スパイスカレーが簡単に作れるテクニックって？
スパイスを使った本格的なカレーって美味しいけど、作るのは難しそうだと思っていませんか？ でも、実は難しい技術は不要。炒めて煮るだけで作れちゃうんです。
そこで、『MONOQLO』ムックの「スパイスカレーの便利帖」から、素材に合わせたスパイスの黄金比や人気店のプロ直伝のレシピなど、自宅で簡単に作れるスパイスカレーのテクニックを教えます。
カレー粉はメーカーが全霊を込めて配合した黄金比の実力
スパイスを使ったカレー作りにはじめて挑戦する人は、まず市販の「カレー粉」を使って作ってみましょう。はじめにこれで全体の流れを把握できれば、自己流でアレンジできるようになります。
市販のカレー粉は、各メーカーが研鑽を重ねて作ったスパイスの黄金比。その完成度の高さは、素人ではなかなか超えられません。
中には、手に入れるのが難しい希少スパイスが含まれていることも。メーカーによって味が異なるので、自分好みのものを見つけていく楽しみ方もあります。
また、スパイスをバラバラで買うとどれかが余ってしまうこともありますが、カレー粉ならそういったムダがないのもうれしいポイント。残ったカレー粉は野菜炒めやチャーハンなど、ほかの料理に使うこともできますよ。
6種類のカレー粉の香りと味の特徴は？
6種のカレー粉をプロが比較。それぞれのフタをあけて匂いを嗅ぎ比べ、さらに味わいや色なども細かくチェックしました。
その結果、上の図のような傾向に。シンプルな構成のカレー粉を選ぶと本場のインド風の味、熟成度が高く複雑な構成のカレー粉を選ぶとルーに近いうまみたっぷりのカレーを作ることができます。
▼比較したカレー粉はこちら
インディアンカレー
75g
実勢価格：1265円
インデラ・カレー
100g
実勢価格：917円
GABAN
純カレー
220g
実勢価格：807円
C&A
CURRIE POWDER GOLD
100g
実勢価格：1102円
特製エスビーカレー
37g
実勢価格：382円
蜂カレー
40g
実勢価格：366円
本場に近いなら「インディアンカレー」、日本人好みなら「蜂カレー」がおすすめ。食べる人の年齢や好みに合わせて選んでみてください。
今回はこの中から、バランスがよく手に入れやすい「GABAN」のカレー粉を使って、これぞ家庭の味！ という「おうちチキンカレー」を作ります。
「おうちチキンカレー」の作り方
じゃがいもとにんじんがゴロゴロ入った、いわゆる「日本のおうちカレー」。普段は市販の固形ルーで作っている人に、ぜひカレー粉の魅力を知ってほしいということで、いちばんトライしやすい材料を選んでみました。
カレーの本場といえばインドですが、じつはインドのカレーは一つの素材を主役とします。日本のカレーのように、いろいろな具材をごろごろと入れることはあまりありません。いろいろな素材をひとつの鍋に入れて煮込んでしまうというのは、日本ならではのアレンジといえるでしょう。
ただ、今回のカレーはそれでいながら、きちんとインド式の作り方をしているのがポイント。インド人にもぜひ食べてほしいレシピになりました。
お好みでガラムマサラをふってもうまい！
＜材料＞※4〜5人分
- 鶏もも肉……400～500g
- たまねぎ……大きめ1個（約300g）
- じゃがいも……大きめ1個（150～200g）
- にんじん……小さめ1本
- トマトの水煮缶……200g
- ヨーグルト……50g
- おろしにんにく（チューブ）……小さじ2
- おろししょうが（チューブ）……小さじ2
- サラダ油……大さじ2
- 塩……小さじ1強～1.5
- 水……400～500㎖
- バター……大さじ1
- トマトケチャップ……大さじ1
- カレー粉……大さじ1.5～2
- ブロッコリー……1/2房程度
- 卵……4～5個
＜作り方＞
STEP1：鶏肉を切る
鶏もも肉の皮を取り、食べやすい大きさに切ります。皮が好きな人は食べてもOKです。
STEP2：鶏肉をマリネする
肉をボウルに入れ、ヨーグルトとカレー粉ひとふりを加えてよく混ぜ、冷蔵庫で30分以上おきます。こうすることで鶏肉がふんわり柔らかくなります。
STEP3：たまねぎを炒める
フライパンに油を入れて中火で加熱し、たまねぎを炒めます。きつね色になったら、にんにく、しょうが、トマトを加えて炒めてください。
STEP4：にんにくとしょうがを加える
おろしにんにくとおろししょうがを加えて、さらに炒めます。時短したいときはチューブだとラクです。
STEP5：トマトを加える
さっと混ぜたらトマトを加え、よく混ぜます。
STEP6：カレー粉を加える
カレー粉と塩を加え、よく混ぜます。
STEP7：鶏肉を入れる
2の鶏肉をヨーグルトごと加えます。
STEP8：肉の周りに火を通す
鶏肉の表面が白くなるまで炒めます。焦がさないようにヘラで時折混ぜましょう。
STEP9：鶏肉に火を通す
水を3回に分けて混ぜながら加え、フタをして弱～中火で20分ほど煮込みます。
STEP10：野菜を入れる
鶏もも肉に火が通ったら、じゃがいもとにんじん、バターを加えて混ぜましょう。バターのコクでまろやかになります。
STEP11：ケチャップを加える
残りの水とケチャップを加えて混ぜたらフタをし、じゃがいもとにんじんがやわらかくなるまで煮てください。甘さを加えることで子どもが好きな味に仕上がります。
STEP12：盛り付ける
器にごはんを盛ってカレーをかけ、目玉焼きとブロッコリーをトッピングして完成です。
【ポイント1】野菜は大きめにカットして大胆にゴロっとさせる
野菜は大きめに切るのがコツ。ただし、にんじんは火が通りにくいので、少し小さめに切っています。じゃがいもの品種は男爵でもメークインでもOK。お好みで選んでみてください。
【ポイント2】トッピングは目玉焼きにする
おうちカレーの定番トッピングといえば目玉焼き。半熟に仕上げてとろっとした黄身を混ぜて食べるのもおいしいです。
【ポイント3】ブロッコリーは別茹でする
ブロッコリーは一緒に煮込んでもいいですが、ぼろぼろと崩れてしまいます。別茹でして添えるほうが仕上がりがキレイです。
インド人もきっと喜ぶ日本流ゴージャスカレー
以上、カレー粉を使ったおうちチキンカレーの作り方でした。
今回は鶏もも肉を使いましたが、牛肉や豚肉などお好みの肉でもOK。野菜もオクラ、だいこん、れんこん、なすなどお好みでアレンジして、それぞれの家庭の味を探ってみてください。
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カレー粉だけでもいろいろなカレーが作れます！