生活がラクになる!"ヒット家電"は買っても良い?
コロナウイルスの影響で日常が大きく変わりました。「もっとこうしたい」「ここがラクになれば」といった新しいニーズに応える様々な“ヒット家電”が生まれています。そこで、生活をラクにするそんなアイテムを、本当に買っていいのか、テストとプロの目線でジャッジしました。
今回は、新たに動画配信サービスが利用できるようになり、注目を集めているGoogle「Chromecast」の検証レビューをお届けします。
ストリーミング対応に進化! Google「Chromecast」
Google
Chromecast with Google TV
実勢価格:7600円
サイズ・重量:W61×D12.5×H162mm・55g
ストレージ:8GB
Wi-Fi:802.11b/g/n/ac
Bluetooth:4.2
出力端子:HDMI
映像出力:2160p、1080p、720p、最大60fps
テレビのHDMI端子に挿すだけで、動画配信サービスなどが利用できるようになるのが「ストリーミングデバイス」です。
最新のGoogle「Chromecast with Google TV」は、「Google TV」を搭載し、「ストリーミングデバイス」に進化。初めてChromecast単体でストリーミングからの映像出力ができるようになりました。
今まではスマホで行っていた操作も専用リモコンで行えます。
ちなみに、こちらが従来のChromecastシリーズです。対応しているストリーミングサービスのアプリをスマホにインストールしておき、そのアプリを操作してテレビ画面に映像を出す「キャスト機能」に特化していて、単体では機能しにくいデバイスでした。
ポイント1:テレビに挿すだけで簡単使用!
進化してもテレビとの接続方法は変わらず、HDMI端子に挿し込むだけです。電源コードはUCB-C端子ですが、基本的には給電専用となっています。
ポイント2:リモコン操作もサクサクです!
付属のリモコンでの操作は、非常にレスポンスが良く軽快です。操作中にストレスを感じることはないといっても過言ではありません!
ポイント3:いわばAndroid TVの上位互換なんです!
Google TVは、システムの内容的にはAndroid TVほぼそのままですが、ホーム画面などのUIが、より使いやすい独自のものになっています。
「Chromecast」と「Fire TV Stick 4K」を比較しました
ステイホームが推奨される昨今の情勢では、ストリーミングサービスの需要が激増。「Chromecast with Google TV」の売れ行きは量販店・ネット通販でも好調なようで、一部のお店では年末年始には売り切れたという噂話もあるほど!
そこで今回はストリーミングデバイスの代表的存在「Fire TV Stick 4K」と、どんな違いがあるのか比較してみました。
▼Fire TV Stick 4K
Amazon
Fire TV Stick 4K
実勢価格:6980円
サイズ・重量:W30×D14×H108mm・53.6g
ストレージ:8GB
Wi-Fi:802.11a/b/g/n/ac、MIMO対応
Bluetooth:4.2/5.0
出力端子:HDMI
映像出力:2160p、1080p、720p、最大60fps
まず、それぞれの基本スペックは以下のとおりです。
▼「Chromecast」と「Fire TV Stick 4」の基本スペックを比較
それでは、最新の「Chromecast」が売れている理由とあわせて、実際の使用感など比較した結果をご覧ください。
ヒットの理由1:Googleの膨大なデータベースによる検索が圧巻!
ストリーミングデバイスでの検索は、各サービスから提供される情報に依存しています。しかし、「Chromecast」はGoogleの検索エンジンに蓄積された独自のデータを駆使して、横断検索やより詳細な検索が可能です。
特に検証中に感動したのは「スタッフとキャスト検索」で、好きな監督や俳優の作品を一気に検索できます。
「Chromecast with Google TV」のテスト結果
▼サービス逆引き検索:◎
作品を選択すると、その作品を視聴できるサービスを逆引きで検索できます。自分がそのサービスに加入しているかも一目でわかるので、便利です。
▼スタッフとキャスト検索:◎
作品に携わったスタッフや、出演者が一覧で表示されるので、そこから他の関連作品を検索することもできます。声優さんで検索も可能です!
「Fire TV Stick 4」のテスト結果
▼Amazon Prime Video:○
Prime Videoの検索は最適化されていて非常にスムーズ。キーワード検索ができたり、関連作品をオススメされたりするので便利です。
音声による検索はどちらも対応!
「Chromecast」、「Fire TV Stick 4K」のどちらも音声検索に対応。リモコンに話しかけるだけです。マイクの感度もよく、聞き間違いによる誤検索もほとんどありませんでした。
ヒットの理由2:主要アプリにはほぼ対応している
対応サブスクの数は、両者互角。どちらもYouTube、hulu、Netflix、DAZNなど人気・主要サービスから、専門性のあるストリーミングサービスのアプリは、ほぼ網羅しているといってもよいでしょう。検索すれば大抵のサービスのアプリをダウンロードできました。
ということで、動画配信を観るという点においてはどちらかが不便ということはありませんでした。もちろん、スマホからのキャストにも、ほとんどが対応しています。
ヒットの理由3:ゲーム機やPCがなくても人気ゲームが遊べる!
「Chromecast with Google TV」は、Androidのゲームアプリをダウンロードして遊べるだけではなく、クラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」にも対応しているので、なんとPCやゲーム機がなくとも人気ゲームが遊べてしまいます。
ある程度高速なインターネット回線と、サービス利用に月額約2000円が必要ですが、それだけでゲームが遊び放題と考えるとかなりお得です。登録もスマホさえあれば簡単で、Chromecastの初起動時から約10分後には上のプレイ画面まで進んでいました!
▼プレイできる人気ゲーム
・Fortnite
・Apex Legends
・Among Us など
▼その他必要なもの
・Bluetooth対応ゲームパッド
【まとめ】ストリーミングデバイスを初めて購入するならオススメ
さいごに、Google「Chromecast with Google TV」のよかった点と残念だった点をまとめてみました。
【総合評価】S
▼よかった点
・リモコンのレスポンスがいい
・アプリが豊富
・多岐にわたる検索方法が秀逸
・ゲーム機としても使いやすい
▼残念だった点
・リモコンのサブスク対応ボタンが少ない
「Chromecast with Google TV」の最大の特徴は、検索力に優れていること。各サービスの横断検索や出演者の検索など、とにかく検索が便利で楽しいので、つい、目当ての作品以外のものまで調べてしまいます。
わざわざ現在のデバイスから買い換える必要はあまりありませんが、初めてストリーミングデバイスを購入する人や、ホームネットワークがGoogle環境という人には断然おすすめです!
以上、進化したGoogle「Chromecast with Google TV」の検証レビューでした。
『家電批評』2021年6月号
晋遊舎
『家電批評』
2021年6月号
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