家庭用ハンドドライヤーの3つのメリットとは?
公共のトイレでよく見かけるハンドドライヤーを自宅に設置することのメリットは何でしょうか?
代表的なメリットを3つご紹介します。
メリット1:手を触れないので衛生的
洗面所やキッチンのタオルを家族で共用するのは、衛生面が気になりますよね。ハンドドライヤーなら、機器に直接手を触れずに、風を送って乾かすことができるので清潔に使えます。
メリット2:手をかざすだけでラクに乾かせる
濡れた手でペーパータオルを引き出そうとすると、破れたり、引っかかったりしてうまくいかないことも……。ハンドドライヤーなら、手をかざすだけで風が出てくるので、より簡単に手を乾かすことができます。
メリット3:紙ゴミが出ない
手をタオルではなくペーパータオルやティッシュなどで拭く場合、紙ゴミが都度出て捨てるのに手間がかかってしまいます。ゴミ削減という観点で、ハンドドライヤーはよりもエコだと言えます。
家庭用ハンドドライヤーの選び方は?
業務用のハンドドライヤーは壁かけ設置のために本格的な施工が必要な巨大な両面吹き出し形などがありますが、今回は、自分で簡単に設置できる、比較的コンパクトな家庭用ハンドドライヤーの選び方についてご紹介します。
据え置きタイプ/壁かけタイプから選ぶ
賃貸で壁に穴を開けられないなどの事情がある場合は、据え置きタイプのハンドドライヤーがおすすめ。洗面所など狭い場所で使うなら、壁かけできるタイプを選ぶと省スペースで邪魔になりません。
水受けの有無で選ぶ
水の飛び散りが気になるのであれば、水受けが付いているタイプを選ぶと良いでしょう。より小さなサイズ感が好みで水の飛び散りが気にならないのであれば、水受けなしタイプでもOKです。
お手入れのしやすさで選ぶ
機種によって、推奨するお手入れ方法や頻度はさまざま。無理なくお手入れできそうなものを選びましょう。
静音性で選ぶ
夜間の使用や、赤ちゃんのいる家庭での使用を想定しているなら、なるべく騒音の小さい機種(60dB以下)を選びましょう。
購入しやすい価格帯の家庭用ハンドドライヤー新旧2製品を比較!
今回は、比較的購入しやすい価格帯のハンドドライヤーとして、2022年発売で3万円以下のDMM.make PRODUCTSのAIOLUS(アイオルス)「Hand Dryer(ハンドドライヤー)」と、2016年発売で1万円以下のコイズミ「ハンドドライヤー KAT-0550」を選抜!
家電プロレビュアー石井和美さんが使い勝手を中心に評価し、濡れた手を乾かすのにかかった時間や騒音といった数値を計測する検証については、検証機関LAB.360が行いました。
テスト1:乾きやすさ[配点:5点]
モニター2名が体感で手を乾かすのにかかった秒数を3回計測。2名の平均値をとって乾きやすさを評価しました。
参考までに、風の吹き出し口に水を噴霧したお習字シートを設置し、風の当たる範囲をチェック。風速と温風温度も測定しました。
テスト2:使い勝手[配点:5点]
設定の簡便さ、手をかざしてすぐに反応するか、送風の止まるタイミングが適切かどうかなどをチェックしました。
テスト3:機能性[配点:5点]
モード選択や付加機能を搭載しているものについては加点しました。
テスト4:手入れのしやすさ[配点:5点]
フィルターのお手入れの頻度が少なくて済むもの・お手入れ方法が水洗いなど簡単なものを高評価としました。
テスト5:静音性[配点:5点]
送風時の騒音を人の目線の高さで測定し、騒音がより小さいものを高評価としました。
テスト6:設置性[配点:5点]
設置スペースをどれくらい取るかをチェック。また、壁掛け対応や本体の滑りにくさへの工夫等についても評価しました。
テスト7:編集長宅での実環境テスト[配点:5点]
『家電批評』編集長の建部が自宅に持ち帰り、実際に家族で一定期間使用。
体感的な乾燥性・使い勝手・圧迫感・家族からの評判・インテリア性などから総合的に評価しました。
ずっと設置されるものなので「生活に溶け込んで使用できるか」を確認しました。
それでは以上をふまえて、さっそく家庭用の格安ハンドドライヤー新旧2製品のレビューへとまいりましょう!
家庭用ハンドドライヤーのおすすめは?
省スペースで設置できる! DMM.make PRODUCTSのAIOLUS(アイオルス)「Hand Dryer(ハンドドライヤー)」
DMM.make PRODUCTS
家庭用コンパクトハンドドライヤー
AIOLUS(アイオルス)
Hand Dryer(ハンドドライヤー)
White Nyuhd-210W
実勢価格:2万7500円
サイズ:スタンド設置時/約W206×D185×H267mm、壁面設置時/約W206×D146×H100mm
重量:スタンド装着時/約1300g、本体/約830g
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▼テスト結果
総合評価 | 総合点 | 乾きやすさ | 使い勝手 | 機能性 | お手入れ | 静音性 | 設置性 | 実環境テスト |
A | 28/35点 | 3/5点 | 4/5点 | 3.5/5点 | 4.5/5点 | 3/5点 | 5/5点 | 5/5点 |
家庭用の格安ハンドドライヤー対決に勝利したのは、DMM.make PRODUCTSのAIOLUS(アイオルス)「Hand Dryer(ハンドドライヤー)」。
壁かけでも、据え置きでも使えます(壁面穴あけ式取り付けは要工事)。
▼乾きやすさ
- 風速:21.4m/s
- 温風温度:42.7℃
手を乾かすのにかかった平均タイムは、24.8秒でした。
15秒で送風が自動オフになるため、再度手をかざして風を当てる必要がありました。温風の1モードのみ搭載しており、風量は体感ではやや弱め。手の角度をちょっとずつ変えながら風を当てたため、乾かすのに時間がかかってしまった印象です。
以下画像は、水で繰り返しかけるお習字シートに水を噴霧し、15秒間温風を当てる前と後の状態。
風の当たる範囲はややコンパクトで、向かって右側に吹き出し口があるため、乾いている範囲も右側に寄っています。
▼使い勝手・機能性
ボタン操作は、電源のオン・オフのみと超シンプル。
▼お手入れ
UV除菌ランプを搭載し、作動のたびに内部を除菌するため、お⼿⼊れは⽉に1度フィルターを⽔洗いするだけと簡単。フィルターは引き出すだけで脱着可能で、3〜5年間は交換の必要がありません。
▼静音性
騒音値は74.0dB。やや高めの音で静かとは言えませんが、使用感としてはそこまでうるさいと感じませんでした。
▼設置性
スタンドの底面には滑り止め加工がなされているため、滑りにくくなっています。
設置面積としてはまずまずあるものの、スタンドが主張しないデザインのため、据え置きにしても圧迫感がありません。
取り付け方法は、以下の3通り。設置の自由度の高さも魅力です。
- 壁面穴あけ式取り付け:壁にネジ留めしてベースプレートを固定
- 壁面貼り付け取り付け:接着剤を使用してベースプレートを固定
- スタンド取り付け:スタンドと本体をネジ留めて固定
▼編集長宅での実環境テスト
編集長の建部宅では「壁面貼り付け式取り付け」でアイオルスを設置。
建部編集長曰く、「スタンド型よりもはるかに省スペースで快適に使えた」そうです。
設置した数日間は壁にしっかり固定され、撤去する際に壁紙が剥がれることもありませんでした。
とくに不便さを感じることもなく、静音性も、見た目的にも、「アイオルス」が圧倒的に良かったです。取り付けも剥がす際もスムーズでしたが、今回はあくまで数日貼っておいただけなので、長期間設置した後に剥がそうとするとまた結果は違ってくるかもしれません。
1万円以下でもパワフル! コイズミ「ハンドドライヤー KAT-0550」
コイズミ
ハンドドライヤー KAT-0550 ホワイト
実勢価格:6980円
サイズ:約W305×D165×H275mm
重量:約4.2kg
▼テスト結果
総合評価 | 総合点 | 乾きやすさ | 使い勝手 | 機能性 | お手入れ | 静音性 | 設置性 | 実環境テスト |
A | 26.5/35点 | 4/5点 | 4.5/5点 | 5/5点 | 4/5点 | 2/5点 | 3.5/5点 | 3.5/5点 |
まるで電気ポットのようなフォルムのコイズミ「ハンドドライヤー KAT-0550」。
DMM.make PRODUCTS「家庭用コンパクトハンドドライヤー AIOLUS(アイオルス)」にベストバイは譲りましたが、高評価のA評価を獲得しました。
▼乾きやすさ
- 風速:弱・強・温風(弱)の3モードいずれも、計測器で測れる上限値25.0m/sを上回りました
- 温風温度:38.0℃
手を乾かすのにかかった平均タイムは16.5秒と「アイオルス」より8秒以上タイムを短縮しました。風の勢いが強いため、手の向きをまめに変えなくとも、水滴を勢いよくはじき飛ばしてくれました。
以下画像は、水で繰り返し書けるお習字シートに水を噴霧し、15秒間温風(弱モード)を当てる前と後の状態。
「アイオルス」よりも広範囲が乾いているように見えます。
ちなみに、コイズミ「KAT-0500」の弱/強/温風(弱)モードで比較すると、乾いている面積に大きな違いはありませんでした。
▼使い勝手
本体のを左右90度方向に回転させることができるため、設置場所に合わせて乾かしやすい向きに合わせられます。
向きを調整できるのは、地味に便利ですね。
▼機能性
手をかざしてから実際に風が吹き出すまでの時間を「遅」と「通常」から選べ、運転モードは弱/強/ヒーター(弱)の3つを搭載。
主にキッチンでの使用を想定しているため、キッチンタイマー機能もついています。
▼お手入れ
お手入れは1週間に1回程度が目安と、「アイオルス」よりは頻度が高め。フィルターは水洗い不可で、掃除機でほこりやゴミを吸い取ります。
▼静音性
騒音値は、弱モードで77.0dB、強モードで80.5dBと、なかなかのうるささでした。壁の薄い集合住宅などでは、夜間に強モードを使用するのは避けたほうが良いかもしれません。
▼設置性・編集長宅での実環境テスト
底の四隅には強力な吸盤がついており、安定感はバツグン! 軽く手が当たったぐらいでは位置がズレることはありませんでした。
底面の設置面積は「アイオルス」と大差ないものの、吹き出し口が長く出っ張っており筒状の本体も大きく、圧迫感があるのは否めません。
まとめ
以上、購入しやすい価格帯の家庭用ハンドドライヤーの新旧2製品比較でした。
設置のストレスの少なさ、そしてお手入れの手間の少なさから『家電批評』的ベストバイはDMM.make PRODUCTSのAIOLUS(アイオルス)「Hand Dryer(ハンドドライヤー)」でした!
しかし、コイズミ「ハンドドライヤー KAT-0550 ホワイト」も、短時間で手を乾かせるという点においては優秀ですし、1万円以下という価格も魅力。キッチンのスペースに余裕があるなら、こちらも十分選択肢に入るでしょう。
家庭用の格安ハンドドライヤーを探しているという人は、本記事のお勧めを参考に、購入を検討してみてくださいね!
設定をマメに変えることもそんなにないと思うので、モードは1つだけでも十分かと。ただ、説明書の内容がわかりにくかったのは残念でした。