コンパクトで持ち運びやすい
- 5m離れても安定してつなげる
- がっかりポイント
-
- やや遅延するシーンもあった
- 幅
- 170mm(本体ケーブル・コネクター含む)
- 奥行
- 40mm
- 高さ
- 16mm
- 重量
- 36g(約)(送信機)、43g(約)(受信機)
- 型番
- EZCASTPOCKET-C1R1
送受信機が離れていても安定して伝送できた
送信機と受信機の距離が遠くなっても、資料や動画を安定して伝送できました。
ただ“挿すだけ”でOK!
送受信機のペアリング設定が最初から完了しているので、挿すだけですぐミラーリングできます。慌ただしいときもサッと接続できます。
小型で持ち運びがラクだから急なプレゼンにも活躍!
小型でスマホやノートPCに接続しても邪魔にならないのがメリット。接続部の作りがしっかりしていて、外れにくいのも安心です。
軽いので、重みで落ちる心配もありません。
【2位】J5create「JVAW62」
- J5createJVAW62
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- 起動速度
- 使い勝手
- 伝送の安定性
- 遅延
- 設置性
受信機がコンパクトで設置しやすい
J5create「JVAW62」はHDMI無線化アダプタのおすすめランキングでA評価を獲得しました。
5m地点での伝送はやや不安定になりましたが許容範囲。受信機は設置しやすいコンパクトサイズです。
また、起動速度も十分な早さでした。使い勝手の良さを重視する人におすすめです。
- おすすめポイント
-
- コンパクトで設置性は良好
- 起動速度も十分
- 幅
- 65mm(送信機)、57mm(受信機)
- 奥行
- 17mm(送信機)、10.5mm(受信機)
- 高さ
- 65mm(送信機)、24mm(受信機)
- 重量
- 54g(約、送信機)、31.5g(約、受信機)
- 型番
- EZCASTPOCKET-C1R1
【3位】UGREEN「ワイヤレスHDMI 送受信機セット」
- UGREENワイヤレスHDMI 送受信機セット
- 実勢価格: ¥16,999〜
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- 起動速度
- 使い勝手
- 伝送の安定性
- 遅延
- 設置性
遅延を感じず起動速度もスムーズ
UGREEN「ワイヤレスHDMI 送受信機セット」はHDMI無線化アダプタのおすすめランキングでA評価を獲得しました。
ゲームや動画でも遅延を感じず、起動速度もスムーズでした。送受信機ともに、他機種に比べ大きめなので、据置で使うならおすすめです。
- おすすめポイント
-
- ゲームや動画でも遅延を感じない
- 起動速度がスムーズ
- がっかりポイント
-
- 送受信機は大きめ
- 型番
- 50633A
【4位】J5create「JVAW75」
- J5createJVAW75
- 実勢価格: ¥16,646〜
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- 起動速度
- 使い勝手
- 伝送の安定性
- 遅延
- 設置性
J5create「JVAW75」はHDMI無線化アダプタのおすすめランキングでB評価となりました。
伝送テストは4mで少しカクつき、5m地点で動画が止まってしまいました。
ただ、4K対応で画質のキレイさはトップ。本体は少し大きめです。
画質を重視するならおすすめです。
- 幅
- 61mm
- 奥行
- 17mm
- 高さ
- 66mm
- 重量
- 63g
- 型番
- JVAW75-EJ
【番外】TIMBOOTECH「ワイヤレスHDMI 送受信機セット」
- TIMBOOTECHワイヤレスHDMI送受信機セット
- 実勢価格: ¥15,999〜
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接続が安定せず検証すらできませんでした……
TIMBOOTECH「ワイヤレスHDMI 送受信機セット」は、検証時に突然ペアリングが切れ、どうやっても再接続できず。
個体差かもしれませんが、伝送が不安定だと実用は難しいでしょう。
- 型番
- JP-Q3Blue02
手順が表示されるが……
接続手順が表示されますが、その通りにしても繋がらないことも……。
途中で接続が切れたとき、そこからどうやっても復旧できず検証を断念しました。
エンタメ向きHDMI無線化アダプタは?
HDMI無線化アダプタは仕事以外に映画やライブの視聴、ゲームプレイで使えるのも特徴で、伝送が安定し遅延が少ないのもポイントです。
そこでストップウォッチの送信側・受信側のタイムラグを測定しましたが、どのモデルも0.2秒前後で遅延はごくわずか。
一方で、動きの激しいゲームやYou Tube動画の検証は、カクつきや動きのズレに差がありました。
最も優秀だったのはUGREEN「ワイヤレスHDMI 送受信機セット」で、ほぼ遅延のストレスを感じないレベル。エンタメ目的として使うなら本機を選ぶのもおすすめです。
そのほか、最大解像度もフルHD(1920×1080)と4K(3840×2160)で、製品によって違うのも押さえておきたいポイント。
フレームレートも「60p」と「30p」など異なるので、ゲームや動画でメインで使うのであれば、チェックしましょう。
【伝送の安定性】5m離れても安定したのはプリンストンだけ!
テレビとノートPCに送受信機をそれぞれ接続。1m刻みで5mまで送受信機の距離を離してYouTubeで動画を1分間流し、伝送の安定性を確認しました。
4〜5mの地点で動画がカクついたり止まる製品が出てくるなか、プリンストン「EZcastpocket(ワイヤレス USB-C to HDMI)」だけが5m地点でもブレたり止まったりせず、スムーズに伝送できます。
1m離れた映像
プリンストンで1m離れた距離から映像を送信して動画を流しましたが、ブレもなく快適に視聴できます。2〜4m地点でも同様に安定しました。
5m離れた映像
5m地点でもプリンストンの安定した伝送は変わらず優秀。1mの映像とほぼ変わりません。
他製品は動画の途中で動きがブレたり、カクカクと不安定になりました。
4〜5mの距離で動画がカクついたり、止まる機種もありました。
【遅延】UGREENはゲームでも快適にプレイできます
ワイヤレス接続で気になる遅延は「ストップウォッチ」のタイム差に加えて、「ゲームプレイ」「動画視聴」の官能テストの3種類で比較しました。
まず、ストップウォッチのタイム差はどのモデルも0.2秒前後で優秀です。ただ、ゲームだと動きにカクつきが出たり、動画では被写体の動きにズレが生じる製品がほとんど。
そんななか、優秀だったのがUGREEN「ワイヤレスHDMI 送受信機セット」で、とくにゲームは動きがスムーズで快適にプレイできます。
また、動画のズレも気にならず遅延のストレスは少ない印象です。
動きが激しく遅延が出やすいゲームをプレイしましたが、問題なく遊べます。
動きの遅れはほぼ気にならず!
【画質】J5createはやや不安定ですが唯一の4K画質でした
今回検証したなかで唯一の4K対応モデルが J5create「JVAW75」で、実際に「4K ULTRA HD Blu-ray」を見比べると、映像のキレイさはトップ。ワードやエクセルの資料も精細で小さな文字まで見やすいです。
ただ、最大解像度は「3840×2160/30Hz」なので、60Hzしか出力されないゲーム機だと「1080p/60Hz」になるので注意しましょう。
なお、接続が安定せず検証できなかったTIMBOOTECH「ワイヤレスHDMI 送受信機セット」も「4K(3840×2160)」をサポートしています。
JVAW75は細かい文字も見やすかったです。
まとめ:仕事で選ぶならプリンストン、ゲームならUGREEN
以上、HDMI無線化アダプタおすすめランキング5選でした。
今回検証した5製品は、どのデバイスも“挿すだけ”で画面を表示でき、複雑な準備は必要ありません。
一方、「遅延」と「伝送の安定性」は製品ごとに大きな差が出ました。遅延なく繋がればゲームで便利ですし、安定していればプレゼンなど仕事で有効です。
ベストバイのプリンストン「EZcastpocket(ワイヤレス USB-C to HDMI)」は小型で設置や携帯性に優れ、ビジネスでの使用におすすめです。手軽かつ安定して画面を表示できるので、会議やプレゼンでも安心して使えます。
また、ゲームなどエンタメ目的として使うなら3位のUGREEN「ワイヤレスHDMI 送受信機セット」がおすすめです。
本記事を参考に、お気に入りのHDMI無線化アダプタを見つけてください。
HDMI無線化アダプタのおすすめ
プリンストン
EZCastPocket
(ワイヤレス USB-C to HDMI)
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大手量販店を調べたところ、製品ラインナップは少なめでした。