一度接続すれば簡単なWi-Fi音楽 Bluetoothにはない拡張性が魅力
[音質]◯ [接続台数]基本は1台 [接続距離]約10m
[音質]◎ [接続台数]複数台の接続が可能 [接続距離]約100m
目の前の機器同士で手軽に接続できるBluetoothは、簡単に無線環境が利用できることが最大のメリットであり、NFC対応機ならワンタッチで利用できます。
しかし、Wi-Fi対応機も従来より大幅に手軽な接続が実現されており、多くのモデルでBluetoothに遜色のない簡単さを獲得しています。さらに同一ネットワーク上の対応機器との連携も可能です。
複数同時接続・同時操作はBluetoothでは極めて稀な機能ですが、それが当たり前なのがWi-Fiの大きな特徴なんです!
Wi-Fiのメリット
電子レンジなど家電製品に干渉されにくい5GHz帯の通信に対応したものも多く、また音楽データを圧縮せずにやり取りできるWi-Fiは、情報量が多いハイレゾにも対応しています。
ライブストリーミング全盛の今 Wi-Fiオーディオが熱い!
ソニー
SRS-ZR7
実勢価格:2万9329円
この機種はホームネットワーク上に存在する多彩な対応機器をひとつのアプリで一括管理・操作ができる「SongPal Link」に対応しています。ネットワーク上のストレージやパソコンに保管された音楽、またはインターネットラジオなどの音源を個々に、あるいは形成したグループで、それぞれ再生が可能なので便利。家庭内の音楽環境全体を管理することもできます。
[拡張性]異なる音源の音楽を同時に再生
ネットワーク上のSongPal対応機器をグループ化して一括でひとつの音源の音楽を再生したり、個々の対応機から個別の音源の音楽を再生可能です。
[音質]原音に忠実な優等生
低域と高域がバランス良く全体を引っ張る聴きやすい音。ノーマルで聴いた場合は優等生的でやや面白みに欠けるがアプリのイコライザー機能を使うと化けます。
[操作性]接続はほぼ自動ながら、Wi-Fi設定は手入力なのが少し手間。インターネットラジオのほかGoogle Play Musicなどのストリーミング配信サービスにも対応、アプリ上の操作で簡単に利用できます。また、nasneもネットワークストレージとして認識します。
BOSE
SoundTouch 10 Wireless Speaker
実勢価格:2万7700円
[拡張性]基本はスマホかパソコンから
別室にある同一ネットワーク上のSoundTouch app対応機器から音楽を流したり、複数の対応機器から同時に同じ音楽を流せる機能が使えます。
[音質]しっかりした迫力と土台の低音
しっかりと厚みのある低域が支える形で音場を構築するため、十分に迫力のある音が提供されます。ただ正面が最適な音場、欲を言えば広がり感がもう少し欲しいところです。
[操作性]接続に関してはアプリを起動し、本体の電源を入れればほぼ自動的に行われるので、アプリ上で対応機器を選択するだけ。よく聴く音源をプリセットしておけるのが便利。NASなどの音楽ファイルのほか、インターネットラジオ局も登録が可能です。
パナソニック
SC-RS75
実勢価格:4万396円
[拡張性]レコーダーに保存した音楽もOK
同社BDレコーダーをネットワークストレージとして認識可能。また本体にCD5枚分を記録可能、ネットワーク上の対応機器から再生もできます。
[音質]クリアな音だが低音が浮き、比較的リスニングポイントは限定的です。しかし音そのものはクリアで伸びがあります。ただしその分浮いた感のある低域が悪目立ちしがちで、迫力はあるが違和感も。
[操作性]接続にはアプリ、本体、スマホ設定、ブラウザのそれぞれで操作する必要があり、かなり手間がかかった印象。また検証時にはアップデートのお知らせが出なかったのが懸念材料です。基本的に階層式構造でわかりやすい反面、何のためのタッチパネルだか不明という印象でした。
ホームネットワーク上の対応機器との連携は細部は異なるものの、それぞれが可能です。ただしnasneやDIGAなど、自社製機器を組み込めるソニーやパナソニックのアイデアはユニーク。また、ストリーミング音楽配信にも対応するソニーは、機能面でも技術面でも一歩秀でていると言えます。
操作性では再生音源のプリセット登録が可能なボーズが使いやすい印象でした。階層式のパナソニックはわかりやすいですが、ややくどいのが難点。改善が求められます。
本体機能としてソニーは2機並べてのステレオ再生、パナソニックは本体にCDリッピング可能と、両社モデルの独自性が際立つ内容でした。
結論は、サーバーに音楽を溜めている人はソニー機で聴くと音質的にも使い勝手も超快適。スマホやパソコンの音楽鑑賞がメインなら、低音しっかりのボーズもオススメです。