自動車会話でドライブをアシストする パイオニア「NP1」

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会話でドライブをアシストする パイオニア「NP1」 イメージ

パイオニア
NP1
購入プラン(希望小売価格)
・ベーシックプラン(通信+サービス利用料1年分付):6万5780円
・バリュープラン(通信+サービス利用料3年分付):9万3500円

サイズ・重量:W118×H75×D93mm・300g
電源電圧:12V/24V
最大消費電流:2.8A
カメラ有効画素数・解像度:約200万画素・1920×1080P(フルHD)
レンズF値:F2.0
フレームレート:27.0fps(前)・16.0fps(後)
通信速度:受信最大150Mbps・送信最大50Mbps

会話型ドライブデバイスのベストバイに輝いたパイオニア「NP1」。

ディスプレイ上に地図画面を出し、音声と組み合わせることで目的地まで誘導してくれるのがこれまでのカーナビの考え方でしたが、「NP1」はそもそもモニターを搭載していません。つまりすべての操作を音声で行い、案内なども音声で受け取るという全く新しい発想の車載デバイスです。

第1回は概要について紹介しました。

第2回は、音声認識やナビ、Wi-Fiの検証結果です。

自動車【音声認識】GoogleやSiriを超える便利さ

音声認識と言えば思い浮かぶのが、Googleの「OK Google」とAppleの「Hey Siri」です。

そこで、「Google」「Siri」「NP1」の3台を並べて音声認識の比較テストを行いました。

テスト方法

テスト方法 イメージ

ナビの基本機能は目的地設定後、3台を同時に作動させて一般道から高速道路を走行してテストを実施。当日は一般道の渋滞が目立っていました。

音声認識テスト自体は「NP1」のほかiPhoneとAndroid携帯を口元から極力等距離になるように設置し、停車時に目的地設定等を音声のみで行いました。

検索項目としては「東京駅」などの場所名のほか、カレーやラーメンと言ったジャンル検索。「お腹が空いた」のような曖昧検索も行い、その後ルートにどう反映されるかもチェックしました。

テスト結果

テスト結果 イメージ

▼ナビ基本機能の比較結果

  音声認識 言葉の認識 リルート ルート精度 渋滞回避能力
NP1
Googleアシスタント
Siri

▼音声認識の比較結果

  ナビ設定速度 ナビ途中変更 目的地検索(ルート途中)1 目的地検索(ルート途中)2 目的地検索(ルート上) 目的地検索(ルート設定なし) 周辺検索1 周辺検索2 周辺検索3
  「東京駅に車で行きたい」 「高速道路で行きたい」 「目的地周辺の駐車場を探す」 「目的地周辺の空いている駐車場」 「カレーが食べたい」 「カレーが食べたい」 「周辺のラーメン屋さん」 「お腹がすいた」 「周辺の美味しいお店探して」
NP1 7.19秒 ○(最大3件) ○(最大3件) ○(最大3件) △(1件のみ) ○(最大3件) ○(最大3件) △(オススメが1つ)
Googleアシスタント 6.29秒 △(新規設定が必要) △(探し方を説明する) △(エリア、評価、値段などで選べる) △(エリア、評価、値段などで選べる) △(エリア、評価、値段などで選べる) △(エリア、評価、値段などで選べる) △(おなかすいた、というお店が出る) △(エリア、評価、値段などで選べる)
Siri 9.22秒 △(新規設定が必要) × × △(エリア、評価、値段などで選べる) △(エリア、評価、値段などで選べる) △(エリア、評価、値段などで選べる) △(おなかすいた、というお店が出る) △(エリア、評価、値段などで選べる)

数回のテストでわかったのは、GoogleもSiriもあまりにも多彩な項目に対応するために、逆に車載用としては向いていないことです。

一方「NP1」は検索できる項目こそ少ないのですが、車載用に割り切っていることでそれぞれの認識精度は高く、車載用デバイスとして優れた性能を発揮しました。ちなみに、「エヌピーワン」と声をかければ応えてくれます。

自動車【ナビ】運転に自信がない人も声だけで迷わずたどり着けた

【ナビ】運転に自信がない人も声だけで迷わずたどり着けた イメージ

画面がなく、音声だけの案内だと間違えるのでは? という不安もありましたが、初めての道でも問題なくたどり着くことができました。

従来のカーナビのように交差点名をあえて言わず「3つ先の信号を左です」「左側の道路を走るといいでしょう」といったわかりやすい案内がされるので、そのタイミングも含め、まるで助手席にいる人が教えてくれるような独特の感覚でした。

昨今は複雑になりすぎたカーナビの案内も今後はこれが主流になるのでは? と感じるぐらいのインパクトと使いやすさです。やっぱり画面がないと不安という人はスマホ連携すれば地図表示も可能なので安心です。

ポイント1:スマホでも見やすい

ポイント1:スマホでも見やすい イメージ

スマホアプリ側で矢印をベースとした「ターンバイターン」方式で表示できます。これならスマホサイズでも見やすく間違えにくいです。

ポイント2:実は地図表示ができる

ポイント2:実は地図表示ができる イメージ

音声案内がウリですが、スマホと連携できるので、普通のカーナビと同じように地図表示も可能。地図自体も常に最新に自動更新されます。

助手席の要望にも応えてくれる

助手席の要望にも応えてくれる イメージ

「NP1」には運転席のほか助手席を含めたすべての席からの音声を認識できるように、マイクの設定を切り替えることができます。傾斜の強いウインドウを持つクルマの場合も助手席側に装着すれば視界を妨げませんし、この場合にも効果的です。

自動車【Wi-Fi】電波が届きにくいトンネルでもしっかり受信

【Wi-Fi】電波が届きにくいトンネルでもしっかり受信 イメージ

「NP1」に搭載される車載Wi-Fi機能は大ヒットしたカロッツェリアの「DCT-WR 100D」と同じNTTドコモの「docomo in Car Connect」というサービスを使っています。

利用料金も550円(1日)、1650円(30日)、1万3200円(365日)と同じですが、普段は使わずに出かけることが決まった時にパッとスマホアプリ側からすぐに契約できる点が便利です。

【Wi-Fi】電波が届きにくいトンネルでもしっかり受信 イメージ2

4GのLTE回線ですが、何よりも使い放題で同時の接続台数も5台、そして車載用に最適化されていることで動画閲覧でも安定して受信できたことが最大の魅力です。

外環道千葉区間の約9.6kmのトンネル内や、通信が混雑する時間帯、高速走行時でも安定して動画が見られたのには驚きました。

どんな状況でも通信速度は問題なし

▼通信速度のテスト結果:NP1

どんな状況でも通信速度は問題なし イメージ
  1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 平均
up 6.52GB/s 58.9GB/s 15.4GB/s 6.37GB/s 10.8GB/s 47.8GB/s 24.3GB/s
down 40.8GB/s 14.9GB/s 49.9GB/s 34.5GB/s 8.15GB/s 41.9GB/s 31.7GB/s

テストは早朝から深夜まで時間帯を分けて都内の一般道と電波が届きにくいビル群を「Googleスピードテスト」を使って実走行で上り/下りの速度をランダムに測定。同時にYouTubeの視聴とサブスクの音楽配信サービスもテストしました。

▼通信速度のテスト結果:モバイルルーター

どんな状況でも通信速度は問題なし イメージ2
  中央値
up 8.6GB/s
down 18.82GB/s

モバイルルーターも確かに速度は出ますが、走行時には実速度を落とす傾向があります。何よりも映像が途切れ安定性に欠けました。

以上、パイオニア「NP1」の検証レビューでした。

次回は、ドラレコのテストと専用スマホアプリのテスト結果をお届けします。はっきりと映像が録画できて、ルート検索は簡単にできるのでしょうか? ぜひ、チェックしてみてくださいね。

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