今回検証するフィッシュロースター2製品は?
アイリスオーヤマ「EMT-1103」
アイリスオーヤマ
EMT-1103
実勢価格:7584円
サイズ・重量:/W496×D306×H192mm・約4.2kg
消費電力:1300W
発売:2020年12月
アイリスオーヤマ「EMT-1103」は2020年12月に、「魚やお肉など様々な料理に使えるマルチロースター」をうたって発売されたフィッシュロースターです。
カラーはブラックでしっかりとした存在感があります。網のほかプレートもついているので、液体を使う料理にも対応。本体以外は洗うことができます。
【付属品】1 水受け皿、2 焼き網、3 プレート、4 反射板
象印マホービン「EF-VG40」
象印マホービン
EF-VG40
実勢価格:1万2960円
サイズ・重量:W485×D295×H195mm・約4.7kg
消費電力:1300W
発売:2015年8月
象印マホービン「EF-VG40」は、2015年8月に「皮はパリッと中はふんわり焼ける」というウリで発売されたフィッシュロースターです。
外装は落ち着いた色で高級感があり、大きさはあるものの圧迫感は少なめな印象です。本体以外は全て洗えるのは、アイリスオーヤマ「EMT-1103」と同じ。
こちらには網の間隔に合わせた「魚取器」が付属していて、取っ手が外せます。
【付属品】1 水受け皿、2 焼き網、3 フロート反射板、4 反射板、5 魚取器
そもそも「フィッシュロースター」とは?
フィッシュロースターの構造はホットプレートなどの電気グリルと似ていますが、上下にヒーターを備え、開閉式のフタを備えるのが特徴。水を入れて使うタイプが多いです。
焼く前に水受けや網をセットし、水を入れ、予熱します。
食材を置いたら、フタをしてタイマーを合わせて調理開始。水を入れないタイプもあります。
ビルトインや据え置きグリルとの違いは?
ビルトインや据え置きタイプのグリルは高機能化が進んでいて、最近のものは両面焼きへの対応に加え、調理時間を自動調整してくれるものもあります。とはいえ、設置されていない家や使わない家も多いはず。また、古いタイプのグリルではひっくり返す必要のある場合もあります。
フィッシュロースターは、ホットプレートのようなヒーターが上下についているので両面焼きができます。
「おいしさ」テストで比較!
まずは実際に料理を作って「おいしさ」をテストしました。調理したのは以下の6種です。
- 焼き鮭
- 焼きさんま
- 焼きなす
- ローストチキン
- 焼きとり
- トースト
1:焼き鮭
▼アイリスオーヤマ「EMT-1103」
- 推奨時間:11-16分
▼象印マホービン「EF-VG40」
- 推奨時間:11-12分
結果:象印マホービン「EF-VG40」は皮にも身にも香ばしさがある
象印マホービン「EF-VG40」は皮と身の香ばしさが抜群! アイリスオーヤマ「EMT-1103」は焼き目は付いているものの、香ばしさに物足りなさを感じました。
2:焼きさんま
▼アイリスオーヤマ「EMT-1103」
- 推奨時間:16-17分
▼象印マホービン「EF-VG40」
- 推奨時間:13-15分
結果:象印マホービン「EF-VG40」は、これぞ焼き魚といえる仕上がり!
特に裏面の焼き色が弱いアイリスオーヤマ「EMT-1103」に比べ、象印マホービン「EF-VG40」は両面こんがり香ばしく、身もふっくら柔らか。完璧な焼き上がりでした。
ワンポイントアドバイス
焼く前に尾やヒレに塩を多めに付けておくと、焦げ落ちることなくきれいに焼き上がりますよ。
3:焼きなす
▼アイリスオーヤマ「EMT-1103」
- 推奨時間:14-16分
▼象印マホービン「EF-VG40」
- 推奨時間:15-17分
結果:象印マホービン「EF-VG40」は皮が剥きやすい
象印マホービン「EF-VG40」で作った焼きなすは水につけると皮がスルッと剥けました。加熱時間が長いアイリスオーヤマ「EMT-1103」は先のほうが剥きづらかったです。
4:ローストチキン
結果:象印マホービン「EF-VG40」は蒸し焼きのようなしっとりしたジューシーさと、皮のパリッと感が抜群でした。
5:焼きとり
結果:焼きとりとの相性はよく、どちらも高評価。一気に6本は焼けます。竹串は水を含ませてから串打ちしましょう。
6:トースト
魚焼きグリルでトーストを焼くこともあると想定し、「予熱あり」「予熱なし」の2パターンをフィッシュロースターでも試しました。結果としては予熱した象印マホービン「EF-VG40」で作ったものがもっともおいしく、高級トースターと同等以上の仕上がりでした。
▼アイリスオーヤマ「EMT-1103」
- 推奨時間:説明書に記載なし(→ 3分で焼き色がつきました)
予熱なしのアイリスオーヤマ「EMT-1103」:香ばしさが弱く、柔らかいトーストといった印象です。
予熱ありのアイリスオーヤマ「EMT-1103」:裏面の焼き色は弱め。トースターと変わらぬおいしさに仕上がりました。
▼象印マホービン「EF-VG40」
- 推奨時間:説明書に記載なし(→ 2分30秒で焼き色がつきました)
予熱なしの象印マホービン「EF-VG40」:香ばしさを感じられず、トーストらしいパンのおいしさも感じませんでした。
予熱ありの象印マホービン「EF-VG40」:高級トースターにも負けない感動レベルの味と食感になりました。
象印マホービンの予熱ありトーストは甘さも感じられる!
おいしさの差は底部の反射板
上下に反射板がある象印と、上段のみに反射板のあるアイリスオーヤマ「EMT-1103」。この違いが味の差につながったと考えられます。
ロースターとして使用したとき、象印は表裏とも香ばしい焼き色がつき、中はふっくらジューシー。裏面の焼き色からも、その違いを確認することができました。
アイリスオーヤマ「EMT-1103」
アイリスオーヤマ「EMT-1103」は庫内に対してヒーターが小さく、ヒーターは反射板からはみ出ています。
象印マホービン「EF-VG40」
象印マホービン「EF-VG40」は庫内に対してヒーターが大きく、全体に十分熱が行き渡るような作りでした。
「使用感」のテストで比較!
続いては使用感テストです。後片付けのしやすさ、使い勝手をチェックしました。
1:後片付けのしやすさ
魚や肉を焼いたときはたくさんの脂が水受けに落ちます。また脂は広い範囲に跳ねるので、洗えるパーツは全てしっかりと洗い、乾かすことがポイントです。
ヒーターの汚れは、冷えてから拭き取りましょう。
パーツの脱着は象印マホービン「EF-VG40」がカンタン
アイリスオーヤマ「EMT-1103」はパーツをずらして脱着。加減が難しく、壊れそうで心配な印象も……。
象印はねじを回すだけで脱着簡単。ただしフィルターの水切れが悪かったです。
網はアイリスオーヤマ「EMT-1103」のほうが汚れにくくてグッド!
アイリスオーヤマ「EMT-1103」の網は加工がされているため、汚れが落としやすかったです。
象印マホービン「EF-VG40」は網自体に加工がされていないため、洗った後も色が残りました。
アイリスオーヤマ「EMT-1103」は説明書が丁寧
アイリスオーヤマ「EMT-1103」は、網に油を塗って食材がつきづらくするよう説明書に書かれています。
象印マホービン「EF-VG40」は付属の魚取器が便利!
象印は、網の間隔にぴったりの魚取器が付属。さんまも取りやすいです!
2:使い勝手
上で指摘した汚れの落としやすさやパーツの脱着のしやすさの他にも、庫内の見やすさやタイマーの使い勝手にもわずかながら差がでました。
庫内を見やすいのはアイリスオーヤマ「EMT-1103」
アイリスオーヤマ「EMT-1103」は上から中を確認できるので、食材の状態を判断しやすいです。
象印マホービン「EF-VG40」は窓が横にあり、かがんで庫内を確認する必要がありました。
タイマーがわかりやすいのは象印マホービン「EF-VG40」
アイリスオーヤマ「EMT-1103」は目盛りが小さく見づらく、分数のセットがちょっとやりづらいです。
象印マホービン「EF-VG40」は文字とメモリが大きく、予熱の印も見やすくわかりやすいです。
結論:ベストバイは象印マホービン「EF-VG40」
今回の検証の結果、ベストバイとなったのは象印マホービン「EF-VG40」でした。魚だけでなく、肉、野菜など何を焼いても香ばしくジューシーに仕上がりました。
象印マホービン「EF-VG40」
象印マホービン
EF-VG40
実勢価格:1万2960円
サイズ・重量:W485×D295×H195mm・約4.7kg
消費電力:1300W
発売:2015年8月
▼テスト結果
- 調理しやすさ :4.5/5点
- おいしさ :4.5/5点
- 片付けのしやすさ:3.4/5点
- 総合評価:4.0
象印マホービン「EF-VG40」はA評価です。魚の皮の香ばしさは抜群で焼きもムラもなし。魚以外もおいしく焼け、とくに予熱ありで焼いたトーストは高級トースター並みです。残念な点は、網などの汚れ落ちとフィルターの水切れでした。
良かった点:何を焼いても香ばしくジューシー。パーツの脱着も楽です。
悪かった点:汚れの落ちと、フィルターの水切れの悪さが気になりました。
アイリスオーヤマ「EMT-1103」
アイリスオーヤマ
EMT-1103
実勢価格:7584円
サイズ・重量:/W496×D306×H192mm・約4.2kg
消費電力:1300W
発売:2020年12月
▼テスト結果
- 調理しやすさ :3.9/5点
- おいしさ :3.9/5点
- 片付けのしやすさ:3.6/5点
- 総合評価:3.7
アイリスオーヤマ「EMT-1103」はベストバイは逃したものの、A評価を獲得しました。
火力が弱く庫内全体の温度も低い印象で、焼き魚やローストチキンの皮の焼き色が弱く香ばしさがもう一歩。反射板のない下面は焼き色がつきません。象印マホービン「EF-VG40」と比べると、おいしさではワンランク落ちました。
ただし付属のプレート使用時は火力との相性は良好。値段を考えれば十分な性能といえます。
良かった点:庫内の確認のしやすさ、付属のプレート、網の加工が◎。
悪かった点:火力が弱く、焼き物全般の仕上がりの香ばしさに欠ける。
アイリスオーヤマ「EMT-1103」はプレートが便利!
焼き物ではいま一歩だったアイリスオーヤマ「EMT-1103」ですが、付属のプレートはとても便利。スパゲッティや汁気のあるものまで作れるので、上下ヒーター搭載のホットプレートのように使えます。
しかもフタの置き場所問題もなし。この価格で2つの家電を兼ねているという点ではアイリスを買うのもアリです。
アイリスオーヤマ「EMT-1103」でつくるトマトのスパゲッティ
おいしくできる簡単レシピを紹介します。
【材料】(2人分)
- スパゲッティ 200g
- 水 300cc
- 塩 小さじ1/2
- にんにくチューブ 小さじ1
- オリーブオイル 大さじ1
- トマト缶 200g
- ハーフベーコン 4枚
- 粉チーズ・パセリ 適量
【作り方】
1:水、スパゲッティ、塩、にんにくチューブ、オリーブオイルを入れて混ぜる。
2:トマト缶、1センチ幅にカットしたベーコンをスパゲッティの上に置く。
3:フタをして15分加熱し、フタを開けて全体を混ぜ、再度フタを閉めて2分加熱。
4:全体を混ぜて汁気を飛ばし、粉チーズ、刻んだパセリを散らしたら完成!
ホットプレートより楽に作れるうえ、食感もグッド。ベーコンが少し焼けて香ばしくなるのもおいしさに貢献していました。あつあつを取り分けていただきましょう。
以上、アイリスオーヤマと象印マホービンのフィッシュロースター2製品の比較検証でした。片付けはやや面倒ですが、魚や肉をおいしく焼きたいなら、象印マホービン「EF-VG40」がおすすめです。気になったらチェックしてみてくださいね。
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象印は4尾とも香ばしくふっくらで、身離れも◎!