スマホリングがあれば 落下の悲劇を回避できます
(C)Kaspars Grinvalds/123RF.COM
年々スマホはハイスペックのものになると大型化していて、片手での操作に不安がありませんか? 万一、なにかの拍子にスマホを落としてしまうと、画面が割れたり、本体が故障したりといった悲劇が待ち受けています。
また、スマホを持つ場合、小指を支点とする持ち方をしている方が多いのではないかと思います。そのような持ち方をしていると、支点となる部分に負担が集中して指が変形し、スマホ指になってしまうかもしれません。
ディスプレイサイズが4インチ程度のスマホが主流だった頃は、比較的手の小さな方でも片手でしっかりと本体をホールドしたまま操作することができました。しかし今日ではスマホで動画コンテンツやゲームを楽しむユーザーが増えたこともあって、5~6インチ以上のディスプレイを搭載した大型スマホが主流になりつつあります。
このサイズになると片手で持つことはできても操作は厳しくなります。もちろん、両手を使えば無理なく操作することができます。しかし、それでは「外出中などに片手でメールの確認やウェブサーフィンなどを行える」といったスマホの魅力が薄れてしまいます。
こういった問題を解決してくれるのがスマホリングです。本体の背面やケースに貼り付けたリングに指を通すことによって、しっかりとスマホをホールドすることができます。
スマホリングへの注目度が高まっていることもあり、今日ではさまざまな種類のものが販売されています。定番は背面に貼り付けて固定するタイプのものですが、ストラップの先にリングがついたものや、布やシリコンなどのやわらかい素材のループに指を差し込むタイプ、スマホケースと一体になっているものなど、好みや用途に合わせて選ぶことができます。
デザイン性に優れたものも増えていますので、スマホの新しいおしゃれのアクセントとしても楽しめるようになりました。
もちろんスマホリングには単に大型のスマホの使い勝手を向上するのみでなく、使用中の落下といったリスク軽減の効果も見込めます。
このように有用なのが「スマホリング」です。背面固定型のスマホリングには、落下防止、スタンドとして使用できる、「スマホ腱鞘炎」のリスク軽減という3つのメリットがあります。
メリット1:指を通せば落下の心配がありません
スマホの背面に貼り付けたスマホリングに指を通せば、小指で支えなくてもしっかりと持つことができ、落下のリスクを軽減できます。もちろん小指を支点としないので、スマホ指の心配もしなくてOK。
リングは両面テープでスマホ本体やケースに接着。テープを貼る前に、接着面の汚れをキレイに落としておけば剥がれることはほとんどありません。また、貼り直しができるタイプなら、位置の微調整もできて安心です。
メリット2:手を使わずに動画を視聴できます
リングの角度を調整すれば、スマホスタンドに早変わり! 食事中など、手を使わずに動画視聴できて便利です。また、レシピ動画を見ながら料理をするときなどは、スタンド機能があると見やすくて便利ですよね。
メリット3:「スマホ腱鞘炎」のリスク軽減
(C) 123RF.COM
スマホの登場によって、私たちの生活は大きく変化しました。いつでもどこでもネットに接続できるようになったことで、さまざまな人と自由にコミュニケーションできるようになったという点はもちろんのこと、さまざまな情報を収集したり、動画や音楽などのコンテンツを楽しんだりすることもできます。今やスマホなしの生活は考えられないといった方も多いのではないでしょうか?
このようにスマホは私たちの生活をより便利なものにしてくれましたが、その一方で「スマホ依存」による問題も浮彫になっています。スマホ腱鞘炎もそのひとつです。
腱鞘炎とは、体の同じ個所を繰り返し使うことによって腱と腱鞘が擦れて炎症が起こる症状のことを指します。長時間にわたってタイピングを続けるプログラマーやピアニストなどの職業病として知られていましたが、今日では毎日スマホを使い続けることによって腱鞘炎を発症する方が増加しています。
スマホ腱鞘炎以外にも、スマホを小指に乗せて操作することが多い方の場合、負荷がかかりすぎて小指変形を引き起こすリスクもあります。
生活をより便利で快適にするためのツールであるスマホによって健康を害してしまっては、意味がありません。しかし今やスマホは現代人の生活の一部となっており、使用時間が増えることはあっても減らすのは困難です。
スマホリングを使用することによって、スマホを楽な体勢でしっかりとホールドできるようになりますので、スマホ腱鞘炎や小指変形などのリスクを軽減効果に期待できます。
すでにスマホの使い過ぎで手首や指などに痛みや違和感などを覚えているのであれば、スマホリングの使用を検討してみましょう。
ところで、「スマホリングなんてどれも一緒」と思っていませんか? 使ってみると製品ごとにリングの大きさや可動部、薄さなど製品によって使い勝手がまったく違うんです。とはいっても、店頭では製品を手に取り、実際の使い勝手を試すのは難しいですよね。そこで『家電批評』が人気の14製品を徹底比較しました!
スマホリングの選び方と選ぶポイント
比較する前に、スマホリングの選び方やそのポイントについて確認しておきましょう。
耐荷重:とくにタブレットの場合は丈夫で重さに耐えられるものを
まず、確認しておくべきポイントは「耐荷重」です。スマホリングによってスマホの落下を防ぐということは、その分スマホリング自体にしっかりと支えられる丈夫さがないといけないということになります。どの程度の重さまでなら支えられるのかをチェックしておきましょう。
タブレットにスマホリングを使う場合には、とくに注意が必要です。タブレットはスマホよりも大きいため、重さもスマホよりずっしりとしています。タブレットにつけるのであれば、その重さにも耐えられるタイプを選ぶようにしましょう。
貼りつけやすさ:貼り直しできると使いやすい位置が探せる
同じように見えるスマホリングでも、種類によっては貼りやすいものと貼りにくいものがあります。貼り直しができるタイプなら、スマホを楽に支えられる位置を探すことができます。しかし貼り直しができないタイプだと、「持ちにくい場所につけてしまって動かせない……」ということになりかねません。
せっかく持ちやすいようにとスマホリングを購入するのであれば、自分のベストな位置を選べるように貼り直しができるタイプのものを選ぶといいでしょう。
使える場所:車載ホルダー対応のものならナビがわりにできる
スマホリングをつけると、スマホの背面にデコボコができてしまいます。そのため車載ホルダーに対応していないスマホリングをつけると、背面のデコボコのせいで車載ホルダーに付けられなくなってしまうのです。
車で楽に操作ができれば、音楽をつけたり、ナビのかわりにしたりとスマホを便利に使うことができます。もし車でも使いたい場合には、車載ホルダー対応のものを検討しましょう。
スマホリングの種類を確認しよう!
スマホリングと一言でいっても、さまざまな種類があります。見た目や使い方などが違ってくるので、どのようなものがあるのかを確認していきましょう。
スタンドとしても使えるタイプ
スマホリングには、スマホの背面にぴったりと貼り付けるタイプのものが多くありますが、この中にはリングを回転させたりして、スマホスタンドとしても使えるタイプのものもあります。
スマホスタンドとしても使うことができれば、動画の視聴のときなどに便利。スマホスタンドを持ち歩かなくてもよくなるため、動画視聴などスマホを置いて使うことが多い人にはとくにおすすめです。
スマホの厚みが薄いままで使えるストラップタイプ
スマホリングの中には、ストラップとしてつけるタイプのものもあります。スマホの背面につけるタイプだとスマホ自体に厚みができてしまいますが、ストラップタイプならスマホの厚みは変わりません。
ただし、ストラップホールがないタイプのスマホも多く、ストラップタイプのスマホリングを選びたい人は、まず自分が持っているスマホにストラップホールがあるかを確認しましょう。
そのほかのタイプ
そのほかに、グリップタイプやバンドタイプのスマホリングもあります。グリップタイプはリング状ではなく、使用する際に伸ばし、指と指の間で挟んで支えるように使うのです。スマホリングとして使わないときには、挟む部分の出っ張りをひっこめることもできるようになっているため、便利です。
バンドタイプのものは、スタンドタイプのものと同じように指を穴に通して支えます。柔らかい素材で作られているため、スタンドタイプよりも指が痛くなりにくいのが特徴です。
人気の14製品を徹底比較! 神ツールを探しました
今回はリングの厚みやサイズ、機能性を中心にテストを行い、4つの項目でスコア化。4項目を合計30pt満点で評価しました。
[テスト1:厚み]10pt
スマホの背面に貼り付けるため、どうしても厚みは出てしまいます。厚すぎると邪魔になりますが、かといって薄さだけを追求するとリングの可動や強度に影響を及ぼし、肝心の使い勝手が悪くなってしまうんです。厚すぎず、かつ薄すぎない、ちょうどよい厚みかをチェックしました。
[テスト2:可動範囲]10pt
リングはおおむね360°どの方向にも動かせますが、その動き方は製品によって違います。また、硬すぎたりゆるすぎたりするのもNG。適度な硬さを保って動かせるものがベスト!
[テスト3:スタンド]5pt
ほとんどのスマホリングは、スマホのスタンドとして併用できます。しかし、スマホの傾きを調節できなかったり、緩すぎてそもそもスタンドに不向きなものもあるので注意が必要です。
[テスト4:リング内径]5pt
リングは自分の指の太さによって選ぶのがベスト。あまりに大きすぎると固定感が薄れ、操作時に不安を覚えてしまいます。逆に小さすぎると指にはめるまでが面倒になるんです。
それでは、気になるランキングの発表です!
自由度と強度を両立して安心! 「iRing Slide Single」
AAUXX
iRing Slide
Single
実勢価格:3012円
サイズ:28(W)×86(H)×9.5(D)mm
リング内径:25.9mm
付属品:接着強化フィルム
ベストバイに輝いたのは、スマホリングとしては最大クラスの大きさとなるAAUXX「iRing Slide Single」です。大きいがゆえに接着面が広く、とにかく外れにくいんです!
最大の特徴は、大きなスライダーによってリング自体を動かせること。これによって、使いやすい位置の微調整ができたり、縦向きでも横向きでもしっかり端末を支えられます。貼り付ける位置を調節すれば、ワイヤレス充電も可能です。このスライド機能、使ってみるとホントに便利で快適!
かなり目立つ大きさなので厚みが気になりますが、厚みのあるリング部分で約1cm。スライダー部分はそれほど厚みがないためジャマにならず、快適に使えます。強度面では、よほど乱暴に扱わない限り破損の心配はありません。
ご紹介したブラックのほか、ゴールドなどカラーは全5色。大きささえ気にならなければ、機能面では最強のスマホリングです!
女性にオススメ! 小さめでも高機能なKyoka
Kyoka
PH13 Ring
Bracket
実勢価格:1199円
サイズ:33.2(W)×33.2(H)×4.5(D)mm
リング内径:25.8mm
付属品:予備接着フィルム
※Amazonのリンク先のカラーは「シルバー」です
コンパクトで見た目もスッキリなKyoka「PH13 Ring Bracket」が2位に選ばれました。そのコンパクトさは、スマホをポケットに入れても目立たないほど。フィット感も可動も快適で、目立つリングはイヤだけど、機能面で妥協したくない! という人にはピッタリです。
今回テストした中では、リングの内側にシリコンが貼ってある唯一の製品でした。内径がやや小さめなので、女性にオススメです!
カラバリ豊富でデザイン重視! ポップでカワイイ「iFace」
Hamee
iFace Ring Holder
実勢価格:1933円
サイズ:37.1(W)×37.1(H)×11.9(D)mm
リング内径:22.9mm
3位は大人気スマホケースブランドのアイフェイス。「iFace Ring Holder」は、あえて見せたくなるデザイン重視のスマホリングです。スタンダードカラーが11色、シャイニーなメタリックなカラーが4色の全15色があり、どれもカワイイので目移りしちゃいます。
可動部の動きは軽快で、クリックの感覚が気持ちいい! ただ、可動部すべてにクリックが入る機構のため、厚みがあります。
4位: コスパGOODで強度も
バッチリなSyncwire
Syncwire
Phone Ring Holder
実勢価格:899円
サイズ:35.8(W)×35.8(H)×4.4(D)mm
リング内径:29.4mm
属品:予備接着フィルム、ウェットクロス
コスパを重視する方にオススメなのが4位のSyncwire「Phone Ring Holder」です。低価格ながらしっかりとした作りで、6000回の折りたたみテストでもリングが緩まないほど(メーカー調べ)。
一方、リングの内径がかなり大きく、男性でもすっぽ抜けてしまいそうな不安があります。
ポケットに入れても目立たない薄さと、シンプルなデザイン。ビジネスマンにもオススメです!
5位: リングを外せるめずらしい
仕組みのiRing Link
AAUXX
iRing Link
実勢価格:2948円
サイズ:46.3(W)×34.9(H)×9.6(D)mm
リング内径:22.8mm
5位のAAUXX「iRing Link」は、スライドすることでリングだけを外せるめずらしい仕組みです。簡単にリングを外せるので、スマホリングにありがちな「ワイヤレス充電ができない……」なんて心配はありません。
リングを外すと目立たないほどの薄さ
懸念された強度は、表面の油脂をとってしっかり密着させれば問題ありません!
6位: リング収納時にやや引っかかる
シンプルな「Ring Stent」
lidofigo
Ring Stent
実勢価格:599円
6位となったlidofigo「Ring Stent」は、接着面が広く、シンプルで使いやすいリングです。4.4mmと薄くて目立たないのは高評価ですが、収納時にリングが引っかかるのが残念でした。
リングの内径はかなり大きめでユルユルです。指が太い人には向いていますが、一般的なサイズだとホールド感が感じられません。
7位: シンプルだけどやや重い
Lomicall
Lomicall
Phone Ring Holder RS01/02
実勢価格:697円
7位のLomicall「Phone Ring Holder RS01/02」は、厚み、機能ともに6位の「Ring Stent」に近い製品です。こちらの方がやや重く、スマホに付けると重さを感じるようになり、長い時間操作していると疲れるかもしれません。接着面もこちらがわずかに小さめです。
粘着シートが厚めなのでリングが浮き上がってしまいます。ポケットなどに入れる際にこれが引っかかるかも。
7位: スマホリングのパイオニア的存在
「BUNKER RING」
アイプラス
BUNKER RING
実勢価格:1944円
スマホリングといえばこの「バンカーリング」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。パイオニアだけあって使い勝手は上々で、リング部分はアクセサリーの指輪を意識したデザインでスタイリッシュ。ただ、特別な機構がなく、厚みも目立つのが残念です。
リングはそのままスタンドとして使えます。ただし貼る場所によっては傾きがつきすぎてしまうので注意が必要です。
9位: 落ち着いた黒ベースなのに
意外に目立つ「Ring Stand」
LIDOFIGO
Ring Stand
実勢価格:888円
9位はLIDOFIGO「Ring Stand」でした。黒をベースとした落ち着いたデザインですが、光を反射して意外に目立ちます。リングの収納時にやや引っかかるため、人によっては違和感を感じるかもしれません。
厚みがあり、他の製品に比べるとやや重めです。ヒンジ部分が固めなので、長く使用しているとグラグラになりそうです。
10位: 接着面が小さいので
動かしすぎに注意なUSAMS
USAMS
MAGNETIC RING HOLDER
実勢価格:980円
リングが楕円になっており、スタンドとして使用する際に役立ちます。ジャマにならない薄さでサイズ感も良好ですが、接着面が小さいため、リングを動かしすぎるとズレてしまいました。
リングのヒンジが適度に固く、スタンドとして使用すると安定しました。デザインもいいですがやはり接着面が残念です。
11位: クリップ付きだけど微妙…
HICUCOO
SZsic
SZsic 3in1 スマホ ホルダー
実勢価格:677円
リングの他にクリップが付いており、車のエアコンの吹き出し口などに取り付けられます。しかし肝心のリングがやや使いづらいため、クリップやスタンドの機能を重視する人向きです。
リング部分は可動域が狭く、使い勝手はイマイチ。スタンドやクリップを使いたいならアリ。
12位: リングがそのままクリップになる
Anvask
Anvask
3in1 Ring
実勢価格:880円
2つのリングが平行に取り付けられており、クリップとして使えます。リングにはシリコンが巻かれているため、クリップ使用時の滑り止めになります。ただしこの機能のおかげでリングとしてはやや厚めです。
3mm程度の厚みがあるものに対してなら、クリップでしっかり固定できます。手軽に固定したいならオススメです。
13位: 驚異の薄さですが
メリットはそれだけです
YuJiny
超薄型リングホルダー
実勢価格:830円
厚さがわずか2.5mmと、ポケットに入れてもほとんど目立たないリングですが、その影響でヒンジの強度に不安があったり、持ち方によってはリングが食い込んで痛かったりと、使い勝手は良くありません。
この薄さは確かに魅力的ですが、それ以外にメリットがなく、全体にチープな印象に。
14位: 接着面が透明だから
気泡が入って目立ちます
EI Sonador
透明スマホリング
実勢価格:990円
接着面が透明だから目立たないと思いきや、気泡が入ってなんだか汚く見えてしまいます。ヒンジが固く、リングの内径も小さめで使いづらい印象に。スタンドとしても使い勝手はイマイチ。
リングが小さいので圧迫感があり、サッと抜けないこともあります。ヒンジが硬いため、指を痛めてしまうかも。
以上、スマホリング14選をランキング形式でご紹介しました。「スマホリングは必要ない」と思っている方も、一度使ったらその利便性と安心感に手放せなくなるかもしれません。
スマホリングはお店ではなかなか試しにくい製品なので、今回のテストを参考にして自分に合った製品を選びましょう。