火災を検知する“火災報知器”は10年交換が目安

火災を検知する“火災報知器”は10年交換が目安 イメージ

ここ数年、長雨や巨大台風直撃など多発する自然災害。さらに、地震大国といわれる日本では「首都直下型地震」や「南海トラフ地震」などの巨大地震の発生も予想されていますよね。

そんな震災が発生した後、起こりやすいと言われているのが火災です。2006年には消防法が改正され、一般家庭でも火災報知器を設置することが義務付けられました。

火災報知器は一般的に10年が交換目安とされていますが、そのままにしている、選び方がわからないというご家庭も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、火災報知器の基本や選び方、オススメ製品などをご紹介していきます。

火災報知器の基本!タイプは全部で3種類あります

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まず、火災報知器のタイプは3種類あります

なかでも、設置が必須なのは「煙式」のタイプ。「熱式」「CO検知」は必要に応じて設置します。

タイプ1:煙式
設置が義務付けられている「煙式」は、煙を感知して鳴動する報知器です。火災が広がるまえに作動するため、被害を抑えられます。

タイプ2:熱式
「熱式」は、熱を感知して鳴動するタイプの報知器。台所のような日常的に煙が発生する部屋に設置します。

タイプ3:CO検知
室内のCO(一酸化炭素)濃度が上昇することで鳴動するタイプの「CO検知」。ガス漏れなどによるCO中毒も防げます。

これはやっちゃダメ!故障や誤作動の原因になります

火災発生時にアラームが正常に動くように、日常的に故障や誤作動の原因となることは避けましょう。

【NG例1】殺虫剤をかける

これはやっちゃダメ!故障や誤作動の原因になります イメージ

煙式は殺虫剤をかけると作動することがあります。テストでは「煙式」に殺虫剤をかけ続けることで、アラームが鳴りました。

【NG例2】蒸気をあてる

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電気ケトルの沸騰時の蒸気の熱で熱式の報知器が鳴動することはありませんでしたが、故障の原因となるので蒸気はあてないようにしましょう。

煙式・熱式の火災報知器オススメ7選

現在、「煙式」「熱式」の火災報知器は国家検定(形式適合検定)に合格した製品しか販売できません

どれを購入してもしっかりと火災を検知してくれるので、悩んだらデザインで選んでしまうのもアリ。雑誌『家電批評』がピックアップした製品をいくつかご紹介するので、参考にしてみてください。

煙式

おもな設置場所:寝室・階段・居室・廊下

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1:ホーチキ
SS-2LRA-10HCC
実勢価格:7249円

サイズ:φ100×H46.7mm(取付板使用時)・約155g

2:能美防災
FSKJ227-B
実勢価格:3226円

サイズ:φ99×H25.6mm(取付ベース含む)・約95g

3:東芝ライテック
TKRM-10
実勢価格:3256円

サイズ:φ89×H25mm(取付ベース含む)・約80g

4:パナソニック
SHK42711
実勢価格:6200円

サイズ:φ100×H25mm・約115g

熱式

おもな設置場所:台所

熱式 イメージ

5:ホーチキ
SS-FKA-10HCC
実勢価格:7139円

サイズ:φ100×H46.7mm(取付板使用時)・約145g

6:ニッタン
CRL-1A
実勢価格:2488円

サイズ:φ100×H33mm・95g

7:パナソニック
SHK42127
実勢価格:5900円

サイズ:φ100×36mm・約105g

格安品に要注意!検定マークがない製品は買っちゃダメ

大手通販サイトで「火災報知器」を検索してみると、海外製の格安品も見受けられますが、型式適合検定に合格していない製品の販売はできません

格安品に要注意!検定マークがない製品は買っちゃダメ イメージ

また、型式適合検定に合格した報知器は本体に「検」マークが記されています。

格安品に要注意!検定マークがない製品は買っちゃダメ イメージ2

試しに格安品を購入してみたところ検定マークはなく、アクリルボックスに擬似煙を充満させた検証ではアラームが鳴りませんでした。検定合格品は鳴動しただけに、不安が残る結果に。検定マークのない火災報知器は買わないように注意しましょう。

寝室と階段の設置は義務!台所や居室は自治体で異なる

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全世帯で設置が義務付けられているのは「寝室」と、寝室がある階の「階段」の上部です(※総務省発表・令和元年6月1日時点)。

寝室と階段の設置は義務!台所や居室は自治体で異なる イメージ2

寝室が3階建ての3階にある場合は1階の階段上部にも設置が必要。「台所」やリビング・寝室として使っていない子ども部屋などその他の「居室」、「廊下」は自治体によって対応が異なります。

設置場所はここで確認

設置場所はここで確認 イメージ

火災報知器の設置義務がある場所および設置が推奨されている場所は、居住している自治体のサイトのほか、「日本火災報知器工業会」のサイトで確認できます。

日本火災報知器工業会公式サイト
https://www.kaho.or.jp/

逃げ遅れを防ぐ!これから設置するなら連動型がベスト

火災報知器をこれから設置・交換するなら「連動型」をおすすめします。

1台が火災を検知すると他の報知器も鳴動するため、離れた部屋にいても火事に気づけるのが特徴。Wi-Fiは使わず、報知器同士が直接つながります。

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パナソニックの連動型報知器の場合、背面に配置された「登録ボタン」を親機と子機で同時に押すことで、連動設定が完了します。

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また、アラーム音は30cmほどの距離では100dBにもなり、同室内なら十分に聞こえますが、ドアを閉めればかなり小さくなります。

CO検知があれば安心!火が広がらなくても危険はある

火災発生時の死亡原因は、逃げ遅れなどによる一酸化炭素中毒が30%を超えています。

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※平成30年分・「令和元年版 消防白書」より

つまり、一酸化炭素の充満に早期に気づければ助かる可能性も高まることになります。

アクリルボックスに稼働させたエンジン式発電機と、国内メーカー品および格安品のCO検知器を配置をして検証してみたところ、COが約800ppmほどで全製品のアラームが鳴りました。

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火災発生時だけでなく、震災時にも台所のガス漏れや、ガス・石油ストーブを稼働させたことに起因するCO中毒が発生することがあるため、1台は取り付けておくと安心です。

▼オススメのCO検知の火災警報器はこちら

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新コスモス電機
SC-285E
実勢価格:9800円

サイズ:φ105×H42.5mm・約205g
検知:煙式、CO

以上、火災報知器の選び方とオススメ製品のご紹介でした。

ぜひこの機会に、ご自宅の火災報知器をチェックしてみてくださいね。