ガチテストで見つけた!最強のキャンプツールって?
自宅で過ごす時間が増えた反動もあるのか、ものすごく流行っているのが、キャンプです。
キャンプ用品は本能的なシンプルさと洗練されたデザインでつい手を伸ばしたくなる魅力がありますが、ロマンや個性はわかっても各製品の微妙な差異についてはわかりにくいもの。そして意外と高い物ばかりですよね。
そこで今回は、物にもよりますが「家であろうと外であろうと使い倒せるモノ」という視点も含めて、プロと一緒に徹底比較。最強のキャンプツールを発表します!
キャンプの快適度が上がる大容量バッテリー
今回紹介するのは「大容量バッテリー」です。
災害時などにも活躍しますが、アウトドアに1台があると、外にいながら自宅のように家電が使えてテントサイトが快適空間に早変わりします。
選び方のポイントとしては、AC出力やUSB出力のポートの数も重要ですが、もっとも注意すべきはAC電力の出力波形。波形によっては、精密機器などが動かせないこともあります。
家庭用電気の波形と同じ「正弦波」であれば、使える家電が広がりますのでチェックしましょう。
今回紹介する7製品はどれも「正弦波」。どの製品も個性があり性能も優秀なので、予算や用途で選んでOKです!
テストしてわかった大容量バッテリーの注意点
今回検証してみて、バッテリー自体の充電時間も重要だということがわかりました。
大容量こそ本体の充電速度が大事
今回テストしてみてわかったのですが、バッテリー自体の充電に時間がかかることにも注意が必要です。2時間弱で充電完了したものもあれば、5時間かかっても半分程度というものも。ACアダプターの出力で差がつきます。
使える家電は制限アリ
また、今回検証した価格帯のバッテリーが動かせる家電は、消費電力300~600Wまでが目安。使用中に1000Wを超えるような調理家電などは動かせませんのでご注意ください。
大容量バッテリー7製品比較のテスト方法
今回はアウトドアに使いやすい容量(500~800Wh)で、4万円~7万円台の人気7製品を検証しました。
フル充電の状態で100Wの電球が点灯し続けた時間から、実使用できる容量を算出。充電速度やUSBの最大出力量に加え、電気の波形もテストしました。そのほか表示の見やすさや使い勝手のよさも評価しました。
▼専用機器で波形をチェック!
▼白熱電球で容量を実測!
それでは検証結果の発表です!
大家族も安心! アンカー「Power House II 800」
Anker
Power House II 800
実勢価格:7万4800円
サイズ・重量:W300×D204mm×H185・約8.3kg
AC出力電圧・電流:110V/4.54A
AC出力パワー:500W( 2ポート合計最大500W/瞬間最大1000W)
USB-A出力:最大12W
出力波形:正弦波
▼テスト結果
実測容量(スペック容量)※1:◎ 631Wh(778Wh)
本体充電速度※2 :○ 1時間20%(126Wh)/5時間82%(536Wh)
実測最大USB出力 :◎ USB-A 11.7W/USB-C 60.7W
持ち運びやすさ※3:△ 本体重量8.3kg
※1 スペック容量を1としたときの割合で採点
※2()内はバッテリー表示と実測容量の積から算出。100Whは消費電力100Wの家電が1時間使える容量で約2.7万mAhに相当
※3 重量や本体サイズから評価
7製品中でベストを獲得したのは、Anker「Power House II 800」。バッテリー残量や残りの使用時間に加え、本体の満充電までにかかる時間も表示されるのがわかりやすくて便利です。
実測でも600Wh以上と、家族全員のデバイスを充電しても余裕の大容量。たとえば消費電力20Wの送風ファンなら、30時間以上動かせる計算です。
日中はファンで涼しく過ごし、日没後はプロジェクターで映像を見るなどキャンプの楽しみが広がりますね。
USBポートは6つ!
USBポートが充実しています。11個の接続ポートを備え、USB-Cが2つあるのも優秀。デバイスを同時充電・給電OKです。
MacBook Proも充電OKです!
端子カバーでゴミが入りにくい
AC出力やシガーソケットはフタ付きでゴミの侵入をガードするなど、細かい気配りもうれしいです。
ビジュアル派の最有力候補 PowerArQ「Smart Tap」
PowerArQ
PowerArQ2 ポータブル電源
500Wh Smart Tap
実勢価格:5万9800円
サイズ・重量:W260×D195mm×H191・6.2kg、AC出力
電圧・電流:100V/3A
AC出力パワー:300W(通常パワー)、450W(ピークパワー)
出力波形:正弦波
▼テスト結果
実測容量(スペック容量)※1:○ 372Wh(500Wh)
本体充電速度※2 :△ 1時間~20%(74Wh)/5時間~60%(223Wh)
実測最大USB出力 :○ USB-A 11.5W/USB-C 45.5W
持ち運びやすさ※3:◎ 本体重量6.2kg
A評価となったのは、PowerArQ「PowerArQ2 ポータブル電源」です。容量は他機種より少なめですが、重量が軽く持ち運びするのに便利な一台。
カラー展開が豊富で、アースカラーを中心とした6種類から選べます。テントサイトの雰囲気に合った色味を選ぶのも楽しいですね。
またライト機能を備えているので、普段は防災用として部屋に置いておくのもオススメ。インテリアを邪魔しないデザインです。
Qi充電対応でケーブルを忘れても安心!
ワイヤレス充電対応のスマホは上部にのせるだけで充電可能。作業中でも置いておけば充電されるのがうれしいです。
バッテリーが交換できる! ELECAENTA「S600W」
ELECAENTA
S600W
実勢価格:7万3636円
出力波形:正弦波
▼テスト結果
実測容量(スペック容量)※1:○ 563Wh(740Wh)
本体充電速度※2 :◎ 1時間41%(230Wh)/5時間100%(563Wh)
実測最大USB出力 :◎ USB-A 11.7W/USB-C 88.4W
持ち運びやすさ※3:△ 本体重量7.5kg
同じくA評価となった ELECAENTA「S600W」です。別売の予備バッテリーに交換可能なのはこれだけ。やや重いですが、サイズ自体はコンパクトです。
続いて、B評価となった4製品を紹介します。
周辺機器の専用ポーチつき JVC「BN-RB6-C」
JVC
ポータブル電源
BN-RB6-C
実勢価格:7万9800円
出力波形:正弦波
▼テスト結果
実測容量(スペック容量)※1:◎ 543Wh(626Wh)
本体充電速度※2 :△ 1時間12%(65Wh)/5時間59%(320Wh)
実測最大USB出力 :△ USB-A 11.7W/USB-C なし
持ち運びやすさ※3:○ 本体重量6.4kg
JVC「ポータブル電源BN-RB6-C」は容量は満足ですが、USB-Cがないのが惜しいところ。表示はわかりやすく、アダプターポーチも便利です。
お値段控えめなMPOW「オモーク OD309」
MPOW JAPAN
オモーク OD309
実勢価格:4万5999円
出力波形:正弦波
▼テスト結果
実測容量(スペック容量)※1:◎ 439Wh(520Wh)
本体充電速度※2 :△ 1時間~20%(87Wh)/5時間~60%(263Wh)
実測最大USB出力 :△ USB-A 11.4W/USB-C 16.0W
持ち運びやすさ※3:○ 本体重量6kg
MPOW JAPAN「オモーク OD309」はUSB-Cの出力が小さく、PCは充電はできないことも。ただしこの価格で買えるのは魅力的です。
やや遅いけど容量は十分 Jackery「Jackery 700」
Jackery
Jackery ポータブル電源 700
実勢価格:7万9800円
出力波形:正弦波
▼テスト結果
実測容量(スペック容量)※1:○ 529Wh(700Wh)
本体充電速度※2 :△ 1時間10%(52Wh)/5時間51%(269Wh)
実測最大USB出力 :△ USB-A 11.6W/USB-C なし
持ち運びやすさ※3:○ 本体重量6.3kg
Jackery「Jackery ポータブル電源 700」は、充電速度は若干遅いですが、容量は十分。電気毛布などを使うならコレくらいあると安心です。持ち手はたたんで重ねられます。
2時間で満タン! ECOFLOW「RIVER Max」
ECOFLOW
ポータブル電源 RIVER Max
実勢価格:6万8300円
出力波形:正弦波
▼テスト結果
実測容量(スペック容量)※1:△ 376Wh(576Wh)
本体充電速度※2 :◎ 1時間80%(301Wh)/5時間100%(376Wh)
実測最大USB出力 :◎ USB-A 12.0W/USB-C 86.1W
持ち運びやすさ※3:△ 本体重量7.8kg
ECOFLOW「ポータブル電源 RIVER Max」は充電がとても速く、2時間かからず満タンになりました。専用アプリでスマホから残量確認や遠隔操作が可能。ライトが点灯し手元が見やすいです。
以上、4~7万円台のアウトドア向け大容量バッテリーのおすすめでした。キャンプや車中泊、非常用にも大活躍の一台。どの製品も優秀なので、予算や用途に応じて選んでみてくださいね。