頑張らないで腕を上げる「ロジカル調理」
料理のスキルを高めたい! と思っていても、なかなか上達しないという人も多いのでは? そんな人に知ってほしいのが、“ロジカル調理”です。
「おいしい」には全て理論があって、おいしくならない理由を論理的に解消するというのが、ロジカル調理。
このロジカル調理を知れば、いつものごはんが外食クオリティにレベルアップ! センスも技術も不要なんです。
ということで今回雑誌『LDK』が、科学する調理のプロ・前田 量子さんに、「ロジカル調理で作る肉&魚のごちそう晩ごはん」を教わりました。頑張らないで料理の腕を爆上げしたい人必見です!
ロジカル調理とは?
おうちごはんのレベルを高めたいとは、誰もが望んでいること。おいしくなる理由がわかれば、誰もが料理上手になれて、焼き加減も味付けも、迷うことがなくなります。
1:おいしくならない悩みをロジカルに解消!
おいしくならない理由を手順に沿って論理的に解消。ロジカル調理の公式を守るだけで、いつ誰が作ってもおいしい料理が完成します。
2:調理科学がおいしさを裏づけ
なんとなく、では味が決まらない! 例えば「塩分量の目安は素材の1%」というように科学的な論拠をもとに調理します。だから失敗はしないんです。
3:難しいテクはゼロ!マネすればごちそうに
超絶技法や難しい知識は不要。ポイントを理解しマネするだけで、レストラン級の料理が完成します。何度作っても同じ味に仕上がり毎回大満足です。
このレストラン級の味を叶えるロジカル調理で、定番焼き料理4品のレシピをご紹介します。今回は、パサつきゼロのポークソテーです。
「ポークソテー」のお悩み解消ロジック
感覚で焼いても一見おいしそうなポークソテー。でも、硬くてパサつきも気になりますよね。
そんなポークソテーのお悩み解消ロジックがこちら。
縮んで硬くなる豚肉は下処理と油がけが必須!
肉の筋を切る
肉が反るのは赤身と脂で筋収縮率に差があるため。脂肪と赤身の間を筋切りすれば、反り返りにくいです。
油をかけながら焼く
火が通りすぎるから硬くなってしまいます。油多めで焼き、流れ出た肉汁と油をかけながら中火で焼き上げます。
脂身をしっかり焼く
脂身はしっかり焼かないと食感も風味も悪くなります。トングで肉を縦に持ち、脂身をピンポイント焼きが正解!
ポイントは、油をかけながら焼き、赤身に火を入れすぎないこと。これで家族もびっくりのやわらかさとジューシーな仕上がりになります。
ポークソテーの絶品レシピ
赤身はしっとりジューシー。パサつきゼロの洋食屋さん級のポークソテーです。
<材料>
※2人分
- 豚ロース肉……140g×2枚
- 塩……2g(0.7%)
- こしょう……少々
- オリーブ油……大さじ2
- にんにく……1かけ
付け合わせ
- アスパラ……2本
- 赤パプリカ……1/4個
- じゃがいも……適量
- 塩……0.4g
- トマトソース……大さじ6
- イタリアンパセリ……2枝分(みじん切りしたもの)
- オイル……大さじ2
<作り方>
1:豚ロース肉は筋切りして塩こしょうする。アスパラは根元をピーラーでむき4等分にする。パプリカは乱切りにする。
ロジカルテク1:細かく筋切り反り返りを抑える
筋切りは盛りつけたときに表になる面を下にし、2〜3cm間隔でカット。縮みやすい部位を切ることで反り返り防止になります。
ロジカルテク2:塩分量は公式から編み出した0.7%
材料の1%が適した塩分濃度。今回はトマトソースをつけるため、0.7%とやや薄めに設定。豚肉288gに対し塩、約2gを振ります。
2:フライパンにオリーブ油とつぶしたにんにくを入れ熱し、カットしたアスパラ、パプリカ、輪切りにしレンジで加熱したじゃがいもを加え中火で3分半ほど炒め取り出し、塩を振る。
3:強火にし、盛り付ける面から強めの中火で1分半焼く。※途中、脂身の近くにアロゼ(油をかける)する。焼けたらバットに取り出す。
ロジカルテク3:アロゼ(油をかける)で火を入れすぎない
たくさんの油でゆっくり焼きます。火の通りが悪い赤身と脂身の間にアロゼ(油をかける)することで、まんべんなく火が通ります。
ロジカルテク4:脂身はカリッとしっかり焼き!
脂身はしっかり強めの中火で焼きます。余分な脂が溶け出して、脂っこくなくサクッとした仕上がりになり、香ばしさもアップ!
4:フライパンの油をふき、トマトソースを加え2/3になるまで煮詰めてみじん切りしたパセリを混ぜ、ソースを肉にかける。
ここが違う!:自己流では硬くてパサつくからロジカルな調理時間でやわらかに
自己流は見た目がキレイに仕上がりましたが、何度もひっくり返して焼いたので硬くなってしまいました。
生の部分があると嫌だからと、いつも焼きすぎでしたね。(モニターぷりこさん)
ロジカルテクなら、中火でアロゼすることで火の通り具合が完壁。しっとり感のある絶品ソテーに。
アロゼで火の通りが悪い所もしっかり熱が入ります。
おすすめフライパンはバッラーニ
バッラリーニ
フェラーラ 深型フライパン 24cm
実勢価格:¥5,339
▼テスト結果
- コーティング耐久性:A+
- 焼きムラ :A+
- 沸騰スピード :A
- 使い勝手 :A
フライパン15製品比較でベストバイとなったのが、バッラリーニ「フェラーラ 深型フライパン 24cm」。
耐久性や焼きムラのなさなど、焼く性能がずば抜けていました。劣化させた状態でも均一に火が通り、新品同様にスムーズなめくれ具合でした。
焼き色こそうっすらつくものの、傷がつきにくく長く使い続けられる逸品と言えます。
新品みたいにこびりつかない
摩耗なしの右半分は、うっすら焼き色がついてキレイです。
摩耗1000回の左半分は、コーティングが剥がれた部分に熱が入りやすくなり、やや焼き色がつきました。傷は目立ちますが、まったくこびりつかず、スムーズにめくれました。
以上、ロジカル調理で作るポークソテーのレシピでした。
硬くてパサパサなポークソテーが、肉の筋をしっかり切って油をかけながら焼くことで、しっとりジューシーに仕上がります。
目からウロコのロジカル調理で、おなじみの焼き料理が感動レベルに! 早速試してみてくださいね。
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いちかばちかではなく、理論で料理を作ります。