PCなしでスマホのデータをバックアップ＆復元できるSSDとは？
スマートフォンの空き容量不足、困りますよね。
エレコムが発売したエレコム「ESD-ESHシリーズ」は、専用アプリを使って、パソコンなしでもスマートフォン内の写真や動画のバックアップ・復元ができる製品。パッケージには「スマホで使えるSSD」「本体の容量不足を解消」と書かれています。
そこで、空き容量確保に困っている編集部員が実際に試してみました。
エレコム「ESD-ESHシリーズ」
エレコム
ESD-ESHシリーズ
実勢価格：1万7800円（250GB）、2万1209円（500GB）
サイズ：W115.7×D115.7×H11mm（本体のみ、突起部を除く）
インターフェース：USB3.2（Gen1）/USB3.1（Gen1）/USB3.0
コネクタ形状：USB3.2 Micro-B×1（パソコン接続時）、USB2.0-A×1（スマホ接続時）
入力電圧：5V（USBバスパワー）、100V、50/60Hz （ACアダプター）
※楽天のリンク先は「250GB」の商品販売ページです
エレコム「ESD-ESHシリーズ」を私物のiPhone 12につないでみたところ、専用アプリがバックアップの最初のステップでフリーズしてしまいました。なお、試したiPhoneはiOS15.7に更新済みのものです。
メーカーに問い合わせると、エレコム社内ではiOS15.7で動作確認済とのこと。なので、iPhoneの特定の世代との組み合わせで不具合が起きるのかもしれません。
特徴：電源が必要＆ケーブルは別売り
付属品はパソコン用のケーブルのみでスマートフォン用は別売り。スマートフォンに接続しただけでは動作しないため電源が必要です。
エレコム「ESD-ESHシリーズ」の検証結果
▼価格込みのおすすめ度
- C評価
- 2.7／5点
▼メリット
- パソコンではスペック通りの性能を発揮
- iPadではバスパワーで動作する
- スマートフォンを充電できる
▼デメリット
- USB–Cポートがない
- 最新OSへの対応がまだ
- SSDとしてコスパが悪い
テスト結果
SSD性能【評価：合格】
Mac mini（M1）に接続して転送速度を測定。「読み込み：最大400MB/s、書き込み:最大320MB/s」が公称値ですが、書き込み速度はほぼスペックどおり。性能面は合格です。
接続性【評価：微妙】
端子はMicro-BとAの2種類。スマホで一般的なUSB-C端子がないため、iPadやAndroidスマホで使用するにも変換ケーブルが必要になります。これは同梱してほしかったです。
操作性【評価：微妙】
動画や写真は日付順に並ぶのみで、読み込み順やアルバム単位での選択はできず不便です。
専用アプリの使い勝手がいまひとつ
エレコム
ELECOM
EXtorage Link
実勢価格：無料
OS：Android/iOS
エレコム「ELECOM EXtorage Link」は端末内のデータを外部ストレージに移動したり復元できるアプリ。
Androidは12、iOSは15.6までの対応（2022年9月23日時点）。なお、Android 13の「Pixel 6a」では問題なく動作しました
テスト環境1
- iPhone 12（256GB）
- iOS15.6
- 空き容量：40.24GB
iOS15.6では正常に動作しました。15GBのデータで試したところ、バックアップは19分、復元には13分かかりました。バックアップ作業には時間がかかります。
テスト環境2
- iPhone 12（256GB）
- iOS15.7
- 空き容量：31.05GB
iOS15.7ではiPhone内の写真や音楽の読み込みができず、20分たっても画面が進みませんでした。対応OSは15.6までとされていますが、マイナーアップデートで大きな不具合がでるのは困ります。
エレコム「ESD-ESHシリーズ」検証のまとめ
専用アプリはシンプルで、正常に動けば操作も簡単。ただし、動画や写真を日付以外でソートできるようにするなど操作性には改良の余地があると感じました。
外付けSSDとしてはスマホ接続用のUSBポートが2.0と遅い点が気がかり。しかし、iPhone搭載のライトニング端子もUSB2.0相当と低速なので問題とは言えません。
この製品の課題はコスパで、1万円台後半なのに容量250GBは明らかに割高です。
以上、エレコム「ESD-ESHシリーズ」の検証レビューでした。購入するべきか迷っている人は、参考にしてみてくださいね。
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