AIボイスレコーダーの魅力は?
インタビューや会議などで録音した音声やボイスメモを、必要に応じて文字起ししたり議事録作成したりって面倒ですよね。
ボイスレコーダーにAIを搭載した最近話題のAIボイスレコーダーなら、録音データを簡単にテキスト化してくれるので、そんな悩みも瞬時に解決。もしかすると、AIの恩恵を最も受けているジャンルかもしれません。
Q. AIボイスレコーダーとはどんな製品?
A. 録音した音源の文字起こしや要約をAIにお任せできるガジェットです。
録音したデータを製品に内蔵されているAIやスマホアプリと連携して、すぐに文字起こしができます。文字起こしの内容を要約してくれる製品もあります。
ボイスレコーダーはAI搭載がトレンドに!
録音したデータをAIやスマホアプリと連携して、文字起こし。内容を要約してくれる製品もあります。
レコーダーの見た目も大きく変化。リストバンドやネックストラップなどが付属し、常日頃から身に着けられる製品もあります。
AIボイスレコーダーの選び方は?
AI搭載の3製品を比較
今回は、2メーカー3製品(プラウド「PLAUD NOTE」、同「PLAUD NotePin」、iFLYTEK「AIライティングレコーダ VOITER SR302 Pro」)のAIボイスレコーダーを比較しました。
「プラウドノート」シリーズはGPT-4oとClaud 3.5の2つのAIモデルを選択でき、iFLYTEK「AIライティングレコーダ VOITER SR302 Pro」は独自開発のAIを採用しています。
テストの結果ははたして? 文字起しの精度が搭載のAIでどれだけ変わるか見ものです。
検証項目はこちら!
マイク性能
対面取材や会議などを想定し、周囲の雑音が多い「喫茶店(近距離)」および、記者会見の場面を想定した「5メートル以上話者と距離を隔した場所」2カ所で録音。それぞれの録音の音質からマイク性能を採点しました。
文字起こしの精度
マイク性能を確認する際に録音した音声を、実際にそれぞれ文字起こしを行い、誤字・脱字の少なさで評価をしました。
使い勝手
要約や付加機能は、実際に使用し性能を確認し加点。その他、操作性、持ち運びや充電のしやすさなどを実使用で評価しました。
バッテリー持ち
スペックに基づく、最大録音時間とフル充電までにかかる時間を確認。実際にスペックと差がないか確認しました。
AIボイスレコーダーのおすすめは?
プロと一緒に実際に使ってみた、AI搭載ボイスレコーダーのおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | おすすめポイント | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
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プラウドPLAUD NOTE
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|
通話を録音できる/付属ケース使用でスマホに装着可 |
54.1mm |
2.99mm |
85.6mm |
30g |
|||||
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プラウドPLAUD NotePin
![]() |
|
常に身に着けやすい/サイズが小さい |
21mm |
11mm |
51mm |
16.6g |
|||||
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iFLYTEKAIライティングレコーダ VOITER SR302 Pro
![]() |
|
遠い距離の録音ができる/情報漏洩リスクが少ない |
46mm |
15mm |
117.5mm |
99.6g |
プラウド「PLAUD NOTE」
- プラウドPLAUD NOTE
- 実勢価格: ¥24,750〜
4/1(火)まで開催中!Amazonで見る¥24,750〜
- マイク性能
- 文字起こしの精度
- 使い勝手
- バッテリー持ち
- おすすめポイント
-
- 通話を録音できる
- 付属ケース使用でスマホに装着可
- がっかりポイント
-
- 充電しにくい
- 幅
- 54.1mm
- 奥行
- 2.99mm
- 高さ
- 85.6mm
- 重量
- 30g
スマホにつけられる!
付属のケースを使って、本体をスマホの裏に装着することができます(MagSafe対応製品のみ)。
【マイク性能】
取材や会議想定の「近距離」と「5メートル離した場所」2カ所で録音しました。
上部にマイクを2つ内蔵しています。
▼近距離(喫茶店でテーブルに向かい合って録音)
NotePinと大きな差はありません。周囲の話し声や騒音の干渉はないものの、正面の女性の声がやや小さい印象。聞き直すには十分な音量で、両製品とも声にノイズがかかっている印象もなく、クリアな音声です。
▼長距離(製品と話者の距離を5メートル以上離して録音)
プラウド「PLAUD NotePin」の結果と変わらず。離れた場所での録音結果を文字起こししたところ、誤字・脱字が少なくそのまま読み解けるレベルでした。
【文字起こしの精度】
文字起こしの精度は「PLAUD NOTE」が優秀!
隣の席で人が話している喫茶店で、上の文章を編集部3人で回し読みして録音しました。
結果は?
ほぼ正確に文字起こしできています。精度は同社の「PLAUD NotePin」以上でした。再文字起こしで精度が上がるのも確認しました。
Claud 3.5だとやや精度が落ちます。
※プラウドではGPT-4oを使用しています。
【ここがベスト】通話の録音
通話の録音音声の文字起こしもお手のもの
スマホに装着すれば通話も録音できます。
通話を録音するモードを試したところ、通常モードと変わらず録音できました。
文字起こし精度は変わらず◎。要約の精度も変わらず優秀です。
オレンジ色が「通話録音モード」です。
【使い勝手】
録音した音声はアプリに自動で連携! 連携速度や充電ケーブルは要改善
ボタンを押すだけで録音が開始でき、音声の転送はアプリを開くだけです。
なお、録音時間は月間300分までは無料で、1200分までは月額1980円、無制限は月間5000円かかります(検証時)。
録音時間が長いほど転送に時間がかかります。Wi-Fi経由で転送する高速転送モードを使用すれば、多少速度が速くなりました。
充電・転送ケーブルがそれぞれ独自端子のため、充電がしにくいです。加えて替えのコードも正規品は値段が高いのがネックかもしれません。
プラウド「PLAUD NotePin」
- プラウドPLAUD NotePin
- 実勢価格: ¥28,600〜
4/1(火)まで開催中!Amazonで見る¥28,600〜
- マイク性能
- 文字起こしの精度
- 使い勝手
- バッテリー持ち
- おすすめポイント
-
- 常に身に着けやすい
- サイズが小さい
- がっかりポイント
-
- 充電がしにくい
- 幅
- 21mm
- 奥行
- 11mm
- 高さ
- 51mm
- 重量
- 16.6g
【マイク性能】
マイクは2つ内蔵しています。
▼長距離(製品と話者の距離を5メートル以上離して録音)
ノイズキャンセリングが働いている印象を受けませんが、周囲の音は会話に干渉しません。
正面に女性2名に座ってもらって録音しましたが、二人の女性の声がやや小さいです。ただ、再度聞き直すには十分な音量ではあります。
長距離(製品と話者の距離を5メートル以上離して録音)
静かな環境で録音するには申し分ないですが、騒々しいと周囲の環境が干渉して、再度音声を聞き直すのは難しそうです。
【文字起こしの精度】
製品名などがきちんと変換できないことがあるにせよ、ほとんどの会話を正確に起こせています。
※プラウドではGPT-4oを使用しています。
【ここがベスト】持ち運び
本体を身に着ければ常に会話を録音できる
首にかけたり。
腕に付けたり。
服に留めて日頃から活用!
付属品のネックストラップやリストバンドを使えば、常に身に着けられます。取材だけでなく日頃の会話も録音しやすくなり、レコーダーの新たな使い方です。
録音する際は、相手の許可を得てからにしましょう。
【要約機能】プラウドノートの2製品の機能面はほぼ一緒の評価です
長時間の録音でもトピックごとに分けて今後するべきことまでまとめてくれる
長時間録音もお手のものです。
今後のスケジュールも提案してくれます。
プラウド「PLAUD NotePin」、「PLAUD Note」ともに、文字起こしはもちろんですが要約の精度の高さには驚きです。要約の精度を確認するために5時間以上に及ぶ取材を録音したところ、項目を分けて箇条書きで要点をまとめてくれて、すぐに取材を振り返れました。
また、録音した内容から次に実行すべきことを提案してくれるため、取材や会議の議事録をこのまま提出できるレベルです。
ここまで高精度であれば、日頃の何気ない会話も録音して、仕事や制作のヒントを得られそうです。
iFLYTEK「AIライティングレコーダ VOITER SR302 Pro」
- iFLYTEKAIライティングレコーダ VOITER SR302 Pro
- 実勢価格: ¥35,350〜
4/1(火)まで開催中!Amazonで見る¥35,350〜
- マイク性能
- 文字起こしの精度
- 使い勝手
- バッテリー持ち
- おすすめポイント
-
- 遠い距離の録音ができる
- 情報漏洩リスクが少ない
- がっかりポイント
-
- 文字起こしの精度がイマイチ
- 幅
- 46mm
- 奥行
- 15mm
- 高さ
- 117.5mm
- 重量
- 99.6g
- 型番
- SR302PRO
【マイク性能】
マイクを6つ搭載し聞き逃しゼロ。録音品質のよさが光りました
指向性マイク2つに無指向性マイクを4つ内蔵しています。
▼近距離(喫茶店でテーブルに向かい合って録音)
自動調整モードでは周囲の音を検知して、音をキャンセルする働きをしているのを感じます。しかし、AIによるノイズキャンセリングが録音で聞きたい声に干渉してしまい聞こえにくくなることも。
インタビューモードのほうが周囲の音をより低減しますが、ときどき隣のお客さんの声を誤認して大きく調整してしまう場合もありました。
▼長距離(製品と話者の距離を5メートル以上離して録音)
想像以上に声を拾い、音質もクリア。遠くの声を聞き直すなら間違いなく優秀といえます。
【文字起こしの精度】
1メートル以内の対面に適しているインタビューモードで録音。誤字がかなり多い印象です。
【ここはマイナス】
マイク性能は優秀だけど、AI搭載の利点を感じられず……
アップデートで実装された、他の機器で録音した音声データをレコーダーに読み込ませ文字起こしをする機能も試しましたが、精度は変わらずイマイチでした。
マイク性能は優秀ですが、AIの利点は感じられないため、予備の録音機器としての使用がよさそうです。
まとめ:プラウドシリーズは文字起こし精度・要約の精度が段違い
以上、AIボイスレコーダーのおすすめ3選でした。
今回、プラウドシリーズとアイフライテックの製品を比較しましたが、AIを活用した機能面で大きな差がつきました。
文字起こしの精度はもちろんですが、特に便利だったのが要約機能。正直、ここまで性能がいいと思っていませんでした。今号(雑誌『家電批評』2025年4月号)に関わる取材は全て「PLAUD NOTE」を使用して、要約を活用しています。
これまで行ってきた取材後の振り返り時間が格段に短くなり、仕事の効率アップを実感中です。
プラウド「PLAUD NOTE」と「PLAUD NotePin」の性能は、充電の持ち時間以外にほとんど差がありません。
通話を録音したい人はプラウド「PLAUD NOTE」、常日頃から身につけて活用したい人はプラウド「PLAUD NotePin」がよさそうです。AIの利便性を最も実感できる製品でした。
一方の、iFLYTEK「AIライティングレコーダ VOITER SR302 Pro」は、プラウドシリーズと違いランニングコストがかからない点や、セキュリティの高さ、マイクが優秀な点は高評価ですが、肝心なAIを使用した機能はことごとく残念な結果に。
従来のレコーダーから進化を感じられず、文字起こしの精度の改善や要約機能の実装など今後に期待したい製品です。
マイクのよさを活かし、話者と距離がある記者会見やサブ機としてなら向いてるかもしれません。
記事を参考に、ぜひお気に入りのAIボイスレコーダーを見つけてください。
AIボイスレコーダーのおすすめ
プラウド
PLAUD NOTE
プラウド
PLAUD NotePin
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操作がシンプルな分、バッテリー残量などはスマホからしか確認できません。