自動車TCL「スマートレコ パーフェクト4(WHSR-1040)」の実力をチェック!

TCL「スマートレコ パーフェクト4(WHSR-1040)」の実力をチェック! イメージ

TCL
スマートレコ パーフェクト4(WHSR-1040)
実勢価格:8万3490円

サイズ・重量(本体):W104.4×D17.5×H60.8mm・93g
記録解像度:1920×1080
記録画角(前方カメラ):対角130°、水平105°、垂直54°

2022年9月発売のTCL「スマートレコ パーフェクト4(WHSR-1040)」は、前後だけでなく左右も独立したカメラを装備しているのが特徴です。

4つのカメラで、前後カメラタイプや360°カメラタイプでは見えにくかった側面も見やすくなっていることを謳っています。

4つのカメラ作動中は、青色LEDが点灯して撮影中を知らせ、駐車監視中でも点滅してそれを周囲に知らせてくれるそう。さらに駐車監視中には長時間記録を可能にする「タイムラプス機能」も装備。

また、撮影した映像は専用のアプリを介してスマートフォンで確認することもできます。

果たして前後左右はしっかり見えるのか? さまざまな接触事故に対応できるのか。そして、8万円を超える価格に見合っているのか?

『家電批評』がドラレコに精通する識者とともに、忖度一切なしのガチ検証を実施しました!

自動車テスト1:前方カメラの映像は見やすいの?

結果:昼夜とも周囲の状況は識別できた

結果:昼夜とも周囲の状況は識別できた イメージ

驚くほどの鮮明さではないものの、解像度は1920×1280と十分で、自動車や人の動きなど周囲の状況を識別することができました。

会田肇 氏
日本自動車ジャーナリスト協会 会員・カーAV/自動車評論家
会田肇 氏 のコメント

画面の端は多少湾曲しています。

前方カメラの昼間の映像は?:近くも遠くも見やすい

前方カメラの昼間の映像は?:近くも遠くも見やすい イメージ

自然な見え方で、近くのクルマのナンバープレートはもちろん、遠くの看板の文字も読めました。空の雲の様子もよくわかります。

前方カメラの夜間の映像は?:全体的にやや明るめ

前方カメラの夜間の映像は?:全体的にやや明るめ イメージ

STARVIS対応センサーを採用しているためか、全体的にやや明るめに映っていました。ネオンの文字も読み取れますし、すぐ前のクルマなら、ナンバープレートの文字も読めました。

自動車テスト2:後方カメラの映像は見やすいの?

結果:暗い場所はやや苦手だった

結果:暗い場所はやや苦手だった イメージ

解像度は前方カメラと同じ1920×1080ですが、特に夜間などの暗所に特化したセンサーを使っているわけでもなく、輝度が低くなると見た目よりも暗めに映る印象でした。

しかし、今回ご協力いただいた自動車評論家の会田肇氏いわく、前方より後方カメラのほうが撮影できる範囲は広いとのことでした。

会田肇 氏
日本自動車ジャーナリスト協会 会員・カーAV/自動車評論家
会田肇 氏 のコメント

前方カメラより後方カメラのほうが広い範囲を映せます。

後方カメラの昼間の映像は?:日影はやや暗い

後方カメラの昼間の映像は?:日影はやや暗い イメージ

前方カメラとほぼ同じような見え方ですが、スモークガラス越しということもあり、日影に入ると道路付近はやや暗く映りました。

後方カメラの夜間の映像は?:すぐ後ろのクルマのナンバープレートは識別可能

後方カメラの夜間の映像は?:すぐ後ろのクルマのナンバープレートは識別可能 イメージ

全体的にやや明るめに映り、歩道の様子もわかります。すぐ後ろに停まったクルマなら、ナンバープレートの文字も読み取れました。

自動車テスト3:左右カメラの映像は見やすいの?

結果:昼夜とも見やすく、衝突の証拠もしっかり残せそうだった

結果:昼夜とも見やすく、衝突の証拠もしっかり残せそうだった イメージ
結果:昼夜とも見やすく、衝突の証拠もしっかり残せそうだった イメージ2

解像度は前方、後方カメラと同じ1920×1080ですが、記録画角が対角168°、水平138°、垂直70°と最も広く撮影できます。

平岡祐輔 氏
ライター
平岡祐輔 氏 のコメント

クルマ左右の映像を映せるので安心感があります。

 左右カメラの昼間の映像は?:クルマも看板も綺麗に映っていた

 左右カメラの昼間の映像は?:クルマも看板も綺麗に映っていた イメージ
 左右カメラの昼間の映像は?:クルマも看板も綺麗に映っていた イメージ2

サイドの様子がよくわかります。クルマも看板もハッキリ見えました。

 左右カメラの夜間の映像は?:暗い場所も見やすい

 左右カメラの夜間の映像は?:暗い場所も見やすい イメージ
 左右カメラの夜間の映像は?:暗い場所も見やすい イメージ2

左右カメラには、前方カメラと同様に高度はセンサー技術である「STARVIS(スターヴィス)」が搭載されており、街灯がある場所も暗い場所も見やすくなっています。

自動車テスト4:本体の操作はしやすいの?

結果:タッチパネルで直感的に操作できた

結果:タッチパネルで直感的に操作できた イメージ

本体は3.5インチとほどよい大きさで、タッチパネルなので直感的な操作ができました。

自動車前後左右の同時撮影は嬉しいが“設置するクルマを選ぶ印象”でした

以上がTCL「スマートレコ パーフェクト4(WHSR-1040)」の検証結果でした。

前後左右の同時撮影は嬉しいが“設置するクルマを選ぶ印象”でした イメージ

1機種で、前後左右に独立して取り付けたカメラを使い、すべてをフルHDで同時撮影できる貴重なドライブレコーダーと言えます。

左右もキレイに撮れるので、側面衝突やすり抜け衝突の証拠をしっかり残せると感じました。

ただ、左右カメラを普通のクルマのサイドウインドウに取り付けると、ウインドウを開けたときにカメラがドア枠に当たったり、ドアを開けたときに邪魔にならないように配線する手間が大変です。

輸入車やミニバンの最後方にある「三角窓」のような固定式のウインドウにしか取り付けられません。

また、実勢価格が8万3490円なので手軽に導入しにくいという点も気になりました。

B評価テスト結果とアピールポイントを総まとめ!

最後に、TCL「スマートレコ パーフェクト4(WHSR-1040)」のよかった点と残念だった点をまとめました。

テスト結果とアピールポイントを総まとめ! イメージ

▼評価 

総合点 前方カメラ・昼 前方カメラ・夜 後方カメラ・昼 後方カメラ・夜 左右カメラ・昼 左右カメラ・夜 画角の広さ 操作性 付加機能
57/90 7/10 7/10 7/10 7/10 7/10 7/10 4/10 5/10 6/10

【総合評価:B】

▼よかった点

  • 1機種で、前後だけでなく左右の様子も録画できる
  • 左右カメラの映像が特に見やすい
  • スマホアプリで録画データを再生できる
  • オプション品を別途買うことなく駐車監視機能が使える

▼残念だった点

  • 実勢価格が8万3490円と高めの価格設定
  • 上下に開閉するサイドウインドウに取り付けると使い勝手が悪い
  • 前後左右カメラ用の4本のケーブルをしっかり隠す必要がある

クルマ側面の万が一の当て逃げも録画することを重視したい、という人は試してみてはいかがでしょうか。