スマートフォン小型のスマートスピーカー、新Echoシリーズはおすすめ?

小型のスマートスピーカー、新Echoシリーズはおすすめ? Amazon「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」比較検証おすすめ イメージ

今年の春、新たに発売されたスマートスピーカーがAmazon「Echo Pop」です。Echoシリーズのなかで、これまでエントリーの役割だった「Echo Dot」とは違うラインナップとして登場しました。

しかし、その3カ月前にDotシリーズからも新製品Amazon「Echo Dot with clock 第5世代」が出ており、両シリーズがどう違うのか気になるところ。

そこで今回は、この2つの新製品の「音質」と「使い勝手」を比較し、違いや特徴のほか、どのような人におすすめなのかを紹介します。

そもそもスマートスピーカーとは?

スマートスピーカーとは、Wi-Fiにつないで家電を一括管理できる製品です。音声操作が可能で、外出先から自宅の家電の操作もできます。

土屋慶祐
家電批評編集部 デスク
土屋慶祐 のコメント

モーション検知があると「部屋に入ると自動で照明をつける」などの設定ができます!

それでは、まずは今回レビューする、Amazon「Echo Pop」とAmazon「Echo Dot with clock 第5世代」を順に紹介します。

Amazon「Echo Pop」

  • AmazonEcho Pop
  • 実勢価格: ¥3,250

※商品画像とリンク先で色が異なります

99mm
奥行
83mm
高さ
91mm
重量
196g
型番
53-030834

Amazon「Echo Dot with clock 第5世代」

  • AmazonEcho Dot with clock 第5世代
  • 実勢価格: ¥6,300
100mm
奥行
100mm
高さ
89mm
重量
351g
型番
53-027836

新登場したAmazon「Echo Pop」「Echo Dot with clock 第5世代」は、Echoシリーズの中でも安い小型のエントリーモデル。

「Echo pop」の操作方法は音声だけ。スピーカーは前機種より大きく、Amazonの評価は4.5。レビュー数は14件で、「寝室に置いています。好きな音楽を気軽にかけられて満足。コンパクトなサイズもいいです」という声がありました。

一方、「Echo Dot with clock 第5世代」は、LEDで時刻以外にも天気や曲名も表示。Amazonの評価は4.3。レビュー数は910件で、「別売りの赤外線リモコンと連携して使っています。音声やセンサーで家電を操作でき便利です」という声がありました。

ちなみに、このほかのEchoシリーズは4モデルあります。安い順から紹介していきます。

Amazon「Echo Dot 第3世代」

  • AmazonEcho Dot 第3世代
  • 実勢価格: ¥4,768

2019年10月に発売したAmazon「Echo Dot 第3世代」は、スマートスピーカーのデビューにおすすめの製品です。

99mm
奥行
99mm
高さ
43mm
重量
300g
型番
53-021740

Amazon「Echo Dot 第5世代」

  • AmazonEcho Dot 第5世代
  • 実勢価格: ¥5,400

2022年2月に発売したAmazon「Echo Dot 第5世代」は、温度検知機能などの新機能を搭載しています。

100mm
奥行
100mm
高さ
89mm
重量
304g
型番
53-027797

Amazon「Echo Dot 第4世代」

  • AmazonEcho Dot 第4世代
  • 実勢価格: ¥3,298

2020年10月に発売したAmazon「Echo Dot 第4世代」は、デザインが球体形に変化しました。

144mm
奥行
144mm
高さ
133mm
重量
940g
型番
53-024607

Amazon「Echo Studio」

  • AmazonEcho Studio
  • 実勢価格: ¥29,980

2019年12月に発売したAmazon「Echo Studio」は、Dolby Atmos(ドルビーアトモス)対応のハイエンドモデルです。

175mm
奥行
175mm
高さ
206mm
重量
3.5kg
型番
53-021327

価格でいうと、今回検証する「Echo Pop」は「Echo Dot 第3世代」と「Echo Dot 第5世代」の間に位置し、「Echo Dot with clock 第5世代」は「Echo Dot 第5世代」と「Echo Dot 第4世代」の間に位置します。いずれも1万円しない、Echoシリーズのなかでも安くて買いやすいモデルです。

それでは以上をふまえて、「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」の音質と使い勝手を比較検証します!

スマートフォン「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」のスペックの差と検証方法は?

検証の前に、「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」のスペックの違いを確認しておきましょう。

両者の大きな違いは、モーション検知・温度センサー・タッチセンサーの有無。「Echo Pop」は音声でしか操作ができません。

  スピーカーサイズ モーション検知 温度センサー タッチセンサー 重量 カラー
Echo Pop 1.95インチ 非対応 非対応 非対応 196 g 4色
Echo Dot with clock 第5世代 1.73インチ 対応 対応 対応 351 g 2色

また、「Echo Pop」は本体が108g軽量化したものの、スピーカーのサイズはやや大型化。色は黒や白の定番カラーにパステルカラーを加えた4色展開となっています。

検証方法

今回の検証では「音質」と「使いやすさ」をチェックしました。

音質は、原田さん(東京音研放送サービス代表)とゴン川野さん(オーディオライター)が試聴して評価。使いやすさは、「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」を比較しながら、編集部が細かく確認しました。

それでは検証結果を見てみましょう!

スマートフォン検証1:音質

「Echo Pop」が優位! 低音は弱いけどボーカルがなめらか

「Echo Pop」が優位! 低音は弱いけどボーカルがなめらか Amazon「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」比較検証おすすめ イメージ

両製品を比較したところ、音質は「Echo Dot with clock 第5世代」よりも2500円ほど安い「Echo Pop」がまさかの勝利。サウンドの傾向としては、ドライな「Echo Dot with clock 第5世代」に対し、ウォームな「Echo Pop」と真逆な印象でした。

「Echo Pop」のほうが日本人の耳に、より聞きなじみが良かったです。音がなめらかで女性ボーカルの声もしっかり聴かせてくれて、アコースティック系の音楽も聴けます。音楽を聴く機会が多い人は「Echo Pop」を選ぶのがおすすめです。

「Echo Pop」が優位! 低音は弱いけどボーカルがなめらか Amazon「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」比較検証おすすめ イメージ2

ただし、製品が大型化したとはいえ、手のひらサイズなので低音は弱く、やや物足りなさも。ドラムのキックは聞こえますが、ベース音が聞こえませんでした。向いている音楽のジャンルはJ-Pop、不向きなジャンルはJazzです。

一方の「Echo Dot with clock 第5世代」は、中音域が不自然に盛り上がるため音のバランスが悪く、相性のいい音楽が限定的。向いているのは最近の打ち込み系のJーPopぐらいでしょう。

  音質総合
(30点)
大音量
(5点)
小音量
(5点)
解像度
(10点)
レスポンス
(10点)
音の広がり
(10点)
Echo Pop 17点 3 4 6 6 4
Echo Dot with clock 第5世代 14点 2 3 4 4 5
原田裕弘 氏
東京音研放送サービス代表
原田裕弘 氏 のコメント

「Echo Pop」は大きい音だとひずんでしまいますが、小音量ではしっかり1音1音を聴かせてくれます。

ゴン川野 氏
オーディオライター
ゴン川野 氏 のコメント

Bluetoothスピーカーとしては4000円ぐらいのJBLのスピーカーのほうが音はいいです。

音の出る方向にも差があった

音の出る方向にも差があった Amazon「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」比較検証おすすめ イメージ

「Echo Pop」は前方向に向かって音が出るのに対して、「Echo Dot with clock 第5世代」はボタンと液晶の間にスピーカーを上向きに内蔵。製品を囲むように音を出します。

そのため、「Echo Dot with clock 第5世代」のほうが音に広がりがあり、360度どの位置からも音を聴けます。2製品を選ぶときは置き場所も考慮して選んでください。

スマートフォン検証2:操作性

設置しやすさもボタン操作もほぼ変わらない

操作性では、両者にそれほど大きな差は見られませんでした。

設置しやすさもボタン操作もほぼ変わらない Amazon「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」比較検証おすすめ イメージ

「Echo Dot with clock 第5世代」は本体に4つのボタンがありましたが、「Echo Pop」はマイクのボタンが1つに集約され3つに。本体上部の中央がマイクのオン/オフ、左右が音量ボタンです。

設置しやすさもボタン操作もほぼ変わらない Amazon「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」比較検証おすすめ イメージ2

また、「アレクサ」と呼びかけるとライトバーが青く点灯し、音声を聞き取ります。

設置しやすさもボタン操作もほぼ変わらない Amazon「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」比較検証おすすめ イメージ3

製品サイズを比較すると、若干の差がありました。横幅はほぼ同じですが、「Echo Pop(左)」は奥行きがコンパクトです。

重量は「Echo Dot」の304gに対し、「Echo Pop」は196gと、100g以上の軽量化を図っています。

持ってみた際の重量感は想像以上に差を感じ、「Echo Pop」が軽くて優秀。デスクやベッドサイドに気軽に置けます。

スマートフォン検証3:機能

「Echo Pop」:センサーは非搭載で家電自動化はできない

「Echo Pop」:センサーは非搭載で家電自動化はできない Amazon「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」比較検証おすすめ イメージ

「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」の一番の違いは、温度センサーとモーション検知機能の有無です。

「Echo Pop」は自宅の家電を自動で管理するために必要なセンサー類を一切搭載していないため、家電の操作は音声操作のみ。スマートホームのメインスピーカーとしてはやや物足りない印象です。

家に別のスマートスピーカーがある場合や、あくまで音楽を聴くのがメインという人が「Echo Pop」を選ぶのはアリでしょう。

「Echo Pop」を使って自宅の家電を自動化させるのであれば、別途スマートハブを購入する必要があります。

スマートハブを買うなら、おすすめなのはこちら。

スイッチボット「SwitchBotハブ2」

  • スイッチボットスイッチボット ハブ2
  • 実勢価格: ¥7,880

スイッチボット「SwitchBotハブ2」があれば、スマートスピーカーや各家電のリモコンを登録できます。外出先からスマホでリモコンの操作が可能です。

80mm
奥行
25mm
高さ
70mm
重量
63g
型番
W3202100
土屋慶祐
家電批評編集部 デスク
土屋慶祐 のコメント

「Echo Pop」を使うなら、別途でハブを購入はアリ。今後スマートホームを始める際に役立つでしょう。

「Echo Dot with clock 第5世代」:センサー内蔵でスマートホーム化が捗る

一方、「Echo Dot with clock 第5世代」は温度センサーやモーション検知機能を搭載するため、温度や人の部屋の出入りで家電を自動で操作することができます。

LED時計は時刻以外にも天気や曲名も表示でき、パッと見で情報が得られるのも◎。スマートホーム化を促進したい人におすすめです。

▼温度センサー
▼温度センサー Amazon「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」比較検証おすすめ イメージ

温度センサーにより、「温度が上がったらエアコンをつける」を自動で行えます。

▼モーション検知
▼モーション検知 Amazon「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」比較検証おすすめ イメージ

モーション検知搭載で、「部屋に入ったら照明をつける」が可能です。

スマートフォン検証4:使い勝手

「Echo Pop」:「Echo Dot with clock 第5世代」と同じく2台接続が可能

「Echo Pop」:「Echo Dot with clock 第5世代」と同じく2台接続が可能 Amazon「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」比較検証おすすめ イメージ

「Echo Dot with clock 第5世代」同様、2台をペアリングして使えるので、ステレオスピーカーとして広がりのある音を再生できます。パソコンから繋ぐのにちょうどいいです。

「Echo Dot with clock 第5世代」:音声表示がわかりづらい

「Echo Dot with clock 第5世代」:音声表示がわかりづらい Amazon「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」比較検証おすすめ イメージ

音量を変えるとき、ひとつの数字の中に3段階大きさがあり、音量が上がっているのかわかりづらい印象でした。

スマートフォンAmazon「Echo Pop」と「Echo Dot with clock 第5世代」の検証まとめ

B評価Amazon「Echo Pop」

  • AmazonEcho Pop
  • 実勢価格: ¥3,250

※商品画像とリンク先で色が異なります

総合評価: 3.25

総合評価
 3.25
おすすめポイント
  1. 音質は「Echo Dot with clock 第5世代」よりいい
  2. 操作が簡単
がっかりポイント
  1. センサーの搭載なし
99mm
奥行
83mm
高さ
91mm
重量
196g
型番
53-030834

A評価Amazon「Echo Dot with clock 第5世代」

  • AmazonEcho Dot with clock 第5世代
  • 実勢価格: ¥6,300

総合評価: 3.50

総合評価
 3.50
おすすめポイント
  1. センサー内蔵でスマートホーム化がはかどる
がっかりポイント
  1. 音質はEcho Popに劣る
100mm
奥行
100mm
高さ
89mm
重量
351g
型番
53-027836

以上、Amazon「Echo Pop」「Echo Dot with clock 第5世代」の比較検証レビューでした。

音質では「Echo Pop」が上。操作性は両者にそこまで違いはなかったですが、コンパクトで置き場に困らないのも「Echo Pop」です。

ただし、スマートスピーカーとしての機能では、センサー内蔵の「Echo Dot with clock 第5世代」が優秀。自宅の家電と連携ができます。

今回の結論としては、総合評価はスマートホーム促進派におすすめな「Echo Dot with clock 第5世代」のほうが高評価となりました。でも、音質重視でコンパクトさを求めるなら「Echo Pop」のほうをおすすめします。

スマートフォンスマートスピーカーの売れ筋ランキングもチェック!

スマートスピーカーのAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。