寒中ツーリングを快適にする手袋を調査!
寒い季節、ライダーにとって悩ましいのが手の寒さです。厚手の防寒バイクグローブを装着していても、長時間走行すると冷たい風が手に当たり続けます。冷えで手がかじかむと、スロットルやレバーの操作に支障をきたす可能性があり危険です。
そんな寒い季節のツーリングで重宝するのが、「バイク用電熱グローブ」。電熱グローブとは、モバイルバッテリーやケーブルを介して電気をグローブに供給し、手の甲や指先部分をあたためる製品です。
そこで今回、雑誌『家電批評』が、有名メーカー品と通販の人気製品をピックアップし、あたたかさ、つけ心地、操作性を、実際に着用のうえ屋外を走って徹底比較。冬場のツーリング向けの電熱グローブの最適解を探しました。
電熱グローブの選び方は?給電方式は2通り
バイク用電熱グローブの給電方式は2通り
電熱グローブの選び方でチェックしたいのが、給電方式。給電方法にはおもに2通りあります。おすすめランキング紹介の前に、まずは電熱グローブの給電方式の違いや特徴について解説します。
1. モバイルバッテリー式
グローブ本体にモバイルバッテリーを内蔵。自由度が高いものの、車体給電式と比べ使用時間が短めです。
2. 車体給電式
電力を車体から供給して使用するタイプ。バッテリー切れの心配がないものの、車体とグローブが繋がれて動きづらいです。
今回は、導入も手軽なバッテリー付属タイプを比較しました。また、通常のグローブと併用できる電熱タイプのインナーグローブも検証しています。
電熱グローブの比較方法は?
今回、雑誌『家電批評』編集部が、寒い時期のツーリングでも手がポカポカになる電熱グローブを探し、モバイルバッテリー式の人気4製品とインナータイプの人気2製品、合計6製品を比較テスト。あたたかさや使い勝手など、実際に走ってチェックしました。
比較検証したのは、次の4項目です。
【テスト1】あたたかさ(サーモ):使用環境を想定してテスト!
一定に手を冷やして強モードに設定したグローブを装着。送風機の風を一定時間当て、手の平、甲の体温をサーモカメラで確認しました。
【テスト2】あたたかさ(体感):実際に走行してチェック
モニター2人がグローブを装着し、外気温12℃の環境で走行しました。装着直後のあたたかさや走行時の保温性をチェックしました。
【テスト3】つけ心地:バッテリーの配置も確認
装着時のつけ心地をモニターがチェック。袖口との干渉が少なくフィット感がよい製品を探しました。
【テスト4】運転しやすさ:確実に操作できるか?
モニターがグローブ装着時のウインカーや各種レバーの操作しやすさを確認。快適な操作ができる製品を高評価にしました。
以上を比較検証した結果、評価の高かった電熱グローブからおすすめランキングでご紹介します。
電熱グローブのおすすめは?
プロと一緒に実際に使ってみた、バイク用電熱グローブのおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | おすすめポイント | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
RSタイチRST656 e-HEAT グローブ
|
|
保温性能はダントツ!/ゴワつかずフィット感も良好/温度切り替えボタンが大きく視認性が高い |
S、M、L、XL、XXL、WM、WL |
4色 |
別売 |
|||||
南海部品SDG-5004 Heat Assist System 電熱グローブ4
|
|
生地が厚くてあたたさは優秀/高速道路を長時間走るのに適している |
M、L、LL、WM、WL |
3色 |
付属 |
|||||
Hompres電熱グローブ
|
|
指先はかなりあたたかい/ナックルガードがハードタイプで安心 |
S、M、L、XL |
1色 |
付属 |
|||||
KEMIMOTO電熱グローブ
|
|
安い電熱グローブを探しているなら |
M、L、XL、2XL |
1色 |
付属 |
|||||
PowerArQ電熱インナーグローブ
|
|
手の甲から指先までかなりあたたかい/ボタンが大きめで押しやすい/自然なデザインで水洗いできる |
XS、S、M、L |
1色 |
付属 |
|||||
三金商事Furdo 電熱インナーヒーターグローブ
|
|
体感のあたたかさは高評価/安くてコスパが高い |
S、M、L |
1色 |
付属 |
【1位】RSタイチ「RST656 e-HEAT グローブ」
- RSタイチRST656 e-HEAT グローブ
- 実勢価格: ¥12,885〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥14,988〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥12,885〜
- あたたかさ(サーモ)
- あたたかさ(体感)
- つけ心地
- 運転しやすさ
手全体がポカポカでゴワつきなし!2年連続ベストバイ
電熱グローブのおすすめランキング1位でベストバイに輝いたのは、A+評価のRSタイチ「RST656 e-HEAT グローブ」。前回のランキングに引き続き今回もベストバイ獲得です。
本製品の魅力はなんと言ってもあたたまる速さ。テストでは電源をつけてから数十秒で手の甲があたたかくなり、1分程度で全体がポカポカに。
外気温10℃程度なら中モードでも快適に使えたので、普段バイクを運転するモニターからも高評価でした。
手首の内側まですっぽり包むので熱が逃げにくい構造も魅力です。保温性能はダントツ! ゴワつかず動かしやすく、運転しやすさも文句なしです。
冬用のグローブは厚い生地でゴワつくものが多く、ウインカーやボタン操作に手間取ることがありますが、本製品は走行時のストレスもほぼありませんでした。
ライダー視点考えられた作りは好印象です。
一方、デメリットはバッテリーの大きさ。今回検証した他製品より厚みがあり、手首の内側に入れると厚手の上着と干渉するのが難点です。
使用時は袖口が薄めの上着と合わせることをおすすめします。真冬のツーリング用を探している人におすすめです。
- おすすめポイント
-
- 保温性能はダントツ!
- ゴワつかずフィット感も良好
- 温度切り替えボタンが大きく視認性が高い
- サイズ展開
- S、M、L、XL、XXL、WM、WL
- カラー展開
- 4色
- バッテリー
- 別売
- 型番
- RST656
指先から手の甲側が広く発熱しグローブ内はポッカポカ!
冷えた手が数分であたたまりました! 指の側面や手の甲側の温度は最高で約10.4℃アップ。指先もじんわりあたたまり、手全体では十分なあたたかさを感じられました。
あたたかさを示す赤い部分の面積が全製品中でもっとも多く、実際の走行時も冷えはほぼ感じませんでした。
また、バッテリーの出し入れやグローブの固定もストレスなくできました。別売りのケーブルセットがあれば、車両バッテリーから電源をとれます。
手首根元まで覆われ、保温性能も優秀!
適度な厚みとやわらかさでウインカー操作も問題なし!
繊細な操作もノンストレス! 生地はゴワつかずフィット感も良好です。3段階の温度切り替えボタンが大きく、視認性が高いのも高評価でした。
バッテリーはかなり大きめで服によって干渉するかも
バッテリーはグローブ内側に収納します。6製品中ではバッテリーが最も大きく、痛みはないものの厚手の上着を着ると袖口に干渉し、動かしづらさがありました。
【2位】南海部品「SDG-5004 Heat Assist System 電熱グローブ4」
- 南海部品SDG-5004 Heat Assist System 電熱グローブ4
- 実勢価格: ¥28,220〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥28,220〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で探す
- あたたかさ(サーモ)
- あたたかさ(体感)
- つけ心地
- 運転しやすさ
あたたかさは優秀! 生地はかなり厚めです
電熱グローブのおすすめランキングで惜しくも2位となったのは、A評価の南海部品「SDG-5004 Heat Assist System 電熱グローブ4」。
防風性能が高いのか、スイッチを入れなくてもそこそこあたたかいため、高速道路を長時間走るのに適しています。
スキーグローブばりの厚手で、気温が15℃程度であれば電源を入れなくても快適。
電源を入れるとグローブ自体の保温性能も相まって、かなりのあたたかさを感じました。
反面、厚手なので手が動かしづらく、渋滞中にシフトチェンジしていると指が疲れたり、ウインカーの操作にやや手間取ります。
シフト操作が少ない高速道路の走行時なら、快適に使えそうでおすすめです。
- おすすめポイント
-
- 生地が厚くてあたたさは優秀
- 高速道路を長時間走るのに適している
- サイズ展開
- M、L、LL、WM、WL
- カラー展開
- 3色
- バッテリー
- 付属
手の甲側は8.8℃上昇と十分なあたたかさ
28〜29℃くらいまで上昇しました。1位製品と比べると物足りないものの、外気温10℃程度なら十分な保温性能です。
サーモ画像だと赤みはないものの、厚手の生地で保温性能が高く、体感のあたたかさは良好です。反面ややゴワつきがあり運転時はやや手間取りました。
バッテリー残量がひと目でわかるのも親切です。留め具は手首の2カ所についており、手にしっかりフィットします。
生地は厚めでややゴワつきました
生地はスキーグローブを思わせるほど厚手。指先を動かすときは、多少力が入ります。高級感があるデザインは◎です。
【3位】Hompres「電熱グローブ」
- Hompres電熱グローブ
- 検証時価格: ¥14,499〜
- あたたかさ(サーモ)
- あたたかさ(体感)
- つけ心地
- 運転しやすさ
指先はポカポカになるが手の甲はあと一歩
電熱グローブのおすすめランキング3位は、A評価のHompres「電熱グローブ」。
3位のHompres「電熱グローブ」は、強モードにすると指先がかなりあたたかくなりました。
温度調節は4段階ありますが、下から2番めに設定してもポカポカ。10℃以下の真冬でもへっちゃらそうです。
温度設定を強にすると指先がかなりあたたかくなります。
なお内側の生地は薄手のため手のひらはやや冷えますが運転しやすいです。別途グリップヒーターを使えば真冬も手冷え知らずで過ごせそう!
ハードプロテクターつきなので安全性も高め。比較的安いので、導入コストの低さも魅力といえます。コスパ重視の人におすすめです。
- おすすめポイント
-
- 指先はかなりあたたかい
- ナックルガードがハードタイプで安心
- サイズ展開
- S、M、L、XL
- カラー展開
- 1色
- バッテリー
- 付属
手の甲側は10℃上昇と指はかなりあたたかい!
赤くなった部分が点在しています。走行風が当たる指先が重点的に赤くなり、10℃以下の気温でも快適に使えそうです。
ゴツめなデザインですが、ハードプロテクターが手の甲と内側にあり、安心感があります。
厚みはあれど運転中の操作に支障はなし。ボタンのデザインはイマイチですが性能自体は高評価でした。
ナックルガードがハードタイプで安心
ナックル部分にしっかりしたハードプロテクターがついており、安心感があります。万が一のときに頼りになります。
【4位】KEMIMOTO「電熱グローブ」
- KEMIMOTO電熱グローブ
- 検証時価格: ¥5,000〜
- あたたかさ(サーモ)
- あたたかさ(体感)
- つけ心地
- 運転しやすさ
あたたかさは控えめでした
電熱グローブのおすすめランキング4位は、B評価のKEMIMOTO「電熱グローブ」。
4位のKEMIMOTO「電熱グローブ」は、あたたかさは控えめで、真冬のツーリングでは力不足だと感じました。
また、バッテリーが手の甲側にある影響で、スロットルを回すときにバッテリーが手に干渉し、長時間走るとやや痛みを感じたので、手の大きい人は特に注意が必要です。
4製品の中では一番安いので、とりあえず電熱グローブが欲しいという人にはおすすめです。
- おすすめポイント
-
- 安い電熱グローブを探しているなら
- サイズ展開
- M、L、XL、2XL
- カラー展開
- 1色
- バッテリー
- 付属
- 型番
- 00903MBK
サーモ画像はこんな感じ!
手のあたたかさは他製品と比べるとイマイチ。気温が10℃を切る真冬は指先がかなり冷えてしまいそうです。
また、手首外側にバッテリーがある関係で手首を外側に曲げると干渉してやや痛みを感じました。
インナータイプの電熱グローブのおすすめは?
今回は通常の電熱グローブ4製品のほか、インナータイプの2製品もチェック。体感テストではモニターが普段使っている冬用グローブと併用してあたたかさを比較しました。
【1位】PowerArQ「電熱インナーグローブ」
- PowerArQ電熱インナーグローブ
- 実勢価格: ¥13,200〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥13,200〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥13,200〜
- あたたかさ(サーモ)
- あたたかさ(体感)
- つけ心地
- 運転しやすさ
指先のあたたかさが抜群! 滑り止め付きでフィット感も◎
インナータイプの電熱グローブのおすすめランキング1位でベストバイに輝いたのは、A+評価のPowerArQ「電熱インナーグローブ」。
PowerArQ「電熱インナーグローブ」をサーモカメラで見ると、指先が赤くなっています。手の甲から指先までかなりあたたかくなりました。
手にピッタリと張りつくためか体感のあたたかさ評価も優秀! 最高温度に設定しても熱すぎずぬるすぎずの絶妙な温度でした。
また、ボタンが大きめで押しやすく、水洗いができるので清潔に使えるのもうれしいポイントです。
電熱だと思えない自然なデザインのため普段使いにもおすすめです。
- おすすめポイント
-
- 手の甲から指先までかなりあたたかい
- ボタンが大きめで押しやすい
- 自然なデザインで水洗いできる
- サイズ展開
- XS、S、M、L
- カラー展開
- 1色
- バッテリー
- 付属
手の甲側は7.5℃上昇と赤い部分は最も多い
指先もしっかりあたたかい! 手全体がバランスよくあたたまっています。しかも指先はかなり温度が高めです。
ボタンが大きく押しやすい
温度調節は3段階。上から普通のグローブをはめると、バッテリーが手首にあたる感触が気になりました。
【2位】三金商事「Furdo 電熱インナーヒーターグローブ」
- 三金商事Furdo 電熱インナーヒーターグローブ
- 実勢価格: ¥6,741〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥6,741〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥6,980〜
- あたたかさ(サーモ)
- あたたかさ(体感)
- つけ心地
- 運転しやすさ
体感のあたたかさは高評価! 指先はややぬるめ
インナータイプの電熱グローブのおすすめランキング2位は、A評価の三金商事「Furdo 電熱インナーヒーターグローブ」。
三金商事「Furdo 電熱インナーヒーターグローブ」は、サーモカメラのテストの体感では伸び悩んだものの、走行テストではそこそこのあたたかさを感じました。
保温性能の高いグローブと併用すればあたたかさは十分。通常の電熱グローブと比べかなり安く、コスパが高いといえます。
手のひらと指先部分には滑り止めがついているので、上からグローブを重ねるとき、ズレにくくなるのはもちろん、自転車用に使うのもおすすめです。
- おすすめポイント
-
- 体感のあたたかさは高評価
- 安くてコスパが高い
- サイズ展開
- S、M、L
- カラー展開
- 1色
- バッテリー
- 付属
一部だけ10℃上昇だが全体的には上がらず
親指の付け根がもっともあたたかいです。PowerArQと比べると指先の発熱が控えめ。この点は物足りない印象です。
バッテリーは手首の内側に内蔵
バッテリーサイズはコンパクト。上から普通のグローブをはめると、バッテリーが手首にあたる感触が気になりました。
まとめ:ツーリング中の手をポカポカに!
以上、電熱グローブのおすすめランキングでした。
今回検証したバッテリー付属タイプ4製品は、装着時の運転しやすさはどれも優秀! 外側があたたかくなるものがおすすめです。
結果、RSタイチ「RST656 e-HEAT グローブ」が、2年連続ベストバイを獲得しました。手全体がポカポカでゴワつきなしで保温性能はダントツでした。
ゴワつかず動かしやすく、バイク乗りも納得の性能で寒い季節のツーリングならこれがおすすめです。
インナータイプのベストバイは、PowerArQ「電熱インナーグローブ」、2位は、三金商事「Furdo 電熱インナーヒーターグローブ」でした。
今あるグローブと併用するならインナータイプも◎。しかし、両製品ともインナーグローブの性質上、上からグローブを装着するため、指が動かしにくかったことが気になりました。
インナータイプの電熱グローブはよりリーズナブルな価格で手に入り、今使っているグローブをそのまま活用できるのは魅力ですが、購入時はなるべく店舗等で、インナーグローブに合うグローブを実際に装着してみるのが快適に使うコツです。
電熱グローブのおすすめ
RSタイチ
RST656 e-HEAT グローブ
インナータイプの電熱グローブのおすすめ
PowerArQ
電熱インナーグローブ
電熱グローブが気になっている人は、本記事のおすすめランキングを参考に、お気に入りをみつけてみてください。
バイク用グローブの売れ筋ランキングもチェック!
バイク用グローブのAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。